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ニュー・ファウンド・グローリー インタビュー
1997年の結成から、これまでに7枚のスタジオ・アルバムをリリースしてきたパンク・ロック・バンド、ニュー・ファウンド・グローリー。15年以上のキャリアを誇る彼らだが、昨年結成当初からギタリストを務めていたスティーヴ・クラインが脱退を発表。3月7日~11日にかけて開催されたパラモア主催の船上クルーズ【PARAHOY!】にて、スティーヴ脱退後初となるライブを披露したニュー・ファウンド・グローリーのヴォーカリスト、ジョーダン・パンディクとギタリストのチャド・ギルバートに話を訊いた。
写真(L→R):ジョーダン・パンディク(Vo)、チャド・ギルバート(G)、
イアン・グルーシュカ(B)、スティーヴ・クライン(G)、サイラス・ブルーキ(DS)
5人目のメンバーを迎えることは考えてもいないし、
それはこれからも変わらない
??多分クルーズ初心者の人が多いと思うんだけど、2人はどう?
ジョーダン・パンディク:俺はクルーズ船に乗ったことはあるけど、バンドとしては初めてだな。
チャド・ギルバート:小さい頃に、ばあちゃんと乗ったのを憶えてる。スロット・マシーンで10ドル儲けたんだ。
??パフォーマンス面においては、これまでとはまったく違う環境ですよね。
チャド:そうだな。航海中に動き回って、ロックしてると、面喰ったりする場合もあるから…。最初のパフォーマンスで出てきて、曲の中盤までは大丈夫だったけど。普段と同じようにやってたら、途中で何度か転びそうになったからな。
??昨夜のショーでは、何曲かカヴァーを披露してましたよね。船上なので、セリーヌ・ディオンの「マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン」をセレクトしたのには納得ですが、グー・グー・ドールズの「アイリス」とシックスペンス・ノン・ザ・リッチャーの「キス・ミー」を披露したのは?
チャド:全部俺たちのカヴァー・アルバムに収録されている曲なんだ。これまでに作ったビデオで「キス・ミー」は、YouTubeでの閲覧数がダントツだし、ヘイリーとパラモアのメンバーも出演してる。あの曲のことを知ってる世界中のパラモアのファンもこの船に集結してるわけだから、ピッタリなんじゃないかと思って。「アイリス」も楽しい曲だ。みんなあの曲は好きだろ、パンク・ロック好き、メタル好きに関わらず。
ジョーダン:それに長らく演奏してなかったし。
??ギタリストが一人になってから、これらの曲のギター・パートを演奏するのは難しくなかったですか?
チャド:いいや。今回のクルーズの為にフロリダに来てから、2日間リハをしたんだ。「4人になってから初めてのリハだから、とりあえず様子を見てみよう。」って感じだった。ゆっくりな曲は、必要であればジョーダンがギターを弾けばいいんじゃないかって考えてた。それと俺のギター・テックのジャスティンが、ツアー中に「Set Your Goals」でギターを弾いてたから、必要だったらステージの脇で弾いたらいいんじゃないかって。でもリハを終えたら、「特に何も欠けてないんじゃないか。」って結論に至った。むしろ良かったぐらいだから、「じゃあ、このままで行こう。」って。メンバーは、4人に留めようとは思っていたから。
5人目のメンバーを迎えることは考えてもいないし、それはこれからも変わらない。俺ら4人でやっていく。ライブに関しては、まだ試行錯誤を重ねてるけど、他人を入れるよりはいいと思ってる。新しいヤツを入れることについて悩むより、自分たちで解決した方が簡単だから。
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秋のUSツアーも近々発表する予定なんだ
そのツアーの前までにはニュー・アルバムが出来上がってるはずだ
??もう長年活動を共にしているので、今になって新しい人を入れるのはいいアイディアじゃないと思ってる?
