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ニュースサイトは音楽の敵か味方か
4月1日、次代の音楽ビジネスを担うことを目的に開催される、ニューミドルマン養成講座(東京コンテンツプロデューサーズ・ラボ主宰)が第6期開講を記念した特別企画座談会を開催。講座にてゲスト講師を務める業界の先端で活躍する4名が集結。宇多田ヒカルのプロモーション担当の梶望、著書『ヒットの崩壊』が業界内外で席巻している柴那典、デジタル音楽ジャーナリストのジェイ・コウガミ、本企画のオーガナイザーである山口哲一を加えて、アーティストとテクノロジーの未来を語り合うなか、アーティストとWEBメディアの関係に疑問を投げかけ、その将来あるべき姿を探った。
ポストニュースサイト最適化
柴那典:僕からは「ポストニュースサイト最適化」をテーマに上げさせていただきました。当初、今回の座談会全体のテーマとして「2017年」というお題をいただいたのですが、それを聞いて、最初に思い出したのがちょうど10年前の2007年頃のこと。『ヒットの崩壊』の前作品である『初音ミクはなぜ世界を変えたのか?』でも書いたのですが、2007年は様々なテクノロジーが一気に世に出たタイミングでした。 分かりやすいところではiPhoneの登場、Twitter、ニコニコ動画のブレイクなど。初音ミクも2007年と言えます。そして、ニュースサイトのナタリーも2007年に開設されています。もちろん、その前にもBARKS等のニュースサイトも存在しましたが、ナタリー以前、以後で、音楽情報の流通媒体はだいぶ変わりました。 そして、今年はナタリー10周年。僕もナタリーでもたくさん仕事をしているし、多くの音楽ファンがお世話になっているはずですが、そろそろ音楽情報流通は次の何かが生まれるタイミングではないかと。 それはナタリーに取って代わる同様のニュースサイトではなく、ナタリーのようなメディアの在り方が当たり前のインフラになった現状で、音楽情報を流通させる次の在り方がそろそろ生まれないと、音楽メディアの面白さと可能性が減退していく恐れがあるのではないかと考えているのです。 実は僕が音楽のネットニュースのなかで、ここ1年ほど気になっているものがあります。それはロックバンドの「ライブ活動休止」のニュースです。僕は基本的にロックバンドを取材することも、周辺のニュースを追うことも多いのですが「数ヶ月間、ライブ活動を休止します」といったニュースが多く目につくのです。例えば、ボーカルが声帯の手術をするために活動休止するというような。 もちろん、手術しなければならないのであれば、休止もやむなしだということはわかります。しかしながら、疑問に抱くのは、「これ、なんでニュースにするのだろう?」とことなのです。というのは、僕はマネジメントの立場ではないので事情はよく分からないのですが、声帯の手術をしているアーティストはたくさんいるはずだし、ライブを半年間やらないということも、特に珍しいことでもありませんでした。 だから「1ヶ月間ライブを行わないこと」がニュースになるというのは、今の時代の新しい状況だなと思ったのです。逆に言うと、何故これを情報として告知しなければならないのか。その点について、マネジメントサイドの方はどうお考えですか?
山口哲一:ふつうは隠すよね。今の時代は隠しきれない可能性もありますけど。柴さんとしては、今の時代はアーティストサイドが「忘れられる恐怖」を強く感じているというように解釈されているのでしょうか?
柴:そう思います。実際に、声帯の手術で活動を休止していたロックバンドを取材すると、それぞれ葛藤や不安を抱えていました。「何が不安なのですか?」と聞くと、「勢いに乗っている今、まさに上のステージに昇っていこうとするこの時期に活動を止めてしまうことが超不安で、すごく悩みました」と言うわけです。
山口:梶さんがそのアーティストの担当だったらどうしますか?
