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<インタビュー>ミュージカル俳優の飯田洋輔と指揮の高井優希、 藝大同期だから起こせる『化学変化』を、フルオーケストラで

劇団四季で数々の作品のプリンシパルを務め、2024年に再デビュー。ミュージカル『レ・ミゼラブル』ジャン・バルジャン役、同じく『ジャージー・ボーイズ』ニック・マッシ役で好評を博し、2月末に開幕する『大地の子』では初のストレートプレイに挑む飯田洋輔。 その勢いのまま、今年7月3日に東京芸術劇場コンサートホール、8月8日に京都コンサートホ―ル大ホールで自身初のオーケストラコンサート【billboard classics YOSUKE IIDA Premium Symphonic Concert -MAESTOSO-】を開催。記念すべき初のフルオーケストラコンサートの指揮は、飯田たっての希望により、東京藝大の同期であり、クラシックからポップスまで縦横無尽な活躍を見せる高井優希に、全幅の信頼とともに委ねられた。 印象的な出会いと、それぞれの道を一途に歩んだ日々。そんな二人が、今だから目指す音、そしてこの夏、叶えたいステージとは。ビジュアル撮影で久しぶりに顔を合わせた二人が、大いに語る。(Interview & Text:大谷道子 | Photo:石阪大輔)
ミュージカルは、すばらしい!20年前の熱い語りが今も記憶に
飯田洋輔:久しぶりですね。かれこれ20年ぶりくらい……?
高井優希:20年は経ってないかな。でも、10数年は確実に。本当に、お久しぶりです。
飯田: 高井くんと僕は東京藝術大学音楽学部の同級生。そして、学生時代に立ち上げたミュージカルサークルの学内公演で、僕が高井くんに指揮を依頼したことがあったんです。
高井: 当時は「イイちゃん」って呼んでいたんですが、はじめて話したのは1年生のとき。学園祭の準備のため千葉の岩井海岸に合宿に行く道すがら、ミュージカルがいかにすばらしいかをとうとうと語っていたことが、すごく印象に残っていました。
飯田: 確かに、その頃からミュージカルをやりたいと思っていたけど、そうか、そんなに語ってたか……(笑)。
高井: フフフ。ずっとクラシック畑で育ってきたので、知識が手薄だった僕は、「そうか、そういう世界があるのか」と教えてもらった気がしていて。のちにサークルの公演の指揮を依頼してもらったときも、本当にうれしかったですね。
飯田: その節は本当にお世話になりました(深々と礼)。藝大だから学内にオーケストラの演奏者がいるし、楽譜も作曲科の学生に書いてもらうことができたけど、本当に手作りの公演で、今振り返ってもよくやれたなぁというくらい大変なこと続き。でも、すごく充実した日々でした。
高井: のちに飯田くんが出演する『レ・ミゼラブル』の曲を演奏したんですよね。ミュージカルを振ったのははじめてでしたが、オペラと重なる要素も感じたし、曲のスタイルの違いはあるにせよ、どのようにドラマを作っていくか、指揮者としてオーケストラをどう率いるかという部分では、共通するところが多分にあるなと発見する機会にもなりました。
飯田: それならよかった。卒業後、高井くんがクラシックをはじめミュージカル曲のコンサートでも指揮者として活躍する様子を見ていたので、はじめてのオーケストラコンサートの機会をいただいたとき、真っ先に顔が浮かんで、ぜひ!とオファーさせてもらいました。
高井: こちらこそ、声をかけていただいて本当に光栄です。学生の頃から皆を引っ張って、輝いていた飯田くんが、こうしてミュージカル界のスーパースターになって……。今、クラシック音楽に軸足を置きながらも自分が【フレンズ・オブ・ディズニー ミュージック・フェスティバル】などに参加させていただいているのは、飯田くんたちとの経験が原点になっている気がします。
オーケストラのサウンドに包まれる喜び。今から想像して盛り上がっています
飯田: オーケストラの演奏はそれだけですばらしいんですが、ミュージカルの舞台でも、やはりオーケストラやバンドが入っての生演奏は特別なもの。断然、生きた音楽になるんです。とくにフルオーケストラともなると、多くの奏者それぞれが生み出す人間ならではの「ズレ」が音の厚みになってホールに響いていくのが、もう何とも……。そのサウンドに、僕の声が包まれていくことになるんですが、今から頭の中でシミュレーションしていて、これはヤバいことになりそうだぞと。もちろん、いいほうの「ヤバい」で(笑)。
高井: フフフ。東京公演の東京フィルハーモニー交響楽団、京都公演の大阪交響楽団、どちらも指揮をさせていただいたことがありますが、それぞれ特長があり性格の異なる楽団です。同じ曲でも楽団が違えばサウンドは変わりますし、そうした化学変化こそが生身の人間が演奏するおもしろさでしょうね。
飯田: そうそう(頷く)。フルオーケストラとの共演は以前ガラコンサートで経験しましたが、楽しんだ一方で、オーケストラに対しては自分の呼吸をしっかり提示しなければならない難しさも実感しました。
高井: そうですね。指揮者は、歌手の呼吸を背中で常に感じながらオーケストラを進めつつも、ただソロについていくだけではなく、こちらもさまざまな発信をします。オーケストラ側からも積極的に音のアイディアを提示することで、さらに良い声を響かせることができれば理想かなと。
飯田: オーケストラも「生きもの」だから、日々、変化があるんですよね。自分でもミュージカルの生オケで、たまに「今日はゆっくりしているな」と感じることもあって。リハーサルで合わせたテンポよりグッと遅くなると、ロングトーンするのが正直、しんどい状況に……でも、いったんお客さまの前に出てしまったからには頑張りますが(笑)。
高井: アハハ!
