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モーニング娘。'16(譜久村聖/生田衣梨奈/飯窪春菜)インタビュー



モーニング娘。'16 『モーニング娘。'16コンサートツアー春~EMOTION IN MOTION~鈴木香音卒業スペシャル』 インタビュー

 「超える」とか「負けない」っていう気持ちも大切。でも今は「大事にしたい」「繋いでいきたい」という想いのほうが大きい―――

 メンバー内で「世界に通用するアイドルになりたい」って話している。日本のアイドル文化の先頭に立って活動していたい―――

 モーニング娘。'16リーダー陣(譜久村聖/生田衣梨奈/飯窪春菜)に満を持してインタビュー敢行! AKB48グループやももクロ等との共演もあった夏の音楽特番、℃-ute解散、道重さゆみ卒業タイミングから始まった現体制怒濤の2年間、相次いだ鞘師里保と鈴木香音の卒業、DVD&BDリリースされた『モーニング娘。'16/ コンサートツアー春~EMOTION IN MOTION~鈴木香音卒業スペシャル』、卒業しても消えないもの、今のモーニング娘。が目指すもの等、がっつり語って頂きました。これを読まずに今後のアイドルシーンは語れない!

AKB48グループやももクロ等との共演もあった夏の音楽特番~℃-ute解散

--今夏は民放各局の音楽特番に出まくっていましたね。ここ数年で最もモーニング娘。をテレビで目にした夏となりました。

モーニング娘。'51(譜久村聖/生田衣梨奈/飯窪春菜)インタビュー
▲左から:譜久村聖/生田衣梨奈/飯窪春菜

生田衣梨奈:ひとつひとつ特番への出演が決まる度に「また?」「え、また?」っていう感じで、それが増えていくごとに喜びも増えて、(民放各局)ほとんどの夏の音楽特番に出させて頂けたので、すごく嬉しかったです。「また?」って思える感覚がすごく嬉しいなって。

飯窪春菜:あと、ファンの方にひとつひとつお知らせできるのが嬉しくて。ファンの方も喜んで下さるし、どの特番も観て下さっていたので、ライブで逢えない方たちにも私たちのパフォーマンスをしている姿がお見せできるのは嬉しかったですね。ただ、私たちが新曲ではない、先輩が歌われていた曲をパフォーマンスしている一方で、他のハロー!プロジェクトのグループが新曲を披露していたりすると、「私たちも新曲を歌いたかったな」って少し悔しかった部分もありました。なので、また次呼んでいただけるときは、私たちの最新の曲をお届けできたらなって思います。

--他のグループではない、来年で20周年のモーニング娘。ならではの悩みですよね。当然ながら自分達がいなかった時代の曲のほうが多い訳で。

生田衣梨奈:そうなんですよね。私たちが生まれた頃からあるグループなので。

--でも『FNSうたの夏まつり』で観た「ハッピーサマーウェディング」のパフォーマンスは秀逸でしたよ? みんなキラキラしていたし、すごく新鮮でした。

飯窪春菜:先輩の曲をやるときは「先輩の曲だけど、私たちらしくやろう」っていう意識を持って臨んでました。

譜久村聖:「自分たちがオリジナルメンバーだぞ」っていうくらいの気持ちで。あと、香音ちゃん(鈴木香音)が卒業してからすぐ舞台『演劇女子部「続・11人いる! 東の地平・西の永遠』(http://bit.ly/2cymBhk)があって、11人体制でのパフォーマンス初披露が音楽特番だったんですよ。なので、新体制でレッスンする時間も増やしてもらって、しっかりみんなで揃えることも出来たし、衣装でも先輩たちとの違いを見せることが出来たんじゃないかなって。格好良い系だったり、メンバーカラーが入ってたり、フォーメーションダンスをやるときはみんな揃った衣装だったり、いろんな私たちをこの夏は観てもらえて嬉しかったです。

--『FNSうたの夏まつり』では、AKB48はじめ48グループの皆さん、ももいろクローバーはじめスタダアイドルの皆さんとのコラボもありました。実際に同じステージに立ってみてどんなことを感じました?

℃-ute 『桃色スパークリング』 (Dance Shot Ver.)
℃-ute 『桃色スパークリング』 (Dance Shot Ver.)

譜久村聖:皆さん素敵なグループばかりだったんですが、やっぱりダントツで「可愛いな」とか「素敵だな」って思ったのは、℃-uteさんだったんですよ。そのときは「ハロプロ、強し!」って思いました。

--身内が一番だったんですね(笑)。

譜久村聖:なので、℃-uteさんと一緒に出られたことも嬉しかったし、でもその分「私たちも頑張らないと!」って思いました。そのときは番組コンセプトに合わせて、可愛らしいサマードレスで「ハッピーサマーウェディング」を歌ったんですけど、やっぱり「モーニング娘。らしさはいっぱい出さなきゃ!」と思って臨んでましたね。

生田衣梨奈:あと、ハロー!プロジェクトのメンバーとは夏と冬に同じステージに立たせて頂くんですけど、他のアイドルさんのライブへは行くことがないので、そこで他のアイドルグループの良さを発見したり、「こういう風なコンセプトでやってるんだな」っていうことを知ったりしたんですけど、同時に「モーニング娘。にしかないものを見つけられる良いチャンスだな」とも思いました。

--そうした機会もある中で、生田さんには最近のアイドルシーンってどう映ってるの?

