＜インタビュー＞BALLISTIK BOYZの第二章が始動──彼らの新たな音楽表現が詰まったEP『Stardust Forever』とは

Special

BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE

インタビューバナー

Interview & Text：吉田可奈
Photo：興梠真穂

　2025年の3月にベストアルバムをリリースし、第一章を完結させたBALLISTIK BOYZ。第二章の幕開けとして、初となる念願のアリーナ公演【BALLISTIK BOYZ ARENA LIVE 2025 ”IMPACT”】を大成功に納め、新たな意思表明ともとれる最新EP『Stardust Forever』をリリースする。今作への想いの他に、これらの曲をひっさげて始まったアジアツアー【BALLISTIK BOYZ LIVE TOUR 2025 ”IMPACT” ～ASIA～】への想いなどをじっくりと聞いた。

「“BALLISTIK BOYZってリアルを追求しているんだな”」

――アジアツアーはどのようなものになりそうですか？

日髙竜太：このEPに含まれている新曲4曲をメインとして、セットリストを考えているんですが、この4曲の色が濃いからこそ、これまでのライブとはまた違った印象を受け取ってもらえると思います。自分たちの強みでもある、歌って踊れて、さらにアクロバットができるパフォーマンスは存分に感じてもらいながら、BALLISTIK BOYZの第二章に相応しい、さらに進化した姿をお届けしていきたいですね。

――どんな進化を感じていますか？

松井利樹：年齢と経験を重ねたことで、いろんな表情を作れるようになってきたんです。それに、今回のEPはいまの僕たちだからこそできる曲の雰囲気があるんですよね。あとは、第二章が開幕してから初めてのツアーになるので、初心に帰り、洋楽でダンストラックを作ったんですよ。そうすることで、過去の自分たちと比べられるような構成になっているんです。きっと、言葉通り進化した、BALLISTIK BOYZの音楽とダンス、歌とラップを存分に体感できるライブになると思います。

奥田力也：このダンストラックがすごくいいんですよ。自分たちはもともと、ほとんどのメンバーがダンサーで、いつも洋楽でずっと踊っていたんです。でも、BALLISTIK BOYZとして活動をする中では、ビートでしかダンストラックを作ってはこなかったので、今回のライブでは洋楽をしっかりと使って“ガチ”で作り込みました。あらためてBALLISTIK BOYZのダンススキルを見てもらえると思います。

日髙竜太

松井利樹

――武道館、アリーナを経て、より人間的にも進化したなと思うことはありますか？

深堀未来：しましたね～！　したよね⁉　例えば…（自分を指差して）どう⁉（笑）

一同：あはは！

砂田将宏：未来は、一歩引いたところで“今何を求められているのか”、“こうしたほうがいいのでは”ということを考えられるようになりましたね。よりグループのプロデューサーに近づいた気がします。グループのことをしっかりと理解しているからこそ、グループの決め事や、意見が分かれたときに、“今はこうしたほうがいいんじゃない？”とフラットに言えるところはすごく大人になったなと思います。

深堀：（前のめりに大声で）そうですね！　そこですね！

砂田：全然一歩引いてないじゃん（笑）。

奥田：全然大人になってなかった（笑）。

深堀：グループが上に行くためにも、自分たちが何を求められているかを分析するのはもちろん、グループ活動のなかで、この曲はこの人を立てた方がいいのでは、ここではこの曲を歌った方がいいのではということは気にするようになりました。そして、いまこうやって立派なコメントを言えるようになったのは、自分で成長したなって思いました！

一同：あはは。

――海沼さんはこのライブツアーをどんなものにしたいですか？

海沼流星：ファイナルのアリーナでは、演出をより凝ることができたり、自分たちが想像していた以上のものになると思うんですが、アジアツアーはホールでの公演となるので、しっかりとダンスと歌で勝負できているなと感じていて。僕たちの歌唱力やパフォーマンスをしっかりと見てもらって、“BALLISTIK BOYZってリアルを追求しているんだな”ということを感じてもらえるツアーになっていると思います。お客さんがどんな反応をしてくれるのかが楽しみですね。

