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BABYMETAL新体制初インタビュー│3人が語る今のBABYMETAL
BABYMETALが新曲「メタり!! (feat. Tom Morello)」をリリースした。
今年4月からSU-METAL、MOAMETAL、MOMOMETALの3人編成となったBABYMETAL。新体制初の楽曲は、アッパーでカオティックな“祭り”の一曲だ。和のテイストを漂わせるメロディをSU-METALが歌い、「そーれそれそれ どっこいしょ!」「わっしょい! わっしょい!」とMOAMETAL、MOMOMETALが掛け合いのコーラスを入れる。さらにレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのトム・モレロが存在感たっぷりのギタープレイを見せる。インパクト抜群のダンスナンバーである。
今年4月からはサバトンとのUK&ヨーロッパツアー、アジア&オーストラリアでのワンマンツアーで各国を周り、日本での夏フェス出演を経て、8月から10月にかけては北米ツアーも予定。6月にリリースされたリル・ウージー・ヴァートのニューアルバム『Pink Tape』収録曲「The End」でのフィーチャリング参加も大きな話題を呼んでいる。
新曲について、そしてツアーやコラボについて、BABYMETALの今を3人に語ってもらった。(Interview & Text:柴那典 / Photo:宮脇進(PROGRESSーM))
新たなBABYMETALを開拓した「メタり!! (feat. Tom Morello)」
――新生BABYMETALの初の楽曲として「メタり!! (feat. Tom Morello)」が完成しました。まず、みなさん、曲ができあがっての手応えはどんな感じでしたか?
SU-METAL:「なんじゃこりゃ!?」な、面白い、でもちゃんと大人っぽい、BABYMETALらしい曲ができたなって思います。絶対ライブで盛り上がる曲ができたんで、今はシンプルに披露することが楽しみですし、どんなリアクションがあるのか楽しみな気持ちでいっぱいですね。
MOAMETAL:本当に披露するのがめちゃめちゃ楽しみな一曲ですね。こういうアップチューンは久しぶりなので、新体制になって初めての曲がこの楽曲でよかったなって思うし、トム・モレロさんに弾いてもらえた曲なので、大事にしていきたいです。
――MOMOMETALさんにとっては初めての曲となりますが、どうでしょうか。
MOMOMETAL:最初に曲を聴いたイントロの時点から「この曲、最高だ」って思って。聴いてるだけでもテンションが上がるような曲が初めての曲で嬉しいです。振り付けにもいろんな注目ポイントがあって、披露するのが楽しみです。
――トム・モレロのギターも存在感を放つ曲になっています。彼のギターサウンドに関してはどんな印象がありましたか?
SU-METAL:「メタり!!」のカオス感にすごい合ってるなって思います。BABYMETALは「なんじゃこりゃ!?」って驚きを届けてきたグループだと思うんですけど、この曲って、「PA PA YA!!」と「メギツネ」のいいとこどりみたいな感覚があって。だから、BABYMETALのファンの方にとっては聴き馴染みがあるような印象もあるんですけど、でも後半になるとガラッと一気に雰囲気が変わって、全然違う蛍光色みたいな色をバケツでバーンって投げたかのような感じになって。BABYMETALの曲を自分たちなりにアップデートしたつもりだったけど、そこにトム・モレロさんのギターが入ったことによって、新たな「なんじゃこりゃ!?」な要素を引っ張り出してくださった。さすがレジェンドなギタリストだなって思います。
MOAMETAL:私自身レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのアルバムを聴いて、トム・モレロのギターをめちゃめちゃかっこいいと思ってたので。そんな人が楽曲に関わってくれることはすごく嬉しいし、こうやってまた輪が広がってくんだなと思うと楽しみでしょうがないです。
――MOAMETALさんにとって、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンはどのあたりが好きなポイントだったんでしょうか。
MOAMETAL:『The Battle of Los Angeles』のアルバムは聴いていたんですけれど、トム・モレロのギター奏法はYouTubeでも見てたので、そっちから入ったかもしれないですね。DJっぽいスクラッチをやってたり、歯で弾いてたり、面白い変態的なパフォーマンスに惹かれてました。
――この曲はメロディの節回しも独特で、民謡っぽい印象もあります。曲を歌うにあたっては、どんなことを意識しましたか?
