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<インタビュー>倖田來未がSUMMER EPをリリース――“De-CODE”することを恐れないマインド、愛に溢れた人間性の秘訣

インタビューバナー

Interview & Text:高橋梓
Photo:興梠真穂


 8月13日、倖田來未が約11年ぶりにSUMMER EP『De-CODE』をリリースする。同作にはアニメーション映画『ChaO』の主題歌「ChaO!」をはじめ4曲のサマーナンバーが収録されており、この夏に欠かせない作品になりそうだ。そんな同作についてはもちろん、10月からスタートするアリーナツアー【KODA KUMI 25th ANNIVERSARY TOUR 2025 ~De-CODE~】についてや、25周年の現状についてなど、本人にじっくり話を聞いた。

「De-CODE=コードが書き換えられていく」のが倖田來未

――デビュー25周年イヤーがスタートして、7か月半ほど経ちました。以前「25周年は30周年に向けての1歩」と仰っていましたね。

倖田來未:そうなんです。でも、皆さんが盛り上がってくれているし、周りのスタッフも盛り上げてくれているので、スタートした当初より「25周年を意識していこう」という気持ちが強くなりましたね。30周年に大きな花火を上げるために、ここからもっと「行くぞ!」という気持ちでいます。


――この7か月半の間にも、多くの活動をされてきました。

倖田:今回のEPもそうですよね。例えば音楽は時代の流れを汲むことがセオリーですし、倖田來未というアーティストはこれまでも臨機応変にやってきました。一方で、「倖田來未らしさ」もしっかり表現したくて。『De-CODE』では両方が表現できたのかなと思います。ファンの皆さんは「Poppin' love cocktail」や「IS THIS TRAP?」のようなイケイケな倖田來未をイメージしているんやろうなと思っていましたが、いい意味で意表をつけたのかな、と。時代の流れを見ながらも、私らしい表現ができたパッケージになっていると思います。


――おっしゃるとおりです。

倖田:最近、「10年アーティストでいることが難しい時代になってきている」とすごく思うんです。そんな中で25年もやらせてもらっていること自体、とてもありがたいですよね。先日、鈴木雅之さんのライブに出演させていただいたのですが、マーチンさんは今年デビュー45周年。しかも45年ずっと歌い続けていて、声も変わらない。すごいですよね。そんなマーチンさんに「25年やれていたら安泰だよ」と言っていただけて(笑)。「ほんまですか!?」と答えましたが、マーチンさんからの言葉で自信を持つことができました。ちょっと前に音楽番組でT5(TREASURE)やNiziUとコラボをしたり、海外のアーティストさんとご一緒したり、マーチンさんのような大御所アーティストの方とご一緒したり。いろんな方から刺激をもらって吸収して、今の倖田來未が出来上がっているんだなと思います。


――その中で、30周年に向けてやってみたいアイデアなども生まれそうです。

倖田:私、出会う人によって「こういう挑戦をしてみよう」ということがどんどん変わっていくんですよ。そうじゃなくても、倖田來未っていろんな面を持っているアーティストですから。今も、『De-CODE』がずっと流れているじゃないですか。さっきそれを聴きながらメイクをしていたのですが、「CUBE」が流れるとアイラインを長くしたくなるし、「ChaO!」が流れるともう少しかわいくメイクしたくなる。それくらい曲によっても左右されるんです。まさに「De-CODE=コードが書き換えられていく」のが倖田來未。だから、30周年でやりたいアイデアというよりも、周年関係なく色々やりたいことが増えていっています。


――長年活動してきて、閉鎖的になるのではなく新しい変革をし続けているのが倖田さんらしいというか。

倖田:あはは(笑)。もちろん、変わることが怖いと感じることもありましたが、最近は怖くなくなってきました。だって、ピンクが好きな人もいれば、嫌いな人もいるじゃないですか。万人受けを狙うのはもういいかなって。ヒット曲って万人受けやと思うんです。みんなが「好き」というから1番になる。でもそういう曲はもう作ってきたから。「愛のうた」もあるし、「キューティーハニー」も「Butterfly」もある。しかも、その曲たちには当時聴いてくれていた人たちの思い出も乗っかっているわけです。そうすると越えられないんですよね。絶対にできないことやから、別軸で考えないといけない。だったら好きなものを作ったほうがいいよね、という。「め組のひと」は「好き」という軸で作ったのですが、リリース当時はそんなに話題になっていなかったのにリリースから8年経った時にTikTokで急にバズりました。そういう経験もあるので、好きなものを作っていればいつかは評価がついてくるのかなと思っています。


