Special
モーニング娘。'18尾形春水卒業記念12期全員インタビュー
素の私らしさをみんなが受け止めてくれたから「もうキャラはいらないな」
モーニング娘。史上最も健気だったメンバー、尾形春水卒業記念インタビュー解禁。12期4人の出逢い~不器用ながらに深め合ってきた絆の物語、鞘師里保への憧れから始まったモーニング娘。人生、苦悩とその先に見出だした答え、尾形春水から同期3人へ、3人から尾形春水へのエール、ファンへのメッセージ等々ぜひご覧ください。
グループからは卒業してしまいますけど、4人の12期は永遠だと思っています。
--6月20日【モーニング娘。誕生20周年記念コンサートツアー2018春~We are MORNING MUSUME。~ファイナル 尾形春水卒業スペシャル】@日本武道館の開催を直前に控えた今の心境を聞かせてもらえますか。
羽賀朱音:さっき、車で移動しているときにはーちん(尾形春水)と「卒業まであとちょっとだね」って話していたんですけど、でも本当にみんなまだ実感がなくて。だから当日を迎えるまで実感しない気がします。 牧野真莉愛:武道館まであともう少しなんですけどね。 野中美希:私たち12期メンバーもそうですけど、他のメンバーもあんまり実感が湧いてないんじゃないかな。春水ちゃん自身もわりとマイペースなタイプなので、あんまり「もうすぐ卒業やで」みたいな感じを醸し出してこないし、いつも通りの春水ちゃんでいてくれているから通常運転な感じで日々が過ぎていっているんですけど、私はこのまま卒業の日までいつも通りで過ごしたいなと思っています。 尾形春水:最近、私以外のメンバーはみんな舞台【ファラオの墓~蛇王・スネフェル~】をやっていて、メンバーと過ごす時間が全然なくって、私ひとりのお仕事が多くて、私自身はそこでやっと少し実感はしているんですけど、まだ全身では理解してなくて……不思議な感覚なんですよね。でもファンの皆さんが握手会で「はーちんにもう会えなくなる」って泣いて下さっている姿を見ると「そっか。会えなくなるのかぁ」と寂しくはなりますね。でも私は最後まで笑顔で卒業したいなと思っています。--今、12期はどんな4人組になれたなと感じていますか?
モーニング娘。'15『青春小僧が泣いている』(Morning Musume。'15[An Adolescent Boy is Crying]) (Another Ver.)
一同:(笑)
尾形春水:あと、4人で話すことも多くなったし、12期だけのイベントもあったからLINEグループでもいっぱいお話したりとか、私は返信するのがすごく遅いんですけど。一同:うんうん。
尾形春水:遅いんですけど(笑)、4人のLINEグループが動くことも多くなって嬉しいなと思ったり、逆に6月20日以降は「この曲やりたいね」とかそういう会話はしなくなるからちょっぴり寂しいような、そんな気持ちです。 牧野真莉愛:最初よりは確実に仲良くなったと思います。最初は初対面だし、育った環境も全員違うし、性格も全員違うし、みんなマイペースというのもあったから。でもさっき春水ちゃんが言ったように「12期のイベントをやるから」とか「はーちんが卒業しちゃうから」とかそういうことがあってより良い関係になれたところもあるし、はーちんの卒業が決まる前からもすごく仲良くはなっていたんですよ。 羽賀朱音:ここ1年、すごく仲良かった。--ここ1年(笑)。その前はどうだったのですか?