SU-METAL:前回のアルバム(『THE OTHER ONE』)の「METALIZM」とか、最近民謡っぽい節回しみたいな歌い方を歌う機会が増えてきて。そういうのが自分の武器になってきたと思うので、この曲でもそれが使えたのはあるかなと思います。この曲ってアップテンポだけど、ちょっとやんちゃな感じがあるのかなと思ってて。私のイメージとしては、吐き捨てるような歌い方は意識したポイントですね。
――歌詞もかなり思い切ったフレーズが多いですよね。レコーディングでも頭のネジを飛ばして歌う感じはあったんじゃないかと思います。
MOAMETAL:まずブースで一人じゃないですか。「わっしょい! わっしょい!」のパートはMOAMETALとMOMOMETALで言ってるんですけど、あのテンション感で一人でブースに入って、あの声量で出すのが結構恥ずかしくて。だからレコーディング中はどれぐらいテンション上げていいのかとか、ドキドキしながらレコーディングしてました。
MOMOMETAL:MOAMETALが言ったように、一瞬でも我に返る瞬間があるとちょっと恥ずかしくなっちゃうんで。とにかく盛り上げて、お祭りみたいな感じをイメージしてやりました。
――曲中のセリフのパートはMOMOMETALさんが担当したそうですが、これはやっていてどういう感じでしたか?
MOMOMETAL:これこそなりきって、我を忘れてやりました。とにかく抑揚を意識して、この曲のイメージを盛り上げるために、面白くなるように、時間をかけてレコーディングしました。
――SU-METALさん、MOAMETALさんにとって、MOMOMETALさんとレコーディングや制作を一緒にするのは初めてだったと思いますが、見ていてどうでしたか?
MOAMETAL:セリフのパートとかもめちゃめちゃ役作りをして臨んだみたいで。1時間近くブースにこもって役作りをしてくれたという、真面目なストイックさが可愛らしいなって思います。
SU-METAL: MOMOMETALってどんな人なんだろうって、みなさんもまだわかってないと思うんですけど、私たちもまだまだ模索中なんですよ。会うたびに彼女の印象が変わっていって、いいところがどんどん見えてくるような人だと思っていて。この曲の制作を通してMOMOMETALの魅力もわかったし、BABYMETALにとってそれが新たないいスパイスになったなって思ってますね。
――この曲をライブで披露したときには、どんな光景を期待してますか?
MOAMETAL:私たち自身、踊るたびに汗でびしょびしょになるくらい、体の中の水分全部抜けるんじゃないかってくらい熱い曲なんです。だからお客さんもめちゃめちゃ熱いと思います。グッズで扇子を出すんですけど、あれを一緒にみんなで振りたいです。
新体制お披露目から間もなく海外ツアーへ、怒涛の春を振り返る
――改めて新生BABYMETALのこれまでについての話も聞かせてください。今年4月2日の【BABYMETAL BEGINS - THE OTHER ONE -】“CLEAR NIGHT”のライブはいろんなターニングポイントになったと思いますが、3人でステージに立っての初ライブは振り返ってどんな記憶がありますか?
MOAMETAL:楽曲自体は昔からの楽曲も多かったので、昔を思い出したりもしたけど、今が一番最高だな、一番楽しいなって思えた日だったかな。3人で新体制になってここから進んでいくんだっていう決意が強く固まった日だと思います。
SU-METAL:私にとって“CLEAR NIGHT”で印象的だったのが「Road of Resistance」が始まった瞬間のお客さんの歓声ですね。歌ってる途中に「これからこの3人で海外に行くんだな、これから修行が始まるんだな」って思って。大変なこともあるかもしれないけど、みなさんの歓声を聞いて、ここにいるみんなが味方なんだって思えた時に、すごく心強く感じたんです。「行ってらっしゃい。大丈夫だよ、みんなついてるからね」ってお客さんに言ってもらえた感覚があったというか。私はそこがすごく嬉しかったポイントです。
――MOMOMETALさんはどうでしょうか。ステージに立っての実感はどんな感じでしたか?