梶望:そのバンドがどういうバンドかわからないので、なんとも言えないところもあります。しかし、そういう情報を公開するケースが、ひとつ僕のなかで思いあたります。それは、すでに確定しているスケジュールをキャンセルしなければならない時。ライブだけなく、テレビの生放送等のスケジュールを飛ばさなければならない時は、その原因を誠意あるコミュニケーションをもって伝えないと、むしろ炎上してしまう。 一方で、そういった信頼を失うリスクがない場合、誰にも迷惑を掛けない前提で、誰も知らないなかでわざわざそういった情報を発表するのであれば、僕は「なんで発表するの?」と疑問を抱く点で、山口さんと同じ意見です。 宇多田ヒカルにも過去に急病で、生放送をいくつか飛ばさなければならない状況が起こったことがあります。デリケートな身体の話ではあったのですが、翌日に「笑っていいとも」への出演をキャンセルしなければならないという苦しい状況があり、公開せざるを得ませんでした。ですので、情報の公開はケースバイケースかなと思います。
柴:僕が見たいくつかのバンドの例では、梶さんがお話された事情とは違うものでした。ライブツアーを終えて手術に入り、次のライブ活動に入るまでは休止するというパターンです。 とはいえ、「数か月の活動休止をわざわざ発表するのは変だよ」と言いたいわけではないんです。バンド側にとってはそれを発表しなければならない切実な理由があるはずなので。その状況が何を示しているのかを考えてみると、僕は音楽業界全体に「ニュースサイト最適化」というような状況が訪れているのがひとつの原因ではないかと考えています。自身の話題を常にニュースサイトに取り上げてもらうことをまず考える。情報の公開が優先で、そこに活動スケジュールを最適化させるということです。 ただ、ベテランのアーティストだったら特にその必要はないのです。例えば宇多田ヒカルさんのレベルになれば、ニュースサイト最適化して情報を提供する必要が無いと思います。Twitterアカウントも持っていますし。そもそも何かアクションを起こせば、ニュースのほうが追いかけてくるアーティストですから。 一方で、売り出し中のアーティストの立場であれば、自分自身の存在を社会で大きくしていきたい。だからこそ、名前をメディアにどんどん出していきたいと思う人達は、少なくとも半年間もメディアに出ないことを恐れるということがあると思うのです。
山口:柴さんの懸念している点は、アーティストの情報がニュースとなり、それがネット上でどれだけ拡散されるかが、アーティストとファンのエンゲージメントの価値基準になってしまっていることでしょうか。この点について、ジェイさんはどう思いますか?
ジェイ・コウガミ:メディアに携わる立場としては、ニュースリリースを出してもらえるのは情報が得られる観点からはうれしいですね。特にメディアでは、それらを記事化することで数字としてのPVに繋がりますから。 WEBメディアの「PV至上主義」が問題視される傾向がありますが、そういう流れとは異なる価値基準メディアも増えてきていますし、PV至上主義からの脱却を多くの編集者が目指していこうとしています。しかしながら、既存のWEBメディアの多くが数字を取りたいという現状は残っているため、ニュースは多ければ多いほどサイトが見られる可能性が高まります。 例えば「新作を発表しました」という話題以外にアーティストからニュースが出ないのであれば、アーティストの文脈に沿った他のニュースをコンスタントに出してもらえれば、WEBメディアと読者にとって、すごく嬉しいと思います。 しかしPVのために、出された情報を何でもいいから掲載していくという考え方がメディアの常識として固まってきているとすれば、そこには疑問をいだきます。本当に掲載すべき情報かどうなのかについては、メディアの方針やアプローチによって変わってくると思いますが、それ以前に僕は、アーティストや音楽の本質とはかけ離れたニュースばかりが取り上げられ拡散されていく状況は、音楽をコミュニケーションしていく上であまり良いことではないのではないかと思います。
梶望:ジェイさんのお話を聞いて思うのですが、これはニュースサイト側だけの問題ではないのではないでしょうか。自虐を込めて言うのですが、これは発信する側の問題も大いにあって、レーベルやマネジメント側から出されるプレスリリースのなかには、ニュースとしての質があまり高くないと個人的に感じるものもあります。 僕は、こういった場でお話する際に、今の時代の情報コミュニケーションにおいては「情報を出す際には余白を残すべき」と繰り返し伝えています。宇多田ヒカルのニュースであろうとも、すべて種明かしをしてしまうような文脈ではスルーされてしまう時代です。だから、そのニュースの内容からさらに何か語ってもらえる隙のようなものを残さないと、SNSでシェアされず、結果情報が滞留せず一瞬にして消化されてしまいます。 