――そんな倖田さんのスタンスは、今回のEPからも感じられます。ところで、『De-CODE』というタイトルは、アリーナツアーのタイトルと同じですよね。どちらが先だったのでしょうか。

倖田:もともとはアリーナツアーのタイトルが先でした。倖田來未というCODEをいい意味で打ち壊して、変化させて、進化していくというコンセプトでツアーをやろうと思っていたのですが、今回のEPを作った時に、かわいい倖田來未、きれいな倖田來未、かっこいい倖田來未……といろんな面が見せられているなぁ、と。それが「De-CODE」と通じると思ったので同じタイトルをつけました。


――というと、あえてツアーに寄せて作った作品ではない?

倖田:それが、ツアーで歌いたくて収録した曲もあるんです(笑)! 25周年イヤーは毎月1つずつ何かを解禁していく「Monthly Surprise」というものをやっているのですが、そのページで途中から「CELESTIA」のBGMを弾いているんです。だから「CELESTIA」はもともとBGMだけあって。すごくきれいな曲やし、最終的に曲として仕上げたいと思って、旦那にメロディーとトラックを作ってもらって収録しました。しかも、すごい奇跡もあったんです。「ChaO!」のMVを撮影していたら、「Dance In The Rain」の作家がたまたま私を見つけて走ってきたんですよ。


――すごい!

倖田:そうなの。「あそこに絶対スターがいると思ってきたら、來未だった」って。しかも、「Dance In The Rain」の時に会っていなかったから、初めて直接お会いしたんです。で、「ちょうど今『CELESTIA』で直したいところがあるから、書く?」と聞いたら「書きたい」と言ってくれて。それで、Hi-yunk (BACK-ON)と合作してもらって、De-CODEされて出来上がったのが「CELESTIA」でした。まさにこのEPにぴったりな曲なんです。




――そんな裏側があったとは。ちなみに、「De-CODE」=解読するというような意味ですが、となると同作には考察ポイントが詰まっていたりするのでしょうか?

倖田:めちゃくちゃあります! 例えば、「ChaO!」のMVもそう。バックダンサーのMaiko(Fukuda)がMVを撮ってくれているのですが、とにかく愛情がたっぷり詰まっていて。「あれ、これってあのオマージュ?」とか、「ここってこういうこと?」という考察ポイントが散りばめられているんです。


――ファンの方も考察コメントをしていましたね。

倖田:先々週くらいにロサンゼルスでMaikoに会ったんですけど、「コメント欄見ましたか?」って聞かれて。私は怖くてあまりコメント欄を見ていないのですが(笑)、「絶対見てください! 否定的なコメントもなかったし、いいコメントばっかりです」って。ファンのみんなが「この手はあのMVのオマージュや」、「ここのシーンはあれのオマージュや」とか考察してくれていて、Maikoの思いがファンの方にも届いているみたいで嬉しいです。私も「そんなところまで気づくんや。倖田來未ってファンの皆さんから愛されているな」と思いましたし、長年倖田來未を見てくれているMaikoだから撮れたMVだなと感じました。


――倖田さん発信の考察ポイントがあったりも?

倖田:倖田さんは一生懸命撮影していただけ(笑)。なんならMaikoから聞くまでそんなことになっていたなんて全然知らなくて。金魚のシーンは「Moon Crying」っぽいなとは思っていたけど、意図して入れていたとは知りませんでした。何回も見てほしいから、そういうものを散りばめたんですって。


――Maikoさん、策士ですね(笑)。

倖田:曲的に、私は黄色の服とヘアバンドをして街中を歩いているシーンのイメージやったから、森のシーンから始まることに違和感があったんです。想像よりも清楚過ぎて「もっと夏っぽくしてほしいのに。ここから撮影始まるの? どうなん?」ってずっと言っていました。でも、「いや、絶対ここからスタートしたい」と。彼女の才能は信頼しているので、「じゃあ、お願い」と撮影を始めたんです。途中「もっとパッション!」と言われて、「この服やからパッション出せへん!」とか言いながら撮影を進めていって(笑)。


