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フォール・アウト・ボーイ Billboard.com独占インタビュー
2009年に無期限の活動休止を発表、各メンバーのソロ活動などを経て、約5年ぶりとなる最新作『セイヴ・ロックンロール』で見事なカムバックを果たし、今年8月に行われた【SUMMER SONIC】でも素晴らしいステージを見せてくれたフォール・アウト・ボーイ。リプレイスメンツの22年ぶりの再結成の場となったことでも話題となった9月13日~15日にかけて彼らの地元で行われた【Riot Fest 2013】で初日のヘッドライナーを務めたFOBのベーシスト ピート・ウェンツとドラマー アンディ・ハーレーのBillboard.com独占インタビューを公開!
次の世代に伝えていくのも俺らのミッションなんだ
??フェスの会場内を引っ張りまわされ、ショー前にやらねばならないことを色々こなすのは大変じゃない?
ピート・ウェンツ:感覚に頼って行動してる部分は少しあるよね。これまで俺らが演奏してきたフェスに比べたら、このフェスはきちんとオーガナイズされてる方だと思うよ…。
??たとえば2005年に出演した【ワープド・ツアー】に比べて?
ピート:あれはスゴくシュールだったよね。俺らやマイ・ケミカル・ロマンスは、あのツアーの頃から『TRL』(当時MTVで絶大な人気を誇ったリクエスト番組)で取り上げられるようになった。そんなこと今まで経験したことなかったから、超ワイルドだった。「ワープド・ツアーなんかに出てるけど、お前ら実は有名人じゃん。」って言われてるみたいで。
アンディ・ハーレー:『TRL』で1位を獲った日にウォーター・パークに行ったのを憶えてる。「イェー!俺ら1位じゃん!」って、ウォーター・スライドを滑ってたけど、誰も俺たちのことに気付いていなくて。
ピート:そう、みんな「うるせー、負け犬!」って感じだったよな。
??まだ、メンバー全員シカゴに住んでるの?
ピート:パトリック(・スタンプ)はね。1年の半分ぐらいはシカゴで過ごしてる。
アンディ:俺は、今ミルウォーキーに住んでる。
??じゃあ、シカゴにはライブをする為に訪れてるって感覚?
ピート:そうだね、変な感じだけど。多くの人にとって、1番の地元は自分が生まれ育ったところで、2番目は“大人になった”と感じる場所で、自分で好きに選べる権利があると思うんだ。俺たちは、シカゴとミルウォーキーで生まれ育って、ツアーで成熟した。俺は今スタジオ・シティに住んでるけど、LAXに着陸して広がる地平線を見て、落ち着くとかは思わないけど、シカゴに到着するとやっぱり気分的に違う。いつまで経っても俺らのホームベースだ、って感じるね。
▲ 「Young Volcanoes」 (Explicit)
??先日のバークレイズ・センターでのライブでは、マーキー・ラモーンがドラムで参加して、ラモーンズのカヴァーを演奏していたけど、このコラボレーションはどのように実現したの?
ピート:ハリケーン・サンディが起きた時に、クイーンズのロッカウェイでハビタット・フォー・ヒューマニティに参加したんだけど、マーキー・ラモーンがみんなに食料を持ってきてくれたんだ。その時に「何か一緒にやりたいね。」と話したけど、そんなの実現するなんて普通思わないじゃん。だって相手は、あのラモーンズだぜ!ビックリだよね。俺たちにとって晴れ舞台で、バンドの歴史を刻む意味でも参加しなければならない出来事だった。何故なら俺らは人々にとって“きっかけ”なんだ。俺らが聴いて育ってきたパンク・バンドをみんなに知ってもらえるきっかけ。だから、スクリーチング・ウィーゼルのベンがフォール・アウト・ボーイにシャウトアウトをくれたのはとても意味がある。
アンディ:マジで?
