−−これまで何度もの来日公演を行っていますが、日本に戻って来るたびに感じることは何かありますか？

ダイアナ・キング：公演のオファーをもらい、そして日本に戻って来るたびに、私は恵まれているって思う。私の音楽をいち早く支えてくれたのが日本だったから、私にとって日本はとってもスペシャルな場所なのよ。ここ最近、チャートインするようなヒットソングがあるわけでもないのに、約20年、ほぼ毎年のように日本でライブが出来るなんて、本当に感謝しているわ。

−−12/31のビルボードライブ大阪では、ファンと一緒に新年を迎えることになりますが、今回のライブはどのようなショーになるのでしょうか？

ダイアナ・キング：今回も、いつもと同じ“私”が登場するけど、これまでとは違ったテイストにするつもり。映像を使ったアコースティック演奏をする予定なの。当日のお楽しみが無くなっちゃうから、ここでは多くを語れないけれど、いつも私のライブを観に来てくれるファン達も思いっきり楽しめるって約束するわ。

−−さて、トランプ次期米大統領について、少しあなたの意見を伺おうと思います。現在は容認していますが、トランプ氏は以前、同性婚に反対をしていました。彼の公約はLGBTコミュニティに混乱と不安をもたらしていますが、トランプ氏についてどうお考えですか？

ダイアナ・キング：彼の言動は本当に恐ろしくて、もしかしたらその恐怖心が今回の結果に繋がったのかなと思うわ。でもまあ、一日一歩よ。人権だって、LGBTの権利だって、女性の権利だって、彼が言うほど簡単に覆されるものではないわ。特にこれらの権利は最高裁判所で可決されているから。彼の戦術は恐ろしいもので、市民を混乱に陥らせることばかり言っているわね。でも、これまでの歴史や経験から見て、LGBTコミュニティは権利を守ることに徹するし、戦うことを恐れないって言える。今回の結果がどうであれ、取るべき行動が必要な時が来たら、私たちは徹底的に争うし、私は市民の力を信じているわ。後戻りなんて考えられない！　前進あるのみよ。

−−あなたにとって音楽とはどんな存在でしょうか？　そしてあなたの音楽を聴く人たちにはどんなことを感じ取ってもらいたいですか？

ダイアナ・キング：前向きな考え方、愛を振りまくことの必要性、思いやり、そして偽りなく正直でいることを伝えたいわ。私はどこか奥深くて、複雑な人間になろうとも思っていないけれど、誰かを喜ばせようともしてない。心穏やかに、そしてどんな時も自分の心に従って、自分自身に対してハッピーでいるの。それだけよ。私にとって、音楽は“生き残る”ことを意味するわ。恵まれた環境で生まれたわけでもないし、いじめの経験もある。当時は命を絶てたらどんなに楽になれるかと思ったけれど、音楽が私を救ってくれた。今でも音楽は私を癒してくれるわ。他の人達も同じように音楽に癒されて欲しい。音楽を聴いてくれているリスナー全員への私のパッションや尊敬の気持ちを感じ取ってくれたら嬉しいし、私の生き方や自分に正直でいることへの信念も感じ取ってくれればと思うわ。そして、それがリスナーの背中を押す手助けになってくれたら、そんなハッピーなことはないわね。

−−最近よく聴く音楽やハマっている曲はありますか？

ダイアナ・キング：実は、近い内に新曲をリリースする予定だから、最近よく聴いているのは自分の曲ばかりよ。でも80’sや90’s、それ以前の音楽も相変わらず聴いているわ。あと、ドレイクは最高よね！　それにホージアのユニークな歌声と音楽スタイルも好きだわ。今、流行っている音楽にはレゲエ/フュージョンのテイストが用いられているし、90年代のソウルやポップ、そして私のヴァイブも取り入れられているわよね。だから、今はいろんなアーティストの最新曲をエンジョイしているわ。

−−最後に、日本のファンへメッセージをお願いします！

ダイアナ・キング：皆さんの愛情と絶えない応援、本当にありがとう。皆さんがいなかったら、今の私はいないと思うし、音楽キャリアをスタートした頃からの変わらないサポートは、ずっと感謝しているわ。たくさんの愛を込めて、そしてすぐに会いましょう！　OOKU NO AI!