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~映画「ランナウェイ/逃亡者」公開記念~ ロバート・レッドフォードとサウンドトラック

『ランナウェイ/逃亡者』特集

 俳優としてだけではなく、監督、製作者、サンダンス・インスティテュートの設立者としても高い評価を受ける、ロバート・レッドフォード。77歳になる今でも、映画に対する情熱は絶えることなく、監督・製作・主演を務めた10月に新作『ランナウェイ/逃亡者』が公開される。後述する通り、幾度も同じクリエイターと組むことが多いレッドフォードにとって、初の共演や新たなクリエイターとの共同作業など、裏方的な視線から見ても、常にベストを目指す製作姿勢が今作では特に新たなフェーズに入りつつあることが分かる重要作だ。

 本特集では、その公開を記念して、彼の映画を彩る数々の名サウンドトラックを紹介、内外で高く賞賛を受け続ける足跡を辿る。

 “僕は映画とは共同作業による媒体だと思っている。それぞれの役割がとても重要だからこそ、それぞれの役割に敬意を払い、担当者にその重要性を自覚してもらいながら作品を完成させるんだ。”(ロバート・レッドフォード 『ランナウェイ/逃亡者』に寄せて)

明日に向かって撃て

「明日に向って撃て」

 ベトナム戦争にあえぐ世相を反映した、アメリカン・ニュー・シネマの傑作。ジョージ・ロイ・ヒル監督、共演はポール・ニューマン。英国アカデミー主演男優賞受賞。

明日に向かって撃て

『明日に向かって撃て』
オリジナル・サウンドトラック

バート・バカラックによる、アカデミー主題歌賞を獲得したB・J・トーマス「雨にぬれても」が収録され、今までの映画とは一線を画す洒脱なサウンドと物語のバランスは今でも新鮮。

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明日に向かって撃て

「スティング」

 再びポール・ニューマン、ジョージ・ロイ・ヒル監督とタッグを組み、1936年のシカゴを舞台に得意のイカサマで相手を追い詰めていくコメディ。アカデミー作品賞を受賞。

スティング

『スティング』
オリジナル・サウンドトラック

伝説のラグタイム作曲家、スコット・ジョプリンの遺した楽曲を映画音楽の巨匠、マーヴィン・ハムリッシュが編曲。古くて新しい軽妙なラグタイム・ミュージックが、どんでん返しの連続にポップ感を加え、ストーリー自体の魅力を増幅させる幸福な例。

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明日に向かって撃て

「追憶」

 1930年代から50年代まで、時代背景と共に移りゆく男女を描いた、大人の恋愛映画。俳優仲間だったシドニー・ポラック監督、共演はバーブラ・ストライサンド。

追憶

『追憶』
バーバラ・ストライサンド

マーヴィン・ハムリッシュ作曲、バーブラ・ストライサンドが歌う同名の主題歌が大ヒット、74年年間ビルボード1位、73年アカデミー主題歌賞獲得。このCDにはボーナス・トラックでサントラ・バージョンが収録され貴重。

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愛と哀しみの果て

「愛と哀しみの果て」

 監督シドニー・ポラック、メリル・ストリープと共演して、ケニアでコーヒー園を経営する女性の恋と仕事の半生を回顧する。アカデミー作品賞、ゴールデングローブ賞獲得。

愛と哀しみの果て

『SOUNDTRACKS』
ジョン・バリー

『007/ジェームズ・ボンド』シリーズで有名な、ゴールデングローブ賞とアカデミー賞とグラミー賞を受賞しているジョン・バリーによる映画主題歌「Out of Africa」収録。気品ある楽曲がアフリカの雄大な情景と時の流れを引き立たせている。

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ハバナ

「ハバナ」

 監督シドニー・ポラック。『存在の耐えられない軽さ』で注目を集めたレナ・オリンとの共演で、キューバを舞台として革命に翻弄される男女を描く。

ハバナ

『ハバナ』
オリジナル・サウンドトラック

シドニー・ポラックとは『トッツィー』(1982)で、ロバート・レッドフォードとはレッドフォード監督作『ミラグロ/奇跡の地』(1988)で組んだ、ジャズ・フュージョン系ピアニスト、デイヴ・グルーシンによるエキゾチックかつ王道のプロダクション。