ピート:そうだよ!ネイキッド・レイガンのメンバーがバックステージに遊びに来てくれることもそうだし。俺たちに初めて音楽とその楽しさを教えてくれたバンドでもあるから、それを次の世代に伝えていくのも俺らのミッションなんだ。特に若いリスナーが俺たちが影響を受けたバンドについてどれだけ知ってるのかわからないし、特定のバンドに対して一線を引く人もいると思うから、そういうバンドについて俺らを通じてもっと知って欲しんだ。
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Original Text: Chris Payne
前のツアーで何かを学んだとすれば、
「俺たちにとっても面白いショーでなきゃいけない」ってこと
??先日のバークレイズ・センターでのライブでは、次のフォール・アウト・ボーイは観客の中にいるかもという発言をしていたよね。
ピート:パニック!アット・ザ・ディスコなんて、現に観客にいたからね!本当にありえるリアルな話で、若いロック・バンドに音楽を作る勇気を与えることでもあると思うから。
??今回再びパニック!アット・ザ・ディスコとツアーしてみてどう?
ピート:すごくクールだよ。こんな風にツアーをしたのは10年ぶりで、その時は彼らにとって紛れもなく初のツアーで、右も左もわからない状態だった。今ではブレンダンは、真価を発揮できてる。アイツ凄いんだぜ!ステージでバックフリップしたり。超ワイルドなんだ。それに10年前は、こんな風になってるなんて思ってもいなかった。
??そのツアー憶えてるよ―モーション・シティ・サウンドトラック、ザ・スターティング・ライン、ボーイズ・ナイト・アウトが出演してた2005年の【Nintendo Fusion Tour】だよね。ニュージャージーのショーを観に行った。
ピート:高校でやったんだよね。俺たちのマネージャーが、パニック!アット・ザ・ディスコの前に出演して、観客のキッズが「何だコレ?」って感じで。たしかジョナス・ブラザーズのニック・ジョナスが観に来てて、彼は糖尿病なんだけど…トイレでインスリン注射をしてたら、焦ったセキュリティーにクスリやってるのかと思われて、危うく逮捕されることだったんだ。後はパニック!がステージに上がるイントロの音楽をバックストリート・ボーイズの「エブリバディ(バックストリーツ・バック)」に変えたら、キッズは大盛り上がりだった!
▲ 「Saturday」 (Live Sets On Yahoo! Music)
??セットリストはどのように決めてるの?最近のヒット曲も多いし、もちろん「Saturday」のような昔の曲も入れなきゃダメだし。
ピート:その場で考えるんだ。ツアーのリハをしている時に大体のセットリストを決めて、実際に演奏した時に合うものと合わないもの、どの曲とどの曲を続けて演奏したら、合うのか、合わないのかを判断していく。今回のツアーでは、すごい久しぶりにたくさんの曲を演奏しているから、ハードだね。パトリックの声にも大きな負担がかかってるから、それに合わせてセットリストを構成して、いろんな曲やカヴァーも交えてる。前のツアーで何かを学んだとすれば、「俺たちにとっても面白いショーでなきゃいけない」ってこと、じゃないとバンド自体が燃え尽きちゃうから。
??フォール・アウト・ボーイが色々なジャンルの音楽を聴いているのというのは、あきらかだけど、最近だとロック以外だと何を聴いてる?
ピート:カニエ・ウェスト、プシャ・T、ビッグ・ショーン、2チェインズの「Mercy」のプロデューサーで、カニエの『Yeezus』も手掛けてるTNGHTの「Higher Ground」って曲が気に入ってる。後は、A$AP Fergのニュー・アルバムも好きだね。
アンディ:俺は、ミゴス featuring ドレイクの「Versace」。
ピート:A$AP Rockyのアルバムもすごくいいよね。MONSTAっていうグループも好きだ。よく説明できないけど、俺にはヒップホップとR&BをEDM風にしたように聞こえる。バウワーの新曲も好きだ。「Harlem Shake」で出てきて、今ではジェイ・Zやジャスト・ブレイズとやってるなんて、スゴイよね。やり手だと思うよ。曲のタイトルは「Higher」で、ビデオもクレイジーなんだ。
"The Mighty Fall ft. Big Sean" Music Video
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Original Text: Chris Payne
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