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<インタビュー>LEEVELLESってどんなバンド? 現状打破でメジャーデビュー!『ヨルヲカケル』その飽くなき開拓ストーリー語る



LEEVELLES『ヨルヲカケル』インタビュー

 この夏、最高傑作『ヨルヲカケル』でメジャーデビューを果たしたロックバンド・LEEVELLES。開拓を望む者たち──という意味も持つこのバンド名に倣い、今回の新作についてはもちろん、彼らが切り拓こうとしている未来やメンバー4人それぞれのキャラクター、初めてダンスを披露することになった【TGC 和歌山 2023】について等々。彼らが一体どんなバンドなのか明確にするインタビューを敢行した。ぜひご覧頂きたい。

LEEVELLESメンバー
宮地正明(b)
髙木皓平(dr)
小川紘輔(vo)
川﨑純(g)

Interviewer:平賀哲雄

メジャーデビュー発表時の心境~ダンスに挑戦したTGC

--前回のインタビューは、メジャープレデビュー作『Step&Step!』リリースタイミングでしたが、その後に正式にメジャーデビューすることが発表されました。ファンや周囲の反応含め、どんな気持ちになりましたか?

川﨑純:プレデビューのときは「プレデビューってなんだ?」とまわりのバンドマンからよく聞かれていたんですけど(笑)、ちゃんとメジャーデビューが発表できて。そしたら「おめでとう!」ってみんなが自分のことのよう喜んでくれたので、それが嬉しかったです。

髙木皓平:それがいちばん嬉しかったよね。あと、今後は僕らを支えて下さる方々がいる中で活動していくので、襟を立てる想いというか。より「身を引き締めていこう」という気持ちがかなり強まりました。

宮地正明:メジャープレデビューの時点で『Step&Step!』が橋本環奈さん出演のCMで流れたりしていたので、まず親がすごく喜んでくれたんですよ。ただ、プレデビューだったから「本当にメジャーデビューできるのか」という不安は少し残っていたみたいなんです。でも、今回、無事にメジャーデビューを発表できたので「ちょっと安心したわ」と。僕らからしたらこれからが新しい戦いなんですけど、親は「よかったねぇ」と安心してくれたみたいなので、良い報告ができてよかったなと思っています。


▲LEEVELLES - Step&Step! [OFFICIAL MUSIC VIDEO]

--しかも、LEEVELLESはメジャーデビューに至るまで、コロナ禍で想定していたヴィジョンが崩壊してしまったり、いろいろあったわけで、感慨もひとしおですよね。

▼<インタビュー>LEEVELLESメジャープレデビュー作『Step&Step!』リリースに至るまでの波乱万丈バンドストーリー
https://www.billboard-japan.com/special/detail/3906

小川紘輔:「なるようになるんだな」と思いました。人生って悪い方向に行ったなと思いきや、その先を進んでいくと「実はこの道が正解だったんだな」と気付いたりする。なので、僕らもその道を通過しないとここには辿り着けなかったと思うんですよね。

髙木皓平:本当に「いろいろあったなぁ」と思いますね。コロナ禍があって、この先やっていけるのかめちゃくちゃ不安になったりもしたんですけど、「今バンドでできることを4人でやろう」と、MVの制作やミックス、マスタリングもすべて自分たちでやってきて。その結果としてメジャーデビューに辿り着けたと思うので……今、紘輔くんが言っていたようになんとかなるんだなって。でも、なんとかなったのは「それでも挑戦してみよう」とやってきたからだと思うんですよ。自分たちが出来ないことでもやり続けてきた結果が今なんですよね。最近だと【TGC 和歌山 2023】で『Step&Step!』を踊ってみたり(笑)。

--MVやミックスなど音楽制作に関わる作業は、まだ許容範囲だったと思うんですけど、ダンスは4人にとってかなり唐突なチャレンジだったんじゃないですか?

