リーダー卒業＝あの娘が抜けたらJK21の色が変わっちゃうかも

▲きゅーりな（田中梨奈）

－－JK21の活動はどうですか？ メンバー交代が激しくなってきてますけど。

きゅーりな：どうなんやろ……メンバーの雰囲気はそこまで極端に変わったりはしてないです。ただ、あかりん（竹内星）の卒業は寂しかったですね。ずっといつも一緒に帰っていたので……。あと、あかりんはアイドルが大好きだったので、彼女が居なくなったことでアイドル好きのメンバー不在状態になっちゃって（笑）。コブクロファンとか、アイドルとは掛け離れている人は多いんですけど。

－－新メンバーであるりんちゃん（前田鈴）、とんちゃん（東彩音）がJK21に入ってきて、また別のグループになってきてるんじゃないですか？

きゅーりな：JK21はK21なので、そこは誰が卒業しても加入してもブレないんですよ。JK21らしさは変わらない。

▲りんちゃん（前田鈴）

－－田中さんの目にりんちゃんはどんな風に映ってるんだろう？

きゅーりな：りんちゃんは喋るのがめっちゃとろいんですよ。

－－前回インタビューして驚きました（笑）。

きゅーりな：普段からああなので……でもあれってどうやったら変えられるんですかね（笑）？ あれはあれで個性として大事にしたほうがいいのかな。しげさん（宮繁恵梨/リーダー）とかはめっちゃ喋るの、速いんで。あと、りんちゃんは案外負けず嫌い。私も負けず嫌いなんですけど、その私から見てても芯が強そうな女の子だなって。

－－おしとやかそうに見えますけど、発言は攻撃的だったりしますもんね。とんちゃんはいかがですか？

きゅーりな：とんちゃんは私を超えてると思います。バカ……アホさが。

一同：（笑）

きゅーりな：この前も「定規（じょうぎ）ってなんですか？」って言ってきて！あと、うがい薬のイソジンってあるじゃないですか「これ、しょうゆですよね？」って本気で言うんですよ。今までは私がJK21で一番のおバカさんだったんですけど、それを超えちゃったかなって（笑）。まぁそんなにレベルは変わらないと思うんですけど、私がボケじゃなくツッコミになれるんですよ！

▲とんちゃん（東彩音）

－－楽しそうで何よりです（笑）。ただ、新人は2人ともフレッシュだし、良い娘だと思うんですけど、まだまだプロっぽくない。というか、JK21自体がよく言えば、めちゃくちゃ親近感があるというか、本当にすぐ会いに行けるアイドルじゃないですか。そこについてはどう思う？

きゅーりな：うーん……それがJK21らしさなのかな。でも仕事に対してはみんな真剣ですし、前を向いて活動できてるんじゃないかな？ みんな、基本的に弱い娘じゃないので。結構強いので、ライバル心も最近はあると思いますし。そういうところがあってこそ、今ちゃんとJK21はJK21らしく前に進んでいけてるんだと思います。

－－でもE-girlsをリスペクトする田中さんとしては、JK21にも本物感というか、パフォーマンス面でも、タレント性としても、もうちょっとプロっぽさは欲しいところなんじゃないですか。

きゅーりな：それはめっちゃ思います。だから私またダンスレッスンに通ってるんですよ。新人さんが受ける基礎レッスンなんですけど、それに最近よく行ってるんです。若干恥ずかしいんですけど（笑）。でもちょっとでも上手くなりたいし、ダンスって少しやらないだけで衰えてくるじゃないですか。なので、もう一回最初からやり始めようと思って。そこはちゃんとしたい。

－－そんな中、ある意味で最もプロっぽいリーダーが卒業します。しげさんの卒業決定にはどんなことを思ったり感じたりしましたか？

▲しげさん（宮繁恵梨）

きゅーりな：いやぁー、しげさんが抜けると絶対静かになりますよ！ サイン会でもしげさんの横に行くと、私と話してるファンの人の声が聞こえなくて「しげさん、ちょっとだけボリューム落として」ってお願いするぐらいで。それで一瞬だけ静かになるんですけど、3秒ぐらい経ったらまたうるさくなる（笑）。なので、さっきメンバーが変わってもJK21は変わらないと言いましたけど、あの娘が抜けたらJK21の色が変わっちゃうかもしれない。

－－個人的には、しげさんとりなちゃんは名コンビという印象なんですけど。

きゅーりな：どうなんやろ？ でも私は基本的にしげさんの意見を否定することはないです。「リーダーの言うことだから！」ってついていってる感じ。ただ、しげさんとは付き合いが長いんですけど、最初の頃のしげさんって静かだったから印象が薄かったんです。でも気付いたらよく喋るようになって、そこからだんだんリーダーらしくなっていった。

