Special
BiS 『Fly/Hi』インタビュー
このインタビューは、2013年9月11日「BiS運営の本音 ミッチェル脱退「できれば、ひっくり返したい」なる記事の公開直後に敢行したものである。
ひとつは“ミッチェル脱退回避を目的とした単独インタビュー”。前述の記事公開に「今日は絶対何にも話さねぇ」と苛立ちながらも、何故にミッチェルはアイドルになり、アイドルを辞めようとするのか。これまで感情を露わにしなかった彼女が、何に怒り、笑い、泣いてきたのか。そして“脱退”がひっくり返る可能性はないのか。全てを公にしてくれた。
そしてもうひとつは“15000人規模のワンマンライブ実現”を課せられたプー・ルイ/のぞしゃん/ウイぽん/サキ様/テンテンによる緊急会議。「(新メンバー加入からの)4か月が年表にしたとき、別に特筆するほどのものではない」と自己分析する彼女たちが、そう遠くない解散までに伝説を残さなければならないピンチの中で、どんな生き方をチョイスするべきなのか語り合っている。
BiSは飛べるのか。はたまた夢半ばにして終わるのか―――。その答えはきっともうここに記されている。
ミッチェル脱退回避を目的とした単独インタビュー
わっきーがいたから、やれてた……みたいな感じです。ずっと。
▲BiS / "Fly (Special Edit)" Music Video
--どうして辞めるなんて言うんですか? 寂しいです。
ミッチェル:学業と就職活動の優先です。
--そんなに大学ヤバイの?
ミッチェル:はい、ヤバイです。
--BiS辞めたら何とかなるの?
ミッチェル:辞めたら何とかなると思います。
--渡辺さん(BiSマネージャー)は、脱退を快く了解してくれたんですか?
ミッチェル:「辞めたいです」って言ったら「いやいやいやいや……」って言われました。「そっち優先していい」とは言ってくれたんですけど、多分してくれないので。
--もう辞めるしかないと。
ミッチェル:はい。
--そこは後ほど掘り下げるとして、今日はせっかくの初単独インタビューなので、ミッチェルの生きた証をね、ここに刻めたらなと思うんですけど、そもそもミッチェルってBiS入る前はどんな人生を送っていたんですか?
ミッチェル:普通の人生です。
--もうちょっと具体的にお願いします。
ミッチェル:バイトしたり、学校行ったりしてました。何にもないです。
--アイドルを好きになったきっかけは?
ミッチェル:今のアイドルシーンはももクロさんでハマったんですけど、高校生の頃から声優の田村ゆかりさんにハマったり、ニコニコ動画で『THE IDOLM@STER』のMAD動画を1日中見続けたりしていました。本当、ひらすら「可愛い!」と思って。あと、美少女アニメ。『らき☆すた』とかもよく観てました。
--それが人生で一番の楽しみだったの?
ミッチェル:パソコンの電源は切らず、常にスリープモードにしておいて、家に帰ったらすぐアニメとかアイドルの動画を観て。夏休みとかはアニメを朝までずーっと観たり、ニコニコ動画の動画をずっと漁ってて、朝5時になるとニコ動の時報が鳴るんですけど、それで「あ、やべぇ」ってなって寝たりとか。
--BiSは何で知ったんですか?
ミッチェル:大学生になってももクロさんにハマったときに、アイドルが結構好きな友達がいて「今、BiSがキテる」みたいな。それでチラッと動画を観たりする程度だったんですけど、オーディションをやっていたので会ってみたいと思って。「予定ないし、行こう」みたいな。なので、オーディションに受かるつもりは全くなかったんですけど。
--でも受かっちゃって「断ろう」とは思わなかったの?
ミッチェル:思いました。
--それでもやってみようと思ったのは?
ミッチェル:なんか、生きている間に経験していないことをなるべく少なくしたいんですよ。例えば、合コンには全然興味ないけど、やったことがないのもアレだから一回行ってみよう、みたいな。あと、新谷良子さんのライブ映像を観たらすっごいサイリウムが綺麗で「こういうの、気持ち良いだろうな」って思ったり、田村ゆかりさんのライブ映像もすごく楽しそうで「どういう気持ちなんだろう?」って思ったりしてて、来世でアイドルになるつもりだったんです。
--今世は諦めてたんですね(笑)。
ミッチェル:アイドルってフリフリでブリブリじゃないですか。全然そういうタイプじゃないんで、無理だなと思ってて。でもBiSのオーディションに行って、今世でそういうチャンスが巡ってきたので「やってみようかなー」みたいな。
--その結果、加入当時はいろいろ苦戦していたものの、最近では“美少女アイドル”として紹介されるほどの存在になりました。
ミッチェル:私的には何も変わっていないつもりなんですけど、最近はそのように言って頂けて恐縮です。
--「私、アイドルに向いてる」という感覚が芽生えることはなかった?
ミッチェル:全くないです。“向いてないから辞める”みたいなところも多分あると思うんで。
--ミッチェルは結構早い段階から“就活でBiS脱退”を仄めかしていましたけど、あれはずっと本気だったの?
ミッチェル:はい。以前、渡辺さんが「就活のこととか聞いてない」みたいなこと言ったじゃないですか。あれ、言ってありますからね! オーディションの二次面接で母が「そういうのをやるのは全然構わないんですけど、学校の卒業と就活はやらせるつもりでいます」って伝えて、私も「やるつもりです」って言ったら、「それは全然OKです」みたいな感じで言ってたのに!
