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<インタビュー>halca×北澤ゆうほが送り合うシンパシーとリスペクト、TVアニメ『彼女、お借りします』が生んだ最強タッグ対談
Interview:Takuto Ueda
Photo:Shintaro Oki(fort)
halcaがニューシングル『恋愛ミリフィルム』をリリースした。表題曲はTVアニメ『彼女、お借りします』第3期のオープニング・テーマで、作詞作曲はthe peggiesのVo&Gtを務め、先日ソロ・プロジェクト”Q.I.S.”も始動させた北澤ゆうほが担当している。
出会いのきっかけは、まさにアニメ『彼女、お借りします』第1期でオープニング・テーマをthe peggiesが、エンディング・テーマをhalcaが務めたこと。北澤は、今年1月にリリースされたhalcaの2ndフルアルバム『nolca solca』に楽曲提供し、5月に行われたワンマンライブにもゲスト出演。公私にわたって親交を深めてきた二人が、ともに思い入れも深いアニメ作品で再びコラボレーションを果たした。カップリング曲「TTL」「瞬く頃」の制作にも北澤が参加し、前者は作詞を共同で担当した本作は、単なる楽曲提供という言葉では言い表すことのできない、二人のミュージシャンの密接な関係性が重要なバックボーンとなっている。
そこでビルボードジャパンでは、二人の対談インタビューを実施。お互いに送り合うシンパシーとリスペクトについて、シングルの制作過程について、そして北澤が始動させたソロ・プロジェクトについて、語り合ってもらった。
憧れた存在、二人の出会い
――まずはお二人の出会いについて振り返っていただけますか?
halca:アニメ『彼女、お借りします』の第1期エンディング・テーマを担当させていただくことが決まったとき、いろんなラブコメ作品を見たんです。その中に『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』もあって、the peggiesの「君のせい」を初めて聴いて「なんだこれは…!!」と思ったんですね。それがきっかけでthe peggiesの過去のアルバムも聴いたし、いつかご一緒してみたいなって。「君のせい」を編曲した川口圭太さんは、私もデビュー前からお世話になっていたので、なんとかセッティングしてもらえないかと企んでいたら、それよりも早く『彼女、お借りします』で一緒にお仕事させていただける機会がきたのでラッキーでした。
北澤:私はその『彼女、お借りします』で一緒になったときにhalcaちゃんのことを知ったんですけど、そのあとすぐに会う機会はなくて。テーマソングに起用してもらった「センチメートル」のリリースのタイミングで、LINE LIVEの『ペギーズお借りします』という生放送に出てもらったときに初めて直接会ってお話ししました。
the peggies / 君のせい Music Video
――halcaさんのシンガーとしての印象はどんなものでしたか?
北澤:すごく好きな声だなと思いました。もし自分が音楽をやってなかったとしても、halcaちゃんのことは好きになって聴いていただろうなってぐらい。声もそうだし歌いまわしの感じとか、全体的にすごく好きなんですよね。
halca:ふふふ。私もそっくりそのままお返ししますって感じです。ゆうほちゃんの曲も歌詞も歌もすごく大好きで。インタビューとかで「憧れている人はいますか?」とか「なりたい人はいますか?」みたいなことを聞かれたとき、今までは特に誰も思い浮かばなかったんですけど、ゆうほちゃんに出会って初めて「ゆうほちゃんみたいになりたいかも」と思うようになったんです。一人の人間としても憧れるし、アーティストとしても憧れてます。
北澤:うれしい。
――お互いにアーティストとしてシンパシーを感じる部分はありますか?
halca:声と歌い方はシンパシーをすごく感じます。
北澤:分かる。halcaちゃんの歌を聴いてると、2番あたりでだんだん自分の声に聞こえてくる瞬間あるもん(笑)。
halca:あるよね。うちの母も言ってた(笑)。「BUZZER BEATER」を聴いてたら「ゆうほに聞こえてきたよ」って。親しみがありすぎて勝手に“ゆうほ”って呼んでるんですけど。
北澤:私の母親も「BUZZER BEATER」で「うーん、ゆうほちゃんの声はやっぱりいいね」と言っていて「これ歌ってるの、私じゃないよ」って。私の親は私のことを「ゆうほちゃん」って言うのに、halcaちゃんのお母さんが「ゆうほ」って呼ぶの、めっちゃ面白いね(笑)。
――歌声の成分みたいなものが近いんでしょうね。逆に「自分にはないな」と思う部分は?