－－え、しげさんって最初からよく喋るキャラじゃなかったの？

きゅーりな：全く喋らなかったです！ でも気付いたらめっちゃ喋るようになって、頼もしいリーダーになってたんです。だから今静かなメンバーが急にうるさくなる可能性もあるんですよ。いきなりりんちゃんがお喋りになったり（笑）。

－－早口になったりね（笑）。で、今日、りなちゃんの単独インタビューをしようと思ったのは、昨年末のインタビューで「私はJK21を中途半端に終わらせたくない。在籍している限りは最後まで上を目指したい」と言っていたからなんですけど、覚えてますか？

きゅーりな：覚えてます。

おばあちゃんが亡くなって……
さらに「夢、叶えないとな」って

▲JK21

－－その言葉もそうだし、JK21の在籍期間もそうだし、センター的存在であることもそうだし、あらゆる面でJK21を上へと押し上げるキーマンは、りなちゃんだと思ってるんですよ。自分ではどう思う？

きゅーりな：それについてはめっちゃ考えてます。センターって一番見られるところじゃないですか。だから自分が芯折れたらアカンなとか、リーダーとはまた違う形でメンバーを引っ張っていかなきゃアカンなとか、自分をより一層磨いていかなアカンなとか、常に思っていて。

－－他のグループのセンターを見て学ぶこともある？

きゅーりな：はい。他のグループはどんな娘がセンターやってるんやろ？と思って、いろいろ調べて「あ、こういう雰囲気の娘がセンターになるんや」とか「だったら、そこに似せてみよう」とか。やっぱりダンスに関しても一番見られるポジションなので、それで基礎からレッスンをまた受けようと思ったりして。自分がアカンかったら周りもアカンようになってしまうと思うので。

－－JK21の現状に最も満足してないメンバーですよね？ りなちゃんって。

きゅーりな：現状に満足ですか……してない部分もありますね。「もっと行けるやろ！」とか「もっと真剣にやってよ！」とか思ったりする。もちろんみんな真剣なんですけど、人のこと言われへん自分もいるんですけど、グループなんやからやっぱりみんなで上を目指さないと。個人でやるなら個人で好き勝手やればっていう話ですけど、グループってひとりがやる気ないだけでもダメになる。全員がやる気ないと絶対に上に行けないし、ただひとりがやる気あるだけでも絶対に状況は変わらないから。さらには、そのやる気をどう見せていくのかまで考えていかないといけない。私はみんなで上に行きたいから、メンバーが変わっていったとしてもその気持ちは変わらないです。

－－具体的には、これからどんなグループになったらいいなと思ってます？

きゅーりな：やっぱりもっと知られたい。この前、友達のお父さんがカレー屋さんに行ったらしいんですけど、そこにアイドルらしき女の子がいて、その女の子と店員さんと3人で会話したらしくて。そこで「どんなアイドルが好きか？」みたいな話になって、友達のお父さんは私の名前を出してくれたそうなんです。そしたら店員さんと女の子が「あ、あの歴史あるJK21のセンターの娘？」って言ってくれたらしくて！ それだけでめっちゃ嬉しかったんですけど（笑）、やっぱりもっと知られたい。そのへん歩いてても「あ、りなちゃん！」って言われるぐらいにはなりたいです、早く。

－－そんな未来を夢描いているりなちゃんが、そもそもどんな女の子なのか。世間に知ってもらうのも重要だと思うので、生い立ちについても触れていきたいんですが、まず自分では自分をどんな女の子だと思いますか？

きゅーりな：負けず嫌い。あと、結構泣き虫だったり、やるって決めたことはとことんやりたい派だったり、夢に対して芯はブレない。「ここまで行かないと、絶対に私は辞めへん」って思うので、夢に対しては中途半端でありたくないんです。だからJK21にも長く在籍できてるんだと思う。「ここまで行かなかったら、今までやってきたことが無駄になる。無駄にしたくない！」って思っているので。そういう部分では、強い自分がいたりとか。

▲ももな（新垣桃菜）

－－それで泣き虫ということは、流す涙は大体“悔し涙”？

きゅーりな：悔し涙！ 私、すっごい悔し涙が多いんですよ！ アホやから歌詞とか覚えれない自分がいてて。それで裏で「悔しい！」って泣いたり。昨日出来ていたものが今日出来なかったりしても泣きますし、基本的に裏ですごく泣いてます。今までももな（新垣桃菜）は私の涙を何回見てるか分からない（笑）。その部分に関しては、ももなにすごく支えてもらってます。

