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マライア・キャリー来日記念盤ベスト・アルバム『マライア・キャリー ジャパン・ベスト』発売記念特集
マライア・キャリーが、4年ぶりとなる来日公演を果たす。2018年10月29日の大阪市中央体育館、10月31日と11月1日に日本武道館で開催される公演のチケットは追加席も残りわずかで、日本のファンがいかに、マライアの再来を待ち望んだかが伺える反響をみせた。
待望となる4年ぶりの来日公演に合わせ、日本初企画となる来日記念盤のベスト・アルバム『マライア・キャリー ジャパン・ベスト』が2018年10月17日にリリースされた。本作に収録された全19曲は、彼女のキャリアを語るうえで欠かせない重要なタイトル。洋楽史上最多セールス(360万枚)を記録した1998年のベスト『The Ones』に収録されなかったナンバーや、アイランド・デフ・ジャム移籍後のNo,1ヒット 、ソニー傘下のエピック・レコード復帰後初のシングル「インフィニティ」(2015年)も収録された、日本企画盤ならではの内容となっている。
そこで、来日公演と『マライア・キャリー ジャパン・ベスト』リリースを記念して、本作に収録された大ヒット曲と共に、マライアの輝かしいキャリアを振り返っていきたい。
ベスト・アルバム収録の大ヒット曲から振り返るマライアの軌跡
1990年5月「ヴィジョン・オブ・ラブ」でデビューしたマライア。同曲は、米ビルボード・ソング・チャート“HOT100”で通算4週のNo,1をマークし、翌6月に発表したデビュー・アルバム『マライア・キャリー』も、翌1991年の年間アルバム・チャート1位に輝くメガ・ヒットを記録した。アルバムからの2ndシングル「ラヴ・テイクス・タイム」も続けて全米1位を獲得。この2曲は、ジャパン・ベストにも収録されている。本作への収録は見送られたが、デビュー作からは「サムデイ」、「アイ・ドント・ワナ・クライ」が4曲連続で1位を記録し、彼女の華々しいキャリアがスタートした。
▲Mariah Carey - Vision Of Love
1991年8月には、 ベスト盤にも収録されたシングル「エモーションズ」を発表。この曲で5曲連続の全米1位をマークし、ビルボードの歴代記録を塗り替える。今年6月にリリースしたドレイクの新作『スコーピオン』収録の「エモーションレス」には、同曲の<12″ Club Mix>がサンプリングされていて、若い世代にも知名度を高めた。翌9月には2ndアルバム『エモーションズ』をリリース。No.1獲得は逃したが、「キャント・レット・ゴー」(2位)や、「メイク・イット・ハップン」(5位)がTOP5入りを果たしている。
▲Mariah Carey - Emotions
1992年 6月リリースした MTVの『アンプラグド・ライヴ』からは、トレイ・ロレンツとデュエットした、ジャクソン5の全米No,1ヒット「アイル・ビー・ゼア」が同1位を獲得。ライブでは他アーティストとコラボするなど人気の高いナンバーで、本ベスト盤にも収録されている。翌1993年リリースの3rdアルバム『ミュージック・ボックス』からは、「ドリームラヴァー」や「ヒーロー」などのNo,1ヒットが生まれ、アルバムは初のダイヤモンド・アルバム(1000万枚)に認定。本作からは、その2曲に加え、バッドフィンガー(ニルソン)のカバー「ウィズアウト・ユー」(3位)の計3曲が、『マライア・キャリー ジャパン・ベスト』に収録されている。
▲Mariah Carey - Without You (Official Video)
1994年は、ドラマ『29歳のクリスマス』の主題歌に起用された「恋人たちのクリスマス」が、日本だけでミリオンセラーを記録し、マライアの日本人気を不動のものにした。“クリスマスの定番曲”として受け継がれ、同ベスト盤にも収録されていることは言うまでもない。この曲が収録されたアルバム『メリー・クリスマス』は、日本だけで220万枚、ワールドセールスは1500万枚を記録。クリスマス・アルバムとしては(2018年時点で)最大のヒットとなった。2017年は、マライアが2015年に執筆し75万部を売り上げたベストセラー絵本を元に、本人が製作総指揮をとったアニメーション映画『マライア・キャリー クリスマスにほしいもの』も公開され、話題となった。