宮地正明:唐突でしたね(笑)。誰ひとりダンス経験者がいなかったから、めちゃくちゃ大変でしたよ! でも「ダンスしてみたら?」とアイデアを頂いたときに、自分たちやファンの人たちの中でも思いつかない選択肢だから、これは逆に挑戦するべきだと思ったんですよね。面白いし。ただ、いざ演奏しながら踊ろうとしたら「無理じゃね?」みたいな。そこからめちゃくちゃ練習しました。

川﨑純:最初は楽器を持っていない状態で練習したんですよ。それである程度出来るようになって楽器を持ってみたら、その瞬間に何も出来なくなっちゃって(笑)。

宮地正明:あと、軸になるステップがあって、それを「ムズいよ、こんなに難易度高いステップは出来ないよ」とか言いながら練習していたんですけど、YouTubeでいろいろ調べてみたら「これは基本中の基本のステップです」みたいな(笑)。


▲OPENING ACT/LEEVELLES|oomiya presents TGC WAKAYAMA 2023 by TOKYO GIRLS COLLECTION

--ダンスのセンスは、誰がいちばんあったと思います?

一同:紘輔!

宮地正明:練習量もいちばん多かったと思うし。

小川紘輔:練習は死ぬほどしました。信号待ちのアスファルトとかでもやっていましたから(笑)。踊ると歌に集中できなくなっちゃうから「これはもうダンスを体に染み込ませて、無意識に踊りながら歌えるようにならないとダメだ!」と思って。

--バンドをやりながら、ダンス&ボーカルをやっている人たちの凄みも知ったんですね。

川﨑純:Da-iCEさんが【TGC 和歌山 2023】でパフォーマンスされていたんですけど、それを観させてもらって「とんでもねぇな!」って(笑)。今までもDa-iCEさんのダンスを観て格好良いと思ってはいたんですけど、自分もダンスを踊ることになってみたら「え、なんでこんな動きが出来るんだ? 凄いことやってる!」と気付かされて。

小川紘輔:Da-iCEさん、本当に凄かった。

--そんな挑戦の連続の先に掴み取ったメジャーデビュー。このタイミングで改めてLEEVELLESがどんなバンドなのか世間に知ってもらいたく、4人それぞれの魅力や個性をメンバーみんなで語って頂きたいと思います。まずはボーカルの小川紘輔。

<インタビュー>LEEVELLESってどんなバンド? 現状打破でメジャーデビュー!『ヨルヲカケル』その飽くなき開拓ストーリー語る

▲小川紘輔

宮地正明:この4人の中で最も人間的というか、感情豊か。ちゃんと笑うし、ちゃんと怒るし、ちゃんとイヤなことはイヤって言うし。

川﨑純:ちっちゃいことでも感情が動いている。ごはん食べただけでもちゃんと「おいしい!」って言うし(笑)。

宮地正明:ごはん食べているとき、マジでしあわせそうだもんね。「この時間が終わらなければいいのに」とか言うんですよ(笑)。いちばん可愛らしいメンバーだと思いますね。

--少年性がしっかり残っているんでしょうね。純粋。

髙木皓平:ただ、純粋がゆえに負けず嫌いなんですよ。だから、裏でこっそり練習していたり。

--スターになっていくバンドのボーカルって、そういう負けず嫌いな部分も含めてチャーミングな人が多いですよね。なので、今の話を聞いてフロントマン向きだと思いました。

小川紘輔:やったー!

--自分では、自分のことをどう思ってるの?