加納嘉将：今回は、ステージの作り方も今までやったことがないような構成にしているんです。きっとこれまでとは違った表現になると思いますし、新鮮に感じてもらえると思います。

奥田力也

深堀未来

――海外での公演もありますしね。

加納：そうなんですよね。単独でタイのライブは初めてなんですよ。以前、PSYCHIC FEVERと一緒にやったライブはあったんですが、それとワンマンとはまた感覚が違うと思うんです。さらに、以前ワンマンライブをした台北でもまたライブが開催できることがすごく嬉しいので、今からすごく楽しみです。

――そこから、ファイナルのTOYOTA ARENAに繋がっていくんですね。

海沼：そうですね。6月に開催した初のアリーナ公演は、僕らは手探りのなかでいろんな演出をしてみて、そこで感じることがたくさんあったので、あらためてホールでしっかりと技術を磨き直し、最後にTOYOTA ARENAのファイナルで、より成長した姿を見せ、2026年につなげていけるような流れにしたいですね。

リリース情報

EP『Stardust Forever』

BALLISTIK BOYZ

2025/8/13 RELEASE
＜初回生産限定盤 ※フォトブック付き（CD＋Blu-ray）＞
XNLD-10279/B　3,000円（tax in.）
＜通常盤 ※紙ジャケ仕様（CD）＞
XNLD-10280　1,900円（tax in.）
＜LDHオフィシャルSHOP限定盤 ※紙ジャケ仕様（CD＋グッズ）＞
XNLD-10281　4,200円（tax in.）

公演情報

【BALLISTIK BOYZ LIVE TOUR 2025 "IMPACT" ～ASIA～】

2025年7月31日（木）千葉県森のホール21
2025年8月8日（金）宮城県仙台サンプラザホール
2025年8月15日（金）山梨県 YCC県民文化ホール（山梨県立県民文化ホール）
2025年8月20日（水）埼玉県大宮ソニックシティ大ホール
2025年9月4日（木）愛知県 Niterra日本特殊陶業市民会館フォレストホール
2025年9月12日（金）静岡県アクトシティ浜松大ホール
2025年9月15日（月・祝）石川県本多の森北電ホール
2025年9月21日（日）広島県広島文化学園HBGホール
2025年10月26日（日）大阪府グランキューブ大阪
2025年11月7日（金）福岡県福岡サンパレス
公演詳細

【BALLISTIK BOYZ ARENA LIVE 2025 “IMPACT” 〜FAINAL〜】

2025年11月22日（土）、23日（日）
東京・TOYOTA ARENA TOKYO
公演詳細

「また僕たちを一歩前に進ませてくれたのかな」

――そして、そのツアーの核にもなる「Stardust Forever」についても聞かせてください。すでに配信が始まっていますが、どんな反響がありましたか？

日髙：第二章の1発目となる作品だったので、僕たちの今年のテーマである“IMPACT”をどう与えるかということを大事にしていて。いい意味で期待を裏切りながら、期待を超えたいという想いでこの曲を選んだんです。実際にみなさんの反応が、思った通りの言葉をたくさん頂けて、“こんな感じでくるんだ”“第二章が始まった感じがする”という声を頂いて、すごくこれにして良かったなと思っています。

――最初にこの曲のデモを聴いたときはどんなことを思いましたか？

松井：最初にこの曲を聴いた瞬間、即決と言っていいほどすぐに“これじゃない？”って決まったんです。いい意味で自分たちらしくないけど、これからの自分たちにフィットしそうな気がしていて、運命的な出会いだったんですよね。とはいえ、今はどんどん自分たちに馴染んでいて、もう違和感はまったくないですし、むしろピッタリな感覚なんです。この曲がまた僕たちを一歩前に進ませてくれたのかなと感じています。

加納：それに、すごく耳に残るメロディですよね。だからこそ、いざパフォーマンスで表現したときに、“あの曲、良かったね”と言ってもらえる気がしていたんです。実際に反応が良くてすごく安心しました。

