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<インタビュー>ロス・レトロス×一十三十一、待望の初共演を前に語るこれまでの道のり

インタビューバナー

Interview & Text: 栗本 斉
Interpreter: 飯田 千春

 米国西海岸を拠点に、レトロな味わいのレフトフィールド・ポップを展開するロス・レトロスが、ついに初来日! 2019年にLA発インディー・レーベル〈Stones Throw〉からデビューし、早くから日本の音楽ファンの心もつかみ続けてきた。
 新作『Odisea』は、シティポップやジャパニーズ・フュージョンに影響を受けたというユニークな内容で、日本からもひかりや一十三十一がゲスト参加。
 しかも今回の公演は、一十三十一および、彼女もメンバーのひとりであるJINTANA & EMERALDSとの共演というスペシャルな内容だ。ここでは、ついにステージでのコラボが実現する、ロス・レトロスと一十三十一にオンラインで語り合ってもらった。

 ※この記事は、2026年6月発行のフリーペーパー『bbl MAGAZINE vol.219 7月号』内の特集を転載しております。


3度のコラボを経て、ついに同じステージへ

――まずはロス・レトロスさんの音楽的なバックグラウンドから伺います。

ロス・レトロス(以下ロス):音楽を始めたのは11歳くらいですね。最初は学校の友人と2人でバンドを組んで、懐かしい音楽スタイルをもう一度やりたい、取り戻したいという気持ちでスタートしました。その後、だんだん自分のやりたい音楽が見えてきて、今は特にフュージョンやシティポップに強く興味を持っています。


――影響を受けたアーティストはいますか?

ロス:アメリカやラテンのジャズ・フュージョンなどをよく聴いているのですが、実は、自分にとって特別なのは日本のCASIOPEAなんです。


――一十三十一さんは、ロス・レトロスさんとどのように知り合ったのですか?

一十三十一(以下一十三):最初はJINTANA & EMERALDSで共作した「Love Again feat. Los Retros」(2021年)でした。JINTANAくんと「誰かとコラボしたいね」という話をしていて、以前からすごくハートフルで、声も世界観も魅力的だなと思っていたので、JINTANAくんから思い切って声をかけてもらったんです。


ロス:JINTANAさんから声をかけてもらったことは、とても嬉しかったです。自分はずっと一人で音楽を制作してきたので、コラボ自体が新鮮だったんですが、音楽の方向性に強い共感があって、「同じものを求めている」と感じました。




――制作はどのように進めていったのですか?

一十三:基本的にはJINTANAくんがトラックを作って、それをもとにロス・レトロスくんと一緒にメロディや歌詞を作っていきました。


ロス:あの曲は、恋人同士の会話のような構成にしようというコンセプトが最初にあって、男女それぞれの視点を分ける形でメロディと歌詞を書いていったんです。


一十三:とにかく仕事が早くて、毎回気持ちいいくらい進んでいきましたよね。


ロス:本当にやりやすかったです。メールやオンラインでのやり取りでしたが、できれば太平洋を越えて同じスタジオでやりたかったな(笑)。


――その経験を踏まえて、一十三十一さんのアルバム『Telepa Telepa』(2025年)に、ロス・レトロスさんが参加することになったんですよね。

一十三:絶対に何か一緒にやりたいと思って、まずアルバムのコンセプトシートを送ったんです。80年代的なムードや異国感、ノスタルジーといったキーワードを伝えました。ただし、それに縛られず「自由に壊してほしい」ともお願いしました。


ロス:すごく膨大なイメージのリストが送られてきてびっくりしました(笑)。でも、その中に確か「シティポップ」という言葉があって、それが自分にとって大きなトリガーになりました。それで、「Before You Go feat. Los Retros」という楽曲のベースを2日くらいで作りました。


一十三:もう、デモの段階ですごく完成度が高くて、感動しました。夜の透明感みたいなイメージが一気に広がって、すごくいいものができました。


ロス:僕もとても気に入っていますよ。




――それで今度は、ロス・レトロスさんの新作『Odisea』(2026年)収録の「爆ぜるもの (feat. HITOMITOI)」で3度目の共演を果たすわけですよね。

ロス:僕の場合は、自分が作曲や演奏、録音など全部やっていることをなかなか理解してもらえないので、今作では他のボーカリストに歌ってもらうことによってそのことをしっかりと示したかったんです。「爆ぜるもの(feat. HITOMITOI)」は、失恋を経験しながらも未来へ向かう希望を歌う楽曲なので、そのイメージをポエムの形で一十三十一さんに渡して、歌詞を書いてもらいました。


一十三:希望がある世界観ということに、すごく共感できましたね。だからスムーズに歌詞も書けました。それと、制作の進め方がすごく丁寧で驚きました。メロディも鍵盤を演奏する様子を動画で共有してくれたりして。ここまで細かく説明してもらう制作は初めてだったかも。




――これだけ密にコラボレートしているというのに、実はまだお互いは直接会ったことがないんですよね。

一十三:そうなんです。今回の来日で初対面なんですよ。とにかく会えるのが楽しみですし、できればスタジオに入って一緒に曲作りもしたいですね。


ロス:やっと会えると思うと、僕も本当に楽しみです。


一十三:『Odisea』が本当に素晴らしいので、私もステージへ一緒に上がって、ライブで再現できるのがとても楽しみです。そしてまた必ず一緒に曲を作りたい!


ロス:ぜひ。これをきっかけにまたコラボできたら嬉しい。日本での時間を大切に過ごしましょう!


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