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リバー・ランズ・スルー・イット

「リバー・ランズ・スルー・イット」

 処女作『普通の人々』(1980)でアカデミー監督賞、ゴールデングローブ賞監督賞を獲得した監督第三作。レッドフォードの再来と言われたブラッド・ピット主演。

リバー・ランズ・スルー・イット

『リバー・ランズ・スルー・イット』
オリジナル・サウンドトラック

ウィンダム・ヒル系、ヴァン・モリソンなどとの共演でも有名なシンセサイザー奏者、マーク・アイシャムによる作品。以降も様々な映画に参加多数。

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アンカー・ウーマン

「アンカー・ウーマン」

 ジョン・アヴネット監督、ミシェル・ファイファー共演で、テレビ業界を舞台にした米国初の女性ニュースキャスターの実話を元にしたロマンチック・ラヴ・ストーリー。

アンカー・ウーマン

『アンカー・ウーマン』
オリジナル・サウンドトラック

ジョン・アヴネットの監督デビュー作にも参加した、トーマス・ニューマンによる作品。ただし、主題歌のセリーヌ・ディオン「ビコーズ・ユー・ラヴド・ミー」は未収録。

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モーターサイクル・ダイアリーズ

「モーターサイクル・ダイアリーズ」

 レッドフォード製作総指揮による、後の革命家チェ・ゲバラの若き日の1万キロ以上にわたる南米旅行記を映画化。50年代の厳しい南米社会を描き、高い評価を得た。

モーターサイクル・ダイアリーズ

『モーターサイクル・ダイアリーズ』
オリジナル・サウンドトラック

アルゼンチン出身のグスターボ・サンタオラヤによる。スペイン語で初めてアカデミー歌曲賞を受賞した主題歌、ホルヘ・ドレクスレル「河を渡って木立の中へ」収録。

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大いなる陰謀

「大いなる陰謀」

 レッドフォードが監督・製作・主演を務め、テロとの戦いを続ける米国のあり方に疑問を投げかける社会派ドラマ。野心溢れる議員役のトム・クルーズの熱演が話題に。

大いなる陰謀

オリジナル・サウンドトラック
『大いなる陰謀』

前述の『リバー・ランズ・スルー・イット』でも組んだ、名手マーク・アイシャムによる、シンセサイザーを生かした、スリリングかつ王道なハリウッド映画音楽。

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映画写真

映画写真

 監督・製作・主演を務めた最新作。60年代後半から70年代にかけて過激な反戦運動を行った実在の団体、“ウェザーマン”の歴史とその後遺症を下敷きに、米国史の暗部を描き出す骨太な社会派ドラマ。今日のハリウッド映画を支える、米英のベテラン/新人キャストとスタッフが集結して作り上げ、しかも主要クルーの多くがレッドフォードと初めての組み合わせで、今までのキャリアを超えて新たな息吹を吹き込もうとするレッドフォードの姿勢に、今作に対する並々ならぬ熱意を感じ取ることが出来る。前述の一連の作品のみならず、ウォーターゲート事件を扱う『大統領の陰謀』(1976)や、米国的家族の崩壊を描く初監督作『普通の人々』(1980)など、常に米国の社会の影の部分に対し、ハリウッドを代表する映画人として、鋭い視線を向け続けるレッドフォードならではの入魂の快作だ。

映画写真

 スティーブン・ソダーバーグ監督第1作『セックスと嘘とビデオテープ』から映画音楽家としてのキャリアをスタート。レッド・ホット・チリ・ペッパーズやキャプテン・ビーフハートなどのドラマーでもあった経歴からか、エレクトロニックかつアンビエントな作風で知られる。『ソラリス』や『コンテイジョン』など、ソダーバーグとの長期に亘るコラボレーションを継続する一方、昨年話題を呼んだ『スプリング・ブレイカーズ』にも参加するなど、今のハリウッド映画に無くてはならない作曲家の1人。

 “アメリカは、歴史にあまりに無知であるがゆえに、過去の悲惨な失敗から学ぶことなく前に進むことばかり考えて、今も同じ失敗を繰り返しているように思う。”(ロバート・レッドフォード 『ランナウェイ/逃亡者』に寄せて)

映画写真

DJ

 相容れない他者への“怒り”への向い方。
 レッド・フォードは静かな誠実な声で、この映画を観る人に
 教えてくれている。
 小堺一機

映画写真

ビルボードライブ東京でコラボレーション・カクテルをご提供中!

9月30日(月)~10月14日(月・祝)までの期間中、店内でコラボレーションカクテルを
お楽しみいただけます。この機会に、是非お楽しみください。

Secret (ショートカクテル)
 生クリームの口当たりに柑橘系の香りが混ざり合ったカクテル。 過去から守りぬいた秘密は現在(いま)を許してくれる、そんな出来事と想いの融合をイメージしたカクテルです。
1,300円

Runaway (ロックスタイル)
 ウィスキーとハーブ、蜂蜜のお酒のドランブイとフレッシュグレープフルーツジュースのカクテル。アルコールをしっかりと感じながらも優しい酸味と甘味、ニックの信念と想い、人柄から発想したカクテルです。
1,200円

『ランナウェイ/逃亡者』映画トレイラー

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