生田衣梨奈:ももクロさんはそれぞれイメージカラーの衣装を着てますけど、アイドルシーン全体的に見ると、みんながみんなで衣装を揃えてきてるなって。いろんなグループのミュージックビデオを観てても、団体芸として魅せるというか、少し前までは個人個人の魅力を出していく形が多かったと思うんですけど、最近はグループとしてのまとまりの良さを出そうとしているケースが多いなって。

モーニング娘。'43(譜久村聖/生田衣梨奈/飯窪春菜)インタビュー
▲左から::譜久村聖/生田衣梨奈

--モーニング娘。が昔から得意としているところじゃないですか。

生田衣梨奈:そうですね。どこよりも長くやってる自信があります。

--生歌や迫力のあるダンスパフォーマンスに拘り続けてきたハロプロの影響も大きいかもしれませんね。そういう意味でも、ファンや周囲の認識はどうであれ、アイドル同士はリスペクトし合ったり、前述のようなコラボ等もやりたいと思っているのかな?と感じたりもするんですが。

飯窪春菜:そうですね。普段あんまり絡むことはなくても、なんとなくお互いの情報だけで親近感を持っている人もいたりして、実際にこの夏はそうした他のグループのアイドルさんと笑顔で挨拶することもあったので、同じアイドルとして何か通ずるものを感じながら「この番組を一緒に成功させよう」と思っているところはあったと思います。

--なので、いろいろと感慨深かったですよ。山本彩(NMB48)さんが℃-uteのステージに向かって「愛理ぃ!」って叫んでいる姿とかオンエアされてて。

一同:(笑)

譜久村聖:テレビとかで「アイドルが憧れるアイドルランキング」を見てると、ハロプロの先輩方が上位に入っていたりして「やっぱりハロプロって凄いんだな」って思うんです。だからこそ自分もそういう位置に行けるような人で在りたいと思いますし、番組で他のアイドルグループさんたちと共演したときに、例えば「モーニング娘。さんって凄いですよね!」って乃木坂46さんが言って下さったりすると、今までそうやってお話しする機会があまりなかったので「そんな風に感じて下さっているんだ!」って実感しますし、そういうことがすごく良い刺激になって、もっと頑張りたいなって思います。

--同世代で活躍している他のアイドルに褒められると嬉しいもの?

譜久村聖:そうですね!「ファンです」とか言ってもらえるとすごく嬉しいし、でも私たちからすると乃木坂46さんのビジュアルが憧れだったりして、そういうことも直接伝えたりしました。あと、ハロー!プロジェクトのコンサート以外でもそうやってアイドル同士で切磋琢磨し合える環境ってすごく良いと思うんですよ。観て下っている方もいつもと違う見方が出来るんじゃないかなって思いますし、ただ「アイドルでしょ?」じゃなくて「あ、同じアイドルでもこういった違いがあるんだ」っていう部分を観てもらえる良い機会だなって思います。

--また、先程も名前が出ましたけれども、ハロー!プロジェクトを引っ張っていく存在であった℃-uteが来年6月で解散。知ったときはどんな気持ちになりました?

モーニング娘。'35(譜久村聖/生田衣梨奈/飯窪春菜)インタビュー
▲飯窪春菜

飯窪春菜:衝撃しかなかったですよね?

譜久村聖生田衣梨奈:うん。

飯窪春菜:本当に驚いて。℃-uteさんが公に発表する直前に私たちは知らされたんですけど、℃-uteさんはずっとそこにいる存在だと思っていたんですよ。そう思っていた先輩グループが来年まで……っていうのは、すごく衝撃。あと、私は鈴木愛理さんと岡井千聖さんと同じ歳で、皆さん二十歳以上の方々で……っていう年齢的な部分も、個人的にはいろいろ考えさせられるものがありました。

--なるほど。ただ、℃-uteは5人ともデビューがめちゃくちゃ早かったですからね。

℃-ute『何故 人は争うんだろう?』(℃-ute[Why Do People Fight?]) (Promotion Edit)
℃-ute『何故 人は争うんだろう?』(℃-ute[Why Do People Fight?]) (Promotion Edit)

生田衣梨奈:年齢、一桁!みたいな(笑)。でも今はすごく大人な感じがしますね。別にそこまで年齢が離れている訳でもないんですけど、すごく大人に見えるし、格好良くも見えるし、「なんでそういう色気が出せるんだろう?」って思うし、あの5人にしか生み出せない団結力とか、お互い分かり合えている感じとか、すごく羨ましいなって思います。

譜久村聖:私は……解散してもハロプロにいてほしいなっていう気持ちがあります……。1人1人がアイドルとしてすごく大好きで、鈴木愛理さんはブログで「解散後も歌は続けていきたい」っていう風に言っていたりするので、そういう5人を見ていたいなって単純に思ったりしちゃうんですけど。やっぱり自分が好きだったハロプロがどんどんどんどん……しょうがないことなんですけど! 世代交代みたいな感じで、下からはどんどん入ってくるし、上からはどんどん抜けていってしまうし、私たちはその中間にいる存在なので……すごく切なくなりますね。でも「ちゃんと受け入れないと」って思ってます。

--℃-uteが解散すると、今のモーニング娘。への期待値は更に高まってくると思うんですが、そのあたりはどう考えていたりしますか?

飯窪春菜:℃-uteさんのオーラとか威厳って本当に凄いなと思っていて、ハロー!プロジェクトのコンサートでも、〆に℃-uteさんが出てくると本当にギュっと引き締まるんですよね。だけど、MCのときは明るかったり、舞台裏でもアイドルアイドルした可愛らしい5人の姿があったり、そういうメリハリがすごくきっちりした方たちなので、そこは私たちも受け継いで後輩たちに見せていきたいなって思います。……でも℃-uteさんの解散発表は本当に驚きました。30歳を過ぎてもやってそうなイメージがあったんですよ!

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モーニング娘。'16の現状~3人が覚醒した先輩の卒業~新体制になって

--結婚しても子供が出来ても「℃-uteです!」って続けていそうなイメージはありましたよね。とは言え、℃-uteは解散を決断しました。そしてモーニング娘。は今後のハロー!プロジェクトを引っ張っていくグループでなければいけません。今日はせっかくリーダー陣にお集まり頂いたので、モーニング娘。のこれまでとこれからについて伺いたいのですが、まず今のモーニング娘。'16はどんなグループになっているなと感じていますか?

