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モーニング娘。 『The Best!~Updated モーニング娘。~』インタビュー

モーニング娘。 『The Best!~Updated モーニング娘。~』 インタビュー

 “3作連続首位”達成で時代の流れを確実に変えてみせたモーニング娘。。道重さゆみら先輩たちが「今のモーニング娘。を知ってもらいたい」と涙ながらに奔走している影で、自分はこのグループに必要なのか?苦悩しながら懸命に“モーニング娘。”であろうとした少女たちがいた。
 鞘師里保&鈴木香音、15才コンビの2年9ヶ月……そこにあった葛藤と夢。彼女の側だと素顔になれる15才と、純朴に彼女を敬愛する15才のリアル・アイドルストーリー。ここに解禁する。

(紅白は)本当にここで出たいなって願ってます!

モーニング娘。 『The Best!~Updated モーニング娘。~』インタビュー
▲鈴木香音、鞘師里保(左から)

--“3作連続首位”達成、おめでとうございます。報告を受けたときはどんな気分になりました?

鞘師里保:発売週は特に緊張していたというか、やっぱりここでチャンスを掴みたいなって思っていたので。

鈴木香音:毎日、緊張してたよね。

鞘師里保:デイリーランキングとかも気になってましたし。「やっぱりあのアーティストさんは強いな」とか言いながら。なので、3作連続1位という結果が出たときには、ホッとした……という表現が一番近いと思うんですけど、すごく安心した気持ちになったんですよ。2作連続1位を獲ったときに「次も1位」って宣言していたこともあったので……本当に達成できて嬉しかったです。

--9期メンバーとして加入した2011年。2人は今と比べものにならないぐらい子供でしたし、日々こなしていくことで精一杯だったと思うんですけど、3作連続首位を獲得するような未来を想像できました?

鞘師里保:いやぁー、全然です(笑)。

鈴木香音:まったく! そのときは追いつくことしか頭になかったんですよ。先輩と一緒にリハーサルするにしても、同じレベルのパフォーマンスは出来ないとしても、ちょっとでも追いつこうっていう。もうそれだけ。だからこんな状況になるなんて全く想像できなかったです。

--リーダーの道重さゆみさんや、9期加入時のリーダー高橋愛さん、新垣里沙さん等は「今のモーニング娘。を知ってもらいたい」と、ずーっと願っていた訳ですけど、2人がそういう意識を持つようになったのっていつ頃?

鞘師里保:リアルに言うと、去年ぐらい(笑)。

鈴木香音:そういうことを全く考えずで、自分のことだけで必死!みたいな状態が続いていたので。なので、正直に言うと、私も去年ぐらい(笑)。

鞘師里保:『恋愛ハンター』とか『One・Two・Three/The 摩天楼ショー』ぐらいの時期ですかね。その辺りから「最近、モー娘。の曲、好きなんだよね」って言ってくれる人が周りに増えてきて、そういう声を聞くことによって、「もっと上を目指さなきゃいけないんだな」って思うようになってきて。

--かつて道重さんは「今のモーニング娘。を知ってもらいたい」と、バラエティ番組『黄金伝説』で涙したこともありましたが、そういう悔しさみたいなものは2人も持っていた?

鞘師里保:悔しいことはいっぱいあります。日々いろんな活動をしながらツアーのリハとかやっていると、どうしても憶えきれない部分が出てきたりして、それでゲネに間に合わなくて注意を受けたり、喝を入れられたりすることもありますし。頑張っていても成果が出なかったり、結果に繋がらない。それは悔しいですし、そうしている間に今まであんまり知らなかったアイドルグループがテレビに出るようになっていたりして。焦りますし、モーニング娘。もっと頑張らなきゃなって思ったりします。

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▲鈴木香音、
鞘師里保(左から)

--香音ちゃんはどう?

鈴木香音:もちろん、他のアイドルグループに負けたくない気持ちはあるんですけど、良いところは吸収したい。各グループ、良いところ、悪いところはあると思うんですけど、その中の良いところだけを盗んでいきたい(笑)。

鞘師里保:あと、「今のモーニング娘。を知ってもらいたい」って言っている間にもどんどん成長していけるグループだと思うので、モーニング娘。最大の魅力であるパフォーマンス力をもっと評価してもらえるように頑張りたいなって。

--そうした想いが3作連続首位にも繋がったと思うんですけど、モーニング娘。って毎回1位を期待される存在に変わった訳じゃないですか。そこに対するプレッシャーはないんですか?

