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ビルボードジャパン 2017年上半期チャート発表
ビルボードジャパンが毎週発表するチャートのうち、総合ソング・チャート【HOT 100】、総合アルバムチャート【HOT ALBUMS】、総合アニメチャート【HOT ANIMATION】の上半期チャートを発表。また、昨年に引き続き【HOT 100】と【HOT ALBUMS】のポイントを合算したアーティストランキング【TOP ARTIST】を発表する。今年の前半、チャートを賑わせたのは誰だったのか?半年間を振り返りながら、解説をチェック! (計測期間:2016年11月28日~2017年5月28日)さらに、アーティストからのコメントも到着!
上半期JAPAN HOT100で、「恋」で圧倒的首位に立った星野源が、順当にHOT100とHOT ALBUMSのポイント合算によるアーティスト・ランキングでも首位となった。続く2位にはRADWIMPS、ONE OK ROCKが続くが、両バンドともアルバムによる加点が大きい。そして、昨年Twitterを賑わせたSMAPが依然としてTwitterでは2位となる一方で、HOT ALBUMS首位によるポイントも大きく、総合6位にチャート・インする結果となった。
ルックアップで圧倒的な強さを見せるback numberは、HOT100、HOT ALBUMSともに同指標でポイントを積み上げる一方で、フィジカル・セールス、ダウンロード、ストリーミングを合算した総合セールス指標でも1位となり、フィジカル領域で作品力の高さが広く評価されていることが良く分かる。
また、躍進著しい欅坂46が、アイドル勢としてはトップの総合4位となった。ソング・チャートでのポイントの積み上げが功を奏した結果だが、Twitterで3位となったことが特に目を引く。これは、Twitterに代表されるSNSの盛り上がりが、シングル・セールスに加えてポイント加点の誘因となったわけで、デジタル・マーケティングの基本アプローチがフィジカルに影響した典型といえる。
前年度のAKB48や三代目、西野カナなど、トップ・アーティストの常連から大きく様変わりしたランキングをみると、トレンドの変遷にばかり目がいくが、これらのアーティストの獲得ポイントは実は前年度上半期とあまり変わっていない。むしろ高ポイントを獲得する訴求力があるアーティストの数自体が増えていること、つまりはマーケットの活性化にその原因を求めるほうが理が有りそうだ。
今年度の躍進が期待されるアーティストとしてSuchmosが13位、TWICEが24位、WANIMAが25位と、それぞれ上位を狙う位置につけており、今後の彼らのチャート・アクションにも注目して欲しい。
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総合順位 | ARTIST |
全国のAM/FM再生回数
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シングルの全国推定売上枚数、 楽曲のダウンロード数、 推定値を含む ストリーミングの合算 |
PCによるCD読取数
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アーティスト&楽曲を両方ツイートした数
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国内においての動画再生回数
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ダウンロード、Twitter、動画の合算
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ダウンロード、ストリーミング、 ルックアップの合算 |
セールス、ルックアップの合算
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1 | 星野源 | 2 | 3 | 3 | 1 | 1 | 1 | 1 | 10 |
2 | RADWIMPS | 5 | 5 | 2 | 7 | 8 | 2 | 2 | 8 |
3 | ONE OK ROCK | 17 | 7 | 4 | 14 | 2 | 3 | 4 | 7 |
4 | 欅坂46 | 61 | 8 | 5 | 3 | 5 | 6 | 8 | 4 |
5 | back number | 7 | 1 | 1 | 16 | - | 5 | 3 | 3 |
6 | SMAP | 22 | 2 | 10 | 2 | - | 19 | 35 | 1 |
