2023/01/20
ピンク・フロイドによる名盤『狂気』の発売50周年を記念したデラックス・ボックス・セットが2023年3月24日にリリースされることが決定した。
全世界で5000万枚以上を売り上げているピンク・フロイドの『狂気』は、今もなお世界中で新しいオーディエンスを開拓し続けている。この組曲の初期のバージョンを彼らが初めて演奏したのは、レコーディングの始まる数か月も前の英ロンドンのレインボー・シアター公演だった。その後ライブ・パフォーマンスを通じて練り上げられていき、ピンク・フロイドにとって8作目のスタジオ・アルバムである『狂気』は1972年と1973年にロンドンのEMIスタジオ(現アビー・ロード・スタジオ)でレコーディングされ、1973年3月1日にアメリカ、3月16日にイギリスでリリースされた。プリズムのスペクトルを描いた象徴的なジャケットはヒプノシスのストーム・トーガソンがデザインし、グラフィック・デザイナーのジョージ・ハーディーが描いた。
50周年記念盤の新たなデラックス・ボックス・セットには、長年ピンク・フロイドの音を司ってきたジェームス・ガスリーによる『狂気』の2023年最新リマスタリングを新たに施したCDとLPに加え、5.1ミックスとリマスタリングされたステレオ・バージョン、そしてピンク・フロイド史上初のアトモス・ミックスを収録したブルーレイ・オーディオとDVDオーディオが含まれる。また、同セットには『狂気:ライヴ・アット・ウェンブリー1974』のCDとLPも収録される。
そして1972年から1975年の全英・全米ツアーからレア・未発表写真を収録した160ページ・ハードカバー本、オリジナル盤の76ページ楽譜集、7インチ・シングル2枚(「マネー/望みの色を」と「アス・アンド・ゼム/タイム」)、1973年にロンドン・プラネタリウムで行われた『狂気』試聴会のEMI制作パンフレットおよび招待状のレプリカなど豪華特典も収録される。ボックス・セットは輸入盤のみとなっている。
さらに、3月24日には、1974年11月のウィンター・ツアーでの『狂気』全曲演奏を収録した、『狂気:ライヴ・アット・ウェンブリー1974』がCDとLP(初LP化)で個別にリリースされる。独立したアルバムとして入手可能になるのは今回が初めてとなり、アートワークはジョージ・ハーディーが1973年に手掛けた、アルバム・ジャケットの原画が使用される。
50周年記念盤のリリースを祝して、ピンク・フロイドが新世代のアニメーターたちに対し、1973年の代表作に収録されている10曲からミュージック・ビデオを募るコンテストも行われる。ピンク・フロイドはその黎明期から、イアン・イームズ、ジェラルド・スカーフ等、アニメーターたちとのコラボレーションを行ってきた。時には曲に伴うヴィジュアルがその曲の代名詞ともなっていったが、50周年を記念して、ピンク・フロイドはこの時代を超越する音響作品に対し、新鮮な解釈を提示する機会をすべてのアニメーターに与えたいと考えている。アニメーターはアルバム1曲につき1本、計10本までビデオをエントリーでき、勝者はピンク・フロイドのニック・メイスン、オーブリー・“ポー”・パウエル(ピンク・フロイドのクリエイティヴ・ディレクター)、英国映画協会ら専門家の選考委員会によって選出される。応募締切日は2023年11月30日となっている
1973年2月27日に、ロンドン・プラネタリウムにて、ピンク・フロイドの新作『狂気』の発売記者会見が行われた際、『狂気』の演奏に合わせて、プラネタリウムのドームに星、星座、宇宙のイメージの数々が映しだされた。このイベントは当時大きな話題を呼んだが、50年ぶりに最新テクノロジーを駆使したプラネタリウム・イベントがロンドンで実施されることも発表された。アルバム『狂気』のサラウンド・サウンドとともに、各曲のテーマに合わせたヴィジュアルがプラネタリウム・ドームに映し出される、ピンク・フロイドがデビュー以来試みてきたヴィジュアルとサウンドの融合の最新型を体験できるイベントになる予定だ。
◎リリース情報
アルバム『狂気-50周年記念盤ボックス・セット』
2023/3/24 RELEASE
19658713451
※輸入盤のみの発売
https://pinkfloyd.lnk.to/DarkSide50th
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