鞘師里保:正直、3作連続首位は「大丈夫かなぁ?」みたいな。モーニング娘。が前回3作連続首位を獲ったときって「ザ☆ピ~ス!」とか、日本人なら誰もが知っている曲を出していたときなんですよ。なので、今のモーニング娘。でそこまでの結果を残せるのか?というプレッシャーはありました。

--もし2位だったらどうなっていたんでしょうね?

一同:(笑)

鈴木香音:でもそれは考えたくなかったですね。

鞘師里保:想像しないようにしてた(笑)。

鈴木香音:そんなこと考えてたら変に影響しちゃうかもしれないので、そこはもう神様とファンの方を信じて(笑)。

--3作連続でそこまでプレッシャーだったのに、鞘師さんは“4作連続1位”を目標に掲げてしまいました。モーニング娘。の長い歴史でまだ一度も到達していない記録です。

鞘師里保:ここまで来たら、正直、自信はあります。…………あるよね(笑)!?

鈴木香音:うん。これまでは「行けるかなぁ?」だったんですけど、今は「行けるかもしれない」ぐらいに変わってる。

鞘師里保:それは余裕とかじゃないんですよ! 絶対獲れるとか、そういう確信を持っている訳でもないし、当たり前と思っている訳でも全然ないんですけど!……獲りますと言ったからには、獲る自信はありますっていう。

--で、紅白にも出ると?

鞘師里保:(笑)。ずっとテレビで観ていましたし、本当に選ばれた人しか出られないものなので、どうなるのかは分かんないんですけど……

鈴木香音:夢過ぎてまだ見えない。

--僕は出ると思いますけどね。

一同:えぇっ!

鞘師里保:タイミングとしては、本当にここで出たいなって願ってます!

--すごくよく分かります。また来年「イチから頑張ろう」より、出来ればこのままのテンションで出ちゃいたいもんね。

鞘師里保:そうなんです(笑)!

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もしかしたら自分はモーニング娘。に必要じゃないのかも

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▲鞘師里保

--でも、どんどんメディア露出は増えてますよね。先日は6年ぶりに『ミュージックステーション』への出演も果たしましたが、どんな気分でした?

鞘師里保:そうですね……

--まぁ6年ぶりと言っても、2人は初出演ですけど。

鈴木香音:里保ちゃん、ちょうど6年前の放送を観てたんだよね?

鞘師里保:まだ幼かったので、ハッキリとした記憶はないんですけど、その頃からモーニング娘。が大好きで、憧れの存在だったので、観ていたのは確かで。で、そのモーニング娘。に自分が大接近して、メンバーとして『ミュージックステーション』に出れてしまったというのは……なんて言うんですかね? 大きな夢のひとつでもあったし、一般の中学生の目線で見たとき、あの番組に出る方々って偉大な芸能人/アーティストなので、そこに自分たちも出演させて頂けたというのは、とにかく凄いなって。反響も凄かったですし、友達も急に敬語でメールしてくるようになって。

--(笑)

鞘師里保:「そこは今まで通りでいいよ!」って思ったんですけど、テレビに出演できるというのは嬉しいことだし、凄いことなんだなって実感しました。

鈴木香音:私も友達からメールが来たんですけど、その子はすごく熱狂的にモーニング娘。のことを応援してくれてるんですよ。で、その子からすごく長文のメールが届いたんですけど(笑)、そういうモーニング娘。を応援してくれてるいろんな人に感謝しましたね。最初の階段下りるときとかも「ありがとう」って。

鞘師里保:あの階段、すごく感動しました! 「おー、歩いてる」って。

--「テレビで見たやつだ」って(笑)?