7 | 三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE | 50 | 6 | 13 | 19 | 12 | 11 | 7 | 6 |
8 | AKB48 | - | 4 | 22 | 13 | 14 | 23 | 32 | 2 |
9 | 乃木坂46 | 59 | 9 | 9 | 4 | 20 | 12 | 16 | 5 |
10 | Mr.Children | 27 | 10 | 16 | 62 | 25 | 4 | 5 | 23 |
※アーティスト・ランキングに使用されているデータは下記の通り
CD(シングル、アルバム)の売上枚数およびダウンロード数、CDをPCに取り込んだ回数、ストリーミング数、ラジオの再生回数、Tweetされた楽曲数、動画再生数
2016年後半の代表曲となった星野源「恋」が、勢い止まらず、2位以下に圧倒的大差を付けて上半期JAPAN HOT100首位を獲得した。しかもシングル以外のダウンロード、ストリーミング、ラジオ、Twitter、ルックアップ、動画再生の6指標で首位となっており、2位以下に大差をつけた文句無しの結果だ。
唯一逃したシングル・セールスでの1位は、AKB48「シュートサイン」で、発売以来累計で135万2270枚を売り上げている。一方、星野源「恋」はシングルでは発売以来累計で29万9574枚の売上に留まるものの、ダウンロードではこれを遥かに上回るセールスとなっていて、一旦ヒットのサイクルに入るとデジタル領域での爆発的な広がりが長期間続くという、10年代のコンテンツ・マーケティングの典型ともいえる展開となった。
もう一方で注目すべきは欅坂46の躍進だ。昨年末の大型歌番組でコアファン以外のグレー層に大きく訴求して動画再生での上位をキープ、「二人セゾン」総合2位、「不協和音」総合4位、「サイレントマジョリティー」総合7位と、3曲をトップ10に送り込む躍進ぶりをみせた。アイドルの定石として、シングル・セールスが強いのはもちろんだが、ルックアップ、Twitter、動画再生の強さも目立ち、次いでダウンロードとストリーミングが続く。メディア露出によりグレー層を取り込み、ファン層の拡大に至ったことが良く分かる結果だ。
昨年と今年の上半期において、毎週のHOT100の各指標の合計ポイントのシェアの平均を比較してみると、興味深いことが分かってくる。昨年よりも今年のほうが、ストリーミングが62.49%と一番の伸びを示し、次いでルックアップが51.68%、動画45.05%と続き、ダウンロードは8.33%と横ばいだ。ここで、同期間におけるサウンドスキャンによるシングルの100位合計で比較すると、シングルも20.37%と増加していることが分かった。
昨年の上半期と今年の上半期の違いは何か。「恋」「PPAP」「前前前世」に代表されるコアファンの枠を越えて訴求した“ヒット曲”の有無、ということに疑問はないだろう。つまり、これらの楽曲が牽引して、潜在ユーザーの掘り起しが起き、音楽接触の行為自体が各指標において増加傾向にある、ということだ。まだまだ発展途上にあるストリーミングがダウンロードやパッケージのセールスに影響を与えるかの判断についてはまだまだ早いだろうが、前述の市場活性化は紛れもなく事実であり、今後もグレー層を取り込むであろうまだ見ぬ“ヒット曲”の登場もまた確実だ。そしてヒット・チャートを愛するファンとして最後に一言付け加えさせて頂くならば、その“ヒット曲”が今年の下半期にも新たに登場して、圧倒的首位に立つ「恋」を脅かすことを願うばかりだ。
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たくさんの方に聴いて頂けていると思うと改めて、素直に嬉しいです。これからも様々な世代の方に聴いて頂けるように楽曲を伝えられるよう自分たちなりに励んでいきたいと思います。 コメント全文はこちら>> |
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2017年上半期の総合アルバムチャート“JAPAN Hot Albums”では、惜しまれつつ解散したSMAPの3枚組ベスト盤『SMAP 25 YEARS』がCDセールスで大きくポイントを稼ぎ1位を獲得した。
『SMAP 25 YEARS』は、2017年上半期の集計期間中(2016年11月28日~2017年5月28日)にリリースされたアルバム作品の中で唯一ミリオンを突破したタイトル(累計1,117,282枚)。ダウンロードでの購入はできないのでこの部門のポイントはないが、断トツのCDセールスとPCによるCD読み取り数であるルックアップでも4位に入るポイントを加算して総合トップを獲得した。多くの人が国民的アイドルグループの軌跡に触れたことがわかる結果となった。
