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<インタビュー>ONE OR EIGHT “日本から一か八かの勝負を仕掛ける”―― 国内外で活躍する彼らが掲げる挑戦と新曲「DSTM」に込めた想い
Interview & Text:高橋梓
MIZUKI、NEO、REIA、RYOTA、SOUMA、TAKERU、TSUBASA、YUGAからなる8人組ボーイズグループ・ONE OR EIGHT。2024年8月にリリースしたデビュー曲「Don't Tell Nobody」、アメリカのラッパー・Big Seanとコラボした「KAWASAKI(with Big Sean)」が話題になり、今注目を集めているグループだ。そんな彼らは、3月19日に新曲「DSTM」をリリースした。同曲はリアーナの「Don't Stop The Music」をオフィシャルサンプリングしており、オリジナルプロデューサー・Stargateとアメリカの若手作家が制作。彼らは、そんな同曲にどう向き合ったのだろうか。
今回は初の日本音楽メディアでのインタビュー記事ともなり、ここでしか聞けない話題が目白押しである。
このメンバーならどんな困難も乗り越えられる
――今回初めてBillboard JAPANにご登場いただくので、まずは自己紹介からお願いします。
MIZUKI:ラップを担当しているMIZUKIです。メンバーの中では年長者なので、知恵と落ち着きが武器です。
YUGA:ボーカルのYUGAです。僕の武器はセクシーさ。ぜひパフォーマンスに注目してほしいです。
REIA:同じくボーカルのREIAです。ビジュアル、思いやり、ポジティブさが武器です!
SOUMA:ラップを担当していますSOUMAです。この見た目ですが、今年で20歳になる最年少メンバーです!
TAKERU:ボーカルのTAKERUです。愛嬌や笑顔と、パフォーマンス中のギャップが僕の武器だと思っています。
RYOTA:ラップを担当しているRYOTAです。運動神経、筋肉、体力には自信があります。アクロバットもしているので、そこも楽しんでもらえればと思います。
TSUBASA:ボーカルのTSUBASAです。チームのエンジンをかけるような高音ボイスが武器です。
NEO:ラップ担当のNEOです。作詞が得意で、ソロコンテンツの楽曲の歌詞は全部自分で書いています。ぜひ一度聴いてみてください!


――ONE OR EIGHTというグループ名は「一か八か」に由来しているそうですね。
TSUBASA:はい。日本語だと「一か八か」、英語だと「ALL or NOTHING」という意味があって、「日本から一か八かの勝負を仕掛ける」という思いが込められています。それと僕らは全員日本人なので、日本の国際番号「+81」のエッセンスも取り入れました。
NEO:ちなみに、国際番号「+81」は初出し情報です。
――おぉ! ありがとうございます。そんな皆さんはどんな思いのもと活動をされているのでしょうか。
NEO:「一か八か、自分自身に賭ける」という意味で、「BET ON YOURSELF」をタグラインに掲げています。自分自身やこのメンバー、スタッフさん、ファンの方々の支えのもと、自分に賭けて挑戦し続ける姿を見せて、勇気を与えたいという思いを持って活動しています。ありがたい事に夢にも思っていなかったような舞台で活動させていただいていますが、まだ舞台に飲まれてしまうこともあって。挑戦を続けて良い方向に転ずることができるよう頑張っているところです。
――すでに国内外で注目されていますが、グループとしてはどんな武器があるのでしょうか。
REIA:メンバー、ですね。このメンバーならどんな困難も乗り越えられると思っています。というのも、デビュー前に『STAGE ZERO』と題していろんな国に行って、学校や公園や国立競技場の前でパフォーマンスをしてきました。ステージが小さかったり、カーペットが急に剥がれてしまったり、マイクが止まったり、体調不良になってしまったりと、いろんなトラブルがありましたが、お互い支え合って乗り越えてきました。

