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CNCO 日本独自企画デビュー・アルバム『CNCO(ジャパン・エディション)』発売記念特集

CNCO

 今年の暑い夏にも匹敵する灼熱のラテンの地から、平均年齢20歳の5人組ボーイズ・グループ=CNCO(シー・エヌ・シー・オー)が、日本独自企画盤『CNCO (ジャパン・エディション)』と共に、2018年7月25日に待望の日本デビューを果たした。ワン・ダイレクションやフィフス・ハーモニー、リトル・ミックスと同様にオーディション番組をきっかけに結成され、世界中で人気を博すグループに成長しつつある彼ら。今最も注目すべき南米発のボーイズ・グループ=CNCOについて、ここで紹介していきたい。

南米発5人組ボーイズ・グループ=CNCO

 ワン・ダイレクション、フィフス・ハーモニーを生んだ音楽プロデューサー=サイモン・コーウェルと「リヴィン・ラ・ヴィダ・ロカ」(1999年)の世界的大ヒットで知られるリッキー・マーティンがプロデュースするラテン版人気オーディションTV番組『ラ・バンダ』で勝ち残った5人によって、2015年に結成されたCNCO(シー・エヌ・シー・オー)。グループ名は、スペイン語の数字5(Cinco)から由来。キューバ出身のエリック、ドミニカ共和国出身のリチャード、プエルトリコ出身のザブディエル、エクアドル出身のクリストファー、アメリカ出身(メキシコ系アメリカ人)のジョエルという異なる出身国をもつメンバーで構成されている。年齢は17歳~22歳で、平均年齢20歳の5人組だ。



▲CNCO - Integrantes / La Banda Final


 『ラ・バンダ』で勝ち残った5人には夢のような特典が付いていた。1つは、ソニーとのレコード契約、そしてもう1つは、リッキー・マーティンが最初の2年間、CNCOのマネージャーを務めるという条件だった。CNCOとして活動を開始した5人は、2016年にリッキー・マーティンのツアーの前座を務めることに。最初のショーはニューヨークのタイムズ・スクエアでのステージとなった。その後のリッキーとのツアーでは、約4万人の観客の前でパフォーマンスを披露。オーディションを受けていた頃には想像もできなかったであろう経験を短期間で積み重ねていくことになる。リッキーとの経験についてリチャードは、「本当に驚きだったけど、素晴らしい時間を過したよ。リッキーからすごく沢山のことを学んだしね。彼は最初からずっと、僕達と一緒に仕事をしてくれてて、これからもずっと僕達を支えてくれる存在だよ。サイモン・コーエルも同じだよ。だから、このビッグな2人が僕達の人生についててくれて、僕達は本当に恵まれてるよ。」とインタビューで語っている。



▲CNCO - Devuélveme Mi Corazón - Times Square New York 2016


 そして、2016年8月。遂にCNCOとして初めてのアルバムをリリースすることになる。ファースト・アルバム『プリメラ・シータ』は、ポップ、レゲトン、ラテンの要素を盛り込み、キャッチーで開放感あふれる内容となっており、ビルボード・ラテン・アルバム・チャートで1位を獲得。今作に収録されている楽曲「Reggaetón Lento(Bailemos)|邦題: 恋のレゲトン・レント」が、YouTube におけるワン・ダイレクション「ホワット・メイクス・ユー・ビューティフル」のMV再生数(9.5億回)を上回る、13億回超えで大ヒットを記録した。今楽曲のヒットについてリチャードは、「僕達にとって沢山の扉を開いてくれた曲なんだ。」と語り、曲の内容については、「僕達は子供の頃、レゲトンに合わせてよく踊ってたんだ。スローなレゲトンで踊りやすくて、パーティとかでよくかかってたんだよ。それで、この曲では“スローなレゲトンで踊ってたあの頃に戻ろう。昔みたいに踊ろうよ”って歌ってるんだ。」と話す。この曲を聴くと自然と身体が動き出してしまうのも否めない。



▲CNCO - Reggaetón Lento (Bailemos)




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 続く2017年4月には、セカンド・アルバム『CNCO』をリリース。ツアー中に6~7か月かけて制作されたという本作は、ファースト・アルバムよりもパーソナルで、彼ららしい、そして新しい未来のサウンドが詰まった作品になっている。このセカンド・アルバムもビルボード・ラテン・アルバム・チャートで1位を記録し、2作連続の首位を獲得となった。同作に収録されている、リトル・ミックスとの英語バージョン「Reggaetón Lento(Remix)|レゲトン・レント (リミックス)」が、UKシングル・チャートにおいて最高5位を記録するなど、ヨーロッパ各国にもその人気を拡大していく。また、2017年にはエンリケ・イグレシアス&ピットブルのツアーのサポート・アクトにも抜擢。さらに同年には自身初の単独ツアー40公演を完売させ、2017年のビルボード・ラテン・ミュージック・アワードでは、年間新人賞含む3部門受賞するなど、既にラテン諸国やヨーロッパで大ブレイクを果たしている。この大ブレイクでファンが取ったクレイジーな行動は?というインタビューの質問に、「ファンが楽屋の通風口に忍び込みんだ」という驚きのエピソードを語った。ただ彼らはそういったファンのクレイジーな行動にも愛を感じ、彼らをサポートし続けてくれるファンに常に感謝しているようだ。