--ミッチェル推しのファンもどんどん増えてきて、メンバーともどんどん打ち解けていって、BiS自体もどんどん大きくなっていく中で「辞めたくない」とか「これは辞めづらい」とか、思ったりはしなかったの?
ミッチェル:「辞められるのかな?」とは思ってましたけど、「辞めたくない」と思ったことはあんまりないんです。アイドルには区切りがあるものだと思っているので、その気持ちが変わることはなかったです。ただ、わっきー(ピュア担当/2013年3月まで在籍)やゆっふぃー(優等生担当/同年5月まで在籍)の脱退でドタバタしていましたし、辞めさせてもらえるのかな?っていう。
--そこはずっと葛藤してたの?
ミッチェル:一番最初に「辞めたい」って渡辺さんにお伝えしたのは1月です。三が日が終わった後。でもいろいろ重なっちゃって、都合がつかなくてここまで来た感じです。私の中では、4月ぐらいには辞めるつもりだったというか、加入から1年ぐらいで辞められるんだろうなって思っていて。
--その間も悩んでいる様子は見せなかったし、ミッチェルってずっと「全然悩んでないよー」的なキャラを突き通していたじゃないですか。その要因って何だったんですか?
ミッチェル:心配されたくないし、格好悪いって思うからです。悩んでるツイートばっかりする人とかいるじゃないですか。私もすることはあるんですけど、あんまり好きじゃなくて。見ている人も超多いし、そういう自分を見せたところで何にも解決しないですし、一応アイドルなので。
--そのキャラを突き通していた結果、かなり逞しい女の子になったよね。デビュー当時の「みんなに助けられて、なんとか……」みたいな感じが一切なくなった(笑)。
ミッチェル:本当ですかー? 自分では分かんないです。
--でもきっと今のミッチェルの方が自然体ですよね?
ミッチェル:そうかもしれないですね。だいぶ口が悪くなりました。
--そうだね(笑)。あと、強くなった理由のひとつとしては、わっきーとの関係性というものもあったと思います。自ずとお姉ちゃん役になっていったというか。
ミッチェル:そうですね。わっきーのことは妹みたいな感じで大好きだったので。でもお姉ちゃんというよりは、お母さんみたいな感じでした。今もですけど(笑)。でも私もわっきーに助けられていて、2人でいろんなことを話しながら帰るのが日課みたいになってて、そのときにいろんな話を聞いてもらっていたので。お互い、聞き合ってた。
--わっきーの最初の印象は?
ミッチェル:「すげぇ!」って。最終面接のときに初めて会ったんですけど、ふたりで「nerve」とか踊ることになって、その時点でわっきーは完璧に覚えてて。そこでちょっと雑談する時間があったんですけど、「自己紹介は考えてきました。ニックネームはわっきーです。ここは手、ここは肘、ここは! わきわきわっきー!」って急にやりだして、「すげぇ娘がいるなぁ」と思って。
--あれって自分で考案したんですね(笑)。ミッチェルにとってわっきーってどんな存在だったの?
ミッチェル:わっきーがいたから、やれてた……みたいな感じです。ずっと。ひとりだったら、本当に不安で無理だったと思うんですよね。一緒に入って、いろんな話をしながら活動してきたので。それはわっきーも言ってくれていて、お互いに不安なこととか、嫌なところとかも言いながら「頑張ろう。また明日ね」みたいな関係でした。わっきーは素直で、無邪気で、可愛い。あんなに可愛い娘は他にいないと思う。
リリース情報
Fly/Hi
- 2013/09/18 RELEASE
- BiS階段盤[AVCD-48754(CD+DVD)]
- 定価:¥3,570(tax in.)
- ≪試聴可能≫
- 詳細・購入はこちらから>>
- MV盤の詳細・購入はこちらから>>
- 通常盤の詳細・購入はこちらから>>
関連リンク
Interviewer:平賀哲雄|Photo:佐藤恵
ミッチェル脱退回避を目的とした単独インタビュー
BiSは裏側を見せる。私はそれを見せないのがアイドルだと思ってる
▲BiS / "Hi (Special Edit)" Music Video
--そんなわっきーの脱退が決まったときは、どんな気持ちになりました?
ミッチェル:寂しかった。本当に寂しくって……あと、不安でした。わっきーがいたからやれていたのに、ひとりになっちゃって大丈夫かなって。
--両国国技館でのわっきー脱退公演は、さすがのミッチェルも人目を憚らず泣いていましたけど、どんな心境だったの?
ミッチェル:最悪でした。やりたくないと思いました。あの日が来なければ、わっきー辞めなくていいんじゃないか、みたいに思ってて。最後っていう意識が強かったので、これやったらわっきーは居なくなっちゃうんだなって。だから「超やりたくない、最悪だ」と思ってました。しかも超ステージでっかいし、本物みたいなステージになってて。でも実際やってみたら楽しかったんですけど。
--ちゃんとわっきーを見送れた?
ミッチェル:うーん……脱退前にもわっきーのいないライブって多かったんで、しばらく「今日はまたわっきーがお休みなだけ」っていう感覚で。でもやっぱり居ないんだなと思って。振り付けを5人から4人バージョンに変えたじゃないですか。それをやっているときにすごく寂しくなりました。
--ミッチェルとわっきーって、観ている側からしても名コンビでしたからね。2人でワンセットみたいな。
ミッチェル:そうですね。なので、ツッコミがいないと成り立たないんだなって思いました(笑)。
--あと、ミッチェルは気が遣えると、加入当初からみんなに言われていましたけど、それは意識的に気を遣っていたの? それとも、元々性格的に気を遣っちゃう人だったんですか?
