2020/09/28 17:40
2020年9月25日にリリースされたジャズ・シンガー/ピアニスト、ダイアナ・クラールのソロ・アルバム『ディス・ドリーム・オブ・ユー』から「ニューヨークの秋」のヴィジュアライザーが公開された。
今回、公開になったヴィジュアライザーは「ニューヨークの秋」というタイトルにちなみ、米ニューヨークを舞台にまるで空を飛んでいるかのように捉えた街並みが次々と映し出される。どこか寂し気のあるセピア色が印象的な作品に仕上がっている。
クラール本人は、アルバムについて「今回収録された音源の中には、心の感傷を避けて通れないものもあります。」と話しており、「ニューヨークの秋」はクラールのその気持ちを特に象徴している一曲で、「『秋』でなくとも、どの季節でもニューヨークを簡単に訪れることができなくなってしまいました。そんな日々の中でも、私たちは困難と変化に満ちた街にも希望の場所があることを信じなければなりません」と語っている。
『ディス・ドリーム・オブ・ユー』は、2016年から2年間、彼女の才能を見出した育ての親である名プロデューサー、トミー・リピューマとコンスタントに行っていたレコーディングで収録した未公開音源が収められている。同時期のレコーディングからは、2017年にリリースされたアルバム『ターン・アップ・ザ・クワイエット』が発表されているが、リリース直前にリピューマが他界。本作はショックから立ち直れずに、一時は音源に蓋をしていたクラールがリピューマとの最後の録音であり、彼が最も気に入っていた「バット・ビューティフル」を軸に制作したアルバムとなる。ダイアナ自身は本作を「私を別のフレームから捉えた作品」と言い、『ターン・アップ・ザ・クワイエット』を表だとすると、これは裏の作品で、リピューマとの思い出の未公開音源集なのである。
レコーディングにはジョン・クレイトン、ジェフ・ハミルトン、アンソニー・ウィルソン、クリスチャン・マクブライド、ラッセル・マローンなど豪華なメンバーが参加。本作を制作するにあたりアル・シュミットがレコーディング・エンジニア、マスタリングを担当している。ダイアナは、彼女の思いが少しでも聴き手に届くよう、「すぐそばで聴こえる声」の演出にこだわったという。
また今回のジャケット写真には、ダイアナが自ら撮影したという写真を起用しており、彼女の思い出が詰まった、ファン必見のアルバムに仕上がっている。
◎リリース情報
アルバム『ディス・ドリーム・オブ・ユー』
2020/9/25 RELEASE
UCCV-1181 / 2,860円(tax incl.)
https://jazz.lnk.to/DianaKrall_tdoyPR
Photo: ©Mary McCartney
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