▲Mariah Carey - All I Want For Christmas Is You
同1994年は、故ルーサー・ヴァンドロスのカバー・アルバム『ソングス』から、ダイアナ・ロス&ライオネル・リッチーのリメイク「エンドレス・ラヴ」が全米最高2位を記録。このルーサーとのデュエットは、ベスト盤にも厳選されている。1995年発売の5thアルバム『デイドリーム』も、2作目のダイヤモンド・アルバムに認定され、ビルボード歴代最長記録となる16週の全米首位をマークした、ボーイズⅡメンとのデュエット曲「ワン・スウィート・デイ」、「ファンタジー」(8週)、「オールウェイズ・ビー・マイ・ベイビー」(2週)の3曲がHOT100チャート首位を獲得。ベスト盤には、その3曲と、ジャーニーのカバー曲「オープン・アームズ」の計4曲が選ばれた。
▲Mariah Carey, Boyz II Men - One Sweet Day
1997年リリースの6thアルバム『バタフライ』からは、「ハニー」と「マイ・オール」の2曲が首位を記録し、前者がベスト盤に収録されている。1999年の7thアルバム『レインボー』からは、本ベスト盤収録の「サンク・ゴッド・アイ・ファウンド・ユー feat.ジョー & 98°」と、「ハートブレイカー」の2曲が全米No,1ヒットを記録。数々の功績を残し、デビューから10年在籍したソニーを離れ、ヴァージン・レコードに移籍するが、2001年に公開した映画『グリッター』とサントラが不発に終わり、2002年には早くもアイランド・デフ・ジャム・ミュージック・グループに移籍する。
▲Mariah Carey - Honey (LP Version)
移籍後初のアルバム『チャームブレスレット』からは、ファンの間でも高い人気を誇る極上バラード「スルー・ザ・レイン」がベスト盤に収録された。そして、2005年には10作目となるスタジオ・アルバム『MIMI』をリリース。本作からは、全米14週の首位をマークした、2000年代、そして自身最大のヒット曲「ウィ・ビロング・トゥゲザー」(ベスト収録)や、「シェイク・イット・オフ」(2位)などのヒットが輩出され、第二期ブレイクを果たす。本作の続編となる『E=MC2〜MIMI第2章』(2008年)も全米アルバム・チャート1位を獲得。ジャパン・ベスト収録の1stシングル「タッチ・マイ・ボディ」が18曲目のNo,1に輝き、エルヴィス・プレスリーの17曲を上回るビルボード歴代首位獲得総数2位に浮上した(1位はビートルズの20曲)。
▲Mariah Carey - Touch My Body
エミネムとのバトルが話題となった「オブセスト」(全米7位)などのヒットが生まれた、2009年発売の12作目のアルバム『メモワール』、『メリー・クリスマス』の続編となるクリスマス・アルバム第二弾『メリー・クリスマスⅡユー』を2010年に続けてリリースし、2014年には5年振りとなるオリジナル・アルバム『ミー。アイ・アム・マライア』を発表。本作でアイランドを離れ、翌2015年にはソニーに再び移籍。ベスト盤『#1 インフィニティ』の発売と、収録曲のお披露目ショー『Number 1 to Infinity』をラスベガスで行い、大盛況を収めた。以降、近年はライブを中心に活動してきたマライアだが、『ミー。アイ・アム・マライア』(2014年)以来4年ぶり、通算15作目のスタジオ・アルバム『コーション』が2018年11月16日にリリースされることが今週発表された。
リリース情報
『マライア・キャリー ジャパン・ベスト』
- マライア・キャリー
- NOW ON SALE
- 国内盤 | SICP-31220
- ※高品質Blue Spec CD2仕様
- ※歌詞・対訳 / 解説付
- [定価:¥ 2,500(tax in.)]
- 詳細・購入はこちらから>>
来日公演情報
【Mariah Carey Live in Concert Japan Tour 2018】
2018年10月29日(月) 大阪・大阪市中央体育館
2018年10月31日(水)、11月1日(木) 東京・日本武道館
OPEN17:30 START19:30
詳細:https://www.hipjpn.co.jp/live/mc2018/
関連リンク
Text: 本家一成
通算15作目の待望のニュー・アルバムを11月にリリース!