余白を残してこそようやく伝わっていく現状なのに、例えば「ジャケット写真が出来上がって公開しました!見てください!」だけのようなニュースは、「ふーん」という反応で終わってしまいます。もちろんファンは喜びますが、拡散されるのかと言えば、そうではありません。どんなクリエイターが関わったのか?どんなメッセージが込められているのか?どんな新たなチャレンジをしたのか?余白の作り方、会話のさせ方、シェアしたくなるような内容はアーティスト、作品によっていかようにも作れるハズです。 結局、発信する側も熟考して良質なプレスリリースを出し、WEBメディア側も出したものを何でも安易に掲載せず、良質な情報をピックして話題を作る、というような関係性を作ることができればいいなと思います。 アーティストの名前だけで見出しを作り、本質とはかけ離れた記事でもPVを上げるために何でも掲載すれば、それはメディアが自らのレベルを晒しているということになってしまいます。ジャンルは違いますがDeNAのWELQ問題もそういうい風潮から生まれてしまったのだと思いますが、もう少し発信する側とメディアの良好な関係が作れないかなと、ここも自戒も込めて感じるところです。
関連リンク
- ニューミドルマン養成講座
文:PHP研究所・太田智一
問題は、まさに「質より数字」が共通認識化してしまっていること
柴:梶さんの言う通りで、僕はメディア側の人間なのでニュースの扱われ方をよくチェックするのですが、例えばひとつニュースが出た時に、そのニュースをGoogleで「ニュース検索」を試してみると、10媒体くらいがサーチされます。それらの記事を比較すれば、ただのプレスリリースの同文掲載なのか、きちんとエディットしているのか、どこが上げていないのか、ニュースサイトによってのアプローチの違いがよく分かります。 もらった情報を右から左に載っけているメディアとそうではないメディアは、ちゃんと見ればわかる。僕も自戒を込めて言えば、右から左に情報を載せることに何か意味があるのか、ということが問い直されるべき時だと感じています。
ジェイ:数字の観点から、メディアの他に、メディアに関わる広告代理店、営業、プロモーションなどの方々の立場からすれば、全て当てはまるわけではありませんが、数字が大きな説得材料になるという事情も影響があると思います。 代理店ならば、記事化された件数や数値をクライアントに報告しなければなりませんから、とにかくメディアに対して、できるだけ多くの数のプレスリリースをばら撒いてしまう。そして、届いた情報をメディアは内容も精査せず編集スルーで記事化して世の中に出してしまう、そのサイクルは当たり前のようになってしまった気がします。そして、こうした習慣が根付きつつあるように感じます。
柴:僕が問題提起したかったのは、まさに「質より数字」が共通認識化してしまっていることかもしれません。その発想をそろそろ転換しなければならない時期が来ているという。 アーティストのマネジメント側からは質より数字では記事の効果が無いのではないかという意見もあるし、一方でメディア側とすればPV数によるインセンティブの仕組みが起こしてしまっている弊害もある。書き手としては、この事情が読者にバレているのではないかという懸念、さらに言えば、この状況をアーティスト本人が負担に思っているという問題もあります。 仕方がないこともあるのですが、そろそろ考え方や手法を変えていかなければならないようなことがあるのではないかと思っています。
梶:代理店だけが悪いわけではないのです。彼らはビジネスとして沢山の広告を売らなければならないわけです。昔にくらべ視聴率が下がってしまい、テレビのGRP買いによる広告枠は、時期によってはすぐに埋まってしまいますよね。となると他の媒体を売らなければならないと考えれば、結局今はデジタルなんですよ。 デジタル広告でも明確な数字を提示していかなければいけません。その数字だけがクライアントへの説得力になるわけですから、代理店からすれば質やリーチよりも、まず「売れる」ものにしなければなりません。ジェイさんが言ったように、数字に裏付けされることで、何らかの効果を感じさせてしまったほうが広告が売りやすくなるわけです。 ところが、かつてと状況はまったく変わってきてしまっています。デジタル広告も例に漏れず変化しています。広告に意味を生み出すためには、出稿する適切なタイミングがあります。そのタイミングを知るか知らないかで、マーケターとしての資質が左右されると思うのです。 今は単純に量だけを求めてしまうと、実際の広告の効果が生み出しにくいのですが、一方で代理店としては量を売らなきゃいけないわけです。本当に意味のあるタイミングだけにクライアントが広告を求めればニッチ化します。従って量が稼げないわけで、代理店としては困ります。ここに質と量の矛盾という問題をはらんでいると感じます。
山口:個人的には柴さんは「ポスト・ニュースサイト最適化」について、どうすれば音楽にとって良い方向に向かうと思いますか?