北澤:歌声が似ているからこそ、違うところがより明確に分かるというか。ニュアンスとか、細かい部分で言うと子音の出し方とか。自分の頭の中ではイメージできるけど実際に歌うときに実現できない、そういう部分がhalcaちゃんはできたりしていて。
――似ているからこそ比較しやすいという側面はあるかもしれないですよね。ある意味、自分を投影できる。
halca:ゆうほちゃんはいつも仮歌も用意してくれるんですけど、そのままモノマネになってしまったらよくないと思いつつ、自然と似てきてしまうところもあって。たぶん大事にしたい部分が同じだから。でも、だからこそレコーディングでそれを超えられないと悔しくて、「ちょっと待ってください」ってゆうほちゃんの仮歌を一度聴き直したりするんです。今回のカップリング曲「瞬く頃」の<なんだか君に会いたくなった>という歌詞は、ゆうほちゃんがこの世で一番素敵に歌えるんですよ。
北澤:あははは。
halca:今にも泣き出しそうな感じの声。でも、ちゃんと音程も合っていて。胸がキュンってなる歌い方がすごく素敵だなと思います。曲を作ってくれた人のイメージに近いものでありたいし、同時に「想像よりよかったな」とも思ってほしい。そこは今回、ちょっと苦戦しました。
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初めてのコラボレーション
――『彼女、お借りします』第1期の放送が2020年夏。そのときに出会って以降、プライベート含めて交流は続いたのでしょうか?
北澤:いや、それ以降はアニメのイベントでたまに会うぐらいで。
halca:ちょうどコロナ禍だったから、直接挨拶してもいいのか微妙だったよね。
北澤:なので、プライベートでも会うようになったのは「BUZZER BEATER」を書いたあたり。そのときにぐっと距離が近くなった気がしますね。
――今年1月にリリースされたhalcaさんの2ndアルバム『nolca solca』収録曲として北澤さんが書き下ろしたナンバーですね。そのときのコラボの経緯も教えていただけますか?
halca:私が一方的に知っていたときから「いつか曲を書いてもらいたい」というのはレーベルのスタッフさんにも定期的に伝えていたんです。スタッフさんもそれを覚えてくれていたし、仕事とか関係なくゆうほちゃんの曲が好きな人ばかりで。
北澤:ありがたい。
halca:私も好きだしスタッフさんも好きだし、その気持ちが合わさって自然な流れからゆうほちゃんに楽曲提供をお願いしようという話になって。あとは本人がOKしてくれるかどうかだけだったんです。ゆうほちゃんも忙しい時期だったと思うのに、引き受けてもらえて本当によかったです。
――halcaさん自身を含めて制作チームの受け入れ態勢は万全だったと。
halca:でも、あまり会えていなかったこともあって、ぶっちゃけ「私ってどう思われてるんだろう」とも思っていて。だから不安もあったんですけど、TDチェックのときに「ここの歌い方が好き」とか、私しか分からないような細かいポイントにまで気づいてくれて、それでやっと安心しました。
北澤:私の優しさが本物だって気づいた?(笑)。
halca:むしろ「けっこう好きだと思われてるかも」みたいな(笑)。恥ずかしいんですけど。
――北澤さんは「BUZZER BEATER」のコラボレーションを振り返っていかがでしたか?