小川紘輔:僕は大人だと思ってます。

一同:(笑)

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--続いて、ドラムスの髙木皓平。

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▲髙木皓平

宮地正明:ちゃんと……ヘンな人。

一同:(笑)

宮地正明:純くんと皓平くんが付き合い長いので、純くんから元々「髙木さんは結構ヘンな人だよ」って言われていたんですよ。それから知れば知るほどちゃんとヘンで。普通の人が持っていない視点で物事を考えているので、話していて面白いんですよね。

川﨑純:歌詞とかも「こんな角度から物事見てるんだ? でも、真正面からは見れないんだ!」と思うし(笑)。普通じゃない人って面白いじゃないですか。今回のアーティスト写真でも、今まで見たことがない格好をしたりしていて、新たな一面が次々と出てくる。なので、見ていて楽しいです。

宮地正明:一見、すごくマジメ。だから常識人の雰囲気を醸し出しているんですけど、全然そんなことはないっていう(笑)。

小川紘輔:あと「あんまり腹立たない」と自分でも言っているんですけど、穏やかな人ですね。例えば、真夏だと僕とかは「暑い、ウザい!」って言っちゃうんですけど、皓平くんは……「暑さを楽しまなきゃ?」って言ったんだっけ?

髙木皓平:そんなこと言ってない(笑)。「暑さに対して抗いようがなくない? 自分が暑いと思うか思わないかで気分なんて変えられるじゃん」みたいな。

--「心頭滅却すれば火もまた涼し」ですね。

小川紘輔:そんなこと考えたことないもん(笑)。

髙木皓平:「どう自分が受け取るかによって、自分のメンタルはコントロールできるんじゃない?」っていう話ですよ。

小川紘輔:大人だ!

髙木皓平:だから、紘輔くんは大人じゃない(笑)。あと、みんな自分のことを「真正面から見てない。ズレてる」って言うんですけど、僕は真正面から見ているんですよ!

宮地正明:いや、ヘンだよ!

--これ、もしかしたら髙木さんは正面を見ていて、3人がヘンな可能性も出てきましたね(笑)。

髙木皓平:その説が濃厚ですよ。僕がいちばんまとも(笑)。

--続いて、ギターの川﨑純。

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▲川﨑純

宮地正明:4人の中でいちばん責任感があります。「最終的には自分が何とかしなきゃ」っていう想いがある。例えば、4人の意見がバラバラでとっ散らかることも多いんですけど、そうなった場合は純くんが必ずまとめ役にまわろうとしてくれる。みんなが疲れちゃっているときも「じゃあ、スタジオ取っておくね」みたいな立ち回りをしてくれるし、バンド的にはすごく有難い存在ですね。

髙木皓平:優しいんです。ただ、最近、部分的に宮地がその役を担うターンも増えてきて。その分、ハッピーポンコツになっている印象は受けます(笑)。ただ、初期の頃は特に責任感が強かったので、崩れるときは崩れて、ちゃんとやるときはやる今のほうが良いバランスなのかなと思いますね。

小川紘輔:あと、察する能力が高い。それこそ4人の意見がまとまらないとき、思っていることを上手く表現できなくて、コミュニケーションが取れなくなっちゃう瞬間。お互いにどう思っているか分からなくなってしまう。でも、それを純くんが「こういうことを伝えたいんだと思う」「これはこうでしょ、でもアレはこうだよね」って上手く翻訳してくれるんですよ。だから、純くんがいなかったら……どうなっていたんだろうね?

髙木皓平:バンドとして破綻してます(笑)。

--今の3人の話を聞いていかがですか?

川﨑純:実際、察そうとはしていますね。僕も元々自己中な人間なので、4人を端から見たときにどういう状況になっているのか。意識的に気にするようにしているんです。それがバンドにとって良いポイントになっているんだったら嬉しい。あと、髙木さんがさっき「部分的に宮地がその役を担うようになっている」と言っていた件は、僕が単純にサボってるだけです!