鞘師里保:本当に! いちいち「あれは!これは!」ってなってました。直前の出演者紹介とかも「あ、ここでやってるんだ!」とか。

--以前は「道重さんや田中(れいな)さんは知られていても、私たちは名前すら知られていない」と、よく仰っていましたよね。でも最近はメディア露出の効果もあって、かなり認知されてきてるんじゃないですか? 街中で声かけられたり。

鞘師里保:あー、増えたっちゃ増えたかもしれないですね。

--増えたっちゃ増えた(笑)。

鞘師里保:あと、私の名前が分からなくても「なんか難しい名前の娘」って言ってもらえたり(笑)。

--世間的には9期ってまだどこか“新メンバー”として捉えられているところもありますけど、実はもう加入から2年9か月経ってます。2人とも15歳にしてもう立派な中堅どころになる訳ですけど、ここに辿り着くまでの日々ってどんな期間だったと感じていますか?

鈴木香音:走り続けてました。

鞘師里保:あっという間に道重さんの次が9期っていう状況になっていて、スピードがすごく速い。5期メンバーさん、6期メンバーさん、8期メンバーさんと、度重なる卒業があったので。

鈴木香音:毎ツアーごとに「居なくなっちゃうんだ……」という寂しさがあって。私たちが入ってから多かったんですよ。4年ぐらいメンバーの変わらない時代からガラッと変わっていったので、私たちの心の準備ができていない中で、みんな卒業していってしまったんです。

--道重さんが卒業したら、9期が一番先輩になる訳ですからね。

鞘師里保:そうなんですよ……。こうやってモーニング娘。が今活動できているのは、道重さんがいるおかげですし、道重さんってどこにいたって“道重さゆみ”じゃないですか。どこにいたって目立ってる。私たちは「できるだけ前に出て行かなきゃ!」って必死になって、それでやっと顔を覚えてもらえるかどうかなので、やっぱり道重さんはひとり抜きん出た存在なんですよね。

--その面でのプレッシャーも大きいと思うんですが、加入からの2年9か月。正直言って「もう無理だ」とか「続けられないかな……」みたいな気持ちになったことはないんですか?

鞘師里保:正直、何度もそう思いました。やっぱりモーニング娘。って先輩方のおかげで存在しているグループだと思うんですよ。なので、「こんな私がモーニング娘。をやっていけるのか?」とか「もしかしたら自分はモーニング娘。に必要じゃないのかも」って思ったこともありますし……。だからこそ、自分の欠点とか頑張らなきゃいけない部分を徹底的に探して、何とかしようと思うんですけど。

--どういう局面で「自分はモーニング娘。に必要じゃない」って思っちゃうんですか?

鞘師里保:ふと思うんですよ。「このまま私はいてもいいのかな?」って。今はもうそんな風に考えなくなったんですけど、最初の2年ぐらいは。自分はこの期間でもっと成長できると思ったのに、さほど成長できてないんじゃないかと思ったりして。9期が入って、9期がどういう風に成長していくかって期待されてる分、その期待値まで届いてないんじゃないかって不安になったりとか。

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▲鈴木香音

--香音ちゃんにもそういう苦悩はあった?

鈴木香音:一番キツかったのは加入当初のリハーサルだったりしたんですけど、その頃って入ったばっかりだから「辞めよう」とか、そういう気持ちは一切なかったんですよ。とにかく頑張るのみ。でもそこを過ぎてからは、常に戦いじゃないですけど、自分が要るか要らないか。自分がどう変わっていかなきゃいけないか。そういうことを常に考えてますね。嫌なことがあったから辞めたいとか、そういう話じゃなくて。「辞めたいと思ったことは一度もない」とも言えるし、「常に辞めたいと思っている」とも言える。分かりますか?

--分かります。モーニング娘。を辞めたいと思ったことはないけど、モーニング娘。にとって自分が必要かどうかは常に考えていると。

鈴木香音:そういう感じで2年9ヶ月やってます。

--去年の秋頃、ブログに「今日何故かモーニング娘。を辞めさせられる夢をみました。」って書かれていたじゃないですか。

鞘師里保:書いてた!