MOMOMETAL:とにかく楽しかったです。ライブの中でも印象に残っている場面がたくさんあるんですけど、一番最後に「We are BABYMETAL!」っていつも言うじゃないですか。その時に胸を張って言えたことが私はすごく嬉しかったです。
――「BABYMETAL DEATH」で一人一人名乗ったところで、MOMOMETALさんの時に一番大きい歓声が上がったのも印象的でした。あの曲を披露している時はどうでしたか?
MOMOMETAL:本当に嬉しかったし、お客さんもすごいこの曲を待ってた感があって。あの光景は忘れられないなって思います。
SU-METAL:私としては、サプライズのつもりが逆に驚かされて。喜びの声にも聞こえたし、そういうお客さんの素直な気持ちが聞けたのも、ようやくこの曲がこうやって披露できたっていうこともすごく嬉しかったです。
MOAMETAL:やっぱり若干心配だったんですよね。でも、あのお客さんの悲鳴級の歓声を聞いて、こうやって私たちの決めたことを愛してくれる人がいるんだっていうことに気付けて。MOMOMETALが愛されている瞬間を一緒に実感できて、ちょっと涙が出そうになりました。
――5月からはサバトンとのUK&ヨーロッパツアー、そしてワンマンでのアジア&オーストラリアツアーで各国を回ってきました。シンプルに日程だけでも過酷だと思いますが、どんな体験でしたか?
MOAMETAL:13年活動してきてこんなにハードなツアーは初めてです。急にエンジンをかけて、止まらない感じがめちゃめちゃかっこいいなと思って。新体制になって、一回も足踏みできてないぐらい毎日が忙しくて。止まらないことが幸せだし、求めてくれる人がいることもすごい幸せだなって。最近ほんと幸せだなって思ってます。
SU-METAL:正直やっぱりツアーはめちゃめちゃ大変ですし、ヨーロッパに関しては毎日国も言語も変わって「私は今どこにいるんだろう? 昨日私はどこにいたんだろう?」みたいな毎日で。体調を整えたりとかもいろいろ大変だけど、でも私は(ライブ活動封印中に)素直にずっと歌いたいなと思ってたから、歌える毎日がめちゃめちゃ楽しいです。それに2人と一緒にいて居心地が悪いときが全然なくて。MOAMETALとはずっと家族のようにツアー回ってきてるけど、MOMOMETALもそこにすっと溶け込んでくれる存在で。この3人だったらやっていけるだろうなって思うし、これからももっとやっていきたいなって思ってますね。
――MOMOMETALさんはいかがですか? 初体験のことばかりだと思いますが。
MOMOMETAL:公演が沢山あるぶん自分の中の課題も見つかっていく期間で。過酷なツアーだけど、乗り越えられたことが自信にもつながったし、すごいスタートを切った感があります。
――それぞれのツアーについても聞かせてください。まずはサバトンとのUK&ヨーロッパのツアーについては、どんな記憶がありますか?
SU-METAL:サバトンのライブが毎日観られるというのが個人的にはすごく幸せでした。彼らも観て楽しむライブというか、総合芸術みたいなところがあるなと思っていて。そこはBABYMETALと似てる部分だと思うので、そういう意味でも勉強させてもらえたし、一緒に回っていて本当に楽しかったですね。
MOAMETAL: 私も楽しかったですね。30公演近くあったんですけど、サバトンさんはSU-METALが言ってた通り、観て楽しむグループだから、パフォーマンスも常にすごいんですよね。だから影響を受けたし、頑張りたいなって思いました。最初のツアーがサバトンと一緒で良かったなってすごく思います。
――アジアとオーストラリアに関してはどうでしょうか。振り返って印象的だったことは?