ミッチェル:私は普通に過ごしてるだけです。みんなが極端にできないだけで。
--(笑)。加入当初はプー・ルイとかにミッチェルの印象を聞くと「可愛い。あと、気が遣える。以上」みたいな感じで、それしかないのかよ!って感じでしたけど、その“気が遣える”がBiSを度々救うことになりました。そこは自覚的?
ミッチェル:いえ、特に。なんか、自分も嫌じゃないですか。雰囲気が悪くなるのは。でも意識的に気を遣ってる訳じゃないんですよ。だからよく「そんなこと言われましても……」ってなっちゃう。
--では、一時期の「ミッチェルがいるからBiSはバランスが取れる」的な見られ方は嫌だった?
ミッチェル:はい。「やめろ」って思いました。そうなると、なんか「ミッチェルがいなくちゃダメだ」みたいな雰囲気になっていくじゃないですか。「は?」と思って。私は「いてもいなくても変わんない」みたいな感じでいたかったのに、そんなこと急に言われ出して「ふざけんなよ」と思って。
--「いてもいなくても」どころか「ミッチェルいないと終わっちゃう」ぐらいのところまで来ちゃいましたからね。
ミッチェル:だから、この前の渡辺さんのインタビュー記事(BiS運営の本音 ミッチェル脱退「できれば、ひっくり返したい」)。私、本当は怒ってて。
--ウチの記事です。
ミッチェル:「ちょっと……これは。今日は絶対何にも話さねぇ」って思って。
--(笑)。どこに一番ムカつきました?
ミッチェル:「一番人気」とか書かれてて、本当に嫌だと思いました。全然一番人気じゃないし……またこれでなんか「だよなぁ。ミッチェル辞めたら……」って言い出す人が出てきたら、また面倒くせぇと思って。「くそー、やられた。もう何にも話さねぇ」って。
--なのに、話してくれてありがとうございます。
ミッチェル:本当ですよ。
--ミッチェル、ステージ上ではキレキャラになったりしますけど、今日みたいに苛立ちを露わにすることってほとんど無かったじゃないですか。そういう感情を表に出さないように努めていた印象なんですけど、これまで一体どうやって消化していたんですか?
ミッチェル:(笑)。友達に言ったりとか、ママに言ったりしてました。家帰って「今日はこんなことがあった」って話してました、いつも。
--実際には疲弊していた?
ミッチェル:そうですね。家で「超ヤダ!」って怒ることとかもありました。でもバァーって喋ったら「マジ、有り得ない」って黙りこくるタイプ。
--見えないところではそういう姿もあったと。その点に関しては、正真正銘のアイドルですよね。ファンにネタで悪態つくことはあっても、基本的に笑顔を絶やすことはなかった。そこにはミッチェルなりの“アイドルとはこうあるべき”という想いがあったのかなと。
ミッチェル:それもあります。BiSは裏側を見せるから……みたいなことをプー・ルイ(リーダー)はよく言ってましたけど、私はそれを見せないのがアイドルだと思ってるから。個人のレベルでは、あんまりそういう姿は見せないようにしていました。
--ミッチェルにとってアイドルってどういう存在なの?
ミッチェル:可愛くて、元気になれる存在。私がアイドルに求めるものは、可愛くて、キラキラで、見ているだけで幸せになれる。笑顔をくれる……というか、ニヤけさせてくれる(笑)。なんか、良い気持ちになるじゃないですか。気分良いじゃないですか、可愛いのを見ると。だからちょっと落ち込んでいるときは、田村ゆかりさんのDVDを観たり、ももクロちゃんの動画を観たりして、そうすると忘れちゃうっていうか、一瞬でも“ふにゃぁ~”ってなれる。それがアイドルの魅力だと思うし、だから没頭できる。
--それってゆっふぃーとも近い価値観だったのかな?
ミッチェル:そうかもしれない。
--ゆっふぃーはミッチェルにとってどんな存在だったの?
ミッチェル:ユフさんは……ユフさんとも結構話が合うんです。だから遠征とかは、ふたり同じ部屋でいろいろ喋ったりして。特にわっきーがいなくなっちゃってから2人で話す機会が多くなりましたね。パフォーマンス的にもそうだし、いろんな意味で頼れる存在でした。
--彼女の脱退に関してはどんな気持ちになりました?
ミッチェル:それも寂しかったですし、不安になりました。わっきーとユフさんはダンス上手い組だったんで、そこ抜けちゃったらパフォーマンスがヤバイって。歌はプー・ルイがいるから全然大丈夫だと思ったけど、ライブではどうしても踊らなきゃいけないじゃないですか。あと、ユフさんはスタイルも良かったので。プー・ルイとかのぞしゃん(マイペース担当)は……なんか、ぬいぐるみみたいじゃないですか。
--今、完全に言葉選んだよね(笑)。
ミッチェル:なんて言えばいいんだろう? ポテポテっていうか(笑)。だからそういう面でもどうなるのかなって思って、不安でした。
--わっきーとゆっふぃーの脱退は、ミッチェルの脱退に多少関係してる?
ミッチェル:2人が辞めることによって、私が長引きました。
--あ、そっか(笑)。じゃあ、あくまで大学卒業と就職が理由なんですね。
ミッチェル:そうですね。
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Fly/Hi
- 2013/09/18 RELEASE
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Interviewer:平賀哲雄|Photo:佐藤恵
ミッチェル脱退回避を目的とした単独インタビュー
くそー。私、ひっそり居なくなりたかったんですよ。
--ミッチェルにとって今日までのBiSでの活動は、どんなものだったと言うことが出来ますか?