--結構、衝撃だったんですけど。

鈴木香音:自分でもビックリしました(笑)。その時期、ツアーが終盤に向かっていく中で「MCとかがグダグダになってきてるんじゃないか」って怒られたんですよ。で、モーニング娘。を辞めさせられる夢は、その前後で見てるんですよね。おそらく「このままじゃマズイ」っていう意識が強くなってて見たんじゃないかな。あんまりよく憶えてないんですけど……。

鞘師里保:あのブログ見て「おい!」って思いましたよ(笑)。

鈴木香音:私もなんで書いたかよく憶えてないんです(笑)。

--ちなみに2人は同期で同年齢じゃないですか。お互いの悩みとか相談したりするの?

鞘師里保:最初のツアーとかは覚えなきゃいけないことが多すぎて、自分たちの中でストレスになっていたりしたので、そのときは愚痴ばっかり言っちゃったり……したよね?

鈴木香音:今の雰囲気と全く違って、すっごいピリピリしてたんですよ!

鞘師里保:例えば「ちょっと違うよ」って指摘したら「……大丈夫、分かってるから」みたいな(笑)。みんな自分に余裕がなくて、相手の気持ちを考えたりする時間がなかった。それは反省点というか、今になっては「ごめんね」って感じなんですけど、お互いに。

鈴木香音:でも面白いです。そのときのことを思い返すと。

鞘師里保:そのときの光景を思い出すだけで笑っちゃうよね。いちいちピリピリしてバカだったなぁって。そういう意味では、みんな丸くなった。

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私、里保ちゃんのダンスが世界一だと思ってるんです

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▲鞘師里保

--15才で「丸くなった」って(笑)。加入当時と今、他にはどんなところが変わったんだろう。鞘師里保から見て鈴木香音は、どう変わりました?

鞘師里保:最初の頃の香音ちゃんは振り付けを覚えるのに必死で、分からない部分とか処理できずにいたんですよ。でも今は、気になったことはしっかり確認。1から10まで自分の中で整理させる。香音ちゃんが先生に一番質問するんですよ。「ここってどうでしたっけ?」「こうですよね?」って。私は気になることが後から出てきたりするんですけど、香音ちゃんはそれを先に発見できるから、凄いなって思います。

--あと、当時の香音ちゃんはよくモノマネをしていました。あの頃の香音ちゃんはもうどこかへ行っちゃったんでしょうか?

鈴木香音:いや、別にやろうと思えばいつでも……ただ、もう中3ですし(笑)。当時は小6だったので。

--では、鈴木香音から見て鞘師里保はどんなところが変わったなと思います?

鈴木香音:最初のイメージとキッパリ変わりました。最初は“クールな鞘師里保です”みたいなイメージがすごく強くて、ダンスも歌も上手いし、私とはもう“月とスッポン”みたいな感じだなって思って。でも加入して1年ぐらい経ったあたりから「あ、里保ちゃんってこういう可愛いところもあるんじゃん」って。すぐ寝ちゃうところとか、寝顔とか。そういう人間らしいというか、ドジっぽい要素を見つけていく度に「やっぱり同じ歳なんだなぁ」って思えて、私の中で“クール鞘師里保”が“おっちょこちょい鞘師里保”に変わっていった(笑)。

--ちなみに“クール鞘師里保”は、クールを気取っていた訳じゃないんですよね?

鞘師里保:オーディションのときは本当に誰とも喋りたくなくて、えりぽん(生田衣梨奈)が言ってたんですけど、喋りかけるなオーラが出ていたみたいで。それだけ集中してたし、人見知りというのもあったんで、なかなか最初はみんなと喋れなかったんですけど。

鈴木香音:「あ、実力者だ」って思いました。

鞘師里保:(笑)

鈴木香音:私とかはなんとなく残っちゃった娘だけど、里保ちゃんは残るべくして残った、みたいな。だから一緒に合格したとしても、絶対に喋れないなって思ってました。

鞘師里保:なので、当時とはかなり違う印象になっているとは思うんですけど、人見知り自体は治ってないので(笑)。

--田中れいなさんも、それは言ってました。卒業時のインタビューで「パッと見たら目が合ったりするけん。可愛がってあげたいなって思うけど、鞘師は甘え下手だから来ないんですよ。れいなにも、さゆにも。」って。

鞘師里保:喋りたい人のことは、自然にすごく見ちゃうんですよ!

