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VAMPS 『AHEAD/REPLAY』インタビュー
「VAMPS ユニバーサル ミュージックに電撃移籍!ライブ・ネーションとの提携も―」
今年2月に飛び込んできたビッグ・ニュース。彼らが“世界進出”を見据えているのは明らかだった。
移籍第一弾シングルとなる『AHEAD/REPLAY』をひっさげての籠城型ライブ「VAMPS LIVE 2013」真っ只中の7月某日、“籠城中”の2人を直撃。彼らの視線の先にある“世界”とは?
ベストアルバムをひっさげての海外公演は大きな一歩
▲「VAMPS LIVE 2013」
@Zepp DiverCity Tokyo
2013.7.4
Photo by TANAKA KAZUKO
??今年もいよいよ籠城型ライブ「VAMPS LIVE 2013」がスタートしましたね。この過酷なツアーに毎年どういうモチベーションで挑んでいるんですか?
HYDE:ライブはVAMPSの完成度を高めるためにやっていることなんで…辛いことをやってるという意識であれば、どうやってモチベーションを保つかが重要になってくるかもしれないけど、単に自分たちのやりたいことをやってるだけ。だから過酷だとか、辛いという意識は一切ないですね。
??とはいえ、あれだけ魂のこもった、かつ完成度の高いライブを毎日繰り広げるために使うエネルギーって並大抵のものではないと思うんですけど…
HYDE:ワルいことはなにもしてないからね(笑)。アミノ酸だけ。
K.A.Z:あとは青汁。って、なんかCMみたいだ(笑)。
??お二人とも、ヘルシーでなんですね(笑)。さらにこのツアーの合間には、今年も野外ライブ(「BEAST PARTY」@ 山梨県・山中湖交流プラザ きらら)が開催されますよね。去年は海で今年は湖畔、ロケーションについても何か特別なこだわりが?
HYDE:去年の海(「BEAST ON THE BEACH」@愛知県・ラグーナ蒲郡 )が、すっごく楽しかったんですよ。ファンの子の反応もとにかく良くて、「今年もまたやって!」っていうムードだったんですけど…あまりに炎天下過ぎた(笑)。僕たちは朝から晩まで楽しめるイベントをやりたいけど、あまりに暑すぎたらファンの子が一日中楽しめない。湖畔なら少しは涼しいんじゃないかという見込みのもと、一度会場を移してやってみようと。なので、今年は“お試し湖畔”(笑)。
??個人的な感想ですが、湖畔は大自然でありながらどこか幻想的でミステリアスな雰囲気があるので、VAMPSのイメージにぴったりだなぁと。
HYDE:宿泊も含め一日中遊べる環境が整っているので、修学旅行みたいな気分で楽しんでもらいたいね。
K.A.Z:湖畔だから日陰もありそうだし。今年は暑さをしのぎながら楽しんでもらえればと。
HYDE:背景に、世界遺産もあるしね(笑)。
??タイムリーですね(笑)。今後のスケジュールを見る限り、やはりファン待望のニューアルバムはしばらく先のお楽しみ…ってことになりますよね。
HYDE:よく分かってらっしゃる(笑)。
??このスケジュールを見たら、誰でもそう思いますって(笑)。
HYDE:そうですね、今はとても作れないですね。秋にリリースするベストアルバムは単にこれまでの曲を集めたものではなく、全曲歌い直して、ミックスもやり直してるんですけど…これがかなり時間のかかる作業で。日本のファンの子にとってはすでに知っている曲を収録したベストアルバムだけど、海外に向けては最強の1stアルバムになるんじゃないかな。
??なるほど。海外のリスナーを意識しての再録ということですね。
HYDE:そうですね。歌詞も英語詞にしたり、さらに完成度を高めてます。だから、日本のファンの子にとってのニューアルバムは少し先になってしまうけど…このアルバムをひっさげての海外公演はVAMPSにとってかなり大きな一歩になると思ってるんで、見守っていて欲しいっていう気持ちですね。
アメリカは一番の強敵、ボスキャラだと思ってます(笑)
??“海外”というキーワードが飛び出したところで、ユニバーサル ミュージックへの移籍とライブ・ネーションとの提携について、改めてその心境を聞かせてください。
HYDE:VAMPSは結成当初から、自分たちの音楽を海外に輸出したいというコンセプトで活動してきたので、その先に進むための準備が出来たということですね。だから、自分たちにとっては急激な変化というわけではなくて。
??一歩ずつ段階を経て、というイメージですかね。
HYDE:そう、これまでの活動でその下地が出来て、海外への第一歩を踏み出すところまで来たという感じですね。
??移籍第一弾シングル「AHEAD / REPLAY」の制作過程においても、海外リスナーを意識していましたか?
HYDE:それは、なんとなくはあったかもしれないですね。でも、基本的にはいい曲を作ってライブで演奏したいという思いが一番にある。このシングルはツアーに合わせてのリリースが決定してたし、それが当面の目標だったから。タイアップにしてもそうだけど、目標を明確に定めて曲作りを行うスタイルはずっと変わらないです。
??では、海外進出にあたって、“日本人”または“日本発”ということに何か特別な思いはありますか?
HYDE::それは自然と背負っているものなのかな、とは思いますけど、特に日本人であることをアピールする必要性は感じてないですね。そういう気持ちよりも、これまで自分たちが聴いてきた、好きなアーティストと同じステージに立ちたいという意識が強い。ただ、そこに行くのは、すごく大変なことだと思ってますけど。
??現在決定している海外公演は欧州4か国(スペイン、フランス、ドイツ、イギリス)ですが、アメリカの音楽シーンについてはどういうイメージを持っていますか?
