2013/02/16 21:10
映画『約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯』の初日舞台あいさつが16日、東京都内で行われ、出演者の仲代達矢、樹木希林らが出席した。
本作は、1961年に起きた「名張毒ぶどう酒事件」の奥西勝死刑囚の姿を、再現ドラマとドキュメンタリーを組み合わせて描いたもの。
無実を叫び続けながら52年間も勾留されている奥西死刑囚を演じた仲代は「これまで役者を60年やってきましたが、実在する人物を演じたのはこれが初めてです。映画やドラマでは虚と実の間にいる人物を演じればいいのですが、実在する人物を演じるということはとても難しかったです」と話した。
また「事件に関するいろんな資料を見たり話を聞いたりして、僕は奥西さんが無実であることを信じています。極端な言い方ですが、このまま奥西さんが死ぬまで(無罪を)決定しないようなことがあるなら、司法が殺人者になるであろうと思っています」と強い口調で語った。
本作は日本の司法に異議を申し立てるような挑戦的部分がある。樹木は「仲代さんも私も“もうこの作品で仕事がなくなるな”と覚悟を決めています。仲代さんが80歳で、私も70歳だからもう(仕事がなくなっても)いいかと思っている覚悟なんです」と話した。
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