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<コラム>HIKAKIN & SEIKINと日米コラボも実現!ペンタトニックスのクリスマスが今年もやってきた
Text:村上ひさし
ペンタトニックスがニュー・アルバム『ホリデイズ・アラウンド・ザ・ワールド』を発表した。ペンタトニックスといえば、アカペラ。アカペラといえば、クリスマス。今やペンタトニックスの歌声なしにクリスマスはやって来ない、と感じる人も少なくないはずだ。そんな要望に応えるかのように、彼らもほぼ毎年のようにクリスマス・アルバムをリリース。本国アメリカでは彼らのクリスマス・ツアーが恒例イベントと化している。
@pentatonix If you think it looks like a pirate ship….no you don’t 😅 Thank you, Nashville!!! ☺️🎄⭐️
♬ Star On Top - Pentatonix
もはや年末の風物詩となった彼らが、このニュー・アルバム『ホリデイズ・アラウンド・ザ・ワールド』では、世界各国のアーティストたちとコラボを展開している。いわゆる雪がしんしんと降るなか、教会で耳にする聖歌とは、ひと味違う新趣向のクリスマス・ソング集だ。カラフルでユニークで、時にエキゾチックなクリスマス・ソングが並んでいる。
なかでも最も話題を呼んでいるのが、HIKAKIN & SEIKINのゲスト参加だ。両者による初のコラボが実現した。YouTuberとして広く人気を博しているHIKAKINとSEIKINの2人だが、ヒューマン・ビートボックスやアカペラにおいても実力派。以前からペンタトニックスの大ファンだと公言しており、HIKAKINは2015年の彼らの初来日公演時にはライブを鑑賞して、メンバーとは直接対面も果たしていた。しかも今回2人がゲストでフィーチャーされているのが、「ラスト・クリスマス」という誰もが知っているお馴染みの名曲だ。オリジナルは、ジョージ・マイケルを輩出したUKデュオ、ワム!の大ヒット曲。1984年のリリース以来、クリスマスの定番ソングとして、日本でも広く愛されてきた。
英語で一曲を通して歌うのはこれが初めてというHIKAKINとSEIKIN。英語の先生から発音指導を受けながら、レコーディングに臨んだそうだ。HIKAKINいわく「兄弟でここまでめちゃくちゃハモったのも、あそこまでコーラスやったのも初めて」と感想を述べており、デュオとして歌っている部分を特に聴いてほしいという。
アルバム『ホリデイズ・アラウンド・ザ・ワールド』には、日本から参加のHIKAKIN & SEIKINのほか、アメリカ、イギリス、フィリピン、メキシコ、コンゴ、セネガル、レバノンなど、世界各国のアーティストたちが参加。人種や出身地、音楽ジャンルを超えて、ペンタトニックスと共演する。それぞれが母国で人気者だったり、ベテランだったり、クリスマス・シンガーとして知られていたり、バラエティに富んだ顔ぶれだ。なかでもユニークなのが、グレイス・ルクワというコンゴ人のゴスペル・シンガー。礼拝者でもある彼の歌った「クママ・パパ」という曲は、TikTokから火が付いて大ヒット。「ラヴ・ケイム・オン・クリスマス(ジョイ・トゥ・ザ・ワールド×クママ・パパ)」というナンバーに、その曲を組み入れるなど、アイデアも満載だ。
アルバムのオープニング曲「キッド・オン・クリスマス」には、メーガン・トレイナーが参加。“クリスマスには、いつまでも子どものままでいて”と歌われるのは、昨年第一子を出産した彼女の心情だろうか。10月にリリースされた彼女のニュー・アルバム『テイキング・イット・バック』には、ペンタトニックスのスコット・ホーイングも参加。お返し共演が実現した。
アルバムに先駆けてリリースされた「プレイヤーズ・フォー・ディス・ワールド」には、ゲスト参加はないものの、ダイナミックな歌唱でアカペラ・グループとしての本領を発揮する。バラードの女王と呼ばれるダイアン・ウォーレンがペンを執り、シェールが歌ったオリジナル・ソング曲を取り上げ、切々と世界平和を訴える。
今からでも遅くない!?
ペンタトニックス代表曲
Daft Punk
もちろんクリスマス・ソング以外でも、ヴォーカル・マジックをたっぷり聴かせてくれる。HIKAKINとSEIKINの2人が初めて聴いて衝撃だったという、彼らの出世曲「ダフト・パンク・メドレー」は2013年のリリース曲ながら、今なお色褪せない。ダフト・パンクの代表曲が見事にマッシュアップされており、“ホントに声だけで?”と信じられない人が続出したのも頷ける。
Perfume Medley
日本が大好きなメンバーは、日本愛が高じて、こんな曲まで作ってしまった。「Perfumeメドレー」(2016年)と題されたナンバーでは、Perfumeの数々の代表曲が、英語と完璧な日本語とで歌い上げられる。来日公演では、いつも大いに盛り上がるハイライトの一曲となっている。
Midnight In Tokyo feat. Little Glee Monster
昨年発表されたアルバム『ラッキー・ワンズ(ジャパン・デラックス・エディション)』には、東京をテーマにした「ミッドナイト・イン・トーキョー」というオリジナル・ソングを収録。その日本語バージョンには、Little Glee Monsterも参加した。こちらも見事な日本語で歌われている。
I Just Called To Say I Love You
昨年発表されたクリスマス・アルバム『エヴァーグリーン』は、【第65回グラミー賞】でノミネート(授賞式は2023年2月に開催)。これまでに3度ノミネートを受けて、3度とも受賞している彼ら。さて今回は!? 同アルバムには、スティーヴィー・ワンダーのお馴染みの名曲「心の愛(アイ・ジャスト・コールド・トゥ・セイ・アイ・ラヴ・ユー)」のカバーなども収録。
現在アメリカでクリスマス・ツアーを実施中の彼ら。このニュー・アルバムを元にしたファンタジック・ドキュメンタリー『ペンタトニックス:ザ・ワールド・クリスマス』も、ディズニープラスで配信中、さらに2023年3月には、【ペンタトニックス THE WORLD TOUR JAPAN 2023】と題された3年ぶりの来日公演を実施する。
リリース情報
『ホリデイズ・アラウンド・ザ・ワールド』(国内盤)
2022/11/16 RELEASE
SICP-6491 2,640円(tax in.)
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公演情報
【ペンタトニックス THE WORLD TOUR JAPAN 2023】
2022年3月8日(水)大阪・大阪国際会議場(グランキューブ大阪)メインホール
2022年3月9日(木)東京・東京ガーデンシアター
2022年3月11日(土)東京・東京ガーデンシアター
2022年3月14日(火)愛知・名古屋国際会議場 センチュリーホール
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