柴:WEBメディアとしてはテレビの視聴率と同じくPVという数字を追求せざるを得ない。これはしょうがない部分もあります。それに『ヒットの崩壊』でも書いたことですが、音楽は数字だけでしか価値を比較できない側面もあると思っています。 例えば、Aさんが「この曲は本当に素晴らしい」と言ったとします。一方でBさんも別の曲を素晴らしいと言いました。このそれぞれ意見はAさん、Bさんを良く知る仲間うちでは、信頼できる情報として伝わっていきます。ですから、口コミにおいては、数字は問題になりません。 ところがAさんの推す曲がYouTubeで1億回再生、Bさんの曲が10回だとすれば、A さん、Bさんを知らない人にとっては「この曲が良い」という言葉の意味自体が変わってしまう。数字自体が強力な説得力と伝播力を持ってしまう。 だから、そこだけフォーカスしないという発想が必要になってくる。少なくともWEBメディアでは、PVという数字とは別のもう一つの新たな指標――その記事が実際に読まれ、発信者と受信者のエンゲージメントをつくったという指標が必要となってきているし、それを作るために動こうとしている人たちがいるのではないかと思っているのですが、ジェイさんはどう思いますか?」
ジェイ:PVの追求とは違う価値基準を目指しているメディアはすごくたくさんありますし、様々なコンテンツの提供手法を実験しているメディア企業はすでに日本に多くあります。 ただ、まだPVという指標から脱却するまでに至っているという話は多く聞きません。それが2017年現在の状況です。2016年末のWELQ問題が出てきたときに、既存のWEBメディアが何ら解決法を世間に提示できなかったのは、多くが数字追求のやり方で今まで走ってきたからではないでしょうか。 とはいえ、PVという指標の功罪がWELQ問題で一気に噴出してしまったという背景を踏まえて、WEBメディアの運営側も、柴さんが提起するところの「ポストニュースサイト」を目指して行かなければならないという思いはあるのではないでしょうか。
柴:「正直に言って、この問題に対する明解な解決策はまだ提示されていないと思います。もちろん僕のなかにもありません。しかし、これは音楽メディアだけでなく、すべてのWEBニュースメディアが直面していることだと思います。 例を出せば、トランプ大統領の誕生とPost truth(ポストゥルース・脱真実)の関係もそうです。情報が事実かどうかにかかわらず、感情を刺激して人を巻き込んで、情報シェアさせ影響力を高めていくWEBニュースメディアが多く存在する結果、メディアの数だけの真実が存在してしまう。情報が伝える側が「たくさんシェアされる」ことだけに価値をみいだしてしまうのが「ニュースサイト最適化」の弊害だと思うんですよね。 僕の個人的な意見としては、誰もがそういう発想で動いていくと世界が徐々にディストピアに近づいていくのではないかという危惧がある。これを食い止めるために、どうしたら良いかと日々頭を悩ませている状態です。
開催情報
ニューミドルマン養成講座第6期
第1回 5月11日(木)山口哲一「新時代ミュージックビジネスを識るための地図」
第2回 5月18日(木)沖野修也+山口哲一「沖野流音楽マネタイズ術」
第3回 5月25日(木)柴那典+山口哲一「ヒットの崩壊の次にやってくること」
第4回 6月1日(木)矢島由佳子+鳴田麻未+山口哲一 キャンプファイヤー「アーティストとクラウドファンドの最適解」
第5回 6月8日(木)ジェイ・コウガミ+山口哲一「2017年音楽地図」
第6回 6月29日(木)中川悠介+山口哲一「原宿から世界へKawaiiの先へ」