モーニング娘。'16『The Vision』(Morning Musume。'16[The Vision]) (Promotion Edit)
モーニング娘。'16『The Vision』(Morning Musume。'16[The Vision]) (Promotion Edit)

譜久村聖:今この時期のモーニング娘。'16は、新曲をリリースしている訳でもないし、単独のツアーもやっていない(※このインタビューは、秋の単独ツアー前に行われた)。でもその中でも11人の結束力が高まっている。モーニング娘。って大きな何かに向かって動いている最中にどんどん固まっていくんですけど、今回はそれこそ音楽特番にたくさん出させて頂いたり、ナルチカ(※なるべく近くでライブを体験してもらうライブハウス公演)とかでも「とにかく11人で合わせよう!」って言ってたんですよ。その結果として、早くもチーム感は出来上がってる。だからもう秋ツアーをやり終えたぐらいの気分なんですよ(笑)。思っていた以上の速度でモーニング娘。'16は固まることが出来た。去年末に鞘師里保の卒業(http://bit.ly/1PuJEKH)があって、続いて鈴木香音の卒業(http://bit.ly/1P49gue)があったので、後輩たちの気持ちの面で「不安にさせちゃうんじゃないかな?」っていう心配もあったんですけど、でもそれを前向きな力に変えることが出来たと思うし、それは「やらなきゃいけないんだ!」って思えるメンバーが増えたからなのかなって。

--それは心強いですね。

譜久村聖:以前は話し合いをしてても「ちゃんと伝わってるかな?」って不安になることが多かったんですけど、最近は「みんなに伝わった。これだったらもっと上を目指せる」って思える瞬間がよくあるんですよ。だから期待してほしいなって思います。

--ちなみに、お三方にも「私たちもモーニング娘。なんだ。やらなきゃいけないんだ!」と意識が高まった瞬間があったと思うんですけど、それってどんなタイミングでした?

譜久村聖:私は、田中さん(田中れいな)の卒業(http://bit.ly/1jxHjgD)。本当にヤバいぞと思ったんです。それは歌の面で引っ張ってもらっている部分が大きかったし、コンサートを盛り上げる力が凄かったので、田中さんの卒業は4,5人のメンバーが同時に抜けるのと匹敵するぐらい、本当に大変な出来事だと思っていたんですよ。だからとにかく田中さんの歌を聴いて「リズム感をつけなきゃダメだ」とか、物凄く田中さんのことを意識しながら歌ってました。

--生田さんは?

新垣里沙 『笑顔に涙~THANK YOU! DEAR MY FRIENDS~』(MV)
新垣里沙 『笑顔に涙~THANK YOU! DEAR MY FRIENDS~』(MV)

生田衣梨奈:いつだろう? ……新垣さん(新垣里沙)と光井さん(光井愛佳)の卒業(http://bit.ly/2dfMqUd)が大きかったかもしれないです。初めての2人いっぺんに卒業という衝撃も大きかったし、当時は先輩がもう5人しかいなくって、そこに私含め9期が入って、それからすぐ10期も入ってくるんですけど、そのとき「今のままじゃ先輩になれないから」ってすごく言われたんですね。そんな中でお二方が卒業することになって、もう小田さくら(11期)も入ってくるか来ないかぐらいの時期だったので、自分的にも「もっとやらなきゃいけない」と思ったし、私は新垣さんにすごく頼っていたんですけど、「いつまでも頼ってられない」と思わされました。

譜久村聖:新垣さんにベッタリだったもんね。

モーニング娘。'22(譜久村聖/生田衣梨奈/飯窪春菜)インタビュー
▲左から:譜久村聖/生田衣梨奈

生田衣梨奈:甘えて生きてきたんで(笑)。

--というか、今もベッタリじゃないですか。ブログ見る度に新垣さんといる。

譜久村聖:題名「新垣さん」ばっかり(笑)。

生田衣梨奈:メンバーの特権ってやつです!

--飯窪さんはいかがでしょう?

飯窪春菜:私は、道重さん(道重さゆみ)が卒業(http://bit.ly/1Ax3oGp)されたときです。私は10期なので、9期さんがいるっていう安心感もある中で活動していたんですけど、そのタイミングで10期として何をしていくべきかも考えましたし、道重さんはテレビとかでも毎回後輩に話を振ってくれる存在だったので、卒業されてしまうと、バラエティでも何でも自分から積極的に発言していかなくちゃいけなくなる。そういうことも考えましたし、12期メンバーが入ってきたので「今度は私が12期に話を振ってあげなきゃ」と思うようになったりもして。でも最近までそこに捕らわれすぎちゃって「自分を出すことを忘れてた」っていう場面も多々あったんですよ。でも道重さんはそれを両立されていたので、改めて偉大さを感じたりもしました。

道重さゆみ 『シャバダバ ドゥ~』(Sayumi Michishige[Shaba Daba Do]) (Promotion Ver.)
道重さゆみ 『シャバダバ ドゥ~』(Sayumi Michishige[Shaba Daba Do]) (Promotion Ver.)

--個人的には、道重さんのトークスキルを誰よりも踏襲しようとしているのは飯窪さんだと感じています。バラエティ番組でも果敢に毒舌で攻めたり、確実に変わりましたよね。

飯窪春菜:そこはいろいろ考えました。以前は「太鼓持ち」とか言われてたけど、私は太鼓持ちをしているつもりはなかったんですよ。ただ本音で思ったことを口にしていて、その対象が目上の道重さんだったから「太鼓持ちだ」って言われていただけで、誰に対しても太鼓持ちをやっても面白くないと思っていたんですよ。それで毒舌で何か発言したりするようになったんですけど、毒舌ってちゃんと上手に言わないとただイヤな印象を与えてしまうので、結構考えて使わなくちゃいけなくて。最初は「私なんかが言っていいのかな?」って思いましたし、でも経験からどんどん学んでいくしかなかったので、バラエティに出る度に反省しかないんですけど(笑)、ここからもっともっと改善していければなって思ってます。

--生田さんも、テレビでどんなにスベっても突進し続ける姿をよく見せていましたが、その点における先輩として、飯窪さんのバラエティ出演はどんな風に見守ってるんですか?

