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ZONE 『ZONEトリビュート~君がくれたもの~』インタビュー
奇しくも『secret base ~君がくれたもの~』のフレーズに導かれるように“10年後の8月”期間限定の再結成を果たしたZONE。ダンスユニットからバンドルになった経緯、同曲ヒット時の心境、まだメンバーじゃなかったその頃のTOMOKAの本音、日本武道館でのラストライブ、解散以降の苦悩など、今だから話せるエピソード。そして、再結成を決めた理由や『ZONEトリビュート~君がくれたもの~』の話を通じ、昨今のアイドル/ガールズポップシーンに対して思うこと、ファンとの再会を果たす約束の日などについて、がっつりと語ってもらった。
楽器持って演奏しないで踊る。違和感しかなかった。
--ZONEってデビュー前は大規模のダンスユニットだったという噂を聞いたんですが、本当ですか?
MIYU(vo,g):そんなところから話が始まるんですね(笑)。本当です。
MAIKO(vo,b):歌とダンスのグループでした。だからまさか自分たちが楽器を持つとは思ってなかったんです。しかも当時は人数が12人ぐらいいて。
--そこから何がどうなってバンドになったの?
MIYU:インディーズで2000年ぐらいにCDを出したんですけど、そのカップリング曲で「演奏はしなくていいから、とりあえず楽器を持って踊ってみよう」ってなったんですよ。めちゃくちゃ元気な明るい曲だったんで、ちゃんとしたフリを付けるんじゃなく、楽器を振り回しながら踊ろうと。それがきっかけですね。
--確かに最初は楽器を持ちながらも演奏しないで踊っていましたよね。違和感はなかったの?
MIYU:めちゃくちゃありました。というか、違和感しかなかった。
一同:(爆笑)
MIYU:楽器持って踊るなんて初めてだったんで、楽器のサイズ感がよく分からなくて歯に当たったり、顔面強打したりして(笑)結構危険でしたね。
--MIZUHOちゃんなんてドラムセットの後ろで踊ってるだけでしたもんね。FUNKY MONKEY BABYSのDJケミカル的な。
一同:あー! そうだ!
MIYU:でもMIZUHOちゃんの場合はドラムセットより前に出てきちゃいますからね。叩こうともしてない(笑)。
--ドラムセットが邪魔そうでしたもんね。そこからなんで「演奏しよう」ってなるんでしょう?
MAIKO:それは『secret base ~君がくれたもの~』と出逢ってから。
MIYU:最初のシングル2枚はしっかり振り付けもあったし「演奏する」なんて考えもしなかったんですけど、3枚目のシングルとして『secret base ~君がくれたもの~』を出すことに決まったとき「この曲を聴いて、誰も踊ろうとは思わないだろう」と(笑)。で、しっかりとみんなで演奏しようということで、本格的な練習に入っていくんです。
--それまでほとんど楽器の経験がない中で「いやいやいや、無理ですよ」とはならなかったの?
MAIKO:最初は嫌でしたね~。
MIYU:何時間だろうね? ひたすらスタジオに詰め込まれて「弾けるようになるまでやれ!」みたいな。スパルタですよ。で、先生と自分たちとで篭って日に何時間もやっていたので、顔色が悪くなっていくんです(笑)。もう真っ青になるぐらい、毎日練習でしたね。それでなんとかステージに立って。
--自分は2001年の夏、Zepp Tokyoで行われた【GIRL POP FACTORY 01】でZONEのライブを観ているんですよ。『secret base ~君がくれたもの~』リリース直前。ということは、あれはかなり必死だったんですね?
MAIKO:必死、必死(笑)!
MIYU:必死ですね。あの時期、すごくいろんなイベントに参加させてもらっていたんで、とにかくリハ!リハ!リハ!リハ!「弾けないと困るから!」みたいな感じで。無理くり頑張って練習していました。当時は学生だったので、夏休みとか長く学校を休める期間でしか固まって動けなかったんですよ。だからそういう期間にはひたすらイベントとかライブとか仕事を詰め込んでいて。練習しては本番やっての繰り返しでしたね。
--ちなみにその『secret base ~君がくれたもの~』でZONEは大ブレイク。レコ大や紅白へも出演していくことになります。当時はどんな心境だったんでしょう?