飯田: コンサートでの歌い方はまだまだ探っている途中だし、今回は1時間半くらいの長丁場をひとりで歌うことになるわけで、自分でも未知数なところはあります。それでも、ピアニッシモの美しさ、フォルテッシモの力強さといった生の音ならではの「うねり」を、観客の皆さんに楽しんでいただきたいですし、自分自身も楽しみたいと思っています。
実況・セットリスト会議!今の二人だからできる最高のサウンドを
飯田:曲目の候補もすでに考えはじめているんです。これが案なんですが(持参したプリントを見せながら)、『オペラ座の怪人』の「The Music of the Night」、『レ・ミゼラブル』から「Bring Him Home」……。
高井:「Stars」も!僕は学生時代に教えてもらってからレミゼが大好きになり、飯田くんの公演も2回観に行って、号泣しました。
飯田:それはそれは(笑)。劇団時代に出演した『美女と野獣』の「愛せぬならば」や、『壁抜け男』の曲も候補に入れています。そして、僕のオリジナル曲の「I Choose」。僕としては、高井くんからもぜひアドバイスをもらいたいと思っています。これまでコンサートで手がけた曲の中からのおすすめなど。
高井:なるほど。このようなコンサートでは指揮者が曲目選定や構成に関わることはあまりありませんが、僕たちの関係なら、そういうこともできるかもしれないですね。考えてみます。
飯田:お願いします。あと、フルオーケストラコンサートですから、やはりクラシック音楽の要素も入れたくて。タイトルが【MAESTOSO(=「堂々と」「威厳に満ちて」を意味する音楽用語」)】なので、その雰囲気も踏まえた曲を選んで、公演のテーマ音楽のようにするとか……。
高井:MAESTOSOというと、今パッと思いついたのはムソルグスキーの『展覧会の絵』の「キーウの大門」ですね。(プリントを見て)あ、この「ボレロ」なんか、まさに……。
飯田:僕は、まずそれが浮かびました。ポピュラーでありながら風格があって、導入にふさわしい曲だと。
高井:『威風堂々』も、そういう意味では完璧といえるんじゃない?
飯田:そうそう!あと、クラシック曲はどれも大曲だから、それをある程度の長さにカットして構成することが可能なのかとか、高井くんにいろいろ相談に乗ってもらいたくて。
高井:そうだね。同級生だからこそできることだろうし……。そして、僕らの同期にしても、今回のコンサートは驚きの企画だと思います。オーケストラで活躍している同級生や近い先輩、後輩もたくさんいますしね。
飯田:偶然にでも出会えたりすると、楽しいですよね。学生時代に公演を一緒にやった仲間たちの中には、今もミュージカルに携わっている人がいます。当時、20歳そこそこの人たちが集まった人たちそれぞれの人生に、あの経験がつながっているのかと思うと感慨深くて。実際、自分がレミゼの舞台を経験してから当時の音源を聴き直すと、ものすごく恥ずかしい部分もあるんですが……。
高井:うわぁ、聴きたい!
飯田:本当に?勇気がいるよ(笑)。とにかく、高井くんとまたこうして一緒にやれるのも、それぞれに自分の行きたい道にまっしぐらに突き進んで、経験を積んできたから。あの頃、何者でもなかった僕たちが、こうしてプロフェッショナル同士として再会し、そこから生まれる表現がどうなるか。そうした意味でも、本当に特別なコンサートになるだろうと思っています。
高井:なんといっても僕たち、1回合わせているのは大きいですよ。きっと大丈夫です!
飯田:フフフ、ぜひ最高のセッションにしましょう。よろしくお願いします。
公演情報

【billboard classics billboard classics YOSUKE IIDA Premium Symphonic Concert -MAESTOSO-】
2026年7月3日(金) 東京芸術劇場 コンサートホールOPEN 17:30/START 18:30
2026年8月8日(土) 京都コンサートホール 大ホール
OPEN 17:00/START 18:00
出演:飯田洋輔
指揮:高井優希
管弦楽:
【東京】東京フィルハーモニー交響楽団
【京都】大阪交響楽団
編曲監修:山下康介
チケット:
S席15,000円、A席13,000円、B席11,000円(tax in.)
※全席指定
※未就学児入場不可
※枚数制限:おひとり様各公演1申し込み最大4枚まで
※車椅子をご利用のお客様はS席をご購入の上、下記お問合せ先までご連絡ください
※チケットはおひとり様1枚必要となります。チケットを紛失された方、または当日お忘れになった方はご入場できません
※チケット購入の際は、必ず公式サイトに掲載している注意事項をご確認の上、チケットをお求めください
(ご来場のお客様へのお願い:https://billboard-cc.com/notice/)
チケット販売スケジュール:
一般プレイガイド先行(抽選):2026年2月7日(土)10:00~2月22日(日)23:59
一般発売(先着):2026年2月28日(土)10:00~
公演公式サイト:http://billboard-cc.com/yosukeiida2026
主催・企画制作:ビルボードジャパン(阪神コンテンツリンク)
後援:米国ビルボード
公演に関するお問合せ:
サンライズプロモーション 0570-00-3337(平日 12:00〜15:00/土日祝休)
飯田洋輔 関連リンク
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高井優希 関連リンク
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