モーニング娘。'47(譜久村聖/生田衣梨奈/飯窪春菜)インタビュー
▲左から:譜久村聖/生田衣梨奈/飯窪春菜

生田衣梨奈:羨ましいなって思います。

一同:(笑)

--「自分が出たかった」という(笑)。

生田衣梨奈:「良いな、この番組に出れて」って思う。でもそれは自分にないものを持ってるメンバーだから出れているんだと思うし、私はボケかツッコミで言ったらボケだから1人では成立しないんですよ(笑)。誰かがいないと引き立たない。だから1人でもテレビに出れる人が羨ましいなって思います。

--リーダーは、自分以外のメンバーが出てる番組もチェックしたりするんですか?

譜久村聖:絶対観ようと思って、録画してます。それで、番組に出ているのがはるなん(飯窪春菜)だったら「はるなんの良さが出せますように!」みたいな(笑)。

生田衣梨奈:めっちゃ良い子!

譜久村聖:本当に願いながら観てたりするんですけど、でもはるなんは居るだけでキレイなんですよ。だから司会者の方とかと並んでいても、ちゃんとキレイなオーラが出てるから凄いなって思います。あと、テレビ的に面白くなるようにコメントするのって難しいじゃないですか。その為に本当は言いたくないことを言う局面もあるかもしれないし、それでもどんどん発言していくはるなんは凄いなって思います。

モーニング娘。'48(譜久村聖/生田衣梨奈/飯窪春菜)インタビュー
▲左から:譜久村聖/生田衣梨奈/飯窪春菜

--それで笑いが起きたらグッと来たりしません?

譜久村聖:そうなんですよね! 分かります!

--テレビ観ながら、笑うところなのに「よく頑張った!」って泣きそうになったり(笑)。

譜久村聖:「よくやった!」って拍手したり(笑)。

生田衣梨奈:ウケる!

飯窪春菜:ありがとうございます(笑)!

--この3人によるリーダー及びサブリーダー体制が決定/発表されたのは、2014年の道重さゆみ卒業公演でしたが、任命された当時はどんな気分だったんですか?

生田衣梨奈:「マジか」って思いました。

一同:(笑)

生田衣梨奈:自分がサブリーダーになるなんて思ってもなかったし、ましてや後輩のほうが先にサブリーダーになっているので(※飯窪春菜は2013年5月にサブリーダー就任)、絶対ないと思ってたんですよ。だから「えぇ? えり、ムリ」ってなったんですけど、そのときに会社の方に「生田の考え方なら大丈夫」って言われて、「あ、私の考え方とかも感じ取って決めてるんだな」と思って。それで「認められているんだな、頑張らなきゃな」って思いました。

--そんな生田さんと2人でサブリーダーを務めると知ったときの気持ちは?

モーニング娘。'38(譜久村聖/生田衣梨奈/飯窪春菜)インタビュー
▲左から:譜久村聖/生田衣梨奈/飯窪春菜

飯窪春菜:えっ? ……………………

生田衣梨奈:あんまり私の印象ないかな?

飯窪春菜:違う違う違う! …………でもどうだっただろう(笑)?

譜久村聖:事前に集められて聞かされたんですけど、なんか笑ってた記憶はあります。

生田衣梨奈:私は「リーダー、譜久村聖。サブリーダー、飯窪春菜。そしてもうひとり」って言われたとき「あぁ!キタコレ!」ってなりました(笑)。

譜久村聖:自分がリーダーになったことよりも、そっちのほうがビックリでした。

--横浜アリーナでも客席中から驚嘆の声があがってましたからね。

生田衣梨奈:一番大きい歓声を頂いたんじゃないかな(笑)? 横浜アリーナ全体がどよめいた。でもそうやって印象付けられたのは良かったと思います。多分、スカパー!で観ていた人たちも「えぇ?」ってなってたと思う。

--譜久村さんはリーダーに任命されてどんな気分だったんですか?

譜久村聖:田中さんが卒業した時点で「先輩がもうひとりしかいない」っていうことに危機感をすごく感じていたので、別にそのあと自分がリーダーになると思っていた訳ではないけど、とにかくその危機感にずっと包まれていたんですよ。そのとき私はサブリーダーだったんですけど、「道重さんはしっかりリーダーになれているのに、私は全然出来てない。みんなをまとめられない」って落ち込むこともいっぱいあって。そんな中で、えりぽんとはるなんがサブリーダーで、私がリーダーになる。「ということは、私が道重さんの位置に行かなきゃいけないんだ」っていう不安……でもその不安は見せちゃダメ。リーダーなんだから頑張って仕切っていかなきゃいけない。そういうプレッシャーに押し潰されていたのが正直なところです。急遽の対応に応えられなかったり、失敗しちゃうこともすごく多かったり、自分の思っていることを上手くメンバーに伝えられなかったり、日々落ち込んでいく。テンション下げマークが常にくっついてる感じ(笑)。でも私はファンの方から「リーダーだけど、聖らしくいてね」ってすっごい強く言ってもらえていたので、「そこだけは変えないようにしなきゃ」って頑張ってました。

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--そこは道重さんもリーダーになった当初は苦労されてましたもんね。

譜久村聖:難しいんですよね。リーダーらしく仕切りに回ったら、もう本当に仕切るだけの人になっちゃったりとか……

--囲み取材が顕著ですよね。まずリーダーが新曲の紹介とかマストで説明しなきゃいけないことを話して、その後に各メンバー達がいろんなエピソードやネタで攻めていく。その流れだと、リーダーは説明係で終わっちゃう場合が多いんですよね。

譜久村聖:しかもその説明すらちゃんと出来てなかったりする。

モーニング娘。'33(譜久村聖/生田衣梨奈/飯窪春菜)インタビュー
▲左から:譜久村聖/生田衣梨奈

一同:(笑)

譜久村聖:だから「本当に大変だな!」と思って。でも意識して事前にイメージトレーニングしても、それが当日ちゃんと言えたことっておそらく1回もないんですよ。こういうインタビューとかラジオのときも「前日に考えておこう」って思うし、台湾に行くときも「現地でこういうインタビューがあったら?」ってシミュレーションしていろいろ書いていたりしたんですけど、そこに書いたことっていざ話そうとすると忘れちゃうんですよね。その場でパッと話せないから空回りしちゃう。そういうことで「なんで自分は出来ないんだろう?」って情緒不安定になった時期はありました。

--リーダーの役割は明確ですけど、サブリーダーも明確に「これをやりなさい」って決まっていたりするんですか?