MIYU:自分たちは何が起こっているのか、全然分からなかったです。それは解散するまでずっと。何も分からずにただひたすらガムシャラにやっていました。でもデビュー前からずっと事務所の社長に「紅白に出たいんです!」とは言っていたんですよ。それで社長も「よし、わかった。頑張ろうね」って言ってくれて、本当にデビューした年の年末には紅白のステージに立てて。それはすごく嬉しかった。しかもその日はレコ大の現場からNHKホールへ大移動したんですよ。みんなで車の中で転がりながら着替えて(笑)。
--『secret base ~君がくれたもの~』は今、自分たちの中でどんな楽曲になっているんですか?
MIYU:あの曲があったからZONEがあるし、10年後にこうして復活できたし、何よりもたくさんの人と巡り合わせてくれた。もう感謝してもしきれないです。
--その曲が大ヒットしていた2001年頃、TOMOKAさんはZONEのことをどんな風に見ていたんですか?
TOMOKA(vo,g,key):ZONEはいつも東京でお仕事していたんですけど、札幌に帰ってきたら事務所に私はいるんですよ。だから普通に会ってたんです。でもテレビによく出ているのを観ていると、近いようでちょっと遠い存在には感じていましたね。自分はダンスユニットの頃、ZONEのメンバーだったし、そこから抜けてソロで好きなことをやっていたんですけど、やっぱり「ちょっと遠くに行っちゃった」っていう感覚はあって。でもすごく応援はしていました。
--そしてTOMOKAさんは2004年にZONEへ再加入します。キーボードは弾けたけど、ギターは弾けなかったので、猛練習したという噂を聞いているんですが。
TOMOKA:そうなんです。小さい頃にピアノはやっていたので、その流れでキーボードは弾くことになって。でもギターは全くやったことがなくて、ZONE加入のときに「はい、ギター」って渡されたんです(笑)。そこからは本当に足を引っ張っちゃいけないと思って、ひたすらギターと向き合って。でも最終的に「努力したら出来ないことってないんだな」と思いました。
--ただ、寂しいことにZONEは2005年に解散してしまいます。「めちゃくちゃギター練習したのに、もう終わっちゃうの?」とは思いませんでしたか?
TOMOKA:1年後にはギターを降ろすことになって(笑)。ZONEに入ってからはあんまり記憶がないぐらい目の前のことをこなすことで精一杯だったので、解散ライブで武道館に立っているときのこともあんまり憶えてないんです。ひたすら弾いて歌って、とにかく間違えないようにしてました。そうやってあっと言う間に濃い1年が過ぎた後は、すごく寂しいというか。「なんだったんだろう?あの日々は」という感じにはなりましたね(笑)。夢の中の出来事のようでした。
Interviewer:平賀哲雄|Photo:佐藤恵
ZONEを失ったらどうしていいか分からなくなった。
--ZONEはなぜ解散を選択しなければいけなかったんでしょう?
MIYU:私以外のメンバーがその当時は高校3年生で、2代目リーダーを担当していたMIZUHOちゃんが別の進路を考えたい、他のこともやりたいってことで「ZONEを辞めたいんだよね」って話をされて。選択肢としては3人でZONEを続けるとか、新メンバーを入れるとか、いろいろあったんですけど「どれも違うな」と思ったんです。そうなると、活動期間は短かったんですけど「解散しかない」ってなったんですよね。みんな若かったのも手伝って。
--アルバムが『Z』『O』『N』『E』で終わったのは偶然?
MAIKO:偶然ですね(笑)。
MIYU:狙ったかのようになっちゃったんですけど。
--もうちょっと長いバンド名だったら「まだ途中だから終われない」ってなったかもしれませんね。
一同:(爆笑)
MIYU:確かに!
--で、武道館でラストライブを行う訳ですが。
MIYU:そのときのことはもう真っ白で憶えてないんですけど、あとからそのライブDVDを観てみたら「これが自分なんだ!?」って。自分が武道館に立ったという現実を信じられないんです。TOMOKAが言ったように夢のような感覚なんですよね。
MAIKO:私もガムシャラで、申し訳ないことに当時の記憶はないんです。でも武道館のラストライブで「ZONE!ZONE!」ってみんなが大声でコールしてくれたことは、鮮明に憶えてます。
MIYU:私たちへのサプライズとして『secret base ~君がくれたもの~』を歌うとき、同じ色のペンライトが一気に光って。それはすごく感動したので印象に残ってますね。
--終演後はボロ泣き?
MIYU:ボロ泣きです!
