2020/04/07
アンドレア・ボチェッリが、2020年4月12日のイースター・サンデー(日本時間13日午前2時)に、ミラノのドゥオーモ大聖堂よりソロ・パフォーマンスをYouTubeで世界同時生配信することが発表された。
これはミラノ市とデュオーモ大聖堂の招聘によるもので、首席司祭、ヴェジェランダ・ファッブリカ・デル・ドゥオーモの尽力により実現。イタリア全土を襲った感染の被害で暗い日々を送るミラノ市からの依頼にボチェッリは「生命の勝利を信じ、称える(復活祭の)まさにその日、ミラノ市とドゥオーモ大聖堂のお招きに「Si(イエス)」と答えられることを私は名誉に、そして幸せに思います」と快諾したという。当日は完全無観客で開催、YouTubeのアンドレア・ボチェッリのチャンネルで配信される。
世界最大級のパイプオルガンによる伴奏は、大聖堂の専属オルガン奏者エマヌエーレ・ヴィアネッリが務める予定。「アヴェ・マリア」(バッハ/ グノー)、「聖なるマリアよ」(マスカーニ)など、生命の復活を祝うその日にふさわしい、高揚感溢れる宗教音楽からのレパートリーが選ばれ、独唱とオルガンのために編曲された。
なお、アンドレア・ボチェッリ基金(ABF) は病院による医療スタッフに必要な防具器具や機器購入を支援するための、募金活動を開始。GoFundMe キャンペーンを通じて、寄付もすることができる。
◎ミラノ、ジュゼッペ・サラ市長 コメント
私どもの申し出をアンドレアが受けてくれたことを大変嬉しく思います。我々すべてにとって、今年のイースターはこれまでとまるで違う意味を持つことでしょう。本来であればこの日とともに訪れる春を祝う、うららかな祭りの日。しかし今年はパンデミックの脅威の前、それは大きく脅かされています。ボチェッリの比類稀なる歌声こそが、我々の日常から今なくなっている、力強い抱擁となり、ミラノの、イタリアの、世界の人々の心を暖かく包んでくれることでしょう。
◎ミラノ、ドゥオーモ大聖堂主席司祭 モンシニョール・ジャナントニオ・ボルゴノーヴォ氏 コメント
“ハレルヤ(神を讃えよ)” を箱舟に掲げたのは40日前。しかしその後に起きた大洪水は、天をも飲み込み、復活際の喜びを表現することすら、私達人間に忘れさせてしまいました。アンドレア・ボチェッリの歌声と言葉は、私たちに思い出させてくれます。今、希望が持てる理由があるとすれば、それは人ではなく神からの贈り物であると。我々はそれを伝えたいのです。ドゥオーモ~ミラノの人々にとっての神の家~から、ボチェッリの声を通じて。“復活の十字架の霊” が必ずや私たちに与えられる、王国での日々を約束してくれると。それは新しい人間性、団結、兄弟愛を望む全ての人間に訪れるのです。
◎アンドレア・ボチェッリ コメント
私は人々が祈りを重ねることで生まれる力を信じています。私はキリストの復活を信じています。それは今、人間誰もが—- クリスチャンであろうとそうでなかろうと—— 最も必要としている再生のシンボルだからです。世界中の何百万もの人々の手をつなげてくれる音楽、そして生配信の力を借り、私たちはこの傷ついた地球に息づく鼓動を抱きしめようではありませんか。イタリアが誇る“世界の鍛冶場” を抱きしめようではありませんか。寛大で、勇敢で、積極的なミラノの街、そしてイタリアが戻ってくるのにそう時間はかからないはずです。それこそ、私たちが知る、勝者のモデル、ルネッサンスの原動力。生命の誕生と再生の神秘を祝うこのイースターに、ドゥオーモ(神の家、大聖堂)でそれを目の当たりにできることは、私の喜びでしかありません。
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