▲CNCO, Little Mix - Reggaetón Lento (Remix) [Official Video]


 現在、世界的に巻き起こっているラテン・ポップ・ムーブメントが彼らの成功を後押ししているという事実は少なからずあるだろう。2018年のグラミー賞で主要2部門にノミネートされ、米ビルボード・ソング・チャートで通算16週目の首位を獲得したルイス・フォンシ&ダディ・ヤンキーの「デスパシートfeat.ジャスティン・ビーバー」や、カミラ・カベロがファレル・ウィリアムスらと共作し、母国キューバを想い歌う全米・全英 No.1ヒット「ハバナ feat. ヤング・サグ」、そのファレルとカミラの 2 人による豪華コラボ・シングル「サングリア・ワイン」、そして直近では、カーディ・Bの「アイ・ライク・イットfeat.バッド・バニー&J.バルヴィン」など、ラテンのサウンドが今の音楽シーンに求められているのだ。このブームに対しジョエルは、「すごく喜んでるよ。僕達は、僕達のラテンルーツをすごく誇りに思ってるから。ダディー・ヤンキー、ジャスティン・ビーバー、ルイス・フォンシ、それからカミラがラテンの曲をヒットさせたおかげで、僕達にもドアが開かれて、様々な国で僕達が知られるようになったんだよ。だからすごく嬉しいし、ラテン・ミュージックの人気が、今後も廃れずにずっと続いて行くことを願ってるよ。」とラテン音楽の広がりが彼らのブレイクにも繋がっていると語った。

 また一方で、最近のアメリカでは、中南米からの移民とその子孫であるラティーノ市民への風当たりが強くなってきている現状もある。このことに対しては、「アメリカで今起きていることは、本当に悲しいことだよ。でも僕はこう言いたい。ひとつのコミュニティとして、ラティーノたちは固く結束している。この壁をきっと乗り越えて、解決できると信じている。これまでも僕らは常にそうやって試練を克服してきたからね。そしてラティーノの人たちみんなに、なんだって実現可能なんだと伝えたいんだ。ほら、僕ら5人を見てよ。みんな以前は、アメリカで暮らすごく普通のラティーノ・キッズだった。ごく普通の生活をしていた。そしてある日チャンスを与えられて、それをつかんで、やるべきことを力いっぱいやって、今こうして活動している。だから僕らが訴えたいメッセージはとにかく、“ネヴァー・ギヴ・アップ”に尽きるね。」とポジティブなメッセージを残した。



▲CNCO - Bonita (Official Video)


 そんな彼らが、これまでにリリースしているアルバム2作品の魅力を詰め込んだ国内盤ボーナストラックを含む全22曲収録の豪華仕様のアルバム『CNCO(ジャパン・エディション)』と共に本格的に日本進出する。これからCNCOを知りたいと思っている人にもとっておきの1枚だ。デビューから僅か2年で、ラテン・ポップ・ミュージックを代表するボーイズ・グループとして大きく羽ばたいたCNCO。この5人組が、2018年のポップ・シーンでこれからどんな新しいムーブメントを巻き起こしていくのか注目していきたい。



▲CNCO, Yandel - Hey DJ (Official Video)


CNCO「CNCO(ジャパン・エディション)」

CNCO(ジャパン・エディション)

2018/07/25 RELEASE
SICP-5803 ¥ 2,420(税込)

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Disc01
  1. 01.恋のレゲトン・レント (国内盤ボーナス・トラック)
  2. 02.ソロ・ヨ
  3. 03.ヘイ・DJ
  4. 04.セ・ブエルベ・ロカ
  5. 05.マミータ
  6. 06.フィエスタ・エン・ミ・カサ
  7. 07.ノチェ・イノルビダブレ
  8. 08.ボニータ
  9. 09.エストイ・エナモラード・デ・ティ
  10. 10.マラ・アクティトゥー
  11. 11.ミ・メディシーナ
  12. 12.ファン・エナモラーダ
  13. 13.ノ・メ・スエルテス
  14. 14.デムエストラメ
  15. 15.レゲトン・レント (リミックス)
  16. 16.マミータ (国内盤ボーナス・トラック)
  17. 17.キシエラ (国内盤ボーナス・トラック)
  18. 18.タン・ファシル (国内盤ボーナス・トラック)
  19. 19.プリメラ・シータ (国内盤ボーナス・トラック)
  20. 20.パラ・エナモラルテ (国内盤ボーナス・トラック)
  21. 21.デブエルベメ・ミ・コラソン (国内盤ボーナス・トラック)
  22. 22.ボルベルテ・ア・ベール (国内盤ボーナス・トラック)

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