生田衣梨奈:決まってないです。でもサブリーダーになって意識が変わったなと思うのは、これは同期の里保と香音ちゃんが抜けたのも大きいかもしれないんですけど、聖がリーダーと呼ばれてて、やっぱり「リーダー」って言葉だけでも重みを感じるから、私は出来るだけメンバーとして聖と接しようと思ってます。同じ目線で物事を言えるのは同期の私しかいないから、「リーダーなんだからちゃんとしなきゃダメだよ」じゃなく「こうしたほうがいいんじゃない?」とか、そういう感じでひとりのメンバーとして見るようにしてます。

モーニング娘。'50(譜久村聖/生田衣梨奈/飯窪春菜)インタビュー
▲飯窪春菜

飯窪春菜:私はサブリーダーになるまでは、わりと自分の売り込みばかり考えていたんですよ。キャラクターのこととか、どうやったら注目してもらえるか、個人のお仕事ももらえるようになるか、そういうことをメインで考えていたんですけど、サブリーダーになってからグループ全体のことを考えることが増えて、みんなで出たイベントやお仕事の後に「あそこがダメだったな」とか「あの役割はこの子だったな」とか考えるようになって。ただ、ファンの方から「リーダーを支えてあげてね」ってよく言われるんですけど、私は全然それが出来てなくて。なので、今後はもっと譜久村さんとお話して、リーダーの重荷を少しでも軽くできたらいいなって思ってます。

--では、この体制になってからモーニング娘。自体はどう変わっていったと思います?

譜久村聖:私が凄いなと思ったのは、モーニング娘。の19年の歴史において今の11人体制って数ヶ月間しかないし(※現在、新メンバーオーディションを行っている)、私たちがリーダー/サブリーダーでいられる時期も、モーニング娘。の歴史の中で見ればあっと言う間だと思うんです。だからすごく大切にしたいなって思ってるんですけど、この3人に限らず、道重さんが卒業してからメンバー全員が変わったと私は感じていて。「とにかく道重さんについていけばいい」と思っていたところが一気に無くなってしまったので、そこで自信を失くしたり、壁にぶつかったりすることがすごく多かったんですけど、でもひとりひとりが抱えてる不安とか苦労を他のメンバーが支えてあげられるグループになったと思っていて。そこはモーニング娘。の歴史の中で見ても「今が一番出来てる」って自信を持って言える。全員がちゃんとモーニング娘。を大事にしてるし、「私はモーニング娘。なんだ」っていう気持ちをしっかり持っている。そこが今の私たちの良いところだと思います。

生田衣梨奈:あと、みんながみんな、自分のキャラクターだったり、自分の良さを分かった上で喋るようになったなって思います。えりは道重さんがいたときから「自分が見出しになるように頑張ろう」と思ってたんですね。Yahoo!のトップページだったり、そういうネットに出る情報は知名度に大きく繋がるので、どういう話が記者の皆さんにとって書きやすいか、見出しにしやすいか、そういうことをすごく考えながら活動してきたんですけど、それを今はみんなが意識するようになったと感じていて。インパクトのある言葉を短くまとめたりとか、そういうことをみんながしてる。

--その状況を見て「さすが、道重さゆみを見て育った世代だな」って感じてます。ネタの宝庫じゃないですか。

一同:(笑)

生田衣梨奈:そこは香音ちゃんが一番凄かったんですけど(笑)、香音ちゃんがいなくなっちゃった今、私がやるしかないなって!

--ただ、そうして変化/進化していく道のりの中で、昨年末の鞘師里保卒業、今年春の鈴木香音卒業と、メンバーの卒業が相次ぎました。メンバーにとってもかなりショッキングだったというか、想定外な展開ではあったんですか?

モーニング娘。'15 鞘師里保卒業記念ムービー「君がいてくれて、よかった。」 Special ver.
モーニング娘。'15 鞘師里保卒業記念ムービー「君がいてくれて、よかった。」 Special ver.

生田衣梨奈:同期が卒業するってこと自体、まったく想像できてなかったです。自分が同期から「卒業を考えている」っていう話を聞かされるなんて思ってもいなかったし。あと、5期メンバーさんも小川麻琴さんと紺野あさ美さんが同時に卒業していて、それと同じぐらいのペースで9期は2人になっているので、そう考えると不思議だなって思います。

--鞘師さんも鈴木さんも17歳で卒業、これも衝撃でした。

生田衣梨奈:たしかに、久住さん(久住小春)レベルで早い!

譜久村聖:めいめい(田村芽実/アンジュルムOG)も入れると、17歳が3人も一気に卒業していったんですよね。

生田衣梨奈:年下が卒業するのも不思議だった。

モーニング娘。'37(譜久村聖/生田衣梨奈/飯窪春菜)インタビュー
▲左から:譜久村聖/生田衣梨奈

譜久村聖:「里保ちゃん?」って。

生田衣梨奈:「リーダーになるって言っとったやん!」って(笑)。

譜久村聖:もうちょっとね、道重さんと一緒に頑張ってきていた後輩たちのグループは崩れず続いていくと思っていたんですけど、まさかの1年。

生田衣梨奈:早かったねー。

飯窪春菜:一番近い先輩だったので、正直「まだ居るんじゃないの?」っていう気持ちで……しかもお二人とも17歳で卒業。「え、私、17歳で加入したのに……」って。時間軸がよく分からなくなったりもしたんですけど(笑)、でも最初に鞘師さんの卒業を知らされたときはみんながみんなショックで。声も出せない。ただただ涙を流してるっていう状況。でも鞘師さんが強いというか、涙を見せなかったから「私も泣いちゃダメだ」って必死に堪えたことを覚えてます。

--鈴木さんの卒業を知ったときはどうだったんですか?