――デビュー前のパフォーマンスかつトラブルとなると、緊張や不安もあったのでは?
REIA:デビュー前ということもあり、僕たちをまったく知らない方々の前でパフォーマンスをしたので、最初はプレッシャーや緊張もありました。でも、想像以上に歓迎してくださって。僕たちも曲間で声がけをして、お客さんを巻き込むことができたと思います。
SOUMA:お客さんと目を合わせてパフォーマンスをすることで、一緒に盛り上がってくれると実感しました。
TAKERU:自己紹介をする前に国名や地域の名称を言うと、受け入れてもらえやすかったよね。
MIZUKI:あとは、RYOTAとTAKERUが「KAWASAKI」でバク転する部分があるんですけど、そこは世界共通で盛り上がります。
――多くのメンバーがオーディション『WARPs DIG』を受け、今のメンバーで『STAGE ZERO』を経て、約半年前にデビューされています。その間、成長や変化もありそうです。
YUGA:オーディションの頃は自分の研究や武器探しにフォーカスをしていましたが、『STAGE ZERO』以降はファンの皆さんをどう楽しませるかを重視するようになりました。例えば、国や場所ごとにどういうパフォーマンスが盛り上がるのかを動画を見返しながら確認したり。それによって、対応力やチームワークが身についたとも思います。
REIA:それと、オーディション中はやっぱり「仲間だけどライバル」という意識が強くて。どうしてもデビューを掴みたい気持ちが大きかったので、自己中心的だった部分もあったと思います。でも、グループとして動くことが多くなった後は、「メンバーと“一揆団結”して頑張ろう」という意識に変わりました。
TAKERU:一致団結ね(笑)!
REIA:惜しかったー(笑)!
SOUMA:でも、本当に絆を大切にするようになりました。
YUGA:リハーサルで確認しながら、ステージの広さや障害物に合わせて立ち位置を変更することがあるのですが、そういう時にもチームワークが磨かれていると思います。

――アドリブ力も磨かれそうですね。
MIZUKI:1回、REIAがインドネシアで叫んだことあったもんね。「Don't Tell Nobody」で1列で踊るパートがあるんです。ステージの広さ的に1列は無理だったので、直前に2列に変えたのですが、ギリギリすぎて全員覚えているかどうか、という。で、本番で2列になる直前にREIAが「2列ー!」って(笑)。それがめちゃめちゃ印象に残っています。
TAKERU:懐かしい!
MIZUKI:あれはアドリブ力はもちろん、チームワークと絆も磨かれた瞬間でしたね。あとは、デビューが決まった後に半年くらい韓国で練習をした時。メンバーと生活し始めましたが、正直始めは難しい部分もあって。当時は一人暮らしが初めてのメンバーもいたし、自分で家事もしなくちゃいけない。しかも韓国語が話せるメンバーがREIAくらいしかいなくて、生活すること自体が大変でした。でも、協力していくうちに絆に変わったというか。特にチームワークが出てきたなと思ったのが、「Spellbound」という楽曲のテスト撮影。深夜に撮影をしていたのですが、メンバー同士で盛り上げたり、励まし合ったりしていて。チームとして輝く方法を模索し始めたのは、あの瞬間だったのかなと思います。


――今後もさらに成長していきそうですね。皆さんは国内外で活動をされていますが、そういった活動スタイルはONE OR EIGHTにどんな影響をもたらしていると思いますか?
SOUMA:海外での活動は、表現のレパートリーや対応力を広げてくれていると思います。例えば、タイではお客さんがウェルカムな環境で迎え入れてくれるので、そのパワーに負けないように冷静を保ちつつ盛り上げられるようになりました。逆にありのままの僕らを受け入れてくれるのは、ベトナムや日本。そこではパフォーマンス重視の見せ方をすることによって、受け入れてくれるファンの方が増えたと思います。
――地域によってパフォーマンスの見せ方を変えているんですね。
SOUMA:僕の場合はラップのサビやフックの部分は、トーンを変えたりしていますね。
REIA:(頷きながら)地域によって盛り上がり方やお客さんのテンションが本当に違うんです。特にタイは、いい意味で“今を生きている”というタイプの方が多いと感じていて。逆にお隣のベトナムは日本と一緒で、見守ってくれる方が多いです。
NEO:僕、ライブは「パフォーマーとお客さんとの会話」だと思っていて。タイのように盛り上がってくれるお客さんは、例えるならおしゃべり好きな人。なので、僕らもおしゃべり好きな相手に対して対応することで、会話が盛り上がって楽しい空間になるんです。逆に見守ってくれるお客さんは、聞き上手で僕たちの言いたいことを全部聞いてくれるタイプ。なので、僕たちは歌詞に全集中して言葉を届けたり、「BET ON YOURSELF」というスローガンを感じてもらったりしています。どちらがいいという話ではなくて、お客さんによって会話の仕方が違うというイメージですね。