－－小さい頃はどんな女の子だったの？

きゅーりな：小さい頃も泣き虫でした。私、涙腺ゆるくて、お父さんとお母さんとがケンカしてると間に入っていくんですよ。それで「お父さん、お母さん、やめてー」って泣きながら立ち向かっていく（笑）。活発でもあったので。

－－小さい頃から歌ったり踊ったりするのは好きだったんですか？

きゅーりな：私は『セーラームーン』がすごく好きだったんですよ！『セーラームーン』の曲とかめっちゃ歌ってた。あと、ダンスもちょっとやってて、モーニング娘。さんの「ザ☆ピ～ス！」に合わせて踊ったり。しかもひとりじゃないんですよ。近所の小学生を集めて、りなが振り付けした「ザ☆ピ～ス！」をみんなで踊るんです。懐かし～！

▲のんたん（横峰りのん）

－－「近所の小学生を集めて」っていうのが凄いね（笑）。

きゅーりな：私、そのときは小学校5年生だったんですけど、小学校低学年からも集めてました。

－－その頃から“みんなでひとつのことをしたい”人だったんですね。当時の夢は？

きゅーりな：私は女優を目指してて、小学校3年生の頃におばあちゃんから「オーディション受けなさい」って言われて。当時は『キッズ・ウォー』っていうドラマがやってて、主演の井上真央さんの演技にすごく憧れていたから「受ける！」って。それがきっかけで芸能界に入ったんです。

－－どんな家庭で育ったんですか？

きゅーりな：結構厳しかったですよ。おばあちゃんは私を芸能界に入れたかったんですよ、すごく。自分が入られへんかったから。

－－夢を託していた訳ですね。

きゅーりな：そうなんです。なので、地面にガムテープを真っ直ぐ貼って「ここでモデル歩きしなさい」とか言われてたんです（笑）。あと、行儀。お箸の持ち方もうるさかったですし、ご飯粒を一粒残しただけでもすごく怒られたり。めっちゃ厳しいおばあちゃんでした。そのおばあちゃんが亡くなって……さらに「夢、叶えないとな」って思った自分もいます。

－－それはいつ頃の話？

きゅーりな：小学校6年生。ちょうど芸能界に踏み入れようとしていた時期だったんですけど、おばあちゃんは「田中梨奈、テレビ出演決定！」って書いた紙をずっと飾ってくれていて、私もそれをずっと持ってて。「こんなん残ってたら、夢叶えるしかない」って思うし、絶対に諦められない。

－－そこにも諦められない理由というか、背負ったものがある。

きゅーりな：あります。ずっと。

－－おばあちゃんっ子だったんですね。

きゅーりな：そうですね。一緒に山登りとか、川に魚捕まえに行ったりしてましたよ。自然がすごく大好きで、しょっちゅう竹の子掘りとかも行っていましたし。田舎が鹿児島だったので、よく鹿児島に行って、カエルをペットボトルに詰め込んだり……（笑）。

私にとっての目標達成
「レインボーローズが完成する瞬間を見たい」

▲けいかりん（吉田桂華）

－－なんか怖い話出てきましたね。

きゅーりな：違うんです！ 連れて帰りたかったんですよ！ でもカエルを入れられる容器を何も持ってなかったので、飲み干したペットボトルに水入れて、小さいカエルをピョコピョコピョコって入れて持って帰ったんですよ（笑）。なので、今でも自然があるところは大好き。

－－そんなわんぱく少女の初恋はいつだったんでしょう？

きゅーりな：保育園の頃ですね。小さい人形を男の子からもらったんですよ。ポケモンのミュウツーかな？ それを「はいっ！」って渡されてドキっとした。それだけなんですけど（笑）。

－－好きな男性のタイプは？

きゅーりな：優しい人です。あと、私より頭が良い人！

－－それは大体の人が難なくクリアーできるんじゃ……（笑）。ただ、アイドルになると恋愛NGになる訳ですけど、それでもアイドルをやってみたいと思ったんですか？

きゅーりな：やっぱり夢があるので。お兄ちゃんも志望する大学に受かる為に「恋愛すると勉強がおろそかになる」って言ってて、それで未だに彼女が出来たことがなくて。私も夢に対していろいろおろそかになるのは嫌だし、集中したい。中途半端にやっていくのは、ちょっと格好悪いですし。そこはお兄ちゃんを見習ってます。

－－でも年齢的に周りの友達とかは恋愛まっしぐらですよね？

きゅーりな：めっちゃ恋愛の話とかされるんですよ！ もう子供がいる娘とかもいて。でも私はその娘たちが出来ないことをしていると思っているし、それはそれで格好良いじゃないですか。そっちに行くより芸能界で頑張るというのも良いんじゃないかなって。