北澤:ちょうどthe peggiesが活休したタイミングで、私も漠然と音楽を続けようとは思っていたんですけど、具体的にどう展開していくかはまっさらな状態だったので、また曲を書く機会をもらえたことは私自身のミュージシャン人生にとってもすごくありがたいと思っていました。ただ、本当にしばらく会っていなかったので、どういう曲を作るか打ち合わせしたくて、まずレコード会社で久しぶりに会っていろいろ話したんです。そのときにhalcaちゃんが「こういう曲がいい」みたいな提案をしてくれて。楽曲提供をさせていただくうえで、歌う本人からリクエストを直接伝えてもらえる機会ってあまりないのでうれしかったし、きっと音楽やライブに対する気持ちが似ているんだろうなというのが分かったから、「絶対にいい曲を書きたいな」という気持ちになりました。
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『彼女、お借りします』がつないだ縁
――では、最新シングルについても聞かせてください。表題曲「恋愛ミリフィルム」はTVアニメ『彼女、お借りします』第3期オープニング・テーマで、作詞作曲を北澤さんが担当しています。
halca:第1期のとき、みんなが「いい作品を作ったから見てよ、聴いてよ」と心の底から思っている感じがあって。第2期は私たちがお休みだったので、第3期で戻ってこれると決まって、あのときの気持ちを私自身も思い出したかったし、視聴者の皆さんにも「やったー!」と喜んでほしかったので、そのためにも私一人じゃ駄目だと思ったんです。それで「何かいい方法はないかな」と考えたときにゆうほちゃんの顔が浮かんできて。
halca『告白バンジージャンプ』Music Video (TVアニメ『彼女、お借りします』ED)
――北澤さんは『彼女、お借りします』という作品にどんな思い入れがありますか?
北澤:アニメのタイアップをさせていただくたびに思うんですけど、その曲を書くきっかけをいただけたことがありがたいなって。まさしく「センチメートル」も『彼女、お借りします』という作品に携わなければ生まれなかったし、私自身もいろいろな経験をさせてもらった楽曲のひとつでした。halcaちゃんも言ったように、アニメのチームの方々がすごくウェルカムで。みんなでDiscordをつなぎながら最終話を見たり、そういう温かい雰囲気が印象的な作品だったので、すごく思い入れがあるし、こういうかたちで戻ってこれてよかったなと思っています。
――楽曲に関して、最初にhalcaさんからどんなイメージを共有したのでしょう?
halca:ほとんどお任せでした。ゆうほちゃんが作品から感じ取ったものを込めてくださいって。あと、いつも通りのリクエストとしては、「halcaに合わせるために遠慮とかしないで、ゆうほちゃん自身も歌いたくなるような曲でお願いします」というリクエストだけはさせていただきました。
――それを受けて、北澤さんはどんなふうに曲を書き上げていきましたか?
北澤:前回の「センチメートル」を書いたとき、原作のコミックも読ませていただいたんですけど、和也の「君がいい」というセリフがあまりにも印象的だったので、「センチメートル」でもそこにフォーカスを当てたんです。それが自分の中では今でも『彼女、お借りします』のキーワードというか、大事な言葉だと思っていて。でも、同じ言葉だけど第1期のときとは違った重み、深い気持ちになっていることが表現できたらいいなと思っていました。
――それが歌い出しの<君がいい/もう君じゃなきゃ>のフレーズにつながるんですね。タイトルについては?
北澤:タイトルは一番先に決めました。少しでも私自身のエッセンスを分かりやすく入れられたらいいなと思って。今回は映画がテーマなので“ミリフィルム”という言葉が思い浮かんで、「あ、ミリとセンチじゃん。これじゃん」と思って、翌日には「恋愛ミリフィルム」というタイトルが決まりました。
――タイトルが決まったあとの作詞はスムーズに?
北澤:そうですね。第1期のときには言えなかった「君がいい」という言葉を、第3期は言うことができたあとの物語だけど、言葉を言う以上に気持ちを伝えなきゃいけないという和也の葛藤だったりを考えながら。あと、個人的にすごく好きなシーンが最終話にあって。そのあとにこの歌詞を読んでもらえたらちょっと感動してもらえるんじゃないかなと思ってます。
halca:「告白バンジージャンプ」でも<言えそうで 言えない 恋モヨウ>と歌っていて、第1期のオープニングもエンディングも思い出させるような曲になっているのも最高だなって。<どんな君も一番綺麗だ>という歌詞がすごく好きで、本当にそう思っているように大事に歌いたいなと思いました。
北澤:<あのね>とか<嫌だよ>とか、セリフ口調のパートは絶対に自分じゃ歌えないです。the peggiesもhalcaちゃんも、第1期のときに『彼女、お借りします』とコラボ・アニメーションを作らせていただいたんですね。自分ではいい感じにアフレコできたかもと思っていたんですけど、後で見てみたら全くで(笑)。でも、halcaちゃんは「もう完全に声優さんじゃん!」ってぐらい上手だったので、曲の中にセリフっぽい部分を入れたいというのは最初から考えてました。
halca:そこからきてたんだ!