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――なるほど。そして、新たな楽曲「DSTM」が3月19日にリリースされます。最初に聞いた時どんな感想を持ちましたか?
RYOTA:最初にデモを聞いたのが、『STAGE ZERO』でタイにいた時なんです。本番が終わって、「寝るか〜」となっているタイミングで集められて、聞かされて。その瞬間「え、今からこの曲に向き合わなきゃいけないじゃん! 本番終わってヘトヘトなのに!」って最悪の気分で聴いたのを覚えています。しかも、すごく難しい曲というのも聴いた瞬間わかりましたし、ため息が思い出です(笑)。
一同:たしかに(笑)!
RYOTA:でも、「Don't Tell Nobody」や「KAWASAKI」とは違ったニュアンスの曲調なので、見せたことがないONE OR EIGHTの魅力やパフォーマンスができるのかもしれないとも思いました。
TAKERU:「DSTM」はリアーナさんの「Don't Stop The Music」をサンプリングしていて、「音楽が鳴り続ける限り自分たちは止まらない」という楽曲テーマと同時に、「今を全身で楽しむ」というテーマもあります。今の時代って、辛かったり、自信が持てなかったりして、落ち込む機会がたくさんあると思うんです。そういう時に、一か八かの挑戦をする僕たちの姿やパフォーマンスを通して笑顔になってもらえたら嬉しいですし、「DSTM」を聴いた時に悩み事や辛いことが少しでも無くなればいいなとも思いました。

――TAKERUさんが仰ってくださったように、「DSTM」は「Don't Stop The Music」がサンプリングされています。その「Don't Stop The Music」はマイケル・ジャクソンの「Wanna Be Startin' Somethin'」をサンプリングしていて、マイケル、リアーナ、ONE OR EIGHTと音楽が受け継がれています。プレッシャーはありませんでしたか?
TSUBASA:むちゃくちゃ感じました……。ビッグネームが続いてる中で、僕らが「DSTM」をリリースすることにものすごいプレッシャーを感じたのと同時に、新しいニュアンスの曲調である「DSTM」が新しい時代を切り拓くという覚悟も感じました。「音楽を止めるな」というタイトルの通り、僕たち自身も音楽を聴いてきたからこそ今ここにいますし、「音楽を止めないで」という気持ちと音楽そのものは一生消えないという意味合いも込めて、「DSTM」を世界中に広げていきたいです。
――この流れを受け継ぐことになった意味や、期待されていることを、皆さんはどう解釈されましたか?
TSUBASA:個人的な解釈になってしまいますが、僕たちは音楽を通して、一か八かの勝負を仕掛けたいんですね。なので、音楽が止まってしまったら元も子もない。そういう意味で、僕たちが音楽を継承していかなければならない、と自分の中では解釈しました。
NEO:僕も自分なりの解釈をしました。マイケル・ジャクソンさんは幼少期から活動されていますが、当時はまだ人種差別が根強く残っていたと思います。そんな中、音楽で戦ってキング・オブ・ポップまで登り詰めました。リアーナさんが「Don't Stop The Music」をリリースした頃は、今よりも男女格差がはっきりしていましたよね。その中で、女性としてありのままの自分を見せるという表現をされました。その次の僕らに何ができるのかと考えたのですが、「アジア人のボーイズグループを普及させること」だと思うんです。
アメリカのシーンではまだまだ「ボーイバンドって何?」という認識を持っている方も多いのかなと思っています。特に僕はHIPHOP畑出身なので、根強い壁を感じています。それを取り払うのが、僕たちがバトンを受け継いだ意味なのかなと解釈しました。

――そういった皆さんの思いもこもった1曲なんですね。そんな大切な1曲を制作する上で、メンバー間やスタッフ陣とどんなやり取りをされたのでしょうか。
REIA:僕ららしい楽曲にするために原曲のエッセンスを取り入れつつ、ONE OR EIGHTならではのエネルギッシュさが必要ということで、原曲プロデューサーのStargateさんたちに僕たちのストーリーも歌詞に取り入れてもらいました。
MIZUKI:メンバー間でも、この楽曲にどう挑むべきなのかという話し合いはありました。偉大な方々が歌い続けてきた楽曲を無名の僕たちがやらせてもらうのはありがたいことですし、リアーナさんも「Don't Stop The Music」で一気に知名度を上げたように、僕たちも「DSTM」を通して世の中に知ってもらえる可能性が増えたらいいなと思って気合いを入れましたね。
REIA:歌う上でも気合いを入れていて。例えば〈please don't stop the music〉の前が僕のパートなのですが、サビのパワーに負けないようにしよう、と。僕は声質的に力強くないので、体を動かしてアクセントをつけながら表現しました。
TSUBASA:僕は後半のラスサビにアドリブを入れているのですが、デモ段階ではなかったパートなんです。レコーディング中に「伝えたいけど伝えきれない」という歯がゆさを感じて、プロデューサーさんにそれをお話しして一緒にアドリブを作りました。ただ、リアーナさんの「Don't Stop The Music」にもない要素だったので、恐怖に近いプレッシャーを感じてしまって。というのも、リアーナさんの代表曲の「Don't Stop The Music」と、僕らの「DSTM」を比べられてしまうという気持ちが強かったんです。でも納得のいくものになったので、自信を持って歌い続けていこうと思っています。
NEO:ラップのVERSE1の前半部分を担当しているのですが、僕はばっさー(TSUBASA)と正反対ですごく楽しかったです。VERSE1の魅力は、「katana」、「sumo」といった海外でも伝わる日本語があるところ。日本でも親しみ深い文化や言葉が散りばめられていて、日本から発信しているというメッセージとエッセンスが感じられる誇らしいパートなんです。もちろん、原曲にはまったくないラップという要素が入っていることに対しては緊張もありましたが、それも楽しんでいました。
加えて、親しみやすいリズムなのでHIPHOPに詳しくない方でも楽しめるのかなって。「この曲を止めないでほしいな」と思ってもらえると思います(笑)。

