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「活動範囲をどんどん広げて行きたい」― R5 来日インタビュー

R5 来日インタビュー

 2015年にリリースされた『サムタイム・ラスト・ナイト』を引っさげ、今年1月に3日間に及ぶ来日公演を成功されたポップ・ロック・バンド、R5。そんな彼らが前回来日時に熱望していた【SUMMER SONIC】に出演するために、再び来日。朝から大雨だった東京会場の<マリン・ステージ>に“カリフォルニア・サンシャイン”をもたらし、「F.E.E.L.G.O.O.D.」や「Smile」など珠玉のポップ・チューンで大いにファンを沸かせた。Billboard JAPANは、ライブを終えたばかりのフロントマンのロスとギタリストのロッキーをキャッチ。7か月ぶりの来日ライブの手ごたえ、“妄想フェス”や他のメンバーたちの近況について訊いた。
前回来日時のインタビューはこちらから>>>

TOP Photo: ©SUMMER SONIC All Rights Reserved.

活動範囲をどんどん広げて行きたいし、
もっともっと多くの人々に僕らの音楽を聴いてもらいたい

−−<マリン・ステージ>でのライブを終えたばかりですが、感想は?

ロス:すっごく楽しかったよ!

ロッキー:同感だね!

ロス:観客も最高にクールだった。

−−しかも、今朝大雨だったのに…。

ロス:そう!ステージに上がる直前に雨がピタリと止んで、降りた瞬間にまた降り始めたんだ。僕らがアメリカから連れて来た“カリフォルニア・サンシャイン”のおかげだね(笑)。

ロッキー:ほんとビックリしたよね。

ロス:ショーのすべてが思い出深い。始まった時、観客の半分ぐらいは僕らのことを知らない、って明らかにわかるような感じだったけど、いい印象を与えることができたと思う。後半は、ほとんどの観客がノリノリになってたから。

−−そういう光景を目の当たりにするのは、ライブ・バンドとして一番手ごたえを感じますよね。

ロス:うん、だからフェスに出るのが好きなんだ。活動範囲をどんどん広げて行きたいし、もっともっと多くの人々に僕らの音楽を聴いてもらいたいと思っているから。

cs


−−それに、前回来日した時に【SUMMER SONIC】に出演したい、って言っていましたし。

ロッキー:そうそう!確か、ライブの時だよね。ライカーが、観客に「また日本に戻ってきて、サマソニに出たい!」っていうのを広めて、って言って。主催者も、「じゃあ、呼ばなきゃ。」って感じだったんだと思うよ。嫌でも…。

ロス:確かに(笑)。個人的には、また絶対出演したいね。すごく楽しかったから。

ロッキー:おい、まだ明日もあるんだぞ。

ロス:あぁ、そうか。明日大阪でライブするんだった(笑)。

−−フェス自体を見て回る時間はありましたか?

2人:もちろん!

−−気になる出演アーティストは?

ロス:この後すぐに大阪に飛んで、レディオヘッドを見る予定なんだ。明日は、もっといろんなバンドが観れるといいな、と思ってるよ。

−−多分、海外ではポップ系のラジオ主催のフェスなどには出演していると思うのですが、ロックや様々なジャンルのアーティストが会するフェスは稀なのでは?

ロス:あぁ、今のことはね。ちょうどみんなで話してたことでもあるんだ。次のアルバムをリリースした時には、もっとこういうフェスに積極的に出演していきたいね、って。第一に楽しいし、こうやってたくさんのミュージシャンがいる環境にはインスパイアされるから。


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    今からあまり過大評価はしたくないけど(笑)
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次のアルバムは最高のものになる
今からあまり過大評価はしたくないけど(