鈴木香音:入っていきたいんだけど、なんとなく隣にいるイメージ(笑)。

--そこでまーちゃん(佐藤優樹/10期メンバー。物怖じしない性格で誰にでもすぐ懐ける)みたいにガンガン踏み込んでいけないんだ?

鞘師里保:無理ですね。まーちゃんみたいに、武道館で田中さんがステージから降りてきたところで抱きつく!みたいな勇気はなかったです……。

--では、お互い、ここは変わってないなと思う点を挙げてください。

鈴木香音:振り付けを覚えるスピード。変わってないというか、どんどん進化してると思うんですけど、本当に速すぎてビックリしますね。風のように覚えていくんです。私、里保ちゃんのダンスが世界一だと思ってるんですよ。だから……

鞘師里保:違う!って言ってるんですよ!

鈴木香音:でも私はそう思ってるんです。それは変わらない。

--今の話を聞いていかがですか? 世界一の……

鞘師里保:だから違うって言ってるじゃないですか(笑)!

鈴木香音:私は「この娘、めっちゃダンス上手いよ」って言われている人の動画とかも見るんですけど、「いや、里保ちゃんの方が上手いな」って思うんですよ、毎回。

--では、鈴木香音の変わっていないと思うところを。

鞘師里保:うーん……顔。

--変わってはいるでしょ(笑)。小6から中3ですよ!

鞘師里保:なんだろうなー。しっかりはしてきたし、言うべきことはスパって言ったりするんですけど、相変わらずボーっとしているときはある。会話してても、全然聞いてないときがあるんですよ! 「え、何? 今、なんて言った?」ってなる。ファンの方から見ても香音ちゃんってしっかりしてるし、一番の常識人っていうイメージだと思うんですけど、ボケーッとしているときはしてるんです。そういうところは変わってないなと思うし、これからも変わってほしくない。そこまでしっかりしちゃったら香音ちゃんじゃなくなっちゃう。

鈴木香音:私、逆に相手の目をすごく見ているときの方が、話を聞いてないことが多いです。ボーッとしているときの方が聞いてる。

--真剣に話聞いてくれてると思ったら、何も聞いてない(笑)。2人って自分たちではどんな仲だと思ってますか?

鈴木香音:私のメンバー相関図の中では、一番家族っぽい感じがします。お互いに気を使って生活してる感じはなくて、ちょっと気が抜けた姿を見せても気にならない仲というか(笑)。

鞘師里保:香音ちゃんの前だったら、気が抜けている姿を見せても大丈夫かって思っちゃう。他のメンバーの前だと「鞘師さんってだらしないんだなぁ」ってなっちゃうだろうし、だから整理整頓とかちゃんとしたり、ちゃんと座ったりするんですけど、香音ちゃんの前だと安心しちゃうところはありますね。

--ただ、お互いモーニング娘。のメンバーである以上、ライバル関係という側面もあると思うんですけど、鞘師さんはいつもギラギラしてるし、誰に負けないオーラを出してるイメージ……

鞘師里保:そんなにギラギラしてますか!?

--ハロコンとか行くと、みんなアイドルだからキラキラはしてるんですけど、鞘師さんだけギラギラなんですよ。

一同:(笑)

鈴木香音:分かる!

--実際「誰にも負けたくない」っていう気持ちは強い?

鞘師里保:そうですね。「ダンスが得意」と言っている以上は、誰にもダンスは負けたくないし。先輩たちがどんどん卒業していく中で、自分がみんなを引っ張れるように実力をつけていきたいなって思ってます。誰かしらそういう意識を持っていた方がいいと思うので。

--今は鞘師里保が新エース的な形で紹介され、センターに立つことも多いですよね。それに対して「悔しいな」って思うことはある?

鈴木香音:やっぱり同じ歳だし、同じ時期に入ったので、そういう風に思うこともあるんですけど、私って……これは悪いところでもあるんですけど、ライバル意識を持たなきゃいけないにも関わらず、やっぱりイチファンとして見ちゃう。

一同:(爆笑)

鈴木香音:私、モーニング娘。、すっごい好きなんですよ。だから、本当はライバルとして戦わなきゃいけないのに、ファンだから目で追っちゃうというか……。パフォーマンス見て「わぁー凄いなぁ!」みたいな。どこか客観的に見てニコニコしちゃってることが多いんです。

--(笑)。なんで今の質問をしたかと言うと、僕は鈴木香音って歌が上手い人だと思ってるんですよ。

鈴木香音:本当ですか!?