一同:(笑)

川﨑純:持ちつ持たれつで(笑)。

--続いて、ベースの宮地正明。

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▲宮地正明

小川紘輔:LEEVELLESは全体的にコミュニケーションが苦手なバンドだと思っているんですけど(笑)、その中で外部の方と積極的にコミュニケーションを取ってくれている。空気が絡みやすくて、コミュニケーション能力が唯一高いメンバーだから、バンドの窓口になってくれているんですよね。ライブに来てくれる皆さんも含めて、いちばん話しやすいんじゃないかな。

髙木皓平:あと、こっちが気付かないことにいっぱい気付いてくれる。SNSの文面ひとつ取ってもそうだし、人との接し方ひとつ取ってもそうなんですけど、例えば「その言い方だとこうじゃない?」みたいなことを結構教えてくれるんですよね。それで「なるほど」と日々勉強させて頂いています。たまに細かすぎて困るんですけど(笑)、そこも含めて凄いなと思っていますね。

川﨑純:良い意味で、バンドの中のお母さんみたいな存在なんですよ。実はすごくしっかりしている。

小川紘輔:「これはダメだよ」ってちゃんと叱られたりするもんね。3人揃って。

一同:(笑)

川﨑純:感覚がいちばん世間に近い。だから、さっき紘輔くんが言っていたように、社会とLEEVELLESを繋いでくれているんですよ。宮地が居なかったら、僕らはきっと社会とコミュニケーション取れてない(笑)。

--そんな4者4様のメンバーから成るLEEVELLESですが、このバンド名には「開拓を望む者たち」という意味も込められています。今回のメジャーデビューを経て、どう切り拓いていきたいと思っているのか。伺わせてもらってもいいですか?

小川紘輔:見たことがないモノを見たいなと思ってます。さっき話していたように、失敗があったからこそ今がある。ピンチはチャンスじゃないですけど、どんなときでもチャレンジし続けることが重要で、そうやって切り拓いていった先に新しい景色が待っているのかなって。

宮地正明:新しいジャンルやシーンをつくりたい。これは常々バンド内でも話していることなんですけど、それが具体的にどういうものなのか今はまだ言えないんです。でも、最近、YOASOBIなどの日本の音楽が「Gacha Pop(ガチャポップ)」という新しいジャンルとして海外で捉えられているじゃないですか。あれってすごく理想的な現象だと思うんですよね。なので、LEEVELLESが発信していく音楽もひとつのジャンルとして評価してもらえるようになることが今の目標ですね。

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▲LEEVELLES

--LEEVELLESも国内外で立ち位置を確立していきたいと。

髙木皓平:そうですね。なので、今どんな音楽が最先端にあるのかは意識的にチェックしていて。ビートだったり、ノリだったりが音楽にいちばん特徴をつけていく要素だと思うんですけど、そういうところで最近のクラブシーンだったり……今、NewJeansがその辺の感度がめちゃくちゃ高いじゃないですか。PinkPantheressっぽい軽いドラムンベースの感じだったり、UKガラージっぽい感じだったり、どんどん取り入れながら話題になる楽曲を発信していますけど、僕らもノれる音楽を大事にしているんです。そのうえで「自分たちはロックバンドである」ということを最近改めて認識しているので、組み合わせでサウンドアプローチをしていけたらなと思っていますね。

宮地正明:あと、個人的には「お母さんがメジャーデビューを喜んでくれた」というのもあるんですけど(笑)、サザンオールスターズさんやMr.Childrenさんのような日本を代表するバンドになりたい。その中で、ONE OK ROCKさんのように世界で活躍していけるバンドになるのが夢ですね。

川﨑純:その為にも、新しいことにチャレンジしていく。失敗を恐れない。「今までこうだったから、次もこうする」じゃない、そういう固定観念を壊していくマインドが大事なのかなって。今こうしてメジャーデビューできたのもソレを繰り返してきた結果だと思っているので、ここからまたいろんな新しいことに取り組んでいきたいですね。

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LEEVELLESの名刺代わりとなる最高傑作『ヨルヲカケル』

--今回のメジャーデビュー作『ヨルヲカケル』もまさに新たなチャレンジに臨んだ楽曲ですよね。4人全員での作詞作曲に加え、ヤマモトショウさんや大西省吾(agehasprings)さんとの共同制作をしたナンバーでもあります。

髙木皓平:メジャーデビュー曲候補をたくさん投げて、その中から精査していく初期段階からアドバイスを頂いていて。それで方向性を決めてからメロディーとかも事細かにご意見をもらいながら制作していったんですけど、かなり有意義な時間でしたね。すごく面白かったです。