――パフォーマンス面に関してはいかがですか？

砂田：これまでにない曲なので、振り付けを1曲通してやるべきなのか、どうするべきかということを話し合ったんです。でも、リード曲だし、ミュージック・ビデオも撮影するので絶対に通しで振り付けが必要だよなとなった時に、振り付け師にs**tkingzのshojiさんにお願いをしたんです。あえて、すべてお任せしたら、本当にすごく素敵な振り付けをしていただけたので感動しました。キャッチーだし、でもスキルをちゃんと見せる部分があったり、1人1人がフューチャーされる構成も作ってくれて、これ以上ないパフォーマンスになっているんです。

「Stardust Forever」ミュージック・ビデオ

――shojiさんとの振り入れはどんな雰囲気でしたか？

松井：めっちゃ明るくて！

深堀：ハッピーだよね。！

奥田：すごい楽しかったです。

海沼：めちゃくちゃ笑顔なんですよ。

松井：おかげでずっと楽しいまま頑張れました！

砂田：shojiさんはいろんなボーイズグループの振り付けをしている方なので、グループごとの色をすぐに感じ取ってくれるんです。そこでBALLISTIK BOYZはいい意味でバラバラだよねって言ってくれて。だからこそ、同じ振り付けでグッと合わさった時に、それぞれの色もしっかりとあっていいって言ってくれて。それがBALLISTIK BOYZらしさだと言ってくれたんです。僕たちはそれを意識したことがなかったので、初めてその強みに気づいたんです。

日髙：すごくいい相性だったと思います。振り自体はそこまで難しくないんですが、スキルフルに見えたり、キャッチーに見えたりと、そこが技術的にすごいんですよ。

海沼：さらに、この曲は肩を組んだりする振り付けが多いんです。ステージ上でそれをやると、一体感が強くなって、より頑張ろうって思いますし、ファンの方も、僕らが楽しんでいる姿や、ワチャワチャしている姿を見ると、笑顔になってくれるんです。この曲は肩組みから始まって大サビでも肩を組んで、ラストでもみんなで一緒になって終わるからこそ、気に入ってもらえると思います。すごく素敵なので見てもらいたいですね。

――サビの“人生80年”という所もすごくキャッチーでいいですよね。リリックもかなり共感できるところがあったのではないでしょうか。

奥田：そうですね。このサビ、すごく好きなんですよ。自分たちも歌ったり、パフォーマンスをしていても、この歌詞通りちゃんと生きようと思いますし、楽しく頑張らないとなって思わせられるんです。ファンの方たちも、僕たちのパフォーマンスを見てそう思ってくれたりしてくれたのが嬉しかったです。YouTubeのコメントでも、その気持ちがちゃんと伝わっていることが分かるので、これからも心を込めてパフォーマンスしていきたいですね。

――カラオケでも歌えそうですよね。

奥田：たしかに！僕たちの曲は、ラップが早かったり、歌が難しかったりするんですが、この曲はいい意味でシンプルなので、ぜひ歌って欲しいですね。

深堀：僕は＜Boys cry too＞という、男の子でもたくさん泣くよという歌詞がすごくいいなと思っていて。

奥田：泣いちゃうの？

深堀：泣いちゃう！　毎晩！

日髙：なんかあった？（笑）

深堀：ない（笑）。でも普段は強がりだけどみんなにも弱い部分はあるし、それでも夢のために人生をかけてがむしゃらに走っていく、そんな少年感がいいんですよね。男の人はいつまでも少年でいるところがありますし！

砂田将宏

海沼流星

加納嘉将

――最近は何で泣いたんですか？

深堀：映画『ALWAYS　三丁目の夕日』を何度も見て泣きました。

砂田：もう10回以上見ているよね⁉

深堀：大好きなんですよ。あのOSTを聴くだけで泣いちゃうくらい！　

――オススメしておきますね（笑）。この曲のパフォーマンスはとっても“青春”を感じる曲になりますが、みなさんがいま、青春を感じるのはどんな時ですか？

海沼：この間、EXILEさんのライブに出演したときは、青春を感じましたね。別のグループの曲を20曲ほど覚えなくちゃいけないのは大変だったんですが、自主練をしたり、みんなで一緒にがんばったりするのはすごく青春だなって思っていて。きっと、もうあんな機会は二度とないんじゃないかなって思うくらいで。