(※何故か笑い出す一同)

飯窪春菜:鈴木さんのときは「わりと知ってた」じゃないけど、なんとなく分かっていたところがあって。

譜久村聖:匂わせてたから。

飯窪春菜:なので、それほど衝撃ではなかったけど、ただただ「もったいないなぁ」って思いました。鈴木さんのキャラクターはモーニング娘。にまだまだ必要だと思っていたから、卒業したとしても芸能人として活動していてほしかったし、すごくもったいないなって気持ちはありましたね。

--彼女の場合は、卒業と同時に引退でしたからね。あと、これだけ短いスパンで卒業が相次ぐと、気持ちが追いつかないときもあったんじゃないですか?

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譜久村聖:2015年12月31日に里保ちゃんが卒業して、年明け1月2日からもうハロー!プロジェクトのコンサート(http://bit.ly/1MKj2WY)が控えていたので、もうとにかく切り替えをしっかりしなきゃダメだと思っていて。だから悲しんでいるヒマなんて全くなかったんですよ。とにかく「この12人で何の不安もなくやってますよ」っていうものをファンの方には届けなきゃって。多分、心の中はみんな不安でいっぱいだったと思うんですよ。でもとにかくそれを見せないようにパフォーマンスしていたんです。それは香音ちゃんが卒業した後も同じ。あと、道重さんが卒業してから私たちはとにかく楽屋での会話を大事にしているんですけど、そこで後輩たちに好かれていたのが香音ちゃんのあのふざけた感じ(笑)。ああいう楽しい空気も絶やさないようにしているので……

--今も楽屋には香音ちゃんの概念は残ってるんだ?

譜久村聖:残ってますね(笑)。あの雰囲気というか、明るさは残ってる。

--凄いですね。まさしく太陽じゃないですか。

譜久村聖:あと、里保ちゃんが残していったものもありますよ。12期メンバーは里保ちゃんに憧れていたので、振りおこしとかしているときに「あ、今の里保ちゃんマネしてやったでしょ?」って思うぐらい似せてくる子もいて。それを見ながら「自分と同じだな」って。私も亀井さん(亀井絵里)を参考にしてパフォーマンスしたりしていたので、同じように12期は引き継いでるんだなと思ったら「里保ちゃん、格好良いなぁ!」って感じたりして。

--目まぐるしく加入と卒業を繰り返しているグループですけど、全部残ってるんですね。

譜久村聖:しっかり残ってます。

--飯窪さんは、ブログによると道重さんとプライベートで遊ぶこともあるみたいですが、道重さんは自分の卒業後のモーニング娘。をどう観てるんでしょうね?

モーニング娘。'24(譜久村聖/生田衣梨奈/飯窪春菜)インタビュー
▲飯窪春菜

飯窪春菜:え? あんまり……

--そういう話はしない?

飯窪春菜:ひたすらポケモンの話とかしてます(笑)。

生田衣梨奈:やばーい!

譜久村聖:ポケモン、やってるんだ(笑)?

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道重さゆみとの約束~今のモーニング娘。が目指すもの~香音ちゃんへ

--なぜ今の質問をしたかと言うと、道重さんが横アリでの卒業コンサート(http://bit.ly/1tvFXVs)で「これからはみんながここに立ってこの景色を見てほしい。そして私も知らなかったようなもっともっと大きな景色をみんなには見ていってほしい。そのときは、みんなから見る景色の一部にさゆみもいると思います」と語っていたことを思い出しまして。これを実現したい想いは、みんなの中に今もありますか?

譜久村聖:めっちゃあります!

飯窪春菜:私、先日、横アリに行ったんですよ。ママと一緒に【ドラゴンクエストライブスペクタクルツアー】を観に行ったんですけど、すごく大きいところなんだなと感じて。それでママが「ここの通路をあなたたちは走ってきたりしたのよ」って言われて……「またここに立ちたい」ってすごく思いました。【ドラゴンクエストライブスペクタクルツアー】のキャストの方たちがステージに立っている姿を見て「良いな、私もあのステージに立ちたい」って思ったから、絶対実現したいって思ってます。

生田衣梨奈:私も立ちたいし、もっと大きな場所にも行きたいって思います。横浜アリーナは12期メンバーにとっては初めてパフォーマンスした舞台だし、そこに9期メンバーが一番上の今の状態で立ちたいし、ファンのみんなにも観てもらいたい。

譜久村聖:私もすごく立ちたいって思います。最近は敢えてそれを言ったりしてないんですけど、台湾にキャンペーンで行ったとき、空港からホテルへの移動中にすごく大きなアリーナの前を通って、それを眺めながら「今以上に大きいステージがあるなら、そこを目指して頑張りたい」ってふと思って。その為にもモーニング娘。のコンサートを観たい人をもっと増やさなきゃいけない。このあいだ『ミュージックステーション』に出させてもらったとき「モーニング娘。のコンサートに行きたい」って言って下さった方がたくさんいらっしゃったらしくて、それがとにかく嬉しかったんですけど、そういう人をもっともっと増やして「集客的にもう限界だからもっと大きいところでやろう」ってなるのが理想というか、そうなりたいです。

--今回インタビューさせて頂く上で、鈴木香音卒業スペシャル(http://bit.ly/28MMdsZ)をライブDVDで改めて観させて頂いたんですけど、今話していた夢を実現するポテンシャルは今のモーニング娘。にもあるなと感じました。皆さんはどんなライブになったと感じていますか?