――(笑)。信頼と愛が詰まったMVなんですね。

倖田:そう。この曲は人魚が人間に恋をするという映画の主題歌でもあるので、途中に出てくる本も人魚姫なんですよ。それに、電柱に「De-CODE」と書いてあるポスターが貼ってあるのですが、それも家で作ってきてくれたのをMaikoの旦那さんが上手く見切れるように貼り付けてくれて。映画『ChaO』にも、倖田來未の25周年にもかかっている面白みのあるMVになっています。



倖田來未-KODA KUMI-『ChaO!』(Official Music Video)


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アリーナツアーにファンクラブイベント、ビューティー本発売も

――そんなMVも然りですが、曲自体もすごくハッピーな雰囲気ですよね。完成間近の映画を見て書き下ろされたとお聞きしています。

倖田:正月やったかな? 1月3日くらいに見せていただいて、どういう楽曲にしようかなと考えて。もともとは青木康浩監督が私の「Twinkle」を『Amazing Nuts!』というオムニバス映画の「たとえ君が世界中の敵になっても」で使ってくれたのがきっかけとなって、今回お声がけをいただいたんです。『ChaO』を見た時、始めは「Twinkle」が合っていると思ったのですが、同じ曲を主題歌にしてもなぁ、と。それに『ChaO』は切なくもあり、健気な人魚のチャオがすごくかわいくもあり、最後には気持ちが温かくなるような映画だったので、「Twinkle」ほどはっちゃけていない、エンドロールで流れた時にしんみりするテイストも入れられたらいいなと思って制作をしました。3曲作って、「ChaO!」が選ばれました。


――いつもと違う制作工程はありましたか?

倖田:いつもは台本だけなのですが、映画を全編見て書かせてもらったのは大きいですね。『ChaO』は変わったキャラクターが多いので、台本だけだと捉えきれない部分があったんです。でも、実際に映画を見られたので、いろんな刺激をもらってから書くことができました。


――「ChaO!」は映画に寄り添った曲でありつつも、夏を感じる曲でもありますよね。

倖田:ほんま? 作ったのは真冬やったからよかった(笑)。レコーディングチームにも「もっと夏を感じて!」と言いながら録っていましたから。夏を表現するために音の鳴りはこだわっています。イメージで言うと、ロスのベニスビーチを歩いている感じ。ブラスもドラムもカラッと仕上げてもらいました。私は音作りに関してはプロの作り手ではないので、「紺じゃなくて、爽快なブルー!」とかわかりにくい表現で伝えて、それを汲み取るのがうちの旦那の仕事(笑)。一番かわいそうなポジションなんです。家のスタジオで旦那が作っていて、できたら聴きに行って「違う、もっと青!」と言って戻って(笑)。


――なかなかにスパルタです(笑)。

倖田:「もっと青空が見たい!」、「もっと太陽が欲しい」という、私の抽象的な表現を彼が音にはめ込んでくれました(笑)。だから声色もちょっとキラキラするように歌っていて。ブースの中でずっと笑いながら歌っていました。


――サビはキラキラしていますが、逆にAメロはかっこいい歌声だったりもしますよね。一番最初に拝聴した時、明るめなイントロだったので「かわいい倖田さん」で来るのかなと思ったのですが、〈心“が”踊る“わ”〉と、かっこいい声になっていて。

倖田:そうそう! いつも通りの倖田來未、ね。実はここ、歌い直したんですよ。しかもトラックダウンの日に(笑)。歌い出しがかわいすぎる気がしたし、もともと〈突然舞い降りた〉という歌詞だったのも音の当たり方が違う気がして、〈涙のち晴れ〉に変えて。


――トラックダウンの日に……。

倖田:信じられへんよな(笑)。同じマイクもなかったのですが、どうしてもぶりっ子しているように聴こえてしまって、等身大の自分で録り直しました。だから、最後の最後まで“De-CODE”した曲でもありますね。


――この曲も今回のEPにピッタリなのですね。「ChaO!」、「Monthly Surprise」から生まれた「CELESTIA」の他に、「Curly Hair」と「CUBE」も収録されています。

倖田:「Curly Hair」は夏にお買い物をして、ルンルン歩いているイメージです。例えば、人にぶつかられた時、機嫌が悪いと「チッ!」と思うけど、機嫌がよかったら「大丈夫ですか?」と気遣えるじゃないですか。つまり、自分自身に自信を持ったり、気分を上げることで、優しくなれるし、自分もハッピーになれる。それを常に発信していきたいと思っていて。友達とお買い物に行ったり、髪型を変えたりして、気持ちを生まれ変わらせて、前向きに歩いていってほしいという思いを込めています。