野中美希:仲が悪かった訳ではないんですけど! 羽賀朱音:だんだんだんだん…… 牧野真莉愛:深まった! 尾形春水:その前よりも深まったし、話すことも多くなったので、それはすごく嬉しいなと思います。--モーニング娘。の歴史を振り返ると4人同期って多いじゃないですか。4期、5期、6期、近いところで言うと9期、10期もそうですよね。なので、比較されることもあったと思うんですけど……
牧野真莉愛:ありますね。10期さんはいっぱいケンカもしてすごく仲が良い。でも12期はケンカしたこともないし、ぶつかり合ったりしたこともないから、9期さんと似てるとよく言われますね。 野中美希:9期の生田さん(生田衣梨奈)と先日お話していて、そのときも「12期は9期に似てるよね!」みたいな話をしていたんですよ。9期さんも鞘師さん(鞘師里保)や鈴木さん(鈴木香音)が卒業されるときに前より絆が深まったから「12期も誰かが卒業するときに絆が深まるんだろうね」というずっと前からして下さっていたんですけど、本当にそうなったので「やっぱり似てる」って。--どうなんですか? 4人でなくなってしまうのは。
野中美希:春水ちゃんはモーニング娘。というグループからは卒業してしまいますけど、12期はずっと4人なので。もしかしたらその先も私たちのLINEグループはずっと動いているかもしれないし、もっと絆が深まるかもしれないので、4人の12期は永遠だと思っています。--ここまでの話を聞く限り、12期は徐々に絆を深めていったようですが、初めて尾形春水という女の子と出逢ったときはどんな印象を抱きましたか?
尾形春水:黄色い時計やろ(笑)? 野中美希:そう! オーディションのときに一緒に合宿審査とか参加していたのが春水ちゃんで、でもそのときはあんまり喋らなかったんですよ。で、ただただ印象に残っていたのは、その尾形春水ちゃんという子が腕に結構ゴツい、黄色い時計を付けていたんです。だからそれで見分けていたぐらいの印象(笑)。黄色い時計=尾形春水ちゃん。だから12期メンバーとして初めて出会ったときも「あ、黄色い時計の子だ!」と思って……--それ以外の印象はなかったんですか?
野中美希:それ以外の印象はなかったです。一同:(笑)
野中美希:何故かと言うと、今なら色白の女の子=尾形春水ちゃんという覚え方をすると思うんですけど、その当時の春水ちゃんは高校1年生で陸上部に入っていて日焼けをしていたんですよ。だから色白のイメージもなく、ただただ黄色い時計のイメージ。--じゃあ、黄色い時計をしていなかったら判別がつかなかった?
野中美希:つかなかったです!--羽賀さんはどうでした?
羽賀朱音:トリプルサルコウのイメージでした。一同:(笑)
羽賀朱音:スケートをやっていると聞いたときに「トリプルサルコウが出来る」って言ったんだっけ? 尾形春水:メイクさんに「ダブルアクセルが得意で、トリプルサルコウがどうこう……」みたいな話をしていたら、そのメイクさんから「トリプルサルコウ」ってしばらく呼ばれていたんです。 野中美希:あだ名がサルコウだったんです(笑)。 羽賀朱音:みんなが「サルコウ、サルコウ」呼んでるからトリプルサルコウのイメージしかなくて。あとは、大阪の子だったから「大阪のテンションについていけるかな?」と思ってました。でもそれからしばらく経つと、私の3つ上だったので、わりとおねえさんじゃないですか。私はまだ中学に上がったばっかりで、はーちんは高校生。で、私は高校に憧れを抱いていたから、高校の話を聞けるのがすごく嬉しくて! 動画編集とかそういう進歩していることをしてるから…… 尾形春水:進歩していること(笑)。 羽賀朱音:最新の技術を使ったことをしているから! 野中美希:最新のJKみたいな。ひとりだけ高校生だったので。 羽賀朱音:そう! だからそれが憧れでした。私にとってケータイは連絡を取るもの。ちょっと写真を撮るものでしかなくて、画像編集とか動画編集とかしたことがなかったので、そんなJKなはーちんが羨ましくて憧れていました。- 鞘師さんへの憧れ~「気付いたらみんなはーちんのオタになってる」
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鞘師さんへの憧れ~「気付いたらみんなはーちんのオタになってる」
--牧野さんは?
牧野真莉愛:私は春水ちゃんの歳が分からなかったんです。最初に会ったとき、まだ自己紹介をする前に「この子は何歳なんだろうな? 年下に見えるけど、こう見えて意外と年上なのかな?」とずっと思っていたのが第一印象です。でもいちばん年上だと知ってからは「じゃあ、この12期のおねえちゃんとして先頭に立ってくれる人なんだな」と思いました。--そんな印象を抱かれていたデビュー当時はどんな心境だったんですか?