HYDE:アメリカは一番の強敵、ボスキャラだと思ってます(笑)。
K.A.Z:エンターテイメントもやっぱり一番先を行ってるしね。
HYDE:最近はダンス・ミュージックが主流だとは思うんですが、そのなかでもハードロックがきちんと根付いているのはすごいなと思うし、日本との大きな違いを感じますね。メタルのフェスに何十万もの人集まるしね…そういう環境で評価されることを目指したいですよね。
??つい先日もアメリカや欧州各国ではブラック・サバスのニューアルバムが首位になってますからね。
K.A.Z:海外はロック・ファンの年齢層も広いですよね。向こうの若い子、そこまでブラック・サバスを知ってるかっていったらそうでもないと思うんですが。だけど、昔からずっとロックを聴いてきた人たちが今でもロックを聴き続けていて、彼らを支えてるのではないでしょうかね。
??2009年にアメリカツアーを敢行してますよね。その時の印象は?
K.A.Z:ライブが始まる前から歌ったり、騒いだり、会場がものすごい盛り上がってて。本番が始まる頃には、みんな疲れちゃってるんじゃないの?っていう位(笑)。バックステージでそれを聞いてるだけでテンションあがりましたね。あれは日本には無い雰囲気。
??海外でこういうライブをやりたい、このバンドと一緒にやってみたい、というのは?
HYDE:自分たちが聴いてきたロック系のアーティストのオープニング・アクトとかやってみたいですね。
K.A.Z:やっぱりそのあたりが、自分たちの音楽が伝わりやすいと思う。
??現在決まっている4か国とアメリカ以外でやってみたい国は?
HYDE:東南アジアとかかな?
K.A.Z:行ってみたいね。アツそうだけど(笑)。あまり情報が入って来ないから、逆に興味はあるよね。
HYDE:あとはロシアとか、北のほうにも行ってみたいね。
無限の可能性を秘めているのがVAMPSというユニット
??今後、国内外で様々な規模のライブが控えているわけですが、パフォーマンスのスタイルはシチュエーションに合わせて意識的に変えているものですか?
HYDE:所変われば…じゃないけど、例えばフレンチ・レストランと定食屋、同じ食事をするにしても振る舞いは自然と変わる。それと同じ感覚ですかね。大きな会場だと完璧に設計された演出ができたり、逆にライブハウスだとラフな動きができたりという違いがあって、自分たちはそれぞれの良さを楽しんでるだけですね。
??多彩なコンセプトのライブを観ることができるのは、ファンにとってもすごく嬉しいことだと思います。
HYDE:やっぱり同じことばっかりだと、ファンの子も、自分たちもつまらない。やろうと思えば色んな形で色んなことが出来る、無限の可能性を秘めているのがVAMPSというユニットなんで、その変化をまず自分たちが楽しむ。そうすればファンの子も楽しんでくれるしね。
??ライブ本編以外の様々な演出や、遊び心に満ちた仕掛けも、毎回本当に計算し尽くされているなぁという印象なんですが、そういったアイデアも無限に沸いてくるものなんですか?
HYDE:そんなに沸いてこないですよ(笑)。ただ、僕が知る限り、ひとつのツアーが終わったらそのツアーのアイデアを全部捨てて、次は全く別のことをやろうとするアーティストが多いんですよね。僕は、それは違うんじゃないかなと思ってて。そのアイデアが良かったなら、また次も使えばいい。飽きるまでやればいいんじゃないかと。昔からのアイデアをずっと引き継ぎながら、そこに新たなものを加えていく。だからアイデアはどんどん増えていく。それが面白いところだと思ってます。
??そういった考えが“籠城型ライブ”はじめ、今のVAMPSの活動スタイルに繋がっているんですね。最後に、海外進出について今後のビジョンを聞かせてください。
HYDE:今、ここがスタート。ベストアルバムのリリースとそれをひっさげての海外4公演という“序章”に次ぐ、来年以降の本格的な海外ツアーがまずは目標ですね。
リリース情報
- 2013/07/03 RELEASE
- 詳細・購入はこちらから>>
INFORMATION
●VAMPS LIVE 2013 BEAST PARTY
8月10日(土)、11日(日) 山梨県・山中湖交流プラザきらら
チケット全国プレイガイドにて絶賛発売中!
●「VAMPS LIVE 2013」追加公演
全公演即日ソールドアウトのプレミアムツアー「VAMPS LIVE 2013」東京エリアに追加公演10Days決定!3年ぶりとなる「限定公演」も復活。
日程:
9月4日(水)*VAMPADDICT ONLY
9月5日(木)*VAMPADDICT ONLY
9月7日(土)*BEAUTY AND THE BEAST
9月8日(日)*UNDER 20 ONLY
9月10日(火)
9月11日(水)
9月13日(金)*VAMPADDICT ONLY
9月14日(土)
9月17日(火)
9月18日(水)
*VAMPADDICT ONLY:オフィシャルファンクラブ「VAMPADDICT」限定の公演
*BEAUTY AND THE BEAST:男性と女性のフロアを分けた公演
*UNDER 20 ONLY:公演日に20才未満の方を対象とした公演
会場:ZEPP TOKYO
料金:6,660円(前売り/税込) 7,160円(当日/税込)
●VAMPS 2013年海外公演
9月28日(土)バルセロナ/スペイン @APOLO
10月1日(火)パリ/フランス @Olympia
10月3日(木)ベルリン/ドイツ @KESSELHAUS
10月7日(月)ロンドン/イギリス @O2 Academy Islington
●VAMPS BEST ALBUM
『SEX BLOOD ROCK N' ROLL』
2013年秋発売
世界に向けて全英詞で再レコーディング!詳細は後日発表
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Interviewer:A.Tada
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