MAIKO:あと、すっごい大きなケーキをもらったのは憶えてます。4人の顔をちゃんと描いてもらったケーキを。
TOMOKA:すっごい数のスタッフさんがいて、みんなに挨拶したりして。でも基本的には4人とも泣きじゃくっていたので、あんまり記憶がないんです。怖いぐらいない(笑)。
MIYU:『secret base ~君がくれたもの~』を歌い終わって、後ろの階段を降りていくまでで精一杯だったんだと思います。あとは放心状態(笑)。
--その後、それぞれの道を歩んでいく訳ですが、メンバーのことはいつも気にしていましたか? それともしばらくはZONEのことを忘れようとしていました?
MIYU:私は終わった瞬間から心にぽっかり穴があいて。よくそういう言葉を耳にしたけど、本当に心に穴ってあくんだなと感じました。9才ぐらいからずっとZONEだったんですよ。ZONEのMIYUが自分のすべて。それを失ったらどうしていいか分からなくなっちゃって。歌を好きでこの仕事を始めたのに歌をうたうことさえ出来なくなって、歌おうとすると自然に涙が出てきちゃうんです。だから音楽をどんどん遠ざけるようになり、メンバーとももう会うことはないだろうなって。
--なるほど。
MIYU:自分の殻に閉じ篭っていました。ZONEを自分の中に蓋をしてしまい込んで、歌番組も観たくなくなっちゃったし、曲を聴くのも嫌になっちゃって、それからは普通に学生生活をエンジョイしていましたね。ただ、今までやってきたことが大き過ぎるので、次第に普通の生活に物足りなさを感じ始めて。担任の先生に卒業後の進路相談で「ZONEでの活動は特別なことで、誰にでも出来ることじゃないんだよ」って言ってもらえたことで、自分自身と見詰め合って「やっぱり私は歌いたいんだ」って気付けたんです。で、本当に勝手なんですけど、事務所に「お話させてください」って会いに行って。
--それ、めちゃくちゃ勇気が要りますよね。だって、それまで連絡取ってないんでしょ?
MIYU:そうなんですよ!「時間ある?」って言われても「いや、無理です」とか言っていたので。めっちゃ暇なのに(笑)。でもお話をさせてもらいに行ったら、本当に有り難いことに「じゃあ、また一緒にやろう」って言ってくれたんです。それで、ソロ活動をスタートさせてもらえることになって。まぁでも音楽と離れた期間があったから「歌が好きだな」って再認識できたし、今だから言えるんですけど、その期間もあってよかったなって。
MAIKO:私もZONE解散してから本当に無気力になっちゃって。MIYUと同じで小学生の頃からZONEをやっていたから、ZONEのMAIKOじゃなくなることを受け止められなかったんですよね。あと、私はZONEと同時に高校も卒業しちゃったので「この先どうしたらいいんだろう?」っていう状態になっちゃってて。ダラダラ日々を過ごすのは嫌なタイプなんですけど、何の目標も見つからないから生きてる感じが全然しないんですよ。でも音楽はやりたくて。どんな音楽がやりたいかは分からなかったんですけど。だからそれを事務所に行って伝えたんです。そしたら「こういう形はどう?」っていろいろ試させてくれて、その中で「やっぱり私はバンドがやりたい」ってなったんですよね。で、MARIAっていうバンドを結成するんです。
--なるほど。
MAIKO:でもその頃もZONEとは向き合えなくて。ZONEの曲も聴けなかったし、DVDも観れなかったし、ZONEって言われるのも嫌だったというか「触れないで」っていう状態だったんですけど、2年前ぐらいかな。冷静にZONEやあの頃の自分を受け止めることが出来るようになって。例えば「すごく幸せな環境にいたんだなぁ」とか、細かいこともすごく分かるようになったんですよね。だからMIYUも言っていたように、あの解散してからの6年間はすごく貴重な時間だったと思います。
--TOMOKAさんは?