小川紘輔:Aメロを聴いた瞬間に飛ばしてしまう人も多いので、ちゃんと最後まで聴いてもらう為には「こういうメロディー案はどうだろう?」みたいなやり取りもあって。他にも教えてもらう要素がすごく多かったので、めちゃくちゃ勉強になりましたね。

宮地正明:「あ、そうやってつくるとこうなるのか」みたいな、今まで僕らが持っていなかった視点をたくさんもらえたので、僕らにとってすごく有難い制作になりました。次にも繋がる感じの関り方をして下さったので、本当に感謝しています。

川﨑純:表現の幅がめちゃくちゃ広がったよね。アレンジの面においても「これとこれを混ぜたら、僕らが望んでいたこういうグルーヴが生まれるんだ!」とか。今まで出来なかったことが出来るようになって。メジャーデビューにおける最高のご祝儀をもらった感じですね。

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▲LEEVELLES - ヨルヲカケル [OFFICIAL MUSIC VIDEO]カット

--また、本作は「現状打破」をテーマに制作されたそうですが、作詞に初めて4人全員で臨まれたんですよね。

宮地正明:これまでは紘輔と皓平くんがメインで書いて、そこから4人でアイデアを出し合ったりする作詞スタイルだったんですけど、今回はゼロから4人で携わっていく形だったんです。僕と純くんにとっては初めてのことだったので、本当に新しい挑戦でした。なんでそれを試みたかと言うと、この曲のテーマが「現状打破」だったからなんですよ。だったら、自分たちも現状打破していかなきゃなって。苦労はめちゃくちゃ多かったんですけど、それをやれたことも今後のLEEVELLESに繋がっていくし、楽曲の仕上がりとしても良いモノが出来たと思っています。

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▲LEEVELLES - ヨルヲカケル [OFFICIAL MUSIC VIDEO]カット

川﨑純:今までは、例えば髙木さんが書いてくれた歌詞に対して「なんか違うんだよな」みたいなことを言っていたんですけど(笑)、いざ自分でも書いてみたら本当に難しくて。それでも4人それぞれ書いていったら、同じテーマでも言葉のチョイスも言い回しも全然違っていて、個々の内側にある人間性みたいなものを感じ取れて面白かったですね。「これ、どうやってひとつの歌詞にまとめていくんだろう」とは思いましたけど。実際、書いて、組み上げて、壊して、書いて、組み上げて、壊して、それを延々と繰り返して……大変だったね。

一同:(笑)

川﨑純:僕の家かガストでやっていたんですけど(笑)、30分ぐらい沈黙の時間が生まれたりして。そんな感じで精査していく中でこの歌詞が完成したんです。

<インタビュー>LEEVELLESってどんなバンド? 現状打破でメジャーデビュー!『ヨルヲカケル』その飽くなき開拓ストーリー語る

▲LEEVELLES - ヨルヲカケル [OFFICIAL MUSIC VIDEO]カット

--このバンド、4人とも何でもやっていくんですね。

小川紘輔:そうなんですよ(笑)。

--効率やコスパを考えたら適材適所で済ませたり、今までの慣れた形で制作していくことになるわけだけど、それこそ「今までこうだったから、次もこうする」という概念をぶち壊していく。こうしたら何か新しい世界が切り拓けるかもしれないと、意図的にいばらの道を選んでいく姿勢が逞しい。

川﨑純:知らないことを知れることが楽しいんですよ。今回の経験を通してまた新しい武器を手に入れた感覚もありますし。

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▲LEEVELLES - ヨルヲカケル [OFFICIAL MUSIC VIDEO]カット

--その姿勢が顕著な『ヨルヲカケル』。仕上がりにはどんな印象や感想を持たれていますか?

小川紘輔:凄いです!