日髙：先輩と一緒に立てたこともすごく嬉しかったですし、あらためてEXILEさんのすごさにも気づきました。

――皆さんと仲良くなれましたか？

砂田：…それはちょっと、仲良いとか、そういうレベルではなくて…！

日髙：EXILEさんに対しては、僕たちはリスペクトが大きすぎて、ものすごい大きな存在なんですよ。

砂田：あらためて同じステージに立って、ちょっとビビりましたね。“勝てねぇ！”って！

深堀：圧倒されました。これこそが世にいう“圧倒”なんだなって思いました。

――深堀さんはグイッと行けるタイプなのかなと思ったのですが…。

深堀：それがこう見えて人見知りなので、俺、ダッサいんですよ！（笑）。

一同：あはは！

リリース情報

EP『Stardust Forever』

BALLISTIK BOYZ

公演情報

【BALLISTIK BOYZ LIVE TOUR 2025 "IMPACT" ～ASIA～】

【BALLISTIK BOYZ ARENA LIVE 2025 “IMPACT” 〜FAINAL〜】

2025年11月22日（土）、23日（日）
東京・TOYOTA ARENA TOKYO
公演詳細

「BALLISTIK BOYZらしい繊細さ」

――そして、収録曲には「CRASH」も収録されます。この曲は新日本プロレス【G1 CLIMAX 35】の大会テーマソングになりますが、松井さんがプロレスファンということから繋がったのでしょうか？

松井：たぶん、HIROさんが、僕が好きだからと言って、繋げてくれたんですよね。まさかこんな機会を頂けるなんて思ってもいなかったので、好きなものをちゃんと口にしていてよかったなって思いました。

深堀：この曲のパフォーマンスは“キュッキュッキュッ”ってしているんですよ。

日髙：バイヴスだけじゃ伝わらないでしょ（笑）。

砂田：でも本当にそんな感じ！（笑）

深堀：ロックをしっかりとダンスで表現しているんです。相当力強い曲なので、歌はもちろん、パフォーマンスも力強さがありながら、BALLISTIK BOYZらしい繊細さを取り入れたものになっているのでぜひみなさんに見てもらいたいですね。

松井：これ、プロレスの大会のシーズンでめっちゃ流れるんですよ。セミくらい！

奥田：観ている人にはものすごく頭に入ってくるね。

深堀：実は僕もプロレス好きだった時期があって、3歳下の妹で技の練習をしていて。

日髙：それ、聞いたことある！（笑）

深堀：今も仲が良いのでトラウマにはなっていないと思います（笑）。

「CRASH」

――安心しました（笑）。そして、「All of you」はまたタイプの異なる曲になりますね。

加納：この曲はセクシーで大人なBALLISTIK BOYZが見られると思います。それぞれ恋愛に対する感情の役割をミュージック・ビデオで表現しているんです。きっと、「Stardust Forever」とはまた違う、ギャップを感じてもらえるはずです。

砂田：この曲はRyusei Haradaという、「In My Head」を振付してくれたコレオグラファーの方にお願いしたんです。

日髙：絶対に似合うなと思っていたので、そのままお任せでお願いしたら本当に素晴らしいものを作ってくれたので感動しました。

「All of you」ミュージック・ビデオ

――そして「Shave Ice」も収録されます。

海沼：この曲は久々のサマーソングですね。サウンドもすごくいいですし、なによりも振付師がRyuta Hidakaなんですよ。

――Ryuta Hidaka…日髙さん！

海沼：あの世界を代表するRyutaです！

日髙：僕です！（笑）　初めての振り付けとなります。楽曲を聴いた瞬間に、EXILEさんの「Carry on」や「SUMMER TIME LOVE」のイメージが浮かんだんです。そこで、メンバーに相談をして、作っていいか聞いて、大枠を自分が作り、良い感じにみんなと一緒にブラッシュアップしていったんです。自分たちも踊って楽しくて、気持ちがいい振り付けになっているので、みなさんに喜んでもらえるんじゃないかなと思っています。