尾形春水:私はそれまで普通に大阪で高校生をしていたから、高校の友達とかスケート時代の友達に「9月30日、ニュース見とってや」と伝えて東京に行って……--自ら予告をしていたんですね(笑)。
尾形春水:そうなんですよ!「学校休むのなんで?」みたいな感じになったから、「いや、LINEニュースとか見といて」みたいな感じで(笑)。それで東京に行ったんですけど、東京にはオーディションと顔合わせのときぐらいしか行ったことがなかったから、東京に行けること自体もすごく嬉しくてワクワクしていました。だからそのときは「ただの高校生が東京にやってきましたー!」みたいな軽い楽しい気持ち。--そもそも何がきっかけで「アイドルになりたい、モーニング娘。に入りたい」と思ったんでしょうか?
尾形春水:モーニング娘。に入る前の中学校3年生までフィギュアスケートを10年間やっていたんですけど、そこでは自分のいろんな目標があって、その中で「6級を取る」という目標があったんです。それを叶えたときに「普通の生活がしたいな」と思って、それまでスケートの練習尽くしだったので、「高校生になったら普通に部活も入りたいし」と思ったりしながらスケートを辞めて、実際に高校生になったら陸上部に入って、いわゆる普通の生活をしていたんですよね。でもそうなるとあんまり人から見られることもないじゃないですか。フィギュアスケートをやっていたときは、大きなリンクにひとりで立って人から見られている。そんな環境に10年間いたから、それがなくなって「私は舞台に立ったり、人に見られることが好きだったんだな」と初めて気付いて。--なるほど。
尾形春水:だったら「もっと大きな表現の舞台で自分を表現したいな」と思って、そのときにYouTubeを観ていたら、元々モーニング娘。の動画をよく観ていたから関連動画にオーディションの情報が出てきて、その年齢制限が高校1年生までだったんですね。「じゃあ、私はここを逃したらモーニング娘。にはなれないんだ」と分かったから、絶対に受からないだろうなとは思いながらも最後のチャンスとして、歌もダンスもやったことないけど「挑戦だけはしてみよう」と思って受けました。--加入当初は「鞘師里保さんを尊敬していています。鞘師さんのようになりたい」みたいな話をよくされていたと思うんですけど、そもそも鞘師さんにはどんな印象を抱かれていたんですか?
尾形春水:最初にお会いしたときは「あ、本当にいたんだぁ」みたいな(笑)。画面の中でしか見たことがなかったから、モーニング娘。のメンバーさんたちが初めて目の前に出てきたときは「ほんまもんやぁ!」って感じだったんですよ。ステージを観てると大きくて迫力あるように見えるんですけど、楽屋とかで会うとちっちゃくて可愛らしいし、最初はとにかくワクワクしていましたね。その中で鞘師さんに惹かれたのは、同じ歳だったからかもしれないです。--同じ歳の先輩であり、エースだった訳ですね。
モーニング娘。'14 『What is LOVE?』 (MV)
--活かせなかったんですね(笑)。
尾形春水:活かせなかったんですけど、その真ん中で踊っている格好良い鞘師さんに憧れていました。--そんな鞘師さんに憧れて加入してから約3年半、自分はどんなアイドルになれたと感じていますか?
