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<コラム>BSS、新作『TELEPARTY』は現代を生き抜く“ビタミン”



コラム

Text: 紺野真利子
(P)&(C) PLEDIS Entertainment

 SEVENTEENのSEUNGKWAN(スングァン)、DK(ドギョム)、HOSHI(ホシ)によるユニット・BSS(ブソクスン)の2ndシングル・アルバム『TELEPARTY』 がリリースされた。韓国では1月8日にリリースされており、韓国のアルバム販売量集計サイト「HANTEOチャート」では、発売から1週間でハーフミリオンを達成(集計期間1月8日~14日)! BSSの人気は今年もとどまることを知らない。

 BSSと言えば2023年に大ヒットした「Fighting(feat. Lee Young Ji)」のように、聴くだけで元気をもらえる“ビタミン”のような楽曲が特徴的。13人全員がバラエティ担当とも言えるSEVENTEENの中でも、とくに盛り上げ隊長のSEUNGKWAN、DK、HOSHIの3人が元気に歌って踊るのだから、それだけでハッピーな気分になれること間違いなしなのだ。

 今回リリースされた『TELEPARTY』のリード曲「CBZ (Prime time)」も、もちろんハッピーソング! しかし、ただハッピーで明るい楽曲というわけではなく、リズミカルなメロディに乗せて紡がれる歌詞に、とても勇気づけられる。「もうどうにでもなれ/Everyday思春期だ」「好きにしろ/それでいいじゃないか」とBSSに歌われると、「確かにそうだよね!好きにしよう!」と自ずと前向きな気持ちになれるから不思議だ。ちなみに作詞には、SEVENTEENが誇る天才プロデューサー兼メンバーのWOOZI(ウジ)とともに、BSSの3人も携わっている。



 タイトルやサビで何度も出てくる「CBZ」は韓国語で「청바지(チョンバジ)」と読むのだが、これは“ジーンズ”という意味と、“青春はまさに今(춘은 금)”の頭文字をとった略語の、2つの意味が込められている。そのため、「CBZ (Prime time)」のミュージック・ビデオでは、BSSの3人がジーンズ姿で登場。「チョンパジ(ジーンズ)に着替えて出ておいで」、「今日のドレスコードはチョンパジだよ」と、喧嘩中の親子や勉強を頑張る学生、遅くまで仕事をしている社会人にジーンズを配りまくり、「青春はまさに今!」と一緒に楽しく踊る姿が描かれている。BSSのMVにはいつも遊び心とこだわりがたくさん詰まっているので、本当に見ていて飽きない。

 まずMVのサムネが、“キラキラ輝く大量の紙吹雪の中でバッチリとポーズをとるBSS”というあまりにも景気のよすぎる画で、思わずクリックしたくなる。ちなみに前作の「Fighting(feat. Lee Young Ji)」も同じように大量の紙吹雪が舞っているサムネだった。そのため、もうサムネを見た瞬間に「これぞBSS!今回も絶対楽しい曲だ!」とワクワクさせられる。そしてMVを再生すると、すぐに超豪華なサプライズが待ち構えている。【2023 MAMA AWARDS】でSEVENTEENは初めて大賞を受賞したが、その際にプレゼンターを務めた歌手兼女優のオム・ジョンファが出演しているのだ。オム・ジョンファが「Finally、この方々です!」と、当時を再現したかのようなセリフを放つと、〈They call us 부석순〉とDKが登場する。MVにはオム・ジョンファ以外にも、俳優のムン・サンフンなど豪華ゲストが多数出演。さすが愛されグループのSEVENTEEN、そしてBSSだ。


 また、CARAT(SEVENTEENのファンネーム)にとって嬉しい仕掛けもたくさん。例えば、イントロとともに3人が笑顔で踊っているシーンでHOSHIの顔がアップになった瞬間に、画面右上に表示されている時刻がちょうど「10:10」になったりする。これは、HOSHIが笑うと、まるで時計の針が10時10分を指しているような目の角度になるためだ。SEVENTEENの公演の挨拶では必ず「今、何時〜!?」とHOSHIが会場へ呼びかけ、「10時10分〜!」とCARAT が返すのがお約束なのだ。ほかにも、学校に現れたBSSを女子生徒がInstagramのストーリーにアップする映像では、3人のリアルなInstagramのアカウントがタグ付けされていたりと、発見するたびに楽しい気分になれる仕掛けが満載なので、ぜひ何回でも、何百回でも再生してみてほしい。



 『TELEPARTY』には「CBZ (Prime time)」の他に、「Happy Alone」と「Love Song」が収録されているが、こちらもWOOZIとともに、BSSが作詞を手掛けた。「Happy Alone」では、BSSが初めてニュージャックスウィング・スタイルの楽曲に挑戦。一人でも幸せに生きていけるという、“幸せを楽しむ方法”を教えてくれる爽やかなナンバーに仕上がっている。一方、「Love Song」はR&B調の失恋ソング。ロマンチックなメロディに乗せて切ない歌詞が3人の美声で歌われると、思わず胸がギュッと苦しくなってしまう。こうした全く違うジャンルの楽曲で幅広い表現力を見せてくれるのも、実力重視のBSSだからこそ。しかし、BSSはあくまでも“SEVENTEENの後輩”として活動している設定なのも面白い。SEVENTEENはK-POP第3世代だが、BSSは2018年に結成されたため、第4世代に該当する。そのためBSSは、SEVENTEENのことを「SEVENTEEN先輩」を呼んで慕っている(設定)。『TELEPARTY』リリース時には、DKがSEVENTEENのグループトークに「SEVENTEEN先輩、こんにちは!「CBZ」の宣伝をお願いします」と、きちんと敬語でメッセージを送っているのを、MINGYU(ミンギュ)がInstagramのストーリーにて明かしてくれた(笑)。

 落ち込んだり疲れたりした時は、BSSと共にジーンズを履いて「青春はまさに今!」と叫びたい。それだけでハッピーな気持ちになれそうだ。聴くだけで、ポジティブで元気なパワーをくれるBSSは、もはやストレスフルな現代を生き抜くために必要不可欠なビタミンのような存在だ。これからもSEVENTEEN先輩とともに、世界中を明るく元気にしてほしい。

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