ミッチェル:その前に言おうと思っていたことがあるんですけど、例の渡辺さんのインタビュー記事で「できれば、ひっくり返したい」とか書かれて、ひっくり返んないしと思って。別にメンバー1人辞めたぐらいでどうにかなるようなグループじゃないし、そっとしておいてくれというか、なんか、本当、平賀さん、やってくれたなって思いました。
--(笑)
ミッチェル:くそー。私、ひっそり居なくなりたかったんですよ。「あれ、最近ミッチェルいなくない?」みたいな。
--ミッチェル、それは無理だよ(笑)。
ミッチェル:「え、辞めたの? マジか!」みたいな感じで!
--だから無理だって!
ミッチェル:研究員さんも「やべぇ、ミッチェル辞めちゃうよ」みたいな感じになってて、「そんなに気にしなくていいから、本当に!」って思うんですよ。……たしかに寂しいけど、死ぬ訳じゃないんだし、もういいからいいからっていう。握手会とかで「辞めないで」って言ってくる人もいるけど、「あー、ごめんなさい。辞めまーす」って言って終わらせてます。そんなにメソメソしても、らしくないかなって。それなのに、こんな派手な感じになっちゃって……まったくもう。
--えー、もう一度聞きます。ミッチェルにとって今日までのBiSでの活動は、どんなものだったと言うことが出来ますか?
ミッチェル:楽しかったですし、絶対に忘れないと思うし、貴重な体験というか、デカかったなって思います。自分にとって。
--初お披露目から1年5か月。長い1年5か月だったもんね。
ミッチェル:そうですね。ぎっしりでしたね。絶対経験しなかったであろうことしかなかった。凄いですね。
--BiS自体はどんな場所だったんだろう。居心地の良い場所? 悪い場所?
ミッチェル:居心地……とにかく楽しかったです。楽しくないときもいっぱいありましたけど、ここに集まる人たち、本当に面白い人たちばっかりだったので。
--それは研究員(BiSファンの総称)に対しても言えるんじゃないですか。
ミッチェル:本当ですね。あの人たち、本当に面白いですね。頭おかしいと思う。
--【TOKYO IDOL FESTIVAL 2013】で、研究員が某アイドルグループのファンに絡まれてて、ミッチェル、裏でめちゃくちゃ怒ってたじゃないですか。その某アイドルグループのファンに対して「本当、気持ち悪い! ウザい!」って。
ミッチェル:いや、本当にそうですよ。キモイっしょ(笑)。
--あのとき「ミッチェル、怖ぇなー」って思う反面で「そんなに研究員のこと好きなんだ」って思ったんですよ。
ミッチェル:BiSのファンの人たちって「なんで、この人、アイドル追い掛けてるんだろう?」って思うぐらいオシャレな人とか多いけど……他のアイドルヲタって気持ち悪い。臭い。あ、ここ、使っていいですよ。私、もう辞めるんで。
--(笑)。では、のぞしゃんはミッチェルにとってどんな存在でした?
ミッチェル:のぞしゃんは爆弾。あと、赤ちゃん。『千と千尋の神隠し』の坊にめっちゃ似てるんですよ(笑)。だから最近“のん坊”って呼んだりしてるんですけど、手が掛かるというか、本当に赤ちゃんみたい。世話が焼けます。衣装着させてあげなきゃいけないので。
--え、自分で着れないの?
ミッチェル:そうなんですよ! ちょっと目離すと、スカート裏返しのまんま穿いてたりするんで「それ、逆じゃないの?」って言って脱がしたりとか、パラシュートシャツの衣装の時期は「ここに腕通して!」とか言いながら着せてあげたりとか……もう完全に赤ちゃんですよ。
--プー・ルイは?
ミッチェル:プー・ルイは子供です。
--基本、子供しかいないんだね(笑)。
ミッチェル:でもプー・ルイは自分で衣装着れる。ただ、めっちゃ甘えてくるんです。その辺も含めて友達みたい。例えば、学校で出逢ってもきっと仲良かったと思うし。
--新メンバー3人に関してはどんな気持ちで見てきたんだろう? おそらく自分は辞めると決意した後だよね。一緒に活動することになったのは。
ミッチェル:頑張ってもらおうと思ってました。いろいろ引き継いでもらわなきゃなって。のぞしゃんには衣装着せなきゃいけないとか。ただ、先日、ディスクユニオンのエプロンを着たんですけど、のぞしゃんがエプロンの付け方が分かんなくて、それでテンちゃん(テンテンコ/BiS新メンバーのひとり)が一生懸命着させてあげようとするんだけど、テンちゃんも「あれ? あれ? できない!」ってなってて。本当は助けてあげなきゃいけないんですけど、あまりにも可愛かったからずっと見てました(笑)。
--今みたいな話聞いてると、しつこいですけど、やっぱりミッチェル辞めたら困るなって思う訳ですよ。
ミッチェル:そうですか?
--だって、誰が子供たちの面倒見んのよ。
ミッチェル:(笑)
--渡辺さんにも言ったんですけど、脱退じゃなくて活動休止とか、就職先決まったら戻ってくるとか、そういう可能性はないの?
ミッチェル:……ないんじゃないですか。普通の女の子に戻ります。自分が思っていた以上のことを出来たと思うので、本当にやり残したことは何もない。THE BACK HORNさんともお会いできましたし、THE NOVEMBERSさんにもお会いできましたし、6%DOKIDOKIのムック本に名前も載せて頂いたし、もう十分過ぎますね。明日にでも辞めれます。
--じゃあ、ビルボードジャパン編集部に就職して、BiS追ってよ。
ミッチェル:うーん……
--取材しつつ、ステージにも立ちつつ、撮影しつつ、チェキは撮られつつ。
ミッチェル:超忙しいじゃないですか(笑)!