モーニング娘。'16『泡沫サタデーナイト!』(Morning Musume。'16[Ephemeral Saturday Night]) (Promotion Edit)
モーニング娘。'16『泡沫サタデーナイト!』(Morning Musume。'16[Ephemeral Saturday Night]) (Promotion Edit)

生田衣梨奈:楽しかったです。久々にやった曲もあったし、私は「乙女のタイミング」をどうしてもやりたくて、それをツアー初日からずっと言ってたんですね。元々、光井さんと私と香音ちゃんで歌っていた曲なんですけど、「今、聖と私と香音ちゃんで歌えたら完璧じゃないですか!」って。えりと香音ちゃんはシャッフルユニットで必ず一緒だったんですけど、そこに聖も入れた3人でどうしてもやりたかったんです。それで「やりたい、やりたい、やりたい!」って言い続けたら、まさかの最終日で叶って! そういう風に自分がやりたいと思ったことが出来たし、えりが大好きな【モーニング娘。コンサートツアー2010秋 ~ライバル サバイバル~】で観ていた曲も出来たし、すごく嬉しかったです。

飯窪春菜:私も楽しくて、卒業コンサートなのにあまり寂しくなくて、鈴木さんの人柄がすごく出たファイナルだったなと思って。卒業コンサートってみんなぐしゃぐしゃに泣いてしまうイメージなんですけど、あの日はクライマックスに「泡沫サタデーナイト!」をパフォーマンスしたり、最後まで明るくて、本当に鈴木さんならではの公演だったなって。だからそんなに寂しい気持ちはなかったです。私たちもとにかく「笑顔で明るく鈴木さんを送り出そう」っていう気持ちでしたね。

譜久村聖:「楽しい時間ってあっと言う間」って特に感じるコンサートツアーで、まさに泡沫だなって思ったんですけど……香音ちゃんがちゃーちゃんに見えてきて(※ちゃーちゃん:鈴木香音がよく一緒に寝ているぬいぐるみ)。香音ちゃんはちゃーちゃんをすごく大事にしてるじゃないですか。そういう感覚で私も香音ちゃんが大事なんですよ(笑)。やっぱり同期って一番話せるし、甘えられる存在でもあるから、香音ちゃんの卒業はすごく大きな出来事だったんですけど、なんか最後まで甘えちゃった気がします。ちゃんと自分の想いを伝えなきゃと思ったから「寂しい」とも伝えたし、でも香音ちゃんが残してくれたものを今後に繋げていくねっていう、これからの目標も伝えたし……あのコンサートは会場にいる全員が幸せになれたんじゃないかなって思います。本当ににまぁ~!って笑っている人が多かったんですよね。

--譜久村さんにとっては、ちゃーちゃんのような存在だった香音ちゃん。ふたりにとってはどんな存在だったの?

モーニング娘。'28(譜久村聖/生田衣梨奈/飯窪春菜)インタビュー
▲左から:譜久村聖/生田衣梨奈/飯窪春菜

生田衣梨奈:私、オーディションの3次審査から香音ちゃんと一緒だったんですけど、最初の印象はとにかく可愛い子。だから香音ちゃんにだけ声をかけたんですけど、そしたら受かったから「私、見る目あるな」って思ったんですけど(笑)、私は好きな子には「輝いていてほしいな」って思っていて、卒業公演は最高の状態で羽ばたいてほしいんですよね。それを香音ちゃんは叶えてくれた。オーディションのときの雰囲気も纏ったままで。

飯窪春菜:鈴木さんは笑顔の素。鈴木さんと一緒に居たときは笑ってばかりいたんですよ。楽屋とかでもずっと隣にいて喋ってて、お互いに笑いのツボがすごく似ていて、ずっとふざけ合っていた思い出ばかり。ずっと笑ってました。

--あと、あの日の公演は、みんなの気合いのみなぎり方含め、今のモーニング娘。が一番格好良いというところを証明できていたようにも思うのですが、やはり「今のモーニング娘。が一番凄い、格好良い」と思わせたい気持ちは強くある?

譜久村聖:ありますね。どんなときでも絶対的にそうでありたいと思ってます。私たちが自信無くしちゃってたら誰が好きになってくれるんだ?って話なので、やっぱり周りから何をどんなに言われようと「今のモーニング娘。が最高なんだ!」って私たちは言い切りたい。それを開き直りとかやっつけじゃなくて、下からちゃんと積み上げてきたものをしっかり見せた上で言い切りたい。やっぱりメンバー1人が抜けたり入ったりするのは、私たちにとってすごく大きなことだから、メンバーによっては受け入れるのにも、気持ちを整理するのにも時間がかかってしまうことは当然ある。でもそれを私はまとめていきたいし、前向きな方向に持っていきたいなって常に思ってます。

--モーニング娘。は、どの時代も「過去のモーニング娘。を超える」べく頑張っていたと思うのですが、今のモーニング娘。にもその意識はある?

コンサートツアー2010秋~ライバル サバイバル~ そうだ!We're ALIVE
コンサートツアー2010秋~ライバル サバイバル~ そうだ!We're ALIVE

譜久村聖:それはもちろんありますけど、スキル面で言ったら高橋さん(高橋愛)たちがいた時代には全然叶わない。個々の目立ち方も。でも今のモーニング娘。みたいにフォーメーションダンスとかはやってなかったし、先輩たちに聞いても「私たちには絶対出来ない」って言ってくれたりするんです。だから今のモーニング娘。にしかない強みはあると思うし、そこはどんどん伸ばしていきたいです。

--「今後のモーニング娘。をこうしていきたい、こうなってほしい」と思うところがあれば聞かせて下さい。

譜久村聖:過去のモーニング娘。に負けない。というのももちろんあるんですけど、来年には20周年を迎える訳だから、やっぱり自分の大好きなモーニング娘。を常に繋いでいきたい。 もちろん「超える」とか「負けない」っていう気持ちも大切。でも今は「大事にしたい」「繋いでいきたい」という想いのほうが大きいかなって思います。

飯窪春菜:メンバー内で「世界に通用するアイドルになりたい」って話しているんですけど、日本のアイドル文化の先頭に立って活動していたいです。今年は2回海外に出て行って、野中ちゃん(野中美希)も進んで「モーニング娘。のグローバル担当」って言ってくれているし、世界中にモーニング娘。を好きでいてくれている方がいるので、そういう方たちにもっと会える機会を増やしていきたいなって思います。

生田衣梨奈:はるなんも言ったように、海外の方が「モーニング娘。が好き」って言ってくれたり、私たちの曲を踊ってくれている映像も見させてもらったりしているので、私は13期オーディションで「海外の子が入ればいいな」って思ってるんですよ。そしたらその子の国へも絶対行けるだろうし、その子の凱旋コンサートで海外とか超格好良くないですか?