SU-METAL:インドネシアは特にすごかったです。初めてのワンマンだとは思えないくらい熱量がすごくて。みんなが私のパートを全部歌うんですよ。声が枯れてもいいぐらいの声量だし、この瞬間を一瞬でも逃しちゃいけないってぐらい目もバキバキだし、全身でこの空間を楽しもうとしていて。こんなに熱量すごいことある? みんな壊れちゃうんじゃない? 大丈夫?って思うくらいの盛り上がりで。お客さんの層が若かったからエネルギッシュだったのかもしれないんですけど、待ってましたっていうのがすごい伝わってきました。私たちもすごく元気をもらったし、サバトンさんとのツアーが終わってちょっと疲れてたスタッフさんもみんなが元気になって。すごかったですね。
MOAMETAL:私としてはオーストラリアの大きな会場が埋まったことにびっくりしました。6,000人くらい入る会場だったんですけど、ワンマンは初めてで、しかもオーストラリアの3か所も回ってるので、正直そんな集まるかなって不安が最初あったんですけど。全会場びっしり入ってくれて。全然行けてなかった国なのにこんなに待ってくれてる人がいるってことは、また別の地域に行ったらもっといろんな出会いがあるんじゃないかなと思うし。アジアツアーもオーストラリアツアーもまた絶対やりたいなって思ってます。
MOMOMETAL:私はタイでF.HEROさんと共演させていただいたのが超楽しかったです。生でラップをしてくださったのが、すごいかっこよくて。お客さんもめちゃくちゃ嬉しそうで。すごい盛り上がって、あっという間に一曲が終わってしまって。印象深い瞬間でした。
時代とシンクロするBABYMETAL、次に向かうステージは
――8月には【RISING SUN ROCK FESTIVAL】【SUMMER SONIC】への出演が決まっています。久しぶりの日本でのフェス出演に関してはどんな意気込みがありますか?
SU-METAL:日本のフェスは大好きなので、シンプルにとても楽しみな気持ちがすごく強いです。今回は「メタり!!」というフェス向けな曲、盛り上がってなんぼみたいな曲が完成したので、この曲をフェスでやれるのがすごく楽しみですね。
MOAMETAL:呼んでいただけるフェスが本当に好きなフェスだらけなのですごく嬉しいです。タイムテーブルもいい時間で、ライブ活動封印期間があって、久しぶりのフェスなのに、変わらず大きいステージを用意してくださってすごく幸せです。それだけ期待してもらっているんだから頑張らなきゃなって思うし、海外のフェスでもトリをとれるように頑張りたいなって思ってます。
MOMOMETAL:本当に楽しみです。私はまだ知らないことがたくさんある中で、いろんなアーティストさんのステージを観る機会があるだろうし、貴重な体験というか。大事に一回一回やりたいなと思います。
――8月から10月にかけてはDETHKLOKとの北米ツアー【THE BABYKLOK TOUR 2023】、そして北米のフェス出演も決まっています。そこに向けては今どんなことを思っていますか?
SU-METAL:今年は新生BABYMETALとして世界中のファンの方に会いに行く年だなって思っています。北米ツアーも前回のツアーからスケールアップした会場でライブができることはすごく嬉しいですし、みなさんに会いに行くのは楽しみです。さらにこのタイミングでウージー(リル・ウージー・ヴァート)さんとのコラボがあって、また層が広がったような感じがしていて、初めて見に来る方も結構いるんじゃないかと思うので、そういう方にもBABYMETALの良さを知ってもらえるようなツアーにできたらいいなって思ってます。
――リル・ウージー・ヴァートとのコラボも驚きましたが、オファーがあっての最初の印象はどうでした?
SU-METAL:信じられなかったです。嘘でしょ?って。デモテープを最初に聞いた時も、よくわからなさすぎて爆笑しました。「なんだこの曲は?」って驚きがあったし、「私はどこを歌うんだろう?」って思って。全然聴いたことがない曲だったんで、とりあえず一回笑ってから、この曲について解析を始めるみたいな作業がありましたね。
MOMOMETAL:こういうジャンルも初めてだったし、そこに私たちの声が入ってるっていうのも不思議な感覚でした。偉大な方とコラボで曲を作らせていただいたのがすごい嬉しかったです。
MOAMETAL:全部聴いて、めっちゃオシャレだなって思いました。初めて聴くような感じで、面白かったです。
――この曲はリル・ウージー・ヴァートをずっと聴いてきたリスナーにとっても聴いたことがないタイプの曲だと思います。
SU-METAL:リル・ウージー・ヴァートさんがすごくBABYMETALのことが好きでいてくれて、自分の好きな音楽を紹介したいから、好きなようにやってくれていいと言ってくださったので。私たちにとっても新しいチャレンジではあったんですけど、その中で暴れさせてもらったっていう感じです。
MOAMETAL:『Pink Tape』のアルバムの中にブリング・ミー(ザ・ホライズン)とのコラボ曲もあったりして、本当にメタル好きなんだなと思って。仲良くしたいです。
――ブリング・ミー・ザ・ホライズンとは、彼らが2020年にリリースした『ポスト・ヒューマン:サバイバル・ホラー』収録の「キングスレイヤー feat. BABYMETAL」でのコラボもありましたね。11月3日にはブリング・ミー・ザ・ホライズン主宰のフェス【NEX_FEST】も開催されます。そこで久々の共演もありますが、どんなことを思っていますか?
