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ブルーノート BNLAシリーズ特集
昨夏、EMIからリリースされたBNLT999シリーズ33タイトルは、丁寧なリイシューにより、多くの注目を集めました。同じくEMIから、11月より3ヶ月連続でリリースされるのは、70年代のブルーノート品番、BNLAシリーズ50タイトルです。前回同様、24ビット192kHz最新マスタリング、ライナー付きと、999円には見合わない、またまたコスト・パフォーマンスの高いシリーズとなっています 。
70年代ブルーノートの新しい波、"ニューノート"
「今ブルーノートは、積極的に新しいことに取り組もうとしているんだ。時代に伴い変化があるのは、当然なことで、今再びその波が来ているんだと思うね。(ホセ・ジェイムズ)」
2013年1月にブルーノート移籍第一弾アルバムをリリースする、ホセ・ジェイムズのコメントにもあるように、1939年、29歳の一介のサラリーマンに過ぎなかったアルフレッド・ライオンが始めたブルーノートは、様々な時代の荒波を受けても尚、その魅力を保ち続けている奇跡的なレーベルです。
その長い歴史において、ブルーノートはいくつかの危機に直面しますが、そのなかでも、経営不振からリバティにレーベルを売却、アルフレッドが引退した67年から、後を継いだフランシス・ウルフが71年に亡くなったときが最初の危機だったといえるでしょう。
この危機的状況のなか、ブルーノートを引き継いだのがジョージ・バトラーです。彼は拠点をロサンゼルスに移し、“ブルーノート・ヒッツ・ア・ニューノート”の名の下にBNLAシリーズを再スタートさせました。
ブルーノートを電化、フュージョン化してポップスに身売りしたと軽視されがちなBNLA期ですが、ドナルド・バードやマリーナ・ショウ、アール・クルーらの大ヒット作と、ブルーノートと縁の深いホレス・シルヴァーやボビー・ハッチャーソンらの新局面が肩を並べる、むしろ今だからこそ再評価したい作品が多く有ります。
本特集では再発50タイトルのなかから、“ニューノート”時代を代表するアーティストによる作品をピックアップし、入門編としてお届けします。ここに取り上げきれなかった作品も、クオリティは正にブルーノート印。この機会にまとめ買いをお進めします!
ドナルド・バード(1932~)
50年代後半ハードバップ期にトランぺッターとして頭角を現し、69年からはファンクロック、フュージョンへ移行、アシッドジャズの原典となる作品を多数残した。
『ブラック・バード』
[TOCJ-50504]
1972年作。ビルボードアルバムチャートで36位を記録、BNLA期の方向性を決定づけた、ラリー・マイゼルとの共同制作による、クロスオーヴァー/フュージョンの始まりを告げる歴史的傑作。
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『プレイシズ・アンド・スペイシズ』
[TOCJ-50545]
75年作。余りにも有名な「Change (Makes You Want to Hustle)」から始まる、チャック・レイニー(ベース)とハーヴィー・メイスン(ドラム)による当代随一のグルーヴ感が流麗なマイゼルメロディを下支えする決定盤。
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マリーナ・ショウ(1942~)
66年デビュー。ジャズ、フュージョン、R&Bのジャンルを超えたパフォーマンスで正にブルーノート"ニューノート"期を代表するボーカリスト。最近では名盤『フー・イズ・ジス・ビッチ、エニウェイ?』参加メンバーとともに同作をライブで完全再現し、ビルボードライブでの公演は常に満席である。
『マリーナ・ショウ・ライヴ・アット・モントルー』
[TOCJ-50508]
73年作。ブルーノートに残した作品のなかで最もジャズ的なアプローチを聴ける作品。その一方でスティーヴィー・ワンダーの「ユー・アー・サンシャイン・オブ・マイ・ライフ」を一聴すれば分かる通り、ジャンルの枠を軽々と飛び越えて見せる、そのボーカルは圧巻の一言。
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『フロム・ザ・デプス・オブ・マイ・ソウル』
[TOCJ-50538]
73年作。国内初CD化。『フー・イズ・ジス・ビッチ、エニウェイ?』リリース前年、すでに完成されている彼女のスタイルが多くの好曲で素晴らしいパフォーマンスを発揮している重要作品。
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『フー・イズ・ジス・ビッチ、エニウェイ?』
[TOCJ-50512]
74年作の、ジャンルはおろか、時代を越えて愛され続ける傑作。完璧なボーカルと完璧なバッキングが生み出すトータリティは、BNLA期の代表作といっても過言ではない。
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アール・クルー(1953~)
18歳のときにジョージ・ベンソンに参加、76年にガットギターをメインにしてデビューして以来、アコースティックを主体とした独自の路線を歩む、フュージョン界を代表するギタリストとして活躍を続けている。