チャド:そうだな。変な感じがすると思うし、新しいメンバーを入れたところで、そいつに慣れることをファンにも期待してない。それに俺らはパンク・ロック・バンドだ。大体のパンク・ロック・バンドには、ギタリスト、ベーシスト、ドラマーしかいない。ディセンデンツ、ラモーンズ、名前を挙げ始めたらキリが無い。ずっと昔からそうだ。曲に関しても、何かパートが欠けてるわけじゃないし、これ以上すっごく複雑なコードや速弾きを必要としているわけでもない。だから音楽的にロスはないと思う。それに次のアルバムは4人組として制作できるから、それはそれでクールだと思ってる。
??曲作りやレコーディングは既に始めているのですか?
チャド:リフはちょいちょい出来上がってる。今は、このクルーズがあるし、海外でいくつかフェスにも出演する。それが終わって、家に帰ったら新曲作りのモードに入る。断片的だけど色々アイディアはあるんだ。俺とジョーダン、(ドラマーの)サイラスは、南カリフォルニアに住んでるから、ちょくちょく会うことになると思う。既に【Pop Punk's Not Dead UK】っていうUKツアーを発表してるし、秋のUSツアーも近々発表する予定なんだ。そのツアーの前までにはニュー・アルバムが出来上がってるはずだ。
??脱退したスティーヴ・クラインは、これまでに詞も手掛けていましたが、ニュー・アルバムを制作する上で、そのプロセスにどのような変化があると思いますか?
チャド:これまでずっと5人で役割を分担してきた。仮に俺が詞を全部書けるとしても、それがジョーダンの場合でも、「このパートに関してアイディアがある。」って具合でいつだってすべて5つに分けてるんだ。アルバムの中には、俺が大半の詞を書いたパートもある。それにスティーヴが大半の詞を書いたパートもあるし、彼が大半の詞を手掛けたアルバムだってある。それに『カミング・ホーム』みたいに、俺がほぼすべてのコーラス部分の詞を手掛けたアルバムもある。でも必ず分担してたし、ジョーダンが携わった曲だって、もちろんある。これからはそれが4つに分かれるだけで、(ベーシストの)イアンとサイラスがより貢献してくれる。
ジョーダン:クールなのは、俺たちは長年の付き合いだし、お互いの私生活なんかでもどんなことが起こってるか把握してる。「他人が書いた詞をどうやって歌ってるの?」とか、それが変だ、って思う人もたまにいるけど。
チャド:それはメンバー全員に関して言えることだ。特に去年は、俺たちにとって色々パーソナルな出来事もあったから、今回はこれまでになく詞が書きやすいはずだ。スティーヴが全部詞を書いていたと思ってるファンも多いと思う。俺らにはくだらないエゴはないから、「この曲は俺が書いたんだ!」っていまさら前に出て言うなんて馬鹿馬鹿しい。やり遂げて、出来るんだってことを証明するのが一番なんだろうな。何とでも言えばいい、俺たちはいいアルバムを作る。それだけだ。人がメッセージ・ボードに何を投稿しようが関係ない、そうだろ?そんなこと、俺はまったく気にしてない。
Q&A by Chris Payne / 2014年3月9日 Billboard.com掲載
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ベスト・ヒット・NFG
2010/09/29 RELEASE
UICY-91719 ¥ 1,320(税込)
Disc01
- 01.シチュエイションズ
- 02.ヒット・オア・ミス
- 03.ドレスト・トゥ・キル
- 04.マイ・フレンズ・オーヴァー・ユー
- 05.ヘッド・オン・コリジョン
- 06.アンダーステイトメント
- 07.オール・ダウンヒル・フロム・ヒア
- 08.アイ・ドント・ワナ・ノウ
- 09.フェイリヤーズ・ノット・フラタリング
- 10.イッツ・ノット・ユア・フォルト
- 11.ホールド・マイ・ハンド
- 12.コンスタント・スタティック
- 13.オーヴァー・ミー (日本盤のみのボーナス・トラック)
- 14.トゥルース・オブ・マイ・ユース (日本盤のみのボーナス・トラック)
- 15.エックス-ミス (日本盤のみのボーナス・トラック)
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