――「CUBE」はどうでしょうか。ライブの一発目に歌うのかな、と予想をしていました。

倖田:まさに1発目に歌う系の楽曲ですよね。周年イヤーだと、例えば「WALK OF MY LIFE」など、“倖田來未”を押し出す楽曲をリリースすることが多いんです。でも今年はオリジナルアルバムをリリースする予定がなかったので、25周年を表すような楽曲が欲しくて作りました。歌詞の中にも“KODA”というワードをちょこちょこ入れています。


――25周年もしっかり感じられるSUMMER EPというわけですね。ちなみに、倖田さんは「夏になるとテンションが上がって新しいことにチャレンジしたくなる」と仰っていましたが、今年の夏に何かチャレンジする予定はありますか?

倖田:今年は久々にファンクラブイベントをやります。ライブツアーとは少し違って、楽しみながらファンの皆さんと交流がしたいということで、夏祭りのようなブースも用意しました。そんなファンクラブイベントの中で、ファンの皆さんと勝負をするクイズコーナーもあって。うちのダンサーと私、ファンの皆さんでステージ上で競って、ファンの方が勝ったらプレゼントを用意するという。私は倖田來未が好きで25年やってきていますが、ファンの方も同じくらい倖田來未を好きでいてくれていると思うんです。なので、皆さんの倖田來未愛が見られるのが楽しみです。


――その距離感で交流できるなんて、きっとファンの方にとってはめちゃくちゃ嬉しいですよね。

倖田:初心に戻ってみようと思って。私、一番最初のファンクライブイベントって、何を血迷ったかステージ上で肉じゃがを作っているんですよ(笑)。そういうわけがわからないことをするのが倖田來未でもあるので、今回もクイズをやっちゃおうかなと。ライブは45分くらいやるつもりなのですが、クイズ大会は1時間やります。


――クイズの方が長い……!

倖田:ファンクライブイベントって、大体ライブじゃないですか。でも、ただのライブじゃなくて皆でワーキャー笑い合える、一緒にカラオケボックスにいる気分になれるイベントがやりたいなと思って、こういう形になりました。どうなるのか、今から楽しみです。


――そんなファンクライブイベントの後、10月からはアリーナツアー【KODA KUMI 25th ANNIVERSARY TOUR 2025 ~De-CODE~】がスタートします。

倖田:今、ものすごくいいアイデアが出てきたので、実現できるかどうかを確認しているところです。(スタッフに向かって)そうや。例のやつ、どうなってる? できるかどうか確認しておいて。ファンクライブイベントが始まるから、はよ決めないと!……みたいな感じで絶賛制作中です(笑)。でも、セットリストはほとんど決まっていて、たくさんの方に楽しんでもらえる内容になっていると思います。


――倖田さんご自身が楽しみにしているポイントはありますか?

倖田:ホールツアーではできない特効や、大掛かりな演出は楽しみですね。個人的にはホールは音がいいので好きなんです。でも“特効バーン!”みたいなことはできないので、今回久々にアリーナでやらせていただくので、存分に、ド派手にやりたいと思います。


――「去年のツアーのラストシーンを思い出してから来るとより楽しめる」とも、お話されていましたね。

倖田:一時期、エンディングと次のライブのオープニングが繋がっているというのをやっていたことがあったんです。でも1年に3、4回もライブをやっていると、「どことどこが繋がるの?」みたいなことになってしまって。で、少しずつやらなくなってしまったのですが、今回久々に繋がります! 去年の【KODA KUMI LIVE TOUR 2024〜BEST SINGLE KNIGHT〜】のエンディングを見てきていただけたらな、と。


――今回初めてツアーに来るという方も楽しめそうですか?

倖田:もちろんです! シングル曲がメインになっているので、ほとんど知っている曲だと思いますよ。【KODA KUMI LIVE TOUR 2024〜BEST SINGLE KNIGHT〜】もベストツアーではありましたが、『UNICORN』というアルバムをメインにしていました。でも今年は知っている曲がバーッと続くので、眠くなる暇はないと思います。みんながテレビで見ていた時代の曲とか、昔カラオケで歌っていた曲も目白押しです。


――となると、倖田さん自身は昔の曲の思い出し作業の真っ最中だったり?