――うまい(笑)! MVでは壮大なSFストーリーが描かれているそうですね。撮影はいかがでしたか?
YUGA:テクノロジーが進化して音楽が失われていく中、僕たちONE OR EIGHTが音楽を取り戻すためにパラレルワールドに向かうというストーリーになっていて。全部VFXなのでグリーンバックで撮影をしていて、イメージするのが難しい部分もありました。でも、マイケル・ジャクソンさん、リアーナさん、ONE OR EIGHTと受け継がれてきた「音楽は失われない」というテーマが伝わる内容に仕上がっていると思います。
REIA:ダンスもデビュー曲の「Don't Tell Nobody」とまた違うテイストで楽しんでもらえると思います。8人の一体感あるクリアなダンスや、マイケル・ジャクソンさんの要素も入れているので、「Don't Tell Nobody」とはまた違った一面が見えているんじゃないかな、と。それにスーツを着ているシーンも、カジュアルな衣装のシーンもあるので、そういう部分も楽しんでもらえるMVになっていると思います。
ONE OR EIGHT / DSTM (Music Video)
――今回のコレオグラファーはどなたですか?
SOUMA:Maasa(Ishihara)さんが担当してくれています。海外のアーティストさんのバックダンサーをやっている方で、僕たちの楽曲を聴いてくださってご一緒することになりました。昨年行なわれた【Hypefest Hong Kong 2024】のダンスブレイクも担当してくださっていて、すごくカッコいいコレオなのでこちらもみてほしいです。

――楽しみです! 撮影中、特に印象に残っていることはありますか?
TAKERU:ワイヤーを使ったシーンがあって、初めてワイヤーアクションに挑戦したんです。宙に浮いたり、逆さまになって頭に血が上っちゃったり、いろんな体験をさせていただきました。個人的にはバク転をするシーンがあるのですが、撮影だと何回も撮るじゃないですか。「僕、あと何回飛んだらいいんだろう……」と思いながら飛び続けていたのが印象に残っています(笑)。
MIZUKI:ワイヤーアクションは、ハーネスが食い込んで痛かったよね。
TAKERU:普通に歩けなくて、僕ずっと横歩きしていました。
TSUBASA:まじ!? ビハインド映像で探してみよ(笑)。
REIA:あと、SOUMAとりーくん(RYOTA)がスーパーマンみたいに宙にグッて上がるシーンがあるんですよ。2人が上がったと同時に、他の6人が真剣な顔で上を見るんですけど2人が変顔をして笑わせるんです。
SOUMA:俺はメンバーに指示を受けただけだから。
RYOTA:人のせいにすんな(笑)!
REIA:笑っちゃってOKテイクがなかなか出ませんでした。
SOUMA:ご迷惑おかけしました!
RYOTA:それも、いい思い出ということで!
――ビハインド映像も要チェックですね(笑)。この曲のタイトルを和訳すると「音楽を止めるな」ですが、皆さんにとっての音楽とは?
REIA:僕にとって、音楽は記憶です。アーティストを目指している期間が長くて、孤独でいる時間もありました。そんな時に音楽に救われた経験がたくさんあります。時に辞めたくなったり、挫折したりしましたが、音楽のおかげで目標を立て直すことができましたし、当時聴いていた音楽を聴くと思い出や記憶がすごく蘇ってくるんですね。なので、音楽は記憶だと思っています。
SOUMA:僕は生活の一部ならぬ、“生活の八部”だと思っています。幼少期からマイケル・ジャクソンさんを聴いて育っていて、ずっと音楽に触れてきました。上手くいかないことがあっても音楽が僕を支えてくれたから、今度は自分が音楽で誰かを支える側になりたいと思ってこの道を目指しました。ずっと生活にも根付いていたし、進み道を照らしてくれたので“生活の八部”ですね。


