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<インタビュー>SUPER★DRAGON、メジャーデビューという新たな一歩を飾る渾身作『New Rise』



インタビューバナー

Interview & Text:上野三樹
Photo:堀内彩香


 平均年齢21歳の9人組進化系ミクスチャーユニット、SUPER★DRAGONが結成9周年目に突入し、遂にメジャーデビュー! 3月6日にリリースされたシングル「New Rise」は、新たな一歩を踏み出す彼らの決意と、音楽へのこだわりが詰まった一枚に仕上がった。これまでもクリエイティブな姿勢で制作に携わり、常にストイックに表現に挑んできた彼らだからこそ、よりグローバルな活躍も視野に入れたという全3曲。最初は期待と不安が入り混じっていたというメジャーデビューへの想いと、メンバー同士で英語のオンラインレッスンも開かれたという制作エピソードなど、たっぷり語ってもらった。

“メジャーデビュー”への想い

――昨年末の豊洲PITでのライブイベントで、メジャーデビューの発表をされました。あのときに颯さんがMCで涙ぐんでらっしゃったのが印象的だったんですが、どんな気持ちでしたか。

飯島颯:活動も9年目にして、ここまでずっとBLUEの皆さんに支えてきてもらってたんだなということを改めて実感して。もちろん自分たちが引っ張っていくという気持ちでいたんですけど、やっぱり支えてもらってたんだなって、感謝の気持ちでいっぱいでした。僕たちもこのタイミングで、メジャーデビューというひとつのポジティブなニュースを皆さんにお届けすることができて嬉しかったですし、今後もしっかりとBLUEと共に歩んでいきたいなという覚悟ができた日でした。



Photo:堀内彩香


――SUPER★DRAGONがメジャーデビューと聞いて、これまでも充実した活動をされていたので「まだそういう展開があったんだ!」と驚きもありました。メジャーデビューするにあたって期待していることはどういう部分ですか。

古川毅:単純に、僕らに愛情を注いで関わってくださるスタッフが増える、そのぶんの頭脳が増えるというのはすごくありがたいことですし、嬉しいことだなと思います。味方であり仲間である「チームスパドラ」の人数が増えるのは、僕らにとっての希望です。

志村玲於:今まで僕たちだけじゃ完結できなかったものが、ポニーキャニオンさんと一緒にやることで新たな道が開けていけるような気がしています。


――逆に、不安はなかったですか?

志村玲於:正直、不安もありました。当たり前ですけど僕らメジャーデビューって初めてのことなので、実際に一緒にやってみて、もしかしたら自分たちが目指してる音楽とは違うものになるかもしれないとか、自分たちがやりたいことがやれない環境になるかもしれないとか、そういう漠然とした恐怖みたいなものはありましたね。



Photo:堀内彩香


――そうですよね。これまで自分たちのやりたいことがやれていないというフラストレーションを抱えながら活動をしていたわけではないですから。

ジャン海渡:そうですね。これまでも僕たちはこうあるべきだ、こうありたいっていう理想を確認しながら音楽を作ってきた中で、今回のメジャーデビューは大きな一歩だったと思います。さっき毅くんが言ってくれたように、新たな頭脳が加わることは期待でしかなかったし。でも、僕たちだけのアイデアに限界を感じてたとか、そういうわけでもなかった。やっぱり10周年を目前にした決断が、その節目に向けてもそうですし、僕たちの中でも決意と意志を固めるタイミングでもありました。


――なるほど。10周年という節目をより良い状況で迎えるための一歩でもあったと。ではメジャーデビューしても逆にここは変わらないよ、というのはどんなところでしょうか。

柴崎楽:僕たちが楽曲制作に携わらせてもらっているクリエイティブな部分はこれまでと変わらないです。あとはBLUEのみんなとの距離感も今までと変わらず、近い存在でみんなに力をあげられるような、親身になれる存在ではありたいですね。



Photo:堀内彩香


――楽さんと和哉さんは、昨年高校を卒業してからの変化もありましたか。

柴崎楽:個人的な変化としては、髪の毛が自由になったので伸ばしています(笑)。高校生までは学生感が強いというか、まだ子供みたいな感覚がありましたけど。大学生になって、あと少しで20歳にもなるので、色々と自分磨きをして少し大人になった自分を見せられたらなと思います。SUPER★DRAGONは9年目。9という数字は僕たちにとって大事な数字ですし、このタイミングで僕と和哉も20歳になるという良い節目でメジャーデビューできるなという感じがしています。