--ジュンジュンとリンリンという前例があるので、可能性はありますよね。

生田衣梨奈:海外の子が入って、それでモーニング娘。の色が変わるんだったら絶対格好良いと思うし、何なら日本語喋れないぐらいでも全然格好良いと思うんですよ。もう英語しか喋らない。逆に私たちが覚えなきゃいけない(笑)。

モーニング娘。'26(譜久村聖/生田衣梨奈/飯窪春菜)インタビュー
▲譜久村聖

譜久村聖:野中がいるから。

--完全に通訳係になるじゃないですか。

生田衣梨奈:野中、大変(笑)。でもそこで私たちも一生懸命英語を覚えるのも新しい試みになるし、そういうこともやってみたいなって思います。

--では、最後に、今回はDVD&BD『モーニング娘。'16コンサートツアー春~EMOTION IN MOTION~鈴木香音卒業スペシャル』タイミングでのインタビューと云うことで、鈴木香音ちゃんにメッセージをお願いします。

一同:えぇー(笑)!

生田衣梨奈:私、先にいい? 最近ですね、香音ちゃんに誘われる頻度がすごく多いんですよ! このあいだ、9期全員で電話してたんですけど、里保がもう寝なきゃいけない時間で……

モーニング娘。'18(譜久村聖/生田衣梨奈/飯窪春菜)インタビュー
▲生田衣梨奈

譜久村聖:時差があるから(笑)。

生田衣梨奈:でも頑張って起きててくれて、そういうときに必ず香音ちゃんは「ねぇー、みんなご飯誘ってね」って言うんです。里保が冗談で「じゃあ、こっちおいでよ」って言ったら「行こうかな?」って言ってるぐらいなんですけど(笑)、4人ともモーニング娘。だった頃は9期メンバー全員で集まる機会がほとんどなくて、やっぱりそのときはみんなライバル視というか、お互いがお互いを干渉しない感じだったんですけど、2人が卒業してからすごく仲良くなったんですよ。それはすごく嬉しいし、食事に誘ってくれるのも嬉しいんですけど、私たちのスケジュールも考えて誘って頂けると有難いです(笑)。

飯窪春菜:鈴木さん、こっちにも毎日連絡してくるんですよ。

モーニング娘。'16(譜久村聖/生田衣梨奈/飯窪春菜)インタビュー
▲飯窪春菜

一同:(笑)

生田衣梨奈:寂しがりやなんですよ!

飯窪春菜:よく「寂しい」と仰っているので、私も時間ができたら誘うようにします(笑)。あと、私も私で鈴木さんがいないと……鈴木さんとはよくバカ笑いしていた仲なので、今は楽屋とかでそこまでバカ笑いすることがなくって。なので、会ったときはバカ笑いしたいです!

譜久村聖:香音ちゃんはすごくモーニング娘。のことを見守っててくれていて、「あの番組観たよー」とか連絡くれるんですけど、在籍時は「石田亜佑美ちゃんが好き」とか「竹内朱莉ちゃん(アンジュルム)が好き」とかよく言ってたじゃないですか。でも「このあいだ観たら聖ちゃんが一番輝いてたよ!」って送ってくれたから「今の推しメンは聖なのかな?」って(笑)。だからこれからもひいき目で見守っててくれたらと思います!

Interviewer:平賀哲雄
Photo:Jumpei Yamada

モーニング娘。’16「モーニング娘。’16 コンサートツアー春~EMOTION IN MOTION~鈴木香音卒業スペシャル」

モーニング娘。’16 コンサートツアー春~EMOTION IN MOTION~鈴木香音卒業スペシャル

2016/09/07 RELEASE
EPBE-5533 ¥ 4,400(税込)

詳細・購入はこちら

Disc01
  1. 01.OPENING
  2. 02.One・Two・Three (updated)
  3. 03.愛の軍団
  4. 04.恋愛ハンター (updated)
  5. 05.恋愛レボリューション21 (updated)
  6. 06.VTR
  7. 07.Tokyoという片隅
  8. 08.MC
  9. 09.The Vision
  10. 10.すべては愛の力
  11. 11.女が目立って なぜイケナイ
  12. 12.君の代わりは居やしない
  13. 13.Mr.Moonlight ~愛のビッグバンド~
  14. 14.MC
  15. 15.声
  16. 16.乙女のタイミング
  17. 17.YAH!愛したい!
  18. 18.愛して 愛して 後一分
  19. 19.MC
  20. 20.青春小僧が泣いている⇒Help me!! (updated)⇒そうだ!We’re ALIVE (updated)⇒踊れ!モーニングカレー⇒OK YEAH! 【メドレー】
  21. 21.MC
  22. 22.The 摩天楼ショー
  23. 23.君さえ居れば何も要らない (updated)
  24. 24.わがまま 気のまま 愛のジョーク
  25. 25.みかん
  26. 26.What is LOVE?
  27. 27.MC
  28. 28.Oh my wish!
  29. 29.MC 【ENCORE】
  30. 30.Never Forget 【ENCORE】
  31. 31.鈴木香音卒業セレモニー 【ENCORE】
  32. 32.泡沫サタデーナイト! 【ENCORE】
  33. 33.MC 【ENCORE】
  34. 34.愛あらばIT’S ALL RIGHT 【ENCORE】
  35. 35.ENDING

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