第7回 7月6日(木)梶望+山口哲一「宇多田ヒカルPRの秘密」
第8回 7月13日(木)山口哲一「重要性を増すニューミドルマンの役割」
⇒申込受付中
プロフィール
梶望ソニー・ミュージックレーベルズ EPICレコードジャパン 1971年静岡県生まれ 中央大学 理工学部卒業 1995年 (現)日本コロムビア(株)入社 1996年(当時)東芝EMI(株)入社(その後、EMI MUSIC JAPANへ社名変更、ユニバーサルミュージック合同会社と吸収合併) 宇多田ヒカル、AI、今井美樹、MIYAVI、GLIM SPANKYなどの宣伝プロデュースを担当。 2017年 宇多田ヒカルのレーベル移籍に伴い、ソニー・ミュージックレーベルズに入社
柴 那典/しば・とものり
1976年神奈川県生まれ。音楽ジャーナリスト。ロッキング・オン社を経て独立、雑誌、ウェブ、モバイルなど各方面にて編集とライティングを担当し、音楽やサブカルチャー分野を中心に幅広くインタビュー、記事執筆を手がける。主な執筆媒体は「AERA」「ナタリー」「CINRA」「MUSICA」「リアルサウンド」「ミュージック・マガジン」「婦人公論」など。「cakes」と「フジテレビオンデマンド」にてダイノジ・大谷ノブ彦との対談「心のベストテン」連載中。著書に『ヒットの崩壊』(講談社)『初音ミクはなぜ世界を変えたのか?』(太田出版)がある。
⇒ブログ「日々の音色とことば」
ジェイ・コウガミ
デジタル音楽ジャーナリスト、「All Digital Music」編集長 デジタル音楽ジャーナリスト。音楽テクノロジー・ブログ「All Digital Music」編集長。「世界のデジタル音楽」をテーマに、ビジネスとテクノロジー視点から、日本では紹介されないサーヴィスや業界動向、最新トレンドを幅広く分析し紹介する。ジャーナリストとして「WIRED」「SENSORS」「BLOGOS」「オリコン」「Real Sound」などオンラインメディアや経済誌で、デジタル音楽に関する記事執筆や取材を手がける他、テレビ、ラジオへの出演、音楽ビジネスの講演に多数携わる。
⇒http://jaykogami.com
山口哲一 (株)バグ・コーポレーション代表取締役/コンテンツビジネス・エバンジェリスト/音楽プロデューサー
「デジタルコンテンツ白書」(経済産業省監修)編集委員
経済産業省「コンテンツ産業長期ビジョン検討委員会」委員
START ME UP AWARDS 実行委員長
国際基督教大(ICU)高校卒。早稲田大学在学中から音楽のプロデュースに関わり、中退。1989年、株式会社バグ・コーポレーションを設立。音楽プロデューサーとして「SION」「村上”ポンタ”秀一」のマネージメントや、「東京エスムジカ」「ピストルバルブ」「Sweet Vacation」など の個性的なアーティストをプロデュースする一方、音楽ビジネスとITに関する実践的な研究を行っている。プロデュースのテーマに、ソーシャルメディア活用、グローバルな視点、異業種コラボレーションを掲げている。2010年頃から著作活動を始め、国内外の音楽ビジネス状況の知見を活かし、音楽(コンテンツ)とITに関する提言を続けている。エンタメ系スタートアップを対象としたアワード「START ME UP AWARDS」をオーガナイズし、プロ作曲家育成「山口ゼミ」や「ニューミドルマン養成講座」を主宰するなど、次世代の育成にも精力的に取り込んでいる。異業種横断型のプロデューサー。
関連リンク
- ニューミドルマン養成講座
文:PHP研究所・太田智一