－－研修生時代も入れると、もうどれぐらいJK21グループに在籍してるの？

きゅーりな：5,6年ぐらいですかね。

－－やっぱり「このままでは終われない」という想いが常にある？

きゅーりな：そうですね。だからJK21の「七色リアル」っていう曲の「このままじゃ終わらない」っていうフレーズがすごく好きで。JK21って「頑張ろう！」って思える曲がすごくたくさんあって、私は「Anything Goes」っていう曲もすっごい好きなんですけど、「なんだってやってみよう 結果なんてわからない 見てろよ 神様 ぎゃふんと言わせてやるぜ」っていう歌詞があって、そういう言葉に何度も支えられてきた。しょちゅうお風呂の中でも聴いてます（笑）。

－－卒業していくメンバーもいた訳ですけど、毎回どんな感覚で見送っているんですか？

きゅーりな：めっちゃ寂しいんですよね、やっぱり。「またメンバーがいなくなっちゃった……」って思ったりして。同時に私たちがどんどん上になっていくので「引っ張っていかな」っていうのもあるし。でも卒業するメンバーはメンバーで夢があるから、そっちで頑張ってなって思いますよ。やっぱり人それぞれ目指すものって違うと思うし、だから背中を押して「がんばれ！」みたいな感じ。で、また新しいメンバーとJK21を一緒に頑張っていこうって思ってます。

－－その卒業の寂しさや悲しみを糧にしてきたところもある？

きゅーりな：そうですね。「この娘たちの分も……」って言っちゃうと上から目線になっちゃいますけど、そういう感覚はあります。より「辞められないな」って思うし、中途半端に終わらしたくないって思う。だからちゃんと目標に向かって歩いていきたい。

－－それこそあかりんが「JK21が『ミュージックステーション』に出るところを観たい」と言っていましたけど、卒業していったメンバーにも「あれ、JK21、なんか売れてない？」って言われたいですよね。何なら「意地でも残ればよかった！」って思わせたくないですか？

きゅーりな：あー、それぐらい行きたい！ やっぱりいずれかは私も卒業するかもしれないですけど、その前にJK21の名をもっといろんな人に知って頂きたいですね。いやぁー、あかりんとか自慢してほしいな。あと、私、5,6年やってきて、今年で20歳になったんですけど、20代っていうまた新たなスタートを切るっていうことで、心を一回真っ白にしてから、今のメンバーとまた新たにカラフルなJK21を作っていけたらと思っていて。最終的には、レインボーローズっていう花があるんですけど、その花みたいになれたらなって。

－－そのレインボーローズを咲かせる為にも重要な一歩が、4月30日リリースのニューシングル『みゃー/レシピ』になると思うんですが、何としてでも目標の自己最高位21位を目指したいところなんじゃないですか？

きゅーりな：目指したいですね！ りんちゃんととんちゃんが入ってから初めてのリリースなので、この出だしはすごく大事だと思っていて。自己最高位21位を目標に掲げた以上は、そこに辿り着きたいし、ダメだったらめっちゃ悔しい想いをすると思うので、獲りたいですね。21位。

－－でもその数字、夢じゃないですよ。このシングルの音楽性、大変なことになってますから。まず「みゃー」のBELLRING少女ハート（ベルハー）みたいなマニアックなアイドルから、日本で最も売れてるAKB48のファンまで奪いにいこうとする感じがありますし。

きゅーりな：おぉー！

－－こういう音楽的な面白さはJK21の強みですよね。「失恋ちゅーか」とか「 I・愛 KANSAI」みたいな変化球から、「LUCKY TRIPPER」みたいにガンガン鼓舞させていくアッパーチューン。そして「わたここ」みたいに万人が泣ける曲まである。

きゅーりな：そこは自信あります！

－－じゃあ、自己最高位21位獲れそうですか？

きゅーりな：行けると……うーん、行けると思います！ 行かないといけないです！ 20位とか19位とか獲って「惜しい！」って笑うぐらいにしたい。

－－21位獲ったら盟友のあかりんもJK21に限定復帰してくれるみたいですし。これが実現できたら嬉しいんじゃないですか。

きゅーりな：そうなんですよ！ それもあるんで、目指したいんです！ また一緒にステージ立ちたいですね。

－－では、最後に。りなちゃんがJK21で叶えたい夢を教えてください。

きゅーりな：…………それこそあかりんも言っていたように『ミュージックステーション』とか、全員が努力しないと辿り着けない場所まで行きたいです。全員が努力してまとまった上でのどーん！っていう、大きい仕事。それが出来たら格好良いじゃないですか。レインボーローズが完成する瞬間を見たい。それが私にとっての目標達成だと思います。