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当時(先輩)の声とかに「負けたくない」って思ったので

--それこそ、鞘師里保の隣で一緒にリードボーカルを取る姿を見たいぐらい。

鈴木香音:おぉ~~!

鞘師里保:『わがまま 気のまま 愛のジョーク/愛の軍団』のカップリング「ふんわり恋人一年生」では、私と小田(さくら)ちゃんと香音ちゃんの3人でボーカルやってるんですけど、その曲はレコーディングする前からすごく楽しみにしてて。私も香音ちゃんの歌が好きなので。

鈴木香音:本当に?

鞘師里保:「シャボン玉」歌ってるときとか、すごく感動したっていうか、鳥肌モノだったんですよ。

鈴木香音:えぇっ! マジか。

--香音ちゃん、自己評価低すぎです(笑)。

鈴木香音:私は上手さとか気にしなきゃいけないんですけど、やっぱり「歌が好きだから」とか「モーニング娘。好きだから」っていう想いの方が強くて、そういうことをあんまり考えてなかったですね。

--今って「今のモーニング娘。を知ってもらいたい」と、メンバー一丸になってますよね。でも紅白に出たりして目標が達成したら、今度は「みんなが知っているモーニング娘。の中でどんな自分を見せられるか」という戦いが白熱化すると思うんですけど、そのとき、この2人で中心に立っていたいと思ったりしません?

鈴木香音:やっぱり私は、里保ちゃんを世界一だと思っていて。もしその隣で歌えるとしたら…………光栄すぎます。本当にすごく尊敬しているので、夢のまた夢というか。

--同期の同年齢に対する尊敬レベルじゃないですよ、それ。

鈴木香音:同じ歳なので、オフの日とかは“友達”として遊べるんですけど、ステージに立つと“すごく尊敬している方”なんです。なので、今仰って頂いたような時代がいつか来たらいいなぁ~っていう理想だけで今は生きてますね。

鞘師里保:香音ちゃんはモーニング娘。に入るまで、歌もダンスもやってなかったんですよ。それなのによくここまで高いレベルのパフォーマンスができるなって。ダンスの素質もすごくあるし、リズムを体で刻んでいるのが一番見えるメンバーなんです。そういう意味では、私も負けないようにしないと……

--鈴木香音みたいなタイプが一番怖いんですよね。

一同:(笑)

鞘師里保:本当に! いつの間にかすごい差をつけられている状況も考えられる。

鈴木香音:ないない。

--石田亜佑美みたいに闘志剥き出しのタイプだと警戒しやすいですけど、鈴木香音はそういう部分を見せずに成長するタイプだと思うんで。

鞘師里保:ぐぉぉぉーって伸びていって、気付いたら見上げてる感じ。

--そんな未来を現実化する為にも、前に鞘師さんが言っていた通り、他のアイドルグループにも、歴代のモーニング娘。にも負けないモーニング娘。にならないといけない訳ですが、勝てそう?

鞘師里保:私がモーニング娘。に憧れて、モーニング娘。を目指し続けていたからだとは思うんですけど、私はたくさんのアイドルがいる中でモーニング娘。が一番凄いなって思うんですよ。だから多くの人にそう思ってもらえるように頑張りたいし、今までの先輩方を見てると、自分たちはもっと個性を出していかなきゃいけないって思うし。やっぱり写真ひとつ見ても、先輩方は写真だけでそれぞれの色が見えるんですよ。でも今のモーニング娘。は「みんな同じように見えるね」って言われる。それって髪の色を変えたらどうにかなるとか、そういう話じゃないと思うんですよ。自分の内側から出すもの。存在感も大事なんですよね。

--「他のアイドルに負けない」っていうアイドルはたくさんいる。でもモーニング娘。の場合は「歴代の先輩に負けない」という目標もある。故にこのアルバム『The Best!~Updated モーニング娘。~』なのかなと思ったんですが、歴代の名曲を今のモーニング娘。がリメイクする。この話を最初聞いたときはどう思いました?