TOMOKA:私もZONE解散後「このまま毎日だらーんと過ごしてたらダメだ」と思っていて。小さい頃から北海道内のCMに出たり、そういうタレント活動を長くやっていたんですけど、仕事を出来るのがあたりまえになっていたんですよね。大切と思わなくなっていた。でもZONEでの活動終了後、1年間バイトして、専門学校に行っていろんな資格を取ったりして。その中で「あたりまえのことなんて何ひとつないんだな」「ひとつひとつの仕事を頂けるのは本当に有難いことで、幸せなことなんだ」って気付けたんですよね。それから「社会人としてこれからちゃんと仕事をしていきたい」という強い意志を持って、それで事務所に行くことになったんですけど、3年ぶりだったのですごく緊張して。でも、音楽とは別のお仕事もやらせて頂いて。戻るまではすごく勇気が要ることだったし、すごく長い年月だったけど、私にとってもZONE解散後の期間はすごく必要な時間だったなって思います。
--そして『secret base ~君がくれたもの~』の「10年後の8月 また出会えるのを信じて」というフレーズに導かれるように、ZONEは期間限定の再結成を果たします。
MAIKO:再結成と言っても、最初は8月14日と15日のライブだけ出来たらいいなっていう想いだったんですよ。でもトリビュートアルバムの話だったり、いろんな人たちが声を掛けてくれて……、まさかこんなに大きな話になるとは思っていなかったです。
MIYU:見る見るうちに状況が変わってきて「あれ?こんなことになってる?」みたいな。ちょっとビックリしています。
--解散するときから、2011年夏に再会しようみたいなヴィジョンはあったんですか?
MIYU:全くないです(笑)。再結成も考えていなかったですけど、まさか『secret base ~君がくれたもの~』の10年後の8月にもう一度なんて、誰も考えていなかったよね。
Interviewer:平賀哲雄|Photo:佐藤恵
ZONEは若い!まだまだいける(笑)。
--オフィシャルサイトを見た感じですと、東日本大震災が今回の再結成には影響を与えているみたいですね。詳しく聞かせて下さい。
MIYU:きっかけになったのが、3月11日に起きた大震災だったんですよ。4月2日に札幌で3人でやったライブがあって、そのグッズ撮影を3月11日にしていたんですけど、札幌ですらすごく揺れたんですよね。ビックリしてテレビをつけたら、東日本がもっともっと被害を受けていて。その衝撃的な映像を観てすごく怖かったんですけど、何より「私たちには一体何ができるんだろう?」ってそれぞれにいっぱいいっぱい考えて「音楽を通して被災地の周りに住む方々に支援を呼びかけることが出来たらな」と思ったんです。その想いからZONEとしてもう一度活動することにしたんですよね。で、決定してから「今年は“10年後の8月”ですもんね」と周りから言われて「あ、そうだ!」って驚いたんです。
--そのZONE再結成を記念して『ZONEトリビュート~君がくれたもの~』なるアルバムがリリースされます。ZONEの後輩たちがカバーした音源を聴いてどんな印象や感想を持たれましたか?
MIYU:まずトリビュートの話を頂いたときに「え? ZONEがですか?」っていう驚きでいっぱいで。トリビュートって言ったら凄くビッグな方じゃないですか。だからZONEはトリビュートアルバムの歴史的に最年少らしくて「私たちでいいのかな」と思ったんですけど、たくさんの女性アーティストの方が参加してくれると聞いて「どんな風に生まれ変わるのかな?」「1日でも早く聴きたいな」ってすっごく楽しみになってきて。実際、出来上がったものを聴いたら、私たちはバンドサウンドでどの曲もやっていたんですけど、いろんな角度から攻めていて「え? この曲がこんなアレンジになってるの?」みたいな。新しい発見ばかり。どの曲も見事に変身を遂げていましたね。『夢ノカケラ・・・ / Tomato n' Pine』は正しく現代版だと思ったし、『僕の手紙 / 東京女子流』はすごくオシャレな感じ。バーとかで流れてくるようなアレンジになってたり、驚きと喜びがたくさんありましたね。
MAIKO:1曲1曲、それぞれのアーティストの色がすごく出てる。
--あと、某音楽情報誌で中川翔子さんと対談されていましたよね。あの対談後、彼女がレコーディングした『白い花』を聴いてみていかがでしたか?
MAIKO:私たちの中でも『白い花』ってすごく好きで想い入れの強い楽曲なんですけど、しょこたんが歌ってくれるって聞いたときに「イメージにすごくピッタリ」と思って。しょこたんも『白い花』に熱い想いを持ってくれていたので「ぜひ歌ってもらいたい!」って本当に心から思いましたね。で、大人の女性っぽい声で歌ってくれたから、私はコーラスでそれを崩さないよう、新しいハーモニーを生み出すことが出来たらいいなって。私がZONE以外の人にハモるのは初めての経験だったんですけど、そういう面でもすごく勉強になったし、楽しかったです。
--他の雑誌の話にあんまり便乗するのもアレなんですけど、8月のZONEのライブ、しょこたんと4人でやろうと言ってましたよね。実現しそうですか?