--まぁでも出戻りは考えておいてよ。いいじゃん、わっきーと戻ってきて、avexからのメジャーデビューからもう一度始めようよ。
ミッチェル:なるほど。でもわっきーも戻ってこないんじゃないかな(笑)。
--そんなことないよ! あと、今はまだイベントが幾つも残ってるからアレだけど、24時間イベントあたりじゃ「ここにいたいな。辞めたくない」ってなるよ、きっと。
ミッチェル:24時間イベントで泣いたとしても、それは脱退云々の涙じゃない気がしますね。去年も「終わったー!」という謎の達成感で泣いていたので。
--じゃあ、その24時間イベントでもう一回だけインタビューさせて下さいよ。
ミッチェル:あ、はい……。
--めっちゃ嫌そうじゃないですか。
ミッチェル:「いや、だから辞めます。これ以上喋ることはありません!」みたいな感じになると思いますよ(笑)。
--うん、完全に悪あがきなのは自覚してます。では、最後にちぇるサー(ミッチェル推しの研究員)の皆さんへメッセージをお願いします。
ミッチェル:ちぇるサーはよく「一番、頭おかしい」って言われてるんですけど、本当にその通りだなと思って。気付いたら脱いでたりとか、一番驚いたのは【SHELTER 7DAYS】の最終日で。気が付いたら脱いでる人がいっぱいいて、ほとんどちぇるサーだったっていう……。生誕ライブのときも、最前のちぇるサーが全員脱いでたみたい(笑)。私が「頭おかしい」とか言うから調子乗ってまた脱いじゃって、本当にどうしようもない奴らだなって。あと、いっつも「ズルいなぁ」と思って見てました。
--何が?
ミッチェル:面白そうだなって(笑)。あの人たち、ステージは多分観てないんですよ。ただ、遊びに来てるだけ。だから「ズルいなぁ、一緒に遊びたいなぁ」って思って。もちろん、急に脱いだり、チャリンコ持ち上げたりしないちぇるサーもいるんですけど、そういう人たちも話してみると変わってて面白いんです。だからみんなに逢えて本当によかった。「ミッチェルが好きなこと、誇りです」「ちぇるサーで本当によかった」って言ってくれる人もいるんですけど、私もちぇるサーの人たちに好きになってもらえたことを自慢します。「私のファン、こんなに頭おかしいんだよ。マジキモイの」って。
--最高の褒め言葉だ。
ミッチェル:嬉しいんです、みんながいてくれて。ありがとうって思う。何か出来ないかなって思うんですけど……何か考えます。案を募ろう。「何をしたら嬉しいですか?」って。でも「辞めないでー」とか言われたらどうしよう。
--そういう人も出てくるんじゃないですか。
ミッチェル:そしたら、ぶっ飛ばそ。
--(笑)
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Fly/Hi
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Interviewer:平賀哲雄|Photo:佐藤恵
プー・ルイ/のぞしゃん/ウイぽん/サキ様/テンテン緊急会議
もうね、BiSに入って4か月経ちまして、今、シワシワ。
--来週からはこの5人で活動……するかもしれない訳ですが、どんな気分?
のぞしゃん(マイペース担当):最初に“ミッチェル脱退”を聞かされたときは信じられなくて。たしかに芸能界が目的で入った娘ではないので、いつかはそうなっちゃうかもしれないとは思っていたんですけど……脱退する現実味が未だにないです。プー・ルイ(リーダー):まぁこれはこれで仕方がないので、誰が抜けたってもうやっていくしかない。な、みんな。寂しいは寂しいがな、一瞬だ。
--ミッチェルってプー・ルイにとってどんな存在だったの?
プー・ルイ:友達。ユケ(特攻隊長/2011年12月まで在籍)も友達みたいで、一緒にBiSの今後について考えたり、チラシ作ったり、MCの原稿書いたりする仲だったんですけど、ミッチェルとはただずっと喋るだけ(笑)。お買い物したり、研究員の悪口言ったり、渡辺さんの悪口言ったり、会話の内容が本当に友達。「この服可愛い」とか「お金もっとほしいね」とか、あと好きな体位とか。
ウイぽん(太鼓持ち担当):今のところ、赤字でお願いします。私たちは処女なんで、もちろん想像の中での話になるんですけど、ミッチェルはバックがいいんじゃないかと仰ってました。「形の問題だね」って。
--フォルムが好きってこと?
ウイぽん:いや、向こうさんとこちら側の形が合えば、バックはいいよねっていう話になったんですけど……あくまで想像の話です!
(ここでミッチェルが覗きに来る)
プー・ルイ:今、ミッチェルの悪口言ってるんだから覗かないでよ!
ウイぽん:あの、好きな体位ってバックでよかったですよね?
ミッチェル:……対面座位。
ウイぽん:ごめんなさい、バックは私でした!
ミッチェル:バックも好きだよ。
サキ様(ハンサム担当):ちょっと顔赤くなってる(笑)。
(ミッチェル、照れながら立ち去る)
--サキちゃんにとってミッチェルはどんな存在だったんですか?