SU-METAL:「キングスレイヤー」をずっと聴いてたから、ブリング・ミーさんとしばらく顔を合わせてなかった感じがしなかったというか。昔から仲良くさせてもらっていたし、コロナ期間中だったり、私たちの封印期間中も、この「キングスレイヤー」によって、私たちのファンの方にも新しい情報を届けることができました。ライブでもたくさん歌ってくださって、繋がりを大事にしてくれているのもすごく嬉しいですし、私たちもすごく大事にしていて。だから今回こういう縁で呼んでもらえたことが嬉しいし、久しぶりにまた会えるのが楽しみです。またいろんなことができたら楽しいだろうなって思ってますね。
MOAMETAL:このフェス自体、ずっと前から声をかけてくれて、何年も前から一緒にやりたいねと話していました。やっと実現したフェスだし、久しぶりに会えるのがすごく楽しみです。(ブリング・ミーは)ずっと仲良くしてくれて、会うたびに優しく声もかけてくれる、すごい優しい人たちなので。このフェスで私たち自身もブリング・ミーの良さを伝えたいと思うし、音楽の輪を広げられたらいいなってすごく思ってます。
――改めて、今回のインタビューの中で出てきたコラボ相手の名前がトム・モレロであり、リル・ウージー・ヴァートであり、ブリング・ミー・ザ・ホライズンであるわけで。世界中のいろんなジャンルのアーティストと繋がりが生まれている。客観的に見てとても面白い状況だと思いますが 、ご自身の実感はどうですか?
MOAMETAL:確かにいろんなジャンルの人とコラボさせてもらってるせいか、メタル界隈じゃない人も知ってくれるようになったんです。レッチリもそうだし、以前バックストリート・ボーイズさんのライブを海外で見させていただいたんですけど、その時も知ってくれていたし。BABYMETALが少しでも(メタル界隈以外との)橋渡しになってるんじゃないかなって、コラボのおかげでちょっとずつ自信がついてきてる気がします。
SU-METAL:今まではメタルの人に認めてもらうためのBABYMETALだったというか。メタルをリスペクトしつつ、メタルの中で新しい風を吹かせようという感じだったんです。それを経て、10年経って、今はBABYMETALとして新しいジャンルをどんどん開拓していっているような感じがするんですよ。最近はいろんなアーティストの輪を自分たちが広げていくんだっていう風になってきてるんじゃないかなってちょっと思ってますね。
――メタルというジャンル自体、今はどんどん新しくなっている感じがありますね。いろんなアーティストが既成概念に囚われないことを始めている。そういう時代性と今のBABYMETALがシンクロしているような感じもします。このあたりの実感はどうですか?
MOAMETAL:確かに世代が大きく変わってるし、今まで若手だと言われてた人たちが先陣を切って進んでるのが面白い。そういう若手を認めてくれてるレジェンドたちもいる、その心の広さもすごいと思う。こうやっていろんなジャンルを許容できるメタルがより好きになりました。
SU-METAL:アジアとかオーストラリアを回った時に思ったこととして、ファン層がすごい若かったんです。ポップな感じでメタルを楽しんでるんだなっていう方も多かったり。BABYMETALももともとそういうつもりで、ポップな感じ、ライトな感じでメタルを楽しんでほしい、入り口になってほしいっていうところから始まったアーティストなので。私たちの存在がそういう影響を少しでも与えられていたらいいなって思います。
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