松村和哉:僕は逆に髪の毛を短くしたんですけど(笑)。SUPER★DRAGONとしても節目だし、思春期のいちばん敏感な時期から、自分の人生のほぼ半分をSUPER★DRAGONとして過ごしてきて。周りの“学生”が見るはずだった景色を見ずに、SUPER★DRAGONとしての景色を見続けてきました。もうすぐ20歳になって、社会的にも大人な年齢なので、ひとりの大人としてしっかり活動していきたいなと思います。


新たな門出を彩る「New Rise」

――メジャーデビュー・シングル『New Rise』について、まずは先行配信となる「New Rise」はどんな制作でしたか。

ジャン海渡:メジャー一発目となる楽曲ということで、ポニーキャニオンさんで選曲会議をさせていただいて、候補をいろいろと聴かせてもらいました。そのなかで「New Rise」を聴いたときに、メンバー内で「これだね」「この曲いいね」ってみんなの直感が合って、制作を進めていきました。歌詞も何か所か空白のところがあって、そこは今までのSUPER★DRAGONと同じように僕と和哉でラップを書いてほしいということだったんです。なのでこれまでと変わらず、僕らが作詞という形で制作に携わりました。


――今回はメンバー全員で選曲会議に参加されて「New Rise」が好感触だったと。

ジャン海渡:そうですね。今まで選曲は僕ひとりで行くこともあったんですけど、今回はメンバー全員で同時に候補曲を聴かせてもらいました。「New Rise」はヒップホップ要素も強い曲なんですけど、SUPER★DRAGONらしさもありつつ、新鮮さも垣間見える楽曲としてのパワーを十分に感じる曲でした。


――ヒップホップ要素も強いハードなサウンドのなか、一転して柔らかなメロディ部分も印象的です。

田中洸希:そこはファルセットで歌ってるんですけど、僕の声のレンジ的にはちょうど良くて。ただ、この1曲の中で雰囲気がガラッと変わるので、メリハリをつけるバランスが結構難しくて、苦戦しました。サビ前の一旦落ち着くところでの強弱も難しかったので、何度も録り直したりして。でもいい感じに仕上がりました。



Photo:堀内彩香


――和哉さんはラップパートの作詞にも携わっていますが、いかがでしたか。

松村和哉:毎回、SUPER★DRAGONの曲を書くときは自分の言葉であり、9人の言葉として書かないといけないなと思っているんですけど。それが今回は特に上手くまとめられたなと思っていますし、その想いが振り付けにも反映されて、パフォーマンスでも表現できていると思います。そういう意味ではこれまでの経験を積み重ねてひとつの作品を作れた気がしています。


――「New Rise」を実際にライブでパフォーマンスしてみて感じていることは?

志村玲於:〈with”9”〉とか〈Rise〉といった部分でポイント的な振りがあるんですけど、BLUEのみんながその歌詞と振りの意味に気づいてくれるのが早くて。披露して2回目で、みんなも一緒にやってくれている感じがありました。

池田彪馬:リリースイベントでは撮影OKな時間もあって、みんなにSNSで拡散してもらっているんです。「ここが好きだな」とかいろんな感想ももらえるので嬉しいですね。



Photo:堀内彩香


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この3曲でSUPER★DRAGONがわかってもらえる、幅が見せられた作品

――そして2曲目の「Gotta Keep It Going On」にも〈近未来〉〈新時代〉〈夜明け〉といったキーワードが入っていて、「New Rise」に通じる世界観ですね。

ジャン海渡:この曲も、さっきお話しした選曲会議の中で候補に挙がった、メジャーデビューのタイミングで出したい勝負曲のひとつでした。この曲は特に、最初の段階から、いつもお世話になっているトラックメイカーの方たちのアレンジによってどんどんSUPER★DRAGONっぽく変わっていって。僕たちの志が入った前向きな歌詞、という面では確かに「New Rise」に通じる世界観なんですが、サウンド面では変速ビートのアプローチが良い意味で細かい、こだわりが多い楽曲です。

古川毅:結局、表題曲は「New Rise」になったんですけど、この曲も大きいステージが似合うパワーのある楽曲です。今回、僕らの音楽としては初めてUKガラージにチャレンジして、ミクスチャーユニットとして誇れる一曲になったなと思います。2024年の今リリースするのにふさわしいトレンド感も入ってて、個人的にこの曲が仕上がったときはめちゃくちゃ嬉しかったです。



Photo:堀内彩香


――そして3曲目、「Breakdown Anthem」もアンニュイな雰囲気とタイトなビートの組み合わせが絶妙なかっこ良さを生み出していて。なかなかこういう難易度の高い曲をグループで表現するのって挑戦的なことだし、SUPER★DRAGONならではだなと思いました。