鈴木香音:私はシンプルに嬉しかったです。「ザ☆ピ~ス!」とか「そうだ!We're ALIVE」とかは、家にあったアルバムに入ってたんですよ。昔から車の中とかでずっと聴いてきた曲なので、これぞモーニング娘。っていうイメージの強い曲ばかりだなって。なので、嬉しい……けど、不安でもあって。自分が聴いていた先輩たちの声を自分たちの声にしてしまう。録り直してしまうのは、凄いプレッシャーでした。

--歴代のヒット曲を自分たちのものにしていくのは、どんな感覚だったんですか?

鞘師里保:自分たちのものとして歌うっていうのは、やっぱりプレッシャーでした。同じ曲なんですけど、また新しいモーニング娘。の「LOVEマシ-ン」だったりとか「恋愛レボリュ-ション21」だったりを完成させなきゃいけない。なので、レコーディングのときは、全部知っている曲なんですけど、何回も聴き直して歌い方を研究しましたね。当時の声とかに「負けたくない」って思ったので。

--ちなみに2人って「LOVEマシ-ン」が出たとき、何才?

鞘師里保:えーっと、2才?

鈴木香音:1才じゃない?

--(笑)。そうなると、2人からしたら「LOVEマシ-ン」当時のモーニング娘。って、もはや伝説じゃないですか。

鞘師里保:学校で歴史の時間に習っているような……

鈴木香音:それぐらいの勢いですね(笑)。

--ではでは、時間が迫ってきましたので、そろそろ〆のお言葉を。えー、紅白出場が決まったと仮定して……

一同:(笑)

--年末への意気込みをお願いします。

鈴木香音:私は去年の12月31日に遊園地へ遊びに行ってたんです。その日『紅白歌合戦』にもし出れたとしたら、昼間から遊んでる場合じゃないし、リハーサルとかもやってる訳で、遊園地にいる時点で紅白に出れない現実を味わっていたんですよね。なので、去年は遊園地に夢をもらいに行ったけど、今年は『紅白歌合戦』に出て夢を与えたいなって。私は自分が歌うことによって人を笑顔にできるってすごく幸せだと思っていて、だから今年の12月31日は日本中に歌を届けたいです。

鞘師里保:特に何か大胆なことをするとかじゃなく、普通にいつも通りのモーニング娘。を見せることで爪痕を残せたらいいなって思います。「今のモーニング娘。を見てください」って見せたときに、しっかり皆さんの記憶の中に残るようにパフォーマンスしたいと思います。

--そこで僕は鞘師里保のシュワシュワポン!が見たいです。

鞘師里保:えぇーっ!?

--そこで負けずに鈴木香音はモノマネを。

鈴木香音:(笑)

鞘師里保:どうしよう? 本当にそれ出来ちゃったら。

鈴木香音:飛ばそうよ、日本中にシュワシュワポン!

鞘師里保:シュワシュワポン! サァーーみたいな感じだったらどうするの!

鈴木香音:炭酸が抜けたように(笑)。

--それもまた爪痕です。

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モーニング娘。「The Best! ~Updated モーニング娘。~」

The Best! ~Updated モーニング娘。~

2013/09/25 RELEASE
EPCE-5993/4 ¥ 3,960(税込)

詳細・購入はこちら

Disc01
  1. 01.LOVEマシーン (updated)
  2. 02.I WISH (updated)
  3. 03.恋愛レボリューション21 (updated)
  4. 04.ザ☆ピ~ス! (updated)
  5. 05.そうだ!We’re ALIVE (updated)
  6. 06.THE マンパワー!!! (updated)
  7. 07.歩いてる (updated)
  8. 08.恋愛ハンター (updated)
  9. 09.One・Two・Three (updated)
  10. 10.ワクテカ Take a chance (updated)
  11. 11.Help me!! (updated)
  12. 12.ブレインストーミング (updated)
  13. 13.君さえ居れば何も要らない (updated)
  14. 14.わがまま 気のまま 愛のジョーク
  15. 15.ウルフボーイ

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