倖田:そうよ。今、大変なんです(笑)。でも、ファンクラブイベントの方がもっと大変かも。今回、ファンクラブ会員の方がいれば一般の方もお友達として来られるので、これを読んでいる方、もしよかったら東京公演、神奈川公演にぜひきてください! というのも、25年もやっていると未歌唱曲が多発するんですね。なので、今回のファンクラブイベントで結構歌わせていただきます。昨日もリハーサルを6時間やったのですが、知らない曲ばっかで(笑)。2001年、2005年と、クラブで歌っている時代の古い曲ばかり出てくるんです。コア曲なのでライブでは歌詞を出そうと思っているのですが、これがいい曲ばっかりなんですよ。久々に聴いたら「私、こんないい曲持っているんだ」と思いました。それに2000年代っぽい曲もたくさん。隠れた名曲を聴けると思います。逆に、アリーナは鉄板の倖田來未が登場する予定ですね。


――どちらのライブも要チェックですね。そして、倖田さんは音楽活動以外でもご活躍されていますよね。例えば、7月31日にはビューティー本『倖田的ビューティ(BEAUTY)』が発売されました。

倖田:自分ではルーティーン化しているので特別なことをしていると思っていなかったのですが、インタビューで話したら「めちゃくちゃしてるやん」と言われて。みんなにとったら「してる」に入るんですって。なので、それについてや使っているメイク道具や香水などについて、書かせてもらいました。いろんなことが書いてありますが、私は42年かけてちょっとずつ更新してきたものなんです。だから、皆さんが一気にやろうとすると大変かもしれません。でも、書いてあることの1個だったらできると思っていて。で、慣れてきたらもう1個足してみよう、とか。そういうアドバイス本になればいいなと思って作らせていただきました。


――本のテーマは「キレイは褒めて伸ばす」。

倖田:そう。今日もメイク室から出る時に「私、キレイ!」って言って出てきました(笑)。小さいことでもいいから自分を褒めるって大切なんですよね。例えば、コップ1杯の水を飲んだら、「よう飲んだ」。これでいいんです(笑)。そういうことを積み重ねていると、口から出てくる言葉が「ボケが!」じゃなくて、「ようやった」に変わっていく。そこから習慣が変わっていくんですよね。


――「ボケが!」しか発言していない自分が恥ずかしくなりました……。

倖田:私も言うことありますよ(笑)。一時期、自分のことをやたら「ババアやわ〜」と言っていたことがあったんです。でも、ビューティー本を書かせてもらいはじめて少し経った時にマネージャーから「最近一切言わないですよね」と言われて。意識一つの問題なんだなと思いました。本を書かせてもらったおかげで言わなくなったワードですし、そもそも「ババア」という言葉は本当に老けさせる言葉だと思うんです。ちょっと意識するだけで変わるので、ぜひ皆さんも試してみてほしいですね。本には表面的なことだけでなく、内面的なことも書いてあるので。美しさって、両方兼ね備えられて出ていくと思うんです。それができるようになる小さなヒントがたくさんあるので、自分に合うものをチョイスしてもらえたら嬉しいです。


――では最後に、倖田さんが美しくかつ愛に溢れる毎日を送れている、秘訣を教えてください!

倖田:息子も旦那も褒めてくれることが大きいかも知れません。iPhoneって昔のメモリーみたいな感じで古い写真が出てくるじゃないですか。それをこの間息子が見た時に、「ママ、今のほうがキレイ」って言ってくれたんです。旦那もネイルを変えたら「かわいいな」と言ってくれるし、日々そういう言葉をかけてくれるからなのかなと思っています。思ったことをダイレクトに伝えてくれる人が周りにいるから、自分も褒めたくなるんですよね。それにキレイと言ってほしいから、キレイでいようと努力しますから。そういういいサイクルが、家族のお陰で作れています。なので、自分がハッピーになれる人と過ごすようにするといいのかもしれませんね。


倖田來未「De-CODE」

De-CODE

2025/08/13 RELEASE
RZCD-67320

詳細・購入はこちら

Disc01
  1. 01.ChaO!
  2. 02.Curly Hair
  3. 03.CELESTIA
  4. 04.CUBE

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