来たる新作からのリード・トラックとして、2018年9月18日に新曲「GTFO」をリリース。タイトルは「Get The Fuck Out (失せて)」を意味するもので、本人曰く、元婚約者ジェームズ・パッカーとの破局について歌ったものだという。この曲は、ドレイクのNo,1ヒット「ワン・ダンス」(2016年)などを担当した、ナインティーン・エイティファイヴによるプロデュースで、ソングライターには、リアーナやカミラ・カベロを担当したビビ・ブレリーや、トロント出身の音楽プロデューサー=ジョーダン・マンズウェルが参加している。ポーター・ロビンソンの「グッドバイ・トゥ・ア・ワールド」(2014年)をネタ使いしたミッドテンポのR&Bで、マライアのシングルとしては少し地味な印象を受けるが、聴けば聴くほどハマる、中毒性が高い曲。「ファンにとってあまり重くならない曲を最初に届けたかった」 とコメントしているが、(良い意味で)結構ヘヴィ。
▲Mariah Carey - GTFO
そして、新作からの正式な先行シングルとして10月10日にリリースされたのが、「ウィズ・ユー」。「GTFO」とは対照的に、「どうしていいか分からない/でもあなたとの愛は本物/あなたとともに」と歌う、マライアの王道ともいえる壮大なピアノ・バラードだ。同日に公開されたモノクロのミュージック・ビデオも、L.Aの街並みが美しく描かれた、上品な仕上がりになっている。この曲は、カーディ・Bやポスト・マローン、エレ・マイなど、今をときめく人気アーティストを多数手掛けるDJマスタードによるプロデュースで、ビヨンセやリアーナに楽曲提供したプリンス・チャールズも制作に携わっている。現地時間9日に行われた<アメリカン・ミュージック・アワード 2018>では、10年ぶりの出演を果たし、圧巻のパフォーマンスで観客・視聴者を魅了した。
▲Mariah Carey - With You (Live from the American Music Awards)
この2曲が収録される待望の新作について、「最高の状態で、とても楽しくつくることができた」とコメントしているマライア。「とても快活で陽気で楽しい曲もあれば、心の深い奥底にある想いのものもある」ということで、彼女らしい、バラエティに富んだ“ファンの期待する”作品を届けてくれることは間違いないだろう。「生き生きとした気持ちになるものにした」というポジティブなコメントと、「作曲家そして歌い手として自分を表現できた」という作品への自信。これは期待大だ。
CAUTION 🔥 NOVEMBER 16 pic.twitter.com/uZahorDGdZ
— Mariah Carey (@MariahCarey) 2018年10月15日
そして、来たる来日公演への期待も高まる。マライアは、既に10月13日にさいたまスーパーアリーナで行われた<ワールド・ブロックチェーン・フェスティバル2018>という仮想通貨関連のイベントのため来日し、パフォーマンスを行ったばかりだが、SNSには「全力のパフォーマンスに感動!」、「圧巻のステージに大満足」など、絶賛コメントが多数投稿されていた。間もなく開催される来日公演では、それ以上の素晴らしい生歌を披露してくれるに違いない。まずは『マライア・キャリー ジャパン・ベスト』でおさらいを。そして、4年ぶりの生マライアを、存分に堪能していただきたい。
@MariahCarey thank you so much for the beautiful show!!! I enjoyed ya much!!! #lambily #aishitemasu 💕💕💕💕💕 pic.twitter.com/rflzYK3IDd
— Dr. Kotaro (@GoldenPetalsJP) 2018年10月13日
日本初企画盤の企画者からコメントが到着!
「マライア本人が選曲した内容となっています。」
今回の『マライア・キャリー ジャパン・ベスト』は、4年ぶり来日公演を記念し作成したもので、初めて日本企画ベスト盤の作成を実現することができました。
これまでのマライアの代表するベスト盤といえば、全米NO.1を収録したばかりを集めた2タイトル『The Ones』(1998年に発売し、360万枚という日本洋楽史上最高セールス記録し世界でベスト・セラーとなった)と、ソニー・ミュージック傘下のエピック・レコードに復帰しリリースした『#1 インフィニティ』(2015年発売)の2タイトルがありますが、今回のベスト盤は、全米NO.1というテーマに偏らず、日本でストリーミングやダウンロードで良く聞かれ人気の楽曲や、ファン投票の結果などのデータをベースに、マライア本人が選曲した内容となっています。「ウィズアウト・ユー」「オープン・アームズ」「スルー・ザ・レイン」などが特別収録され、「ヒーロー」「オールウェイズ・ビー・マイ・ベイビー」「恋人たちのクリスマス」を始めとしたソニー・ミュージック傘下コロンビアでの第1黄金期、そして「ウィ・ビロング・トゥゲザー」「タッチ・マイ・ボディ」といったユニバーサル・ミュージック傘下アイランド・デフ・ジャムでの第2黄金期の欠かせない楽曲までを網羅し、輝かしいキャリアとレーベルを越えた真の“ベスト”と言える内容となります。全19曲を収録し、マライアの商品としてはこちらも初となるグッズ付CD(初回生産限定盤は、オリジナル・ハンカチ付)と、通常盤の2形態で発売致します。今回の来日のための予習に欠かせないアルバムでもあり、今後は、日本で代表するマライア・ベスト盤としても愛される商品として残っていくことを願っています。
リリース情報
『マライア・キャリー ジャパン・ベスト』
- マライア・キャリー
- NOW ON SALE
- 国内盤 | SICP-31220
- ※高品質Blue Spec CD2仕様
- ※歌詞・対訳 / 解説付
- [定価:¥ 2,500(tax in.)]
- 詳細・購入はこちらから>>
来日公演情報
【Mariah Carey Live in Concert Japan Tour 2018】
2018年10月29日(月) 大阪・大阪市中央体育館
2018年10月31日(水)、11月1日(木) 東京・日本武道館
OPEN17:30 START19:30
詳細:https://www.hipjpn.co.jp/live/mc2018/
関連リンク
Text: 本家一成
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