古川毅:今回、3曲とも外国人作家の方の曲で、この曲も最初は日本語詞にするかという話もあったんです。でもこの曲の構成でこのメロだし、世界にアプローチする意味で、もうラップ以外は英語でいいんじゃないかということになりました。でも英語がかなり難しかったので、レコーディングの前日にジャンが一人ひとりに電話で英語指導をしてくれて。めっちゃ練習して本番に挑みました。


――ジャンさんによる英語指導、いいですね。

田中洸希:ジャンくんに電話で発音とか細かく教えてもらって、めっちゃ助かりました。

ジャン海渡:(各メンバーに)オンラインレッスンを1時間ずつしました(笑)。レコーディング当日もみんなが歌入れするときに立ち会っていたので、そこでも直したりして。メジャーデビュー作って、これまで以上に注目されると思うからこそ、海外の方が聴いたときにもクオリティが高いものでありたいなという気持ちがあったので。英語の発音そのものだけじゃなく、日本語をずっと歌ってるだけでは出せないグルーヴ感みたいなものも必要になってくるので、ボーカル陣それぞれが限られた時間の中でもそういう細かいところまでしっかり習得してくれて、当日に挑んでくれました。サウンド面含め、SUPER★DRAGONに新しい色を与えてくれる楽曲になったと思います。



Photo:堀内彩香


――今回のシングルは、SUPER★DRAGONのメジャーデビューにふさわしいクオリティの高さと、今、表現したいことが詰まった作品に仕上がっていると思います。これからSUPER★DRAGONを知る人に向けては、自分たちのどんなところが伝わったらいいなと思っていますか。

柴崎楽:この3曲でSUPER★DRAGONがわかってもらえる、幅が見せられた作品だと思うので、僕たちを新しく知ってくれた、これからBLUEになるかもしれないリスナーの方には、今作をきっかけにSUPER★DRAGONの世界にどっぷり浸かってもらえたら。そしてBLUEとしてライブに来て、楽しい時間を過ごしてもらえたら嬉しいです。

田中洸希:僕たちは“ミクスチャー”をテーマに今までいろんな音楽ジャンルをやってきましたけど、音楽を作るうえで、僕らがいちばん「楽しい」とか「気持ちいい」と思える曲をやりたいと思っているんです。なのでBLUEも、初めて聴く皆さんも、そして僕たち自身も「あ、かっこいいな」って思えるような、僕たちにしか見せられない色をこれからも見せ続けていけたらなと思っています。

松村和哉:やっぱり、メジャーデビューをきっかけにもっと違う景色を見に行きたいっていうのはあるんですけど、自分の歌詞にも書いているとおり、勝ち方にこだわりたい部分はあるし、なんか納得しないことを――たとえば、「かっこ良くねえなこの曲」とか思いながらやったものが評価されちゃうとか、そういうのって誰も嬉しくないので。勝ち方にこだわり続けていくのが他のダンス&ボーカルグループとは違うんだっていうところが伝わったらいいなと思います。なんでもやるしなんでもできるけど、なんでも安売りはしないよっていうところですね。


――なるほど。確かに勝ち方って大事ですよね。

松村和哉:楽しくやりたいですからね。



Photo:堀内彩香


――今作は初回生産限定盤にアクリルスタンドが付属するほか、MV視聴会や握手会、リリースイベントなども実施されています。個人的に「特にこれを楽しみにしている」ということがあれば教えてください。

古川毅:MVの視聴会では初めて「New Rise」のMVをBLUEに観てもらうことになるんですけど。撮影では衣装にもこだわったし、監督と話し合いながらカットを追加したりして、楽しくやらせていただいたので僕らも完成までワクワクしていました。そんなMVをBLUEといっしょに観て、その反応を僕らが生で見るのが初めてなのですごく楽しみにしています。

伊藤壮吾:初回生産限定盤が9種類あったり、アクリルスタンドが付いていたりというのは初めてのことですし、僕らにとってメジャーデビュー作というのは一度しかないので、皆さんに一緒に楽しんでもらえたら嬉しいです。


Photo:堀内彩香


池田彪馬:メジャーデビューするにあたってたくさんの方に直接温かい言葉をかけていただいて、改めてBLUEという存在の大切さを実感しました。今後もいろんなイベントでたくさんの方たちと出会えることや色んな景色が見えることを期待して、楽しみにしています。



Photo:堀内彩香


SUPER★DRAGON「New Rise」

New Rise

2024/03/06 RELEASE
PCCA-6280 ¥ 1,430(税込)

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Disc01
  1. 01.New Rise
  2. 02.Gotta Keep It Going On
  3. 03.Breakdown Anthem

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