Billboard JAPAN


Special

<インタビュー>メイタ、自身のバックグラウンドそして初のビルボードライブ公演について語る

インタビューバナー

 ジェイ・Z率いる世界最高峰のレーベル<ROC NATION>所属の新進気鋭R&Bシンガー、メイタ。2019年にデビューEP『Do Not Disturb』をリリース、同年にロサンゼルスへと拠点を移す。2021年には<ROC NATION>と契約を交わし、ケイトラナダをプロデューサーに、ラッパーのバディーをフィーチャリングに迎えたリード・シングル「Teen Scene」を含むEP『Habits』のリリースが大きな話題に。そんな彼女が今月末に初のビルボードライブ公演を開催する。公演を目前に、彼女の音楽的なバックグラウンド、そして初のビルボードライブ公演に関してたっぷりと語ってもらった。

――まず、音楽的なキャリアとバックグラウンドについて教えてください。どうして音楽を始めたのですか?

Maeta:アーティスティックな家族に囲まれて育ったの。母親はまだ画家としての活動を続けていて、父親は造園家なんだ。両親はいつも私や兄弟を自由にさせてくれて、クリエイティヴなことを好きなように表現させてくれた。小さい頃は、リビングルームにあった大きなスピーカーの横にいつも座って、そこから流れている音楽に合わせて歌っていたのを覚えてる。それから数年後、私はInstagramにカバー曲を投稿するようになって、最終的に<ROC NATION>の共同代表であるオマー・グラントに見いだされることになったんだ。彼は感謝祭の直前に私に会いに飛行機に乗って飛んできて、その数週間後には契約してた。それからLAに引っ越しをして、毎日のようにセッションに参加し、他のライターやプロデューサー、アーティストと仕事をするようになった感じかな。


――初めて買ったアルバムはなんですか?

Maeta:レオナ・ルイスの『Spirit』。叔母さんに懇願して、ディスカウントストアのターゲットへ連れていってもらって買ったの。そこから半年ずっと聞いていたのを覚えてる。


――もし影響を最も受けたアーティスト、もしくはレコードをひとつだけ選ぶとしたら何になるでしょう?

Maeta:レビヨンセの「1+1」! 今回のツアーで歌っているの。(プロデューサーである)ザ・ドリームとトリッキー・スチュワートは最高だし、本当に美しい曲。


▲Beyoncé「1+1 (Video)」

――たくさんのアーティストとコラボレーションしていますが、他のアーティストとコラボレーションすることを通して学んだことはありますか?印象的な出来事があれば教えてください。

Maeta:さまざまなアーティストとのコラボレーションは、多くのことを教えてくれたわ。実際、私はコラボレーションする方が好きなんだ。一人でやっていてもつまらないときってあるから(笑)。でも、批評を受け入れる姿勢や、より感情を込めて歌い、相手と繋がるためにはどうすればいいかを、コラボレーションを通して学んだかな。マイアミでファレルと一緒に仕事をしていたときに、彼が何かをして、それについて私に意見を求めてきたのを覚えてる。本当にびっくりした瞬間だったの。だってファレルと一緒にいて、彼が私に何をすべきか、私は何が好きで何が嫌いかの意見を求めてきているんだよ。批評と改善の上に立つ人はいないんだよね……。


――将来的にコラボレーションしたい夢のアーティストは誰でしょう?

Maeta:将来コラボレーションしたい夢のアーティストは、ジョン・メイヤー。もっと若かった頃に彼の音楽を聞いていて、「Stop This Train」が流れてきたときのことは忘れられない……。


――<ROC NATION>と契約されていますが、その契約への経緯と、そのプロセスがどんなものだったか教えてください。

Maeta:正直なところ、<ROC NATION>との契約は非現実的な出来事だった。私はインディアナ在住のただの女の子で、ベッドルームから歌を歌ったりカヴァー曲を投稿したりしていたんだけど、当時のマネージャーが私のカヴァー曲をオマー・グラントに送ってくれたの。 オマーは私に会いに飛んできてくれて、数週間後には契約した。契約してから、レーベル内にチームができたけど、契約が発表されるまでには何年ものアーティスト育成期間もあったんだよね。パンデミックが起こる直前にEP『Habits』をリリースして、それが私にとって初めてのフルでのプロモーションだったんだ。今のマネージャーのジェフ・ロビンソンとジェイソン・ホビディに私をつないでくれたのもオマー。ジェイソンは私に会うためにインディまで飛んできてくれて、それ以来ずっと一緒に仕事をしてる。


▲Maeta「Habits」

――音楽業界で活躍する女性として、良い経験も悪い経験もたくさんしてきていると思います。最近ではより多くの女性が、音楽を通じて自由に自己表現をしていますが、現在の音楽業界で働く女性を取り巻く環境についてどう感じていますか?

Maeta:女性が音楽業界を支配し始めている最中だと思う。ラップにせよ、ポップにせよ、カントリーにせよ、女性アーティストがトップを獲っていて、私たちはいい場所にいる気がする。ソングライターもリードを取っているのは、今は女性たちだよね。一つだけ今後改善することがあるとしたら、公の場で不平不満を言ったり、討論しないようにできればと思うけど、起こるときには起こってしまうことだよね。

――あなたの音楽の魅力の一つは、自分の経験や正直な感情に基づいた赤裸々な歌詞だと思います。自分の弱い部分やコアを楽曲を通して不特定多数の人に見せることに対して怖さを感じることはありますか?

Maeta:正直言って、自分の弱い部分や自分がどんな人間なのかを見せることに対して全く恐怖心がないの。実際、恐怖心があったらいいのにと思うくらい。そしたらここまで個人情報をバラ撒かなくてよかったわけだから(笑)。だけど自然体でいると、この語り口しかないんだよね。


――今回のビルボードライブ東京公演が、初めての日本でのライブとなります。どんなショーになりそうでしょうか?

Maeta:たくさんのヴォーカルとソウル、そして大騒ぎ。ステージにいるとすごく自分らしくいられるし、それをオーディエンスのみんなにも感じてもらえたらいいな。


――プライベートを含めて日本に来たことはありますか?日本に滞在する間にやりたいことがあれば教えてください。

Maeta:一度も行ったことがないからすごく楽しみ。特に食事だね。食べ物が何でも美味しいって聞いているから。黙って音楽を聞く喫茶店にも行ってみたいな。待ちきれない。


――最近ハマっているスキンケアやコスメは?

Maeta:スネイルムチンとヴェレダのスキンフードがお気に入り。そのふたつがスキンケアのマストハヴだね。あと日焼け止め。コスメだったら、なんでもいいからリップグロスとブラウンのアイライナーかな。シンプルが好みなんだよね


――ファッションスタイルも素敵ですよね。洋服を選ぶときにモットーみたいなものはありますか?

Maeta:お気に入りの服装は、いつも気合を入れないで選んだ洋服なの。だから、エフォートレスが私のスタイルの鍵かな。


――初来日公演を待ち望んでいる日本のファンの皆さんにメッセージをお願いします!

Maeta:愛を送ってくれてありがとう。世界の反対側にファンがいてくれるなんて信じられない。会える日が待ちきれない!


関連キーワード

TAG