尾形春水:えー!? 自分ではあんまり分からないんですけど……--では、まず同期の皆さんから聞いてみましょうか。
野中美希:春水ちゃんは、本当にザ・アイドル。ファンの方をメロメロにする力があるんですね。だからすごく応援したくなるんです。「がんばって! はーちん!」って。好きになっちゃうタイプのアイドルだと思うんですよ。握手会に行ったらイチコロで好きになると思います。会っちゃったら絶対に好きになる。メンバーの中でも本当にファンの人を好きにさせる能力が高い。みんなズッキューン!ってやられちゃう。--じゃあ、尾形さんはファンをメロメロにさせるだけさせておいて去っていってしまう訳ですね。
野中美希:いや、本当に! 尾形春水:罪な女ですね(笑)。 野中美希:罪な女なんですよ! 羽賀朱音:罪な女! 牧野真莉愛:可愛さがどんどん進化していくアイドルなんですよ。元々入ったときから可愛いんですけど、そこから今までどんどんどんどん可愛くなっていて! 羽賀朱音:だから気付いたら好きになってる。「これをきっかけに好きになった!」とかじゃなくて、例えばYouTubeでミュージックビデオを観ていたら「あれ? はーちん可愛いな」と思って、それでコンサートに行ったら「あれ!? はーちん、めっちゃキラキラしてる。ちょっと好きかも」と思って、それで握手会に行ったら神対応されて「ヤバい……はーちんに推し変しそうかも」と思って、気付いたらホーム画面がはーちんになってる。一同:(笑)
羽賀朱音:気付いたらLINEのアイコンもはーちんになってる。気付いたらみんなはーちんのオタになってる。 尾形春水:オタになってる(笑)。--そんなみんなが恋するはーちんですが、自分では今どんなアイドルになれたと思っていますか?
尾形春水:自分では、例えば12期の4人だったら、まりあはすごくキャラが確立しているし、野中氏も英語とか特技がいっぱいあって、あかねちんも妹キャラで先輩に甘えるのも得意だったりして、でも私は「何を活かしていけばいいんだろう?」みたいな。「どうやったら上に行けるんだろう?」って悩んだりとかもしていたし、そうやって自分のキャラが掴めないまま来てしまったなと思うんですけど……素の私らしさをみんなが受け止めてくれたから「もうキャラはいらないな」
--それは「女子かしまし物語(モーニング娘。'17 Ver.)」の歌詞にまで反映されていましたもんね。「イマイチ魅力を出しきれない」って。
尾形春水:そうなんです。だから悩みはずっとあったんですけど、でも今日のインタビューのようにまわりが私の立ち位置を作ってきてくれたんじゃないかなと思って。飯窪さん(飯窪春菜)だったら「いっぱいイジってきていいよ」って言ってくれて、私、飯窪さんにだけは何でも言えるんですけど(笑)、すごく強気で生意気な発言をして、それを見てファンの皆さんが「面白い」と言って下さったりして。あと、私は女の子女の子した性格じゃないし、面倒臭がりなところとか飽き性なところとかあるし、すぐ変顔しちゃったりもするんですけど、そういう素の私らしさをみんなが受け止めてくれたから「もうキャラはいらないな」と思って。自分らしく自分の思うことを全部言って、キャラじゃない尾形春水を素のまま出していけているので、最近は「メンバーもファンの皆さんもありのままの自分を受け止めてくれたから、ここまでやって来れたんだな」と感謝しています。--そこに気付くまではなかなか自信が持てなかった?
尾形春水:そうですね。同期もそうなんですけど、後輩の13期(加賀楓/横山玲奈)もすぐにモーニング娘。に馴染んだりしているのを見ていたら……私は歌もダンスも出来ない中で入ってきたので、それでも「MCで頑張ろう」と思ったりしていたんですけど、まわりが凄いスピードで前に行くから、それには焦ったり悩んだりしましたね。--それに同期のみんなは気付いていたんでしょうか?