サキ様:私、人と一定のコミュニケーションが取れるまで時間がかかる人間なんですけど(笑)、最近、ミッチェルがいろいろイジってくれるようになって。「キモオタク!」みたいな感じで有り難い罵声を浴びせてくれることにより、私もちょっと心を開けて、くだらないラインとか、アニメの実況のラインとかに付き合ってもらってたんですよ。同じ歳だし、やっと“これからもっと仲良くなれる”みたいなときだったんで残念なんですけど……。でもこれからも友好的な感じでお付き合いが続けられたらいいなって。
テンテン(殺し屋担当):ミッチェルは私にも優しくて、よく褒めてくれるんで。辞めちゃうのは悲しいな。
プー・ルイ:ミッチェル、テンテン推しだからね(笑)。でもテンテン、ミッチェルに褒められると怒るじゃん。「バカにしてる!」って。だから辞めちゃうんだよ、きっと。
ウイぽん:推しに干されたからだ。
プー・ルイ:そうだよ、アイツも元々オタクなんだから。
テンテン:恥ずかしくて、照れ隠しで怒ってただけなのに……。今から爆レス送ります。
プー・ルイ:今の、直接言ったらアイツ萌えるよ(笑)。
--そんなミッチェル脱退の報直後、プーさんは「結局プールイとのぞしゃんかーとか言われたって困る。僕たちはただやめなかっただけ。別に他の子よりかばわれて優遇されてるわけじゃない。何があっても自分の意思でただやめなかっただけ」とツイートしました。我慢できなかった?
プー・ルイ:いつもは我慢できるんですけど……旅に出てたんです、精神と時の部屋に。まぁでも「プールイとのぞしゃんが居ればいいんでしょ?運営は」みたいなこと言われても、誰もそんなこと思ってないから。私たちだって辞めようって思ったときもあるし、でも辞めなかっただけで。
ウイぽん:そういうこと言う奴はバイトとかすぐ飛んでる奴だね。そういう人を作ってしまった世の中がいけない。
--話がデカイよ(笑)。
プー・ルイ:贔屓されてるとか言われるんですけど、一番嫌な仕事まわってくるわ!っていう。もっとおいしい仕事やりたいわ! なんでミッチェルがモデルやって、プー・ルイがプロレスなんだよ!
一同:(爆笑)
--公衆の面前で股開かされてね。(※プー・ルイはDDTプロレスリング両国国技館大会で、対戦相手にロメロスペシャルを見舞われた)
プー・ルイ:そうそう。直前にちゃんと毛も剃って。私、そのときもまた頭おかしくなってたんで、ウイちゃんに「ちゃんと剃れてる?」ってここを何故か見せたんですよ。記憶が戻ってからすごく後悔しました。
ウイぽん:綺麗なVゾーンでした。
--ちょっと真面目な話も聞かせて下さい。ミッチェルが居なくなった状態で15000人規模ワンマンとか、武道館で解散とかって、結構厳しいと思うんだけど、その辺はどのように考えてるんでしょうか?
プー・ルイ:ミッチェルが辞めても辞めなくても厳しいのは変わらないし、今はゼロって捉えて動いた方がいいんじゃないかなって思ってます。それぐらいの勢いでやっていかないと、絶対埋まらない。
ウイぽん:15000人規模ワンマンが可能になったときは、ミッチェルのファンも来てくれると思うんですよね。だから今はそこを考えるより、違うところに目を向けないと。
プー・ルイ:まぁ一瞬落ちるぐらいがいいんじゃないですか、運営もメンバーも。もう一回、気合いの入れ直しをする為にも。
--ウイぽん、サキ様、テンテンに聞きたいんですけど、BiSメンバーとして4か月ぐらい活動してきて、今はどんなテンションやモードだったりするの?
ウイぽん:私は加入当時とそんなに変わらないです。ただ、一番最初のインタビューで言っていた客観的な視点。今でもそれを失わないように意識してるんですけど、いつの間にかカメラが主観になってるときがあって。ミッチェルが抜けることに対して「悲しい」っていう気持ちも最初はそこまでなかったんですけど、でも今「悲しい」と思うってことは、結局は中に入ってしまったということで。だから失われたものはあるかもしれない。
テンテン:なんだそれ!
プー・ルイ:格好良い! 私も言いたい! 私もたくさん失ってきました。
--そこ張り合うところじゃないから(笑)。
ウイぽん:あと、実際、どんどん生活は貧しくなっていってるので、残高も減ってきているので、ここで何か跳ねられる大きなバネを仕込む必要がある。
サキ様:私も基本的には何も変わってないんですけど、コミュニケーションをちょっと取れるようになったかなっていう。あと、最近、プー・ルイさんが楽しそうに笑ってくれるんで嬉しいです。プー・ルイさんに限らず、みんなが楽しい感じになってると「よかったー」って思うから、そういう楽しさ+売上が伸びればハッピーになれるんじゃないかなって。
プー・ルイ:こんなにお金の話ばかりするアイドルグループ、いない(笑)。
サキ様:あと、最近はちょっとずつ自分のキャラも出していけるようになって、最初はただのオタクだったんですけど……
プー・ルイ:いや、今もでしょ?
テンテン:むしろ今の方がただのオタク……
--要するにただのオタクであることが露呈されたってことでしょ(笑)。
サキ様:良い意味でオタクが活用できてるかなって。
テンテン:ポジティブだなー(笑)
のぞしゃん:切り替え、上手だよね。
プー・ルイ:この人、絶対に凹まないんです。一番明るい。
--テンテンはどうですか?
テンテン:私はもう今はカスみたいな……絞りカスみたいになってるんで。もうね、BiSに入って4か月経ちまして、今、シワシワ。
プー・ルイ:なんで? 最初のインタビューで「振り落とされてもしがみついていきたい」って言ってたのに、もうシワシワなの(笑)?