2位に入ったのが、back numberのベストアルバム『アンコール』。CDセールスで3位と高ポイントを獲得し、そしてダウンロードとルックアップでそれぞれ1位に入り、ミリオンを突破した『SMAP 25 YEARS』に迫る総合ポイントをあげた。CDセールスでは、リリース初週に282,067枚を売上げて、その後もじわじわとセールスを積み重ね、上半期終了時点では累計541,350枚と約26万枚もセールスを伸ばした。前述の通り、ダウンロードとルックアップでは首位になっており、リリース初週以降も様々な形でたくさんのユーザーがこのタイトルを楽しんだと言える。
3位は、AKB48『サムネイル』。CDセールスでは『SMAP 25 YEARS』に次ぐ2位の高ポイントを稼いだが、ダウンロードとルックアップでは思うようにポイントが伸びなかった。しかし、それでもCDセールスでのポイントを守り切り総合3位でフィニッシュとした。また、今年に入ってブレイクを果たしたSuchmosの2ndアルバム『THE KIDS』が総合9位に。CDセールス9位、ダウンロード8位、ルックアップ12位と各指標でバランス良くポイントを稼いでおり、各地のフェスに引っ張りだこの彼らの快進撃をデータからも見ることができる。
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「SMAP 25 YEARS」が多くの方々のご支持を受け、2017年上半期のアルバムチャート1位をいただくことができました。本当にありがとうございます。これはSMAPが25年間に渡り素晴らしい作品を作り続けた成果だと思います。今後もここに収録されたそれぞれの楽曲が皆さんにとって輝き続ける作品となって欲しいと思っています。(ビクターエンタテインメント) |
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2016年の“HOT ANIMATION”を制した、新海誠監督のアニメーション映画『君の名は。』の主題歌でRADWIMPSの「前前前世」が、2017年の上半期の“HOT ANIMATION”でも2位以下に圧倒的な差をつけて1位に立った。RADが2016年末に紅白や【CDJ】に出演したこと、また韓国をはじめとする海外でも映画がヒットを記録したことなど、公開から月日を経てなお話題も人気も国内で衰え知らずのままチャートを独走する結果に。ポイント構成ではラジオの再生回数、ダウンロード、Twitter、動画再生数の4指標で1位を獲得している。さらに、7月にはBlu-ray&DVDもリリースされることから、映画も楽曲もますます様々な指標で浸透し続けていくだろう。
2位には米津玄師の『orion』(NHK総合TVアニメ『3月のライオン』エンディングテーマ)がチャートイン。ラジオと動画の再生回数で2位、ルックアップ3位、Twitterで4位、ダウンロード5位とバランスよくポイントを積み上げている。また、LiSAの「Catch the Moment」(映画『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-』主題歌)は、Twitterとルックアップで2位と高ポイントを獲得し総合で6位に。この2曲はルックアップのポイントが高いことからも、パッケージの購入やレンタルなどでCDを手にしたユーザーが楽曲をPCに取り込んでおり、曲を耳にしたリスナーが聴き込んでいることが分かる。
また、上半期チャートの後半を賑わせたのは、映画『名探偵コナン から紅の恋歌』の主題歌で倉木麻衣が歌う「渡月橋~君 想ふ~」とTVアニメ『けものフレンズ』のオープニングテーマでどうぶつビスケッツ×PPPが歌う「ようこそジャパリパークへ」。2曲とも楽曲を上位へ押し上げたのはダウンロードで、「ようこそジャパリパークへ」は日本レコード協会より10万DLを超えた作品に贈られる“ゴールド認定”を受けるなど指標での強さを見せた。「渡月橋~君 想ふ~」は、映画がシリーズ最高となる興行収入を記録し、その間に倉木のメディア露出などのタイミングも相まって、チャートでもダウンロードで『君の名は。』の楽曲に続いて3位、ルックアップのポイントで5位と高ポイントを獲得し好調なアクションを見せた。2017年下半期も、「前前前世」はチャートに君臨し続けると思われるが、ルックアップやダウンロードで幅広いリスナーへ訴求できれば、新たな旋風を巻き起こす可能性は十分にあるだろう。
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