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<コラム>澤野弘之率いるNAQT VANE(ナクトベイン)「大きい夢を描いていきたい」 最新曲「VISIONS」(『仮面ライダーゼッツ』主題歌)ヒットとそれに至るまでのストーリー

様々な映像作品の音楽を手掛け、ボーカル楽曲に重点を置いたプロジェクト・SawanoHiroyuki[nZk](サワノヒロユキ-ヌジーク)でも絶大な世界的人気を博す澤野弘之。そんな彼がトータルプロデュースを手掛けるチームプロジェクト・NAQT VANE(ナクトベイン)の最新曲「VISIONS」(テレビ朝日『仮面ライダーゼッツ』主題歌)が大きな注目を集めている。

▲NAQT VANE『VISIONS』CD Only
NAQT VANEは“挑戦者に追い風を吹かせるチームプロジェクト”として2022年9月16日にデジタルシングル「Break Free」でデビュー。HarukazeやYunoaといった独自の世界観を持つボーカリストたちや、独創的なアートワークを手掛けるクリエイティブコレクティブ・Classic 6等と参加メンバー流動型のチームプロジェクトとして制限のない表現を実現してきた。
そのトータルプロデューサーである澤野弘之は、2005年より劇伴作家としての道を歩み始め、ドラマ『医龍 Team Medical Dragon』の音楽を手掛けると劇伴業界で大きな注目を集めることになり、多くのドラマや映画、そして『機動戦士ガンダムUC』『進撃の巨人』『キングダム』などなどの劇伴を通してアニメシーンにおいても絶大な人気を誇る存在へ。また、その過程の中でボーカリストを毎回変えていく歌モノのプロジェクト・SawanoHiroyuki[nZk]を発足し、そこからは劇伴とボーカリストとのコラボや楽曲提供、そのどちらも並行して手掛けていくことになり、日本の音楽シーンを代表する様々なアーティストとも名曲を次々と生み出している。
そんな彼がより自身の音楽活動及び表現の幅を広げるべく立ち上げたチームプロジェクトが、NAQT VANE。「劇伴でも、楽曲提供でも、[nZk]でも、そのときそのときの自分が「格好良い」と海外から影響を受けたサウンドを自分なりに表現して、それを「お客さんに共感してもらいたい」と思いながら制作しているので、それはナクトベインでも変わらない。ただ、ナクトベインはチームの力を借りることによって、[nZk]とは違う伝わり方をしてほしいと思っていて。それこそがナクトベインの特徴で、例えば「みんなでチャンスを掴んだぞ!」とか「みんなで成功したぞ!」みたいな、バンドのような喜びを共有しながら進んでいきたいと思っているんですよね。そのチーム感によって生まれる何かを楽しんでいきたいし、お客さんにも楽しんでもらいたいなって。」
「みんながそれぞれ良いと思うことを突き進めていく。そこで共感できる部分があったら手を取り合って広げていく。ナクトベインの活動を通してそういうことが出来たらいちばん楽しいなと思っているんです。自分自身も誰かに何かをやらされるよりも「これが好きだから」と思うことを突き詰めていきたいし、それに共感してくれた人たちとナクトベインのこれからの道を作っていけたら」──ナクトベイン発足時のインタビューで澤野が語っていたこれらの言葉通り、彼とともにナクトベインの中核を担うHarukazeやYunoa、Classic 6だからこそ表現できる歌声、ライブパフォーマンス、アートワークなどと手を取り合うことで様々なチャンスを掴んでいき、
▲ドラマ『消せない「私」-復讐の連鎖-』主題歌
▲「第37回東日本女子駅伝」大会応援ソング
▲ドラマ『恋と弾丸』ED主題歌
▲ドラマ『わたしの夫は-あの娘の恋人-』OP主題歌
▲ドラマ『Dr.チョコレート』挿入歌
▲映画『唄う六人の女』主題歌
▲ドラマ『消せない「私」-復讐の連鎖-』挿入歌
▲映画「あの人が消えた」主題歌
などなど様々な作品と有機的に絡み合うタイアップもあり、彼らの作品や活動の共感者=VANEs(※読み:ベインズ/ナクトベインファンの呼称)を着実に増やしてきた。そんな2022年のデビューからの積み重ねの中で、今、爆発的にナクトベインの存在を世に知らしめているのが、最新曲「VISIONS」。生きていくうえで目の前に立ちはだかる弊害や逆境に直面しながらも、自らの理想を胸に挑み続ける魂を描いたエネルギー溢れるアッパーチューン。何があろうと立ち上がり、チャンスを掴もうと戦い続ける者たちを鼓舞するこのナンバーは『仮面ライダーゼッツ』の世界観とも重なり、多くの新規リスナーを獲得。8月にTV Sizeバージョンが先行配信されると、わずか2週間でYouTube再生数100万回を突破し、Spotify Japan急上昇チャートでも11位を記録、Spotifyのプレイリスト「Weekly Buzz Tokyo」にもリストインした。そして、今も数字を伸ばし続けている。

▲NAQT VANE『VISIONS』CD+玩具
“挑戦者に追い風を吹かせる”為のチームプロジェクトとして発足したナクトベインだが、そのコンセプトに相応しい活動を継続してきた結果、このチームだからこそ説得力を持たせられる楽曲「VISIONS」で今の状況を生み出してみせたのは、実に美しいストーリーである。
冒頭にも記したが、ナクトベインは“参加メンバー流動型のチームプロジェクト”である。様々な表現者=挑戦者たちが新たに参加する可能性があり、その度に自由度を上げて表現の幅も広げていき、それによってVANEsの輪も膨らんでいくことだろう。「僕も「このプロジェクトをどれだけ大きくしていけるか」がいちばんの楽しみだし、そこに夢を抱いているんです。経験や年齢を重ねていくと現実ばかり見るようになっちゃうんですけど、そういう自分はここで1回リセットして「アホじゃね?」と思われるような大きい夢を描いていきたいし、そこに向けてどうひとつひとつ進んでいけるか。それを楽しんでいきたい。だから、海外ツアーも小さいライブハウスじゃなくて大きい会場をまわりたいし、それぐらい大きい夢を掲げたほうがそこへ向かおうとするエネルギーも大きくなるので。そんなナクトベインに共感してくれる人をどんどん増やす為にも、格好良い曲をどんどん書いていきたいと思います!」──これも澤野が以前語っていた言葉。ナクトベインの描く大きな夢を実現化していくストーリーはこれからも続いていく。
取材&テキスト:平賀哲雄
【仮面ライダーゼッツ主題歌】VISIONS Music Video (Artist Only Ver.) / NAQT VANE
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