一同:(笑)

小川紘輔:これからのLEEVELLESの名刺代わりになると思いますね。ゼロからメンバー全員で創り上げたので、まさに新たな境地を切り拓いた作品ですし、僕はこの曲に誇りを持っているし、込められた想いが過去の作品と比べてもおそらく段違いだと思うんです。最高傑作。なので、あとはこの曲がたくさんの人のもとへ届くことを願うばかりですし、人知れず現状打破するべく走り続けている方々に聴いてもらって、自らを鼓舞してもらえたら嬉しいです。

<インタビュー>LEEVELLESってどんなバンド? 現状打破でメジャーデビュー!『ヨルヲカケル』その飽くなき開拓ストーリー語る

▲LEEVELLES - ヨルヲカケル [OFFICIAL MUSIC VIDEO]カット

--その『ヨルヲカケル』のMVもメッセージ性の高い内容になっていますが、撮影はいかがでしたか?

宮地正明:ドラマパートに井手上漠さんが出演してくださっているんですけど、本当に有り難いことですし、僕らがかねてから言っている「新しいシーンをつくりたい」──それを体現している方じゃないですか。なので、本当にリスペクトしているんです。撮影中も凄くて、とてもこだわって演技されていて、その迫真の演技を見て泣きそうになりました。「そんな凄い方が出てくれているのだから、僕らも撮影頑張ろう!」と意気込んでいたんですけど……とにかく現場が暑くて(笑)。

川﨑純:真夏日で、閉め切りの倉庫。

小川紘輔:1カットごとに汗拭いてました(笑)。

髙木皓平:熱気がどこにも逃げなくて。

宮地正明:朝9時に集合して、翌朝5時に解散。ずっと暑かったね(笑)。でも、撮影自体は楽しかったです。新鮮な発見だらけで!

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▲LEEVELLES - ヨルヲカケル [OFFICIAL MUSIC VIDEO]カット

小川紘輔:現場でプレイバックを観た時点ですごく格好良くて! その時点で完成形を観るのが楽しみで仕方なかった。

宮地正明:「ライティングってこういうことか!」って衝撃を受けたりね。僕らはずっと自分たちでMVを制作していたから、プロのクリエイターの方々の技にいちいち驚いちゃって(笑)。

川﨑純:自分たちで照明とかもやっていたから、今回「プロってこういうことか」と何度思ったか(笑)。それこそ新しい景色をたくさん観させて頂いて感激しましたね。

髙木皓平:尊敬の念しかなかったです!

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▲LEEVELLES - ヨルヲカケル [OFFICIAL MUSIC VIDEO]カット(井手上漠)

<インタビュー>LEEVELLESってどんなバンド? 現状打破でメジャーデビュー!『ヨルヲカケル』その飽くなき開拓ストーリー語る

▲LEEVELLES - ヨルヲカケル [OFFICIAL MUSIC VIDEO]カット(井手上漠)

--では、最後に『ヨルヲカケル』含め今後のLEEVELLESに注目してほしい皆さんへメッセージをお願いします。

小川紘輔:LEEVELLESには寄り添ってくれる曲もあれば、奮い立たせてくれる曲もあるんですけど、今回のメジャーデビュー作『ヨルヲカケル』はその両面を内包した楽曲になっています。ぜひ生活の一部にしてください! あと、僕が手掛けさせてもらったアートワークは、夜明けに向かって走っている絵を描きました。服が汚れていたり、何度もころんで立ち上がった跡があったり、雨上がりを表現していたりするんですけど、そちらも観ながら聴いて頂けたら嬉しいです。LEEVELLES、ここからどんどん新しい世界を切り拓いていきますので、ぜひご注目ください!

<インタビュー>LEEVELLESってどんなバンド? 現状打破でメジャーデビュー!『ヨルヲカケル』その飽くなき開拓ストーリー語る

▲LEEVELLES&井手上漠

Interviewer:平賀哲雄

LEEVELLES - ヨルヲカケル [OFFICIAL MUSIC VIDEO]

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