『アール・クルー』
[TOCJ-50514]
76年、ブルーノートデビュー作。デイブ・グルーシンのプロデュースによる、スムーズなギター・プレイを引き立てるバンドアレンジが同じく聴きもの。国内初CD化。
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『リヴィング・インサイド・ユア・ラヴ』
[TOCJ-50517]
76年作。デビュー作から間もない半年後に制作されたことからも、あの時代を反映していたのが正に彼の音楽だったことが分かる。一曲めの「キャプテン・カリブ」はLAフュージョンを代表する名曲。
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『フィンガー・ペインティングス』
[TOCJ-50535]
77年作。前2タイトルを経て、彼の名声を決定づけた説明不要の大ヒット作。"ソフト&メロウ"とは、正にこのアルバムのためにある言葉だろう。
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ボビー・ハンフリー(1950~)
71年『Flute In』でデビュー以来、フュージョン、ジャズファンク系女性フルーティストおよびボーカリストとして活躍。BNLAシリーズにはクラブクラシックスとして名高い傑作を残す。また76年にはスティーヴィー・ワンダー『Song In The Key Of Life』の「Another Star」に参加、歴史的なソロ・パフォーマンスを残した。
『ボビー・ハンフリー・ライヴ・アット・モントルー』
[TOCJ-50509]
73年作品。同時期に制作していたスタジオアルバムの諸作品よりも、彼女のフルート奏者としての誠実なジャズプレイを堪能出来るライブ盤となっている。ビル・ウィザースの「Ain't No Sunshine」のカバーを含む全4曲。
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『ブラックス・アンド・ブルース』
[TOCJ-50524]
73年作。この一ヶ月後のライブ盤の生真面目な彼女のパフォーマンスを聴くと、当時は本作が長く愛される作品になるとまでは分かってなかったのだろうと予想できるわけだが、今では押しも押されぬレア・グルーヴの定番アルバムとなった。ラリー・マイゼルのサウンド・プロデュースも光る、最高傑作。
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ホレス・シルヴァー(1928~)
52年以来最も長くブルーノートに在籍したピアニスト兼コンポーザー。"ファンキー・ジャズ"の代表的なプレーヤーとして、50年代後半から60年代にかけて線の太いピアノと洗練されたメロディで数々の名作を残した。70年代に入ってもその姿勢は変わらず安定感ある作品をリリースし続けた。
[TOCJ-50505]
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『シルヴァー・ン・ストリングス~スフィアーの音楽』
[TOCJ-50520]
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[TOCJ-50528]
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[TOCJ-50530]
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[TOCJ-50547]
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ボビー・ハッチャーソン(1941~)
ハードバップ期に続く新主流派(モード・ジャズ)ヴィブラフォン奏者として、60年代半ばの数々の作品に参加して、その名を確立した。70年代は、新主流派のニュアンスを生かしながらフュージョン的な作品にシフトし、ブルーノート"ニューノート"期でも引き続き活発な創作活動を続けた。
[TOCJ-50506]
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『リンガー・レイン』
[TOCJ-50527]
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[TOCJ-50539]
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フィンガー・ペインティングス
2012/12/19 RELEASE
TOCJ-50535 ¥ 1,046(税込)
Disc01
- 01.ドクター・マクンバ
- 02.遠い昔
- 03.カボ・フリオ
- 04.バレッタのテーマ
- 05.キャサリン
- 06.ダンス・ウィズ・ミー
- 07.ジョランタ
- 08.サマー・ソング
- 09.ジス・タイム
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