ウイぽん:なんで?
テンテン:(軽く半べそで)いろんなことがあるじゃない。ミッチェルも居なくなっちゃうとかさ……
ウイぽん:基本、常に誰か居なくなっていくチームって分かってたじゃん!
テンテン:そうだけど! いざ、自分がそれを初めて体験したりとかさ、1週間連続でライブやったりとかさ、体調を崩してしまったりとか、もうシワシワになっちゃったんですけど……最近、名古屋のワンマンで元気になったんですよ。名古屋でご飯を食べたら元気になってきて。
--(笑)
テンテン:それで「一回リセットしよう」と思って。今まで「あーしんどい」って思ったこととか全部忘れて、また新たな気持ちで頑張ろうと。
--テンテンをシワシワにした要因って何だったんですか?
テンテン:スケジュール面とか経済面もそうなんですけど、何よりもこれだけ大衆に、多くの目に見られたことが今までなかったんで、それがシワシワになった一番の要因ですね。
プー・ルイ:でも新メンバーがエゴサして傷付いてる様子とか、あんまり見たことない。それでもっと落ち込む娘はいたじゃないですか。
ウイぽん:ディスは全部ふぁぼってるよ! でもね、もっと言われないとダメだと思う。最近減っちゃったし、ディスが。渡辺さんのインタビューで「新メンバー入ってから4か月も経ってしまっているというのが怖い」ってあったけど、この4か月でどれだけの変化があったかって考えたときに、何もなかったのかもしれないと思って。むしろミッチェル脱退の方が大きなヤマになってきてて、新メンバーで何か流れを作れたかって言ったら……これだけガツガツやってきて、それこそシワッシワになりながらやってきた4か月が年表にしたとき、別に特筆するほどのものではない。
プー・ルイ:「新メンバー加入」の次が「ミッチェル脱退」。RIJFとかサマソニとかもあったけど。
ウイぽん:でもそれは後乗せサクサクだし。私たち新メンは。だからもっと世間に驚かれることをしていかないと……
プー・ルイ:一緒に住もう、みんなで六畳ぐらいの部屋に。ひとり一畳。ウイぽんとテンテンは家賃払わなくて済むし。
ウイぽん:空家賃払うんだよ! 逆に辛いわ!
プー・ルイ:退居すればいいじゃん。
テンテン:た、退居?
ウイぽん:嘘でしょ?
リリース情報
Fly/Hi
- 2013/09/18 RELEASE
- BiS階段盤[AVCD-48754(CD+DVD)]
- 定価:¥3,570(tax in.)
- ≪試聴可能≫
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関連リンク
Interviewer:平賀哲雄|Photo:佐藤恵
プー・ルイ/のぞしゃん/ウイぽん/サキ様/テンテン緊急会議
だからもうみんなライブで脱げばいいじゃん!
--解散まで?
プー・ルイ:解散まで。ウイちゃん家か、テンちゃん家でもいいよ。
テンテン:ウチはお風呂あるけど、クーラーないね。
ウイぽん:ウチはお風呂ないけど、クーラーあるよ。
一同:(笑)
プー・ルイ:でもそういうことやりたいなって思う。幸せになるのは良いけど、楽しくて。別にそれが悪いとも思わないけど、辛い方が絶対にもっとドラマ生まれるじゃん。この5人が一緒に住んだら絶対ヤバイって。
--ちなみに渡辺さんは「今、BiSとしてのストーリーは見えてるかもしれないですけど、個々が際立っていないんですよ。だからケミストリーがスパークしない」と言ってました。
ウイぽん:スパークね。
--例えば、のぞしゃんが24時間イベントで突然キレ出したり、ゆっふぃーがゆるキャラクイーンになったり、プー・ルイが24時間マラソンに挑戦すると言い出したり、わっきーが私も走ると言い出したり、ミッチェルが就活すると言い出したり、BiS最大の魅力である“想定外”。新曲「Fly」で言うところの「壊すよ 作りあげられたストーリー」が今はないのかなと。
サキ様:なるほど。
--ウイぽん、サキ様、テンテンはそれがやりたくて加入した印象もあったんですけど、実際のところはどうなんでしょう?
ウイぽん:やりたい気持ちは多分みんなあるんですけど、「じゃあ、どうするの?」って言われたときに何も出来ない人たちかもしれない。「えーっと」って自分の引き出しを探すんだけど、「これはあんまり面白くないな」ってなってしまう。少なくとも私はそうですね。
サキ様:私、実はこの前、渡辺さんとの面談で「100kmマラソン、やりたいです」って言ったんです。
プー・ルイ:えー!?
サキ様:でも「すでにやってることだから、別の方がいい」って言われて、私もそうだなって思ったんです。ただ、BiSに限らず、すでにやられていることがたくさんあるから、それを超える何かを探すんだけど、発見できずにいる。渡辺さんはそれを見つけてきた人だから凄いなって思うし、私たちもそういう部分を養っていかないと面白みが無くなっちゃいそうだなとは思ってます。
--テンテンは……なんか、顔までシワシワになってません(笑)?
テンテン:みんな、難しい話してるから……。
--簡単な話でいいよ!