北澤:そう、halcaちゃんだったらできるという確信のもと。
halca『恋愛ミリフィルム』Music Video(TVアニメ『彼女、お借りします』第3期オープニングテーマ)
――『彼女、お借りします』第3期は7月に放送開始。併せて「恋愛ミリフィルム」も先行配信がスタートしていますが、どんな反響が届いていますか?
halca:いい評判しか聞こえてこないです。曲が出る前から「え? 作詞作曲が北澤ゆうほ?」みたいな感じで盛り上がってもらえて。普通だったら期待が大きければ大きいほど不安も大きくなっちゃうんですけど、もう自信満々で出した曲だったし、発表後もさらに大きな反応が返ってきました。あと、たまに「ゆうほちゃんの歌はいいね」と言われたりしていましたね(笑)。
北澤:あははは。やっぱり。
――ご家族も間違えるくらいですから(笑)。
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カップリング2曲の制作過程
――そしてシングル『恋愛ミリフィルム』ですが、北澤さんはカップリング2曲にも参加。このあたりの経緯は?
halca:泣けちゃう感じのバラードっぽい曲を書いてほしいとは当初から思っていたんです。私自身も最近あまり歌っていなかったし、ゆうほちゃんが書いてくれたら絶対に素敵だろうなって。そしたらどうやらカップリングを2曲入れられるみたいだと。だったら“北澤ゆうほ×halca”みたいなシングルにしたほうが、このペアを好きでいてくれる方はもちろん、私たち自身も楽しいだろうなと思って、3曲ぜひってお願いさせていただきました。
――「TTL」はhalcaさんも作詞にクレジットされていますね。
halca:「TTL」と「瞬く頃」は同じ時期に依頼させていただいたんですけど、どちらかは私も制作に関われたらいいなと思ったんです。
北澤:二人で新宿に集まって話したんです。そこで「明るくポップな感じがいいね」という話になって、リファレンスとしてthe peggiesの「ハイライト・ハイライト」という曲を挙げてくれたんです。あの曲の<ちゅるっちゅーるいぇいえ>みたいなキャッチーなフレーズが最初に思い浮かべば、あとは曲名含めてスムーズに決まっていくかなと思って。そこから「“とぅるーとぅるーらぶ”とか可愛くない?」「だったら歌い方をちょっと変えて“ちゅるちゅる”なら可愛く歌えるかも」みたいな。それに対して私がメロディーをつけて、halcaちゃんに歌詞を乗せてもらって、あとはちょっと調整させてもらったぐらい。
the peggies「ハイライト・ハイライト」Music Video(TVアニメ「くノ一ツバキの胸の内」OPテーマ)
halca:ゆうほちゃんが一番大事な“とぅるーとぅるーらぶ”を考えてくれたから、私も歌詞を書きやすかったです。いつも自分一人で作詞するときはタイトルがいつまでも決まらず「どうしよう」ってなることが多くて。それを相談したら「私はタイトルから決めることが多いよ」と教えてくれて、私は「何もないところからタイトルって作れるの?」と思っていたら、なんかぶつぶつ言い始めて(笑)。
――アイデアを探り始めた。
halca:私が好きな曲をいくつかまとめたプレイリストも見せたら「ふんふん、なんか分かったかも」って。そしたら解散後、その日のうちにワンコーラスのデモを作ってくれたんです。才能ってこういうことを言うんだと思いました。
北澤:でも、私も歌詞を送ってもらったときは天才だと思いました。
halca:あははは。ありがとう。
――halcaさんは作詞するうえでどんなところに着想を得ましたか?
北澤:真実の愛について話し合う日もあったよね。
halca:そうそう。“とぅるーとぅるーらぶ”というのは決まっていたから、「次に会うときは真実の愛について語り合おう」って。
北澤:でも私、それが“とぅるーとぅるーらぶ”だから言ってるんだと気づかなくて。いきなり「真実の愛について語る」と言われて、なんか悩んでるのかなって(笑)。
halca:あははは。ちゃんと誤解が解けてよかった。
――3曲目のバラード「瞬く頃」についてはいかがでしょうか?