――まさになくてはならないものですね。「DSTM」はマイケル・ジャクソン、リアーナと受け継がれてきた音楽ですが、今の皆さんを作っているルーツとなる曲を教えてください。
MIZUKI:ジャック・ハーロウさんの「Lovin On Me」です。大学を卒業してから歌やラップを始めたのですが、その頃はロールモデルが定まっていなくて。そんな時にこの曲に出会って、こういう風にパフォーマンスができたら、こういう風にラップができたらかっこいいな、と思えたんです。アーティストとしてのあり方を決めてくれた曲です。
YUGA:僕はニーヨさんの「Because Of You」。R&Bが好きで、R&Bを聴くのも、R&Bで踊るのも好きなんです。ニーヨさんのような踊り方やセクシーな表現、歌い方に憧れを持ったきっかけの曲です。
REIA:パニック!アット・ザ・ディスコさんの「High Hopes」です。韓国の練習生時代にトイレで泣いた後によく聴いていたのですが、「生きるためには高い目標を持たなければいけない」という意味の歌詞があるんですね。目標を失った時や辛い時、会いたい人がいる時などに、この曲を聞いてテンションを上げて、また1からスタートする勇気をもらっていました。
SOUMA:たくさんあるんですけど、マイケル・ジャクソンさんの「Beat It」を挙げさせていただきます。「Beat It」は、曲調はすごく強気な曲調なんですけど、歌詞が勇気の無い方に寄り添えるような楽曲なんです。逆の意味合いが込められた楽曲で、自分の弱い部分も受け入れるような気持ちにさせてくれた曲の1つなので、今の自分に繋がってるのかなと思っています。

TAKERU:僕はSHINeeさんの「Sherlock (Clue + Note)」という曲です。SHINeeさんのバックダンサーをしていた時に、5人のパフォーマンスがすごくかっこよくて。見ていて楽しかったし、パフォーマンスのすべてが綺麗で、感化されてアーティストになりたいと思うようになりました。特にジョンヒョンさんに憧れていたのですが、彼の言葉や表現に感動したのでこの曲を選びました。
RYOTA:ルーツとなる曲はあるのですが、もう少し僕らが大きくなった時まで秘密にしておきたい気持ちがあって(笑)。なので、ルーツではないですが今の僕の気持ちを高めてくれている曲でもいいですか?
――OKです(笑)。数年後また教えてください!
RYOTA:SB19さんの「Bazinga」です。これはぜひ皆さんにMVを見ていただきたい。すごくノれるのでテンションが一気に上がります。昨日も海外から戻ってくる時にずっと聞いていました。
TSUBASA:僕はBIGBANGのG-DRAGONさんとSOLさんの「GOOD BOY」。僕、これまでBIGBANGのファンと言ったことがないのですが、小さい頃から楽曲やコンセプトに魅了されてきました。BIGBANG自体を神様のように思っているのですが、ロールモデルはSOLさんで、リーダーとして引っ張ってきてくれたG-DRAGONさんもリスペクトしています。そんな2人の楽曲を聴けばテンションが上がるし、色んな場面で僕を支えてくれました。
NEO:欲張りなのでアルバムでもいいですか?(笑)ラッパーとしての目指すべき道を定めてくれた、J.コールさんの『2014 Forest Hills Drive』というアルバムです。ラップは富、名声、力、金、酒、女みたいなイメージが強いジャンルですが、決してそういうものではなくギャング生活や貧困、人種的な問題、システミック・レイシズム、組織的な社会的差別みたいなところから抜け出すツールでもあるんですね。それを表すかのように、このアルバムはJ.コールさんの等身大が投影されています。特に、思春期などの葛藤を真摯に綴っている「Wet Dreamz」が刺さって。それ以来、僕のお手本になっているアルバムです。

――ありがとうございます。では最後に、今後の目標を教えてください。
NEO:僕たちは、常に挑戦を楽しみ続けられるグループでありたいと思っています。グループ名は「一か八か」という意味ですが絶対に成功したいので、日々やるべきことやって、自制して、足りないところを補って、世界中でツアーをしたり大きなことに挑戦していきたいです。そして、そんな無謀な挑戦をする僕たちの姿を見ていただくことで、世界中の誰かがちょっとでも自分を誇れるようになって、挑戦することが楽しいって思えるような世界になったらいいなって思っています。「一か八か」というグループ名ですが、この仲間とファンのみなさんと一緒ならきっと、この挑戦も成し遂げられると信じています。「BET ON YOURSELF」で頑張っていきます!
