Special
<2022年JAPAN HOT 100年間首位記念インタビュー>Aimerが振り返る「刺激的な1年間」と「10年間で叶えた夢」
2022年のBillboard JAPAN各種年間チャートの結果が発表された。CDセールスやストリーミング、動画再生回数などを集計した総合ソング・チャート“JAPAN HOT 100”で首位となったのは、2021年9月にデビュー10周年を迎えたシンガー、Aimerの楽曲「残響散歌」。テレビアニメ『鬼滅の刃』遊郭編のオープニングテーマであり、今年上半期の“JAPAN HOT 100”でも首位を獲得した同曲が、下半期も引き続き愛され続け、この1年を象徴するヒット・ソングとなった。
今年10月にアリーナ・ツアー【Aimer 10th Anniversary Final "Cycle de 10 ans"】を開催、来る12月14日にはミニアルバム『Deep down』をリリースし、アニバーサリー・イヤーを締めくくろうとしている彼女がこの1年間の歩み、さらにはデビュー以降の10年間における“ターニング・ポイント”や“叶えた夢”について、メール・インタビューに答えてもらった。
繰り返し飽きずに色んなジェットコースターに乗り続けていたような、
刺激的な1年間でした
――今年の上半期首位を獲得した「残響散歌」ですが、それ以降も多くの音楽リスナーに長く愛され続け、2022年の年間チャートでもトップに輝く結果となりました。率直な感想をお聞かせください。
Aimer:デビュー以来ずっと一緒に歩んできたチームで作ったこの楽曲を、当時想像していた以上にたくさんの方に聴いていただけたこと、本当に嬉しく、胸が熱くなります。とても光栄です。
▲「残響散歌」MV
――Aimerさんにとって2022年はどんな1年間になりましたか?
Aimer:繰り返し飽きずに色んなジェットコースターに乗り続けていたような、刺激的な1年間でした。
――Aimerさんの“心のヒットチャート”があるとして、2022年の1位を選ぶとしたら? 理由も併せて教えてください。
Aimer:音楽に向き合い続けたぶん、ときには音楽を聴くことから遠ざかったりする瞬間もあったりするのですが、リゾ「アバウト・ダム・タイム」には、とてもエネルギーを貰ったので、この曲を。
▲「アバウト・ダム・タイム」MV
――10月に行われた10周年ライブ、素晴らしかったです。改めて今、どんなふうに振り替えることができますか?
Aimer:ありがとうございます。これまでの10年を辿りながら、この先の10年を一緒に描けるように、大切に作ったライブでした。歌いながら、一つひとつの楽曲に纏わる色んな記憶が、ライブ中に映像として脳裏に次々と蘇ってきたのは初めての体験でした。わたしを見つけてくれた一人ひとりの方への感謝を、ライブという形で伝え受け取っていただけて、非常に感慨深かったです。
――この10年間の活動でひとつ、ターニング・ポイントになったと思う瞬間を挙げるとすれば?
Aimer:4枚目のアルバム『daydream』を作ったことは、一つのターニング・ポイントだったと思います。リスペクトするアーティストのみなさんと一緒に音楽を作れたのはデビュー5周年を迎えた当時の自分にとってご褒美のような機会でした。音楽家としてとても刺激を受けましたし、自分のベクトルが外へ向く出来事でした。
――Aimerさんがこの10年間で叶えた夢を教えてください。そして、11年目以降にどんな未来を思い描いていますか?
Aimer:歌い続ける、という一番の夢が本当にありがたい形で、この10年ずっと叶い続けているのを感じます。この先の10年もより貪欲に、様々な音楽を表現、追究したいですし、まだ立ったことのないたくさんのステージへ、応援してくださるみなさんと一緒に行きたいです。
――12月14日に新作ミニアルバム『Deep down』がリリースされます。どんな1枚になりましたか? また、制作過程で印象に残っているエピソードなどがあれば教えてください。
Aimer:「残響散歌」という曲でたくさんの方とまた新しく出会えたことをきっかけに、“次の10年に入る最初に、今まで自分が出会ってこなかった視点で楽曲を作ってみたい”という想いをひとつのテーマにしたアルバムです。ツアー中に制作した曲も多々あり、「Ivy Ivy Ivy」は各地で出会えたあなたのことも思い浮かべながら作りました。
――表題曲「Deep down」は、アニメ『チェンソーマン』のエンディング・テーマです。オファーが来たときの第一印象は? また、Aimerさんは『チェンソーマン』をどんな作品として捉え、どんな部分を音楽に昇華させたいと感じましたか?
Aimer:わたしがオファーをいただいたのは“物語が一気に深いぬかるみに落ちていく”回だったので、そのエンディングの音楽に適任だと思っていただけたことをまずはとても嬉しく感じました。担当回に満ちている『チェンソーマン』のダークな部分を象徴するような、心の奥の底の、さらに奥の底を、両手でなぞるような曲にしたいと思いました。
――『Deep down』の収録曲で最もチャレンジングだった曲、自身にとって新しい領域を切り開いたと思う曲があれば教えてください。
Aimer:どの曲も少しずつ今までになかった視点から作った曲ではありますが、「Deep down」は、これまでのどの楽曲より闇の底に触れられたような気がして、特に自分でも気に入っています。
――最後に、読者/リスナーのみなさんにメッセージをお願いします。
Aimer:「残響散歌」でわたしを知ってくださったみなさんにも、新しいミニアルバム『Deep down』をはじめ、この10年で紡いできたわたしの音楽に少しでも触れていただけたら、とても嬉しいです。
関連商品