halca:AメロとBメロはちょっと落ち着いていて、サビで一気にわっと広がる感じを歌いたくて、the peggiesの「アネモネ」という曲がイメージに近いと思ってリファレンスに挙げさせてもらいました。歌詞については話し合いつつ、よく読んだときに千鶴が和也に思う気持ちが描かれていたら面白いなと思って。和也の気持ちが詰まった「恋愛ミリフィルム」から始まって、実は千鶴がこう思っていたらいいなということを歌う「瞬く頃」で終わる。ただ、そこはアニメのファンの方に気づいてもらえたらいいと思っていて、それ以外の人にもちゃんと共感してもらえるような曲になっているんじゃないかなと思います。
北澤:最初に「恋愛ミリフィルム」を作ったとき、どっちの視点で書こうか悩んだんです。ノートに和也のページと千鶴のページを分けて、それぞれの気持ちを書いたりして。最終的に選んだのは和也だったけど、千鶴にもいろんな感情の動きがあるのに曲にならないのはもったいないと思っていたので、この2曲に関連する裏設定があっても面白いかもねって話になって。それが自分もすごくピンときたんですけど、ちゃんと1曲単位で成り立つ曲にもしたかったんですよね。
――あくまで分かる人には分かるような要素のひとつとして。
北澤:そう。あと、5月にhalcaちゃんのライブに出演させてもらったとき、自分の出番以外の様子も見ていたんですけど、たしかにこういうミディアム調でサビが開ける感じの楽曲があったら映えるだろなと思ったんです。なので、ちょっとライブもイメージしながら書いていきました。
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ソロ・プロジェクト始動、北澤の想い
――単なる楽曲提供の関係にとどまらない、お二人の強力なタッグだからこそ生まれたコラボシングルだと思います。北澤さんは先日、ソロ・プロジェクト“Q.I.S.”の始動も発表されましたが、そちらの準備も同時並行で進めていたのでしょうか?
北澤:the peggiesが活動休止したあと、自分が何をやりたいのか、今後も表に立って音楽活動を続けていきたいのか、みたいなことはずっと悩みながら考えていたんです。というのも、今回みたいな楽曲提供のお仕事もすごく楽しくて好きなので。そういう選択肢もあるかもなと考えていた頃に、halcaちゃんやKANA-BOONとのコラボがきっかけでライブのステージにも立つ機会をいただけて、やっぱり楽しいなと思って「よし、もうちょっと自分でやってみるか」と決心できたんです。なので、halcaちゃんやKANA-BOONにはすごく感謝していて。そうやって重い腰を上げて、自分の曲も作り始めた時期だったので、たしかに作業量は多くなったけど、いろいろやることがあるという状況がとにかく楽しかったし、自分自身が生き生きしていることがうれしかったんですよね。
halca:それこそ「TTL」の打ち合わせのときに一足早く「TEDDY」のデモを聴かせてもらったんです。ファンとしてはそわそわしていたんです。バンドからソロ活動を始めるアーティストさんって、方向性ががらりと変わっちゃうイメージがあって。もちろん新しいことにもチャレンジしてもらいたいけど、今まで応援してきた私たちのことも忘れないでほしい、みたいな。でも、この「TEDDY」はどっちも感じられる曲だったから、本当に最高だなって。
北澤:ありがとう。
――北澤さん自身、そういったことは意識して作りましたか?
北澤:むしろそういうことを考えていたら進めなくなってしまった、というのが半年ぐらい続いたんです。でも、さっき言ったようにステージに立たせてもらって、人前でギターをジャーンって弾ける場所がやっぱり自分の居場所だなという感じがして。言ってしまえば、それが全てだと思ったんです。みんなのためにこうしよう、ああしようって考えるのはやめて、歌うことが楽しいという気持ちだけで一度、曲を書いてみようと思って作ったのが「TEDDY」でした。
――原点に立ち返るような?
北澤:そうですね、本当に。ピュアな楽曲って感じです。
Q.I.S. 『TEDDY』Music Video
――ソロ・アーティストとして今後、お二人が共演する日がくるかもしれないですね。
北澤:一緒に歌う機会はほしいなって思う。ライブはもちろん、映像とかも二人で撮ってみたいな。
halca:歌いたい。今ある曲も一緒にやりたいけど、二人で歌うための曲も作ってほしい。
北澤:やりたいよね。すごく盛り上がりそう。
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