羽賀朱音:『ハロ!ステ』というYouTubeの番組の企画で、ふたりでダンスレッスンをやっていたんですけど、私もたぶん同じ気持ちだったんですよ。13期が入ってきて、最初からいっぱい歌割りとかももらっていて、その中で12期の私たちがダンスレッスンを受ける企画……こういうのって普通はいちばん下のメンバーがやるじゃないですか。だから「なんで私たちなんだろう」と思っていたんですけど、でもそれで自信がついたのは事実で。そこからファンの方に褒められることも増えたり。 尾形春水:うん。 羽賀朱音:だからはーちんとは同じ道を歩んできてるんじゃないかなって。 尾形春水:その企画では、ふたりでめちゃくちゃ悩んだし、悔しいと思ったし、その中で「やってやるぞ!」って話していたんですけど、私がすごく弱くって「なんで私が……」となっちゃって、そのダンスレッスンは何回かあったんですけど、そのうちの1回を私がお休みして、あかねちんがひとりになっちゃったときがあったんです。そのときは「申し訳ないな」という気持ちはあったけど、「もう無理だ。行けない……」となってしまって。そしたら、あかねちんはひとりでダンスレッスンに行って、そこで私の気持ちもぜんぶ代弁して伝えてくれて……それを見て「あかねちんがこんなに頑張ってるんだから、私も最後までやらなきゃ。ひとりにしちゃいけない」と思ったんです。それで必死にツアー千秋楽の武道館までふたりで頑張って、そのあとは達成感もあったし……「ツラかったけど、やってきて良かったな」と感じました。 羽賀朱音:2017年の春、5月の武道館公演でその成果を発揮する場があって。 尾形春水:あれは私のモーニング娘。生活の中でいちばん大きい出来事だったかもしれない。普段はあんまり「悔しい」と思ったり、人に興味を持ったりしないんですけど、そうやって「後輩が入ってきたのに私たちが……」という状況になって後輩と比べられることも多かったですし、あかねちんと春水で比べられることも多かったりして、初めて「悔しい!」っていう感情が自分にもあったんだと思いました、そのとき。--だから頑張れた?
尾形春水:はい。--素敵なエピソード。せっかくなので、各メンバーとのエピソードを伺ってもいいですか? では、野中さん。
野中美希:12期として加入したときに、年下のふたりが元々ハロプロ研修生として活動していて、何にもしていない学生の状態から入った私と春水ちゃんが年上組になっちゃったんですよ。だから「年上なのに右も左も分からない」という状況になって、最初の頃はずっとふたりでくっついていたんです。その中で私たちは東京で生活するのも初めてだったので、一緒に東京をたくさん散策した思い出があって。ふたりで東京タワーに行ったりとか。 尾形春水:懐かしい。 野中美希:なので、一緒にモーニング娘。としての心得を覚えていく仲でもあったんですけど、プライベートで一緒に東京を楽しんでいたことが私の中では思い出深いです。 尾形春水:野中氏とは一緒にいる時間が長かったんですけど、野中氏の努力家でマジメな性格に対して、私は「なんでもいいや~」みたいな真逆の性格だったので、野中氏がそばにいてくれて良かったなと思う瞬間がすごく多かったんです。私のダメなところを受け止めてくれつつも「これはダメだよ」って正しい道へ導いてくれていたから、それは本当に感謝だなと思っています。 野中美希:すごく良いバランスなんですよ。私はわりと完璧主義なほうで、春水ちゃんは「ええやん、ええやん」みたいなところがあって、私が突っ走り過ぎそうになると「そこはええんちゃう?」って和らげてくれる。だから良い関係だったと思います。私はひとりで突っ走り過ぎると前しか見えなくなっちゃうんですけど、「そんなに狭い視野にならなくてもいいんだよ」ということを春水ちゃんが教えてくれました。--続いて、牧野さん。
牧野真莉愛:私ははーちんとふたりでのお仕事が多くって、撮影だったり、フィギュアスケートをやったり、だから一緒に居ることも多かったんですけど、その中でいちばん思い出に残っているのはフィギュアスケートで。はーちんがお姉ちゃんだったんです。本当にそのときは! 尾形春水:そのときは!一同:(笑)
野中美希:いつもそうだけどね! 牧野真莉愛:いつもだけど! いつもよりも「あ、はーちんはお姉ちゃんだ」って思いました。凄いんですよ。やっぱりスルスルスルって滑っていっちゃって、でも私はやったことがないから、はーちんがこうやって手繋いで引っ張ってくれて。私、一人っ子だから姉妹もいないし、それで「お姉ちゃんとかお兄ちゃんがほしい」と思っていたから、そのときは本当にお姉ちゃんが出来たみたいで嬉しかったです。 尾形春水:私、まりあに対して、最初のほうはホンマに「羨ましい」と思うことばっかりで。先輩に対してもグイグイ行けるし、歌もダンスもすごく上手で、12期のいちばん前に立っている感じがして、だから「私、年上なのに。しっかりしなきゃな」と思いつつも「まりあが羨ましい」と思うことも多かったんです。でも、まりあがそうやって人に愛されたり、歌やダンスが上手なのって、ホンマに家でもすっごい努力していたり、日々の積み重ねがあってこそなんですよね。そう気付いてからは刺激を受けて「羨ましいと思ってばっかりじゃダメだな」って思えるようになりました。まりあの凄さは…… 牧野真莉愛:???? 尾形春水:こんな感じですけど(笑)、いつも「らぶりんです!」って感じなんですけど、まりあの芯の強さや「モーニング娘。に人生を捧げます」と言える気持ちの強さは本当に凄いなって。覚悟が違うなと思います。……最強まりあ。一同:(笑)
--そんな12期が4人で最後に参加するシングル『Are you Happy?/A gonna』は、自分の中でどんな作品になっているなと思いますか?
モーニング娘。'18『A gonna』(Morning Musume。'18[A gonna])(Promotion Edit)
--そんな人生の選択に悩んでいるときに、つんく♂さんからこんな曲を渡されたら泣いちゃいますよね。
尾形春水:はい。大学を受験していることはメンバーに話していたんですけど、みんなも日々忙しいから次の仕事に必死だったりして、その先を考えていることまでは話していなくて。でもつんく♂さんから渡された「A gonna」を聴いて「自分のことは自分で決めなきゃいけないな」と思って、自分で「卒業します」と決めたので、もちろんモーニング娘。も最後まで全力で頑張りますし、そのあとの大学での日々も絶対に負けないで、自分の足で歩いていきたいなと思っています。自分に自信をつけることができたモーニング娘。人生でした。
--自身では、どんなモーニング娘。人生だったなと感じていますか?
尾形春水:本当にたっくさんの人に出逢えた! 普通の高校生をしていたら、同期もそうだし、メンバーもそうだし、大阪から飛び出して日本中の方々と逢うこともなかったですし、いろんな大人の方々と話す機会もなかっただろうし、バースデーイベントで大勢の人が私の誕生日をお祝いしてくれることもなかった訳で。そんなこと、普通に生きていたらないじゃないですか。だから本当に貴重な経験だったなと思いますし、いちばん大きいのはファンの皆さんの存在で、私のコンプレックスとか……歌やダンスの苦手なところとか、すべてを愛してくれて、「こういうはーちんも個性だよ」って言ってくれて、「歌もダンスも成長している姿が好きだよ」って言ってもらえて……そうやって自分に自信をつけることができたモーニング娘。人生でした。--そんな尾形春水のモーニング娘。人生を隣で支えていたのが同期だと思うんですが、自分が卒業した後にどうなっていってほしいか。エールも込めてひとりひとりに対して送ってもらえますか?
