チャットモンチー前を向いてチャレンジを続ける2人の雄姿

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チャットモンチー

チャットモンチー前を向いてチャレンジを続ける2人の雄姿

　　2日間にわたり開催された【SWEET LOVE SHOWER 2012】、Mt.FUJI STAGEの大トリを務めたのは2年振りの出演、つまり2人体制となってからは初のSLS登場となるチャットモンチー。

2012.09.02（日） at SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2012｜ライブ写真＆セットリスト

2人の確かな絆

　周囲に広がる山々も夜の闇にすっぽり覆われ、フィナーレ目前の張りつめた空気が漂う中、静かに橋本絵莉子がステージに登場。キーボードの前に腰を下ろすと、未発表曲の弾き語りでステージの口火を切った。曲の後半になり、ようやく福岡晃子がドラムの元へ、そして立て続けに今年7月にリリースされた「きらきらひかれ」に突入。伸びやかな歌声が夜空いっぱいに響き渡る。MCを挟んで、攻撃的なガレージ・ロックナンバーで新境地を切り開いてみせた「ハテナ」、橋本が頭の上で輪を作るキュートな振り付けとともに力強く歌い上げる「満月に吠えろ」と、これまでに4曲というハイペースでリリースを行ってきた2012年のシングル曲を次々と披露し「チャットモンチー、元気でございます！」という福島の言葉通り、健在ぶりを観客にアピールした。

　スペースシャワーTV、そしてファンへの感謝の気持ちを伝えた後に、「3人のときの曲もやりたいと思います。」そう言って披露したのは2008年リリースのバラードナンバー「染まるよ」。橋本がドラム・ヴォーカル、福岡がキーボードを担当するという新たなアプローチで奏でる名バラードは、これまで以上に胸に深く沁み入るものだった。演奏後、「いっぱい練習したよね。」という福岡の呼びかけに「うん。」とだけ答える橋本。お互いの存在を確かめ合うようなそのやり取りの中に、2人の確かな絆が垣間見えた。

　そして9月12日リリースの奥田民生プロデュースによる話題の新曲「コンビニエンスハネムーン」で再びエンジンをフルに入れ直すと、初期のナンバー「東京ハチミツオーケストラ」、「恋愛スピリッツ」で持っている力をすべて出し切るかのごとく、全身全霊のパフォーマンスを披露し観客を圧倒、とびきりの笑顔でステージを後にした。前を向いてチャレンジを続ける2人の雄姿は、小雨降る物憂げな夏の終わりに、より一層強く凛々しく、輝いて見えた。