MIYU:しょこたんがいつも一人で寂しいという話をしていたので「じゃあ、入りますか?」って言って。調子に乗って「ぜひ8月のライブに」って勝手に誘っていただけなんですけど!
--でもいろんな媒体で言っておけば「ZONE、意外と本気だ」ってなるよ。
一同:(爆笑)
MAIKO:「冗談じゃなかったんだ?」って。
TOMOKA:「やっておこうか」みたいな。
MIYU:「レーベル、一緒だし」ってなってくれれば(笑)。
--あと、今作には『約束~August, 10years later~』なるZONEの新曲も収録されています。作詞:ZONEとなっていますが、どんな想いを詰め込んだ楽曲なんでしょう?
MIYU:男の子同士の友情を歌った『secret base ~君がくれたもの~』のアンサーソングなんです。その彼らの“10年後の8月”を描こうと思ったんですけど、あの曲を恋愛ソングとして捉えて聴いてくれる方もいたので、今回は友情とも恋愛とも受け取ってもらえるように詞を書くことにして。あとは私たちにとっての10年間、これまでの10年間の想い、ようやく今年の8月にみんなと再会できる喜びもここには込めています。
--明らかにみんな表現力も歌唱力も増してますよね。ちゃんと10年という時間が流れていたこと、その間も3人がそれぞれの人生を懸命に歩んでいたことを感じさせる楽曲だと思います。
3人:ありがとうございます!
--そんな今のZONEから見て、今作に参加している顔ぶれも含めた今のアイドルシーンやガールズポップシーンってどんな風に映っているんですか?
MAIKO:当時、ガールズバンドってあんまりいなかったよね?
TOMOKA:いなかった~。
MIYU:今の方がアイドルの幅が広がってるよね。当時は「アイドルって言ったらこれ」ってイメージが決まっていたけど、今はいろんなアイドルがいるから面白いと思います。
--ClariSとかTomapaiとか、10年前ではまずあり得なかったスタンスのユニットがたくさんいますもんね。アー写がイラストだったり、生活の延長線上でアイドルやってたり。
MIYU:(笑)。
--あと、ZONEをリアルタイムで聴いてなかった世代もいるでしょ。今回のトリビュートアルバムには。
MIYU:そうなんですよね! bump.yの一番小さい子はたしか12才で。「お母さんから教えてもらいました」とか言われると「ガーン!10年経ったんだな……」って思います(笑)。あの当時は自分たちが一番年下であたりまえだったんですよ。どこの現場へ行っても最年少だったのに……今はすっごい下の下の世代があたりまえにテレビとかで仕事しているのを観て「凄いなぁ」って思っています。
--12才だとほぼ一回り下だもんね。
MIYU:いやっ!
MAIKO:怖いっ!
TOMOKA:それはちょっと……。
--大丈夫。ZONEは若い!
MIYU:ZONEは若い!まだまだいける(笑)。
--そんな若々しいZONEが8月14日と15日、赤坂BLITZにてファンとの再会を果たします。どんなライブにしたいですか?
TOMOKA:2日間あるので内容を変えて、自分たちの今持っている力をいろんなところで発揮できるようにしたいです。
MAIKO:武道館でのラストライブで『secret base ~君がくれたもの~』を歌って解散して、あれから6年。今回のライブは「懐かしいな」って思ってもらえる場面もたくさん作りたいなと思っているんですけど、それだけでは終わらせたくなくて。あの武道館からちゃんと私たちは前を向いて歩いていた。それが分かるようなライブにしたいなって思ってます。
MIYU:今回のライブのタイトル【「10年後の8月・・・」 ZONE復活しまっSHOW!~同窓会だよ全員集合~】は、ZONEが今までやってきたツアータイトルからそれぞれ抜粋して組み合わせてるんですよ。で、同窓会というのは、メンバー同士はもちろん、スタッフさんやいろんな現場で温かく見守ってくれた方々との再会、そして私たちをずっと変わらず応援して下さっているファンの皆さんとの再会。そういう意味もあるし、ファンの皆さん同士の再会の場でもあってほしくて。だから「この2日間にすべてを懸ける」という意気込みで、全力でやりたいなって思います。
MAIKO:毎日練習しまくってます(笑)。
Interviewer:平賀哲雄|Photo:佐藤恵
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