尾形春水:野中氏はすごく自分を持っているし、マジメで努力家だし、メンバーからもすごく愛されているから、その立ち位置を守りつつ……私は今まで野中氏が突っ走り過ぎると「突っ走り過ぎだろう!」と言ってきていたので、卒業後もずっとその関係でいられたらいいなって。 野中美希:ぜひお願いしたいです! 尾形春水:頻繁に会えるかは分かんないですけど、私がブログとか読んでて「野中氏、頑張り過ぎだろう!」と思ったら連絡します(笑)。なので、マジメさは残しつつ、でも私のことをたまに思い出して「こういうとき、春水ちゃんなら「まぁ、ええんちゃう」と言うだろうな」って思ってほしいな。--オーバーヒートしちゃったときとか。
野中美希:そう、オーバーヒートしやすいんです。熱量多めなので。 尾形春水:だから、私も外から応援できたらなと思います。--続いて、牧野真莉愛へ。
尾形春水:まりあはすごく可愛いじゃないですか。だからモーニング娘。のずっとセンターであってほしい。センターにピッタリだなと私は思うから。あとは、私はまりあのギャップがすごく好きなんですよ。ほわほわ~んとしているけど、芯はしっかりしているところとか、喋ったら……バカじゃないんですけど(笑)。 牧野真莉愛:いいよ、言って(笑)。 尾形春水:急に歌い出したりするところが面白くて魅力的だと思うので、そこは大人になってもずっと……30歳、40歳になってもこのままでいてほしいなと思います! 野中美希:40歳で「らぶりん」やってたらビックリする! 羽賀朱音:ハハハハ! 尾形春水:私たち12期4人が久しぶりに会っても「らぶりんです!」って言ってる……おばあちゃんであってほしいな。一同:(笑)
牧野真莉愛:がんばる!--続いて、羽賀朱音へ。
尾形春水:あかねちんは、ずっと常に連絡取ってるし、すべて分かり合っているような気がするんですけど……だから今改めて言うようなことがないんですよ。なんだろう? でも最年少じゃなくなる可能性は今後あるじゃないですか。新メンバーが入ってきたら。それが私は想像できないなと思って。モーニング娘。の最年少=あかねちんというイメージが強いから、あかねちんが最年少じゃなくなったモーニング娘。を見たら少し寂しいなと思うかもしれない。でも、そうなっても変わらず連絡を取り続けていられたらなと思います。工藤さん(工藤遥)が卒業されて、でも飯窪さんと工藤さんは今も頻繁に会っていて、空き時間が2,3時間あったら「一緒にカラオケ行こう」みたいなことをしているらしいので、私たちも飯窪さんと工藤さんみたいな関係でありたいなって思います。--では、逆に3人から尾形春水へ。
牧野真莉愛:はーちんがずっと大学受験の勉強していることも知っていたし、モーニング娘。のお仕事も忙しいのに、その時間を縫ってずっと勉強しているところを見ていたので、はーちんははーちんのやりたいことを見つけて素敵な人生を送ってほしいです! あと、やっぱり頭がすごく良いので、私が宿題に困ったら教えてね。私が中学生の頃から宿題手伝ったりしてくれていたので(笑)。 野中美希:私はさっきお話したようにヒートアップしがちなので、全力疾走して壁にガーン!って顔面から当たって倒れるタイプなんですよ。でも春水ちゃんはその壁をスルって乗り越えていくタイプだと思うんです。なので、どんな状況にあっても上手く乗り越えられると思うので、今後のことは全然心配していないんですけど、勉強していて英語が分からなかったらいつでも聞いてください。あと、春水ちゃんが卒業しても、12期の4人で集まれる関係になれたらいいなと思います。 羽賀朱音:はーちんは、誰にも相談したりしないんですよ。気付いたらひとりで溜め込んでいるタイプなので、卒業しても何かあったら相談してほしいなと思うし、私からも相談するし、だから今の関係をこれからもずっと続けていきたいな。空き時間があったら誘いたいし、何でも話したいし……まぁでも本当にあなたはね、溜め込んじゃダメよ。 尾形春水:……はい。3歳年下に心配されています。一同:(笑)
羽賀朱音:何かあったら言ってほしいなと思いますね。--6月20日【モーニング娘。誕生20周年記念コンサートツアー2018春~We are MORNING MUSUME。~ファイナル 尾形春水卒業スペシャル】@日本武道館は、どんなコンサートにしたいと思っていますか?
尾形春水:たくさんのファンの皆さんへの感謝もそうですし、メンバーにも感謝していることがいっぱいあるんで、それをパフォーマンスを通して伝えて、出来るかわかんないけど、笑顔で卒業できたらいいなと思っています。--では、最後に。そこにも集まってくれるであろう、これまで自身を支えてくれたファンの皆さんへメッセージをお願いします。
尾形春水:私は卒業したら一般の大学生になるんですけど、3年半のモーニング娘。生活はすごく楽しくて、人生の中でもいちばん濃い経験になるんじゃないかなと思うので、最後のコンサートは、そんな濃いモーニング娘。生活の中でもいちばん濃いコンサートにしたいなと思うので、皆さんも最後まで笑顔で一緒に盛り上がってもらえたらいいなと思います!