テンテン:多分、今までBiSがやってきて面白いとされているものって、そんなに計算されてないんですよね。のぞしゃんが怒ったのだって、絶対計算してない。だから変に「なんかやってやるぜ」って計算するより、わりと素直……っていうか、私、今日、渡辺さんと面談だったんですよ。そこで「素直になった方が」みたいなことを言われたんです。「ちょっと歪みすぎてる」って。だからその場で起こることを大切にするというか。
--テンテンはそれをすでに体現してますよね。9月1日のZepp DiverCity Tokyoワンマンが正にそれだったじゃないですか。
テンテン:あれ、めちゃめちゃ怒られてるんで……。あれは、私、途中で出るとか、途中で捌けるっていうのをやりたくなくて。「じゃあ、出ろよ」っていう話だったんですけど、自分でやり通す自信がなくて、立ち上がれなくて、ウダウダしちゃって。でも大きなワンマンでしたし、出なかったら絶対に後悔すると思って、一回は出れないっていう風に思っちゃったんですけど、やっぱり出たいって。それは完全に私のワガママだったんですけど、出たいと思っちゃって、それでムリヤリ出ちゃって……。
--そういう誰のコントロールも効かないところに事件は起こる訳ですけど、ただその瞬間を待っていられる時間もないというのが、今のBiSの辛いところですよね。来年3月には15000人規模のワンマンを予定している訳ですし、このまま行くと、またプー・ルイが脱ぐか……
プー・ルイ:私の裸、もう需要ないからなぁー。
--100キロ……200キロ走るかしかなくなっちゃう。
プー・ルイ:そうかー、200キロか……。
--いっそ全員で脱ぐか、走るか。100キロ全裸マラソンか。
ウイぽん:遂に全裸マラソンか。
のぞしゃん:海外だったら実際にありますよね、裸で走るやつ。
プー・ルイ:でも私とテンちゃんはおっぱいあるし、乳腺切れちゃうんで……。
ウイぽん:くっ! ガムテープで貼っつけておけばいいでしょ、ガムテープで。
プー・ルイ:この人たちは何の心配もないと思うんですけど、私たちはちょっと痛くなっちゃうので。
ウイぽん:手で持って走りなさいよ!
--ダメだ、ギャグにしかならない(笑)。まぁでも誰も辞めることは考えてないっぽいし……考えてないよね?
テンテン:過ぎったことはある。この前の落ちたときとか、辞めんのかなって思って。このまま穴をあけて迷惑を掛けちゃうようだったら……って。でもやっぱり自分のことを考えたら「辞めたくない」って思っちゃったんですけど。
プー・ルイ:辞めなくていいよ、そんなことで。今のBiSは“誰も辞めない”を強さにしよう。
ウイぽん:辞めれない強さ(笑)。
プー・ルイ:何であれ、辞めなきゃいい。のぞしゃんも元々は“辞めれない”の類ですから。
のぞしゃん:何にもできない人間なのに、気が付いたらここまで来てしまいました。自分でも全然こうなると思っていなくて驚いています。
プー・ルイ:何をしたらいいのか考えたときに、前みたいなヒリヒリしたエモは誰も望んでいないのかなって思ったり、でもそれはなきゃダメだなって思う自分もいるし、過激なことはやらないで、前よりは出れるようになったテレビとかを頑張った方がいいのかなとか、個人の仕事も頑張った方がいいのかなとか……でもそう考えてるのがダメなんですよね。「これはダメだな」とか思っちゃうのが間違ってる。だから「やりたい」と思ったら全部やったらいいと思うよ。サキちゃんも無断で100km走ればいいんだよ。
サキ様:無断で!?
プー・ルイ:私に言ってくれれば、一緒に走るから。勝手にやっちゃえばいいんだよ、何でも。完全口パクが嫌だから、渡辺さんがいない間に勝手にマイクをオンにしたのが“かぶせ”の始まりだし、わっきーも「100km走ります」って言ったときは止められたけど、それでも「行きます!」って。で、そもそもルイが走る企画だったので、私がつれていくしかなくて。
--で、気付いたらわっきー一人で走っていたという。
プー・ルイ:そうそう(笑)。でもそれが伝説みたいになってるから。だからもうみんなライブで脱げばいいじゃん! 全裸マラソンとか、企画通さなきゃいけないから、だったら勝手に脱いじゃえばいいんだよ! 今はみんながストッパーになっちゃってるので。「こうやったらつまんないし、リスクがこうだから」って考えちゃうタイプが多いから、そこを振り切っていかないと終わるんじゃないかなって思う。
--では、最後に、すっかり蚊帳の外になってしまったミッチェルへのメッセージをお願いします。
一同:(笑)
ウイぽん:ぜひ大手一流企業に就職されてですね、今後の私たちの人生の物理的な支えになって頂けたらなと思っています。頑張って下さい。
サキ様:たまにでいいんで「クソオタク」とか「キモオタク」っていうラインをください。待ってまーす。
テンテン:えっと、辞めても遊びにきてください。
のぞしゃん:今までは頼りっぱなしでしたけど、ひとりで成長したところをいつかミッチェルに見てもらえるように頑張りますんで、現場来てください。
プー・ルイ:あなた、先輩よ(笑)。えー、まだ全然終わってないので、ミチバヤシ(ミッチェル)さんにはこれから新メンバーに、私とのぞしゃんが教えられない振り付けを教えるという仕事も残ってますし……(笑)。あと、BiS辞めるんだから、ちゃんと卒業しろよ。これで卒業しなかったら刺しに行こうかなと思っております。まぁいつか良い彼氏を見つけて、現場に遊びに来てください。幸せになってください。
リリース情報
Fly/Hi
- 2013/09/18 RELEASE
- BiS階段盤[AVCD-48754(CD+DVD)]
- 定価:¥3,570(tax in.)
- ≪試聴可能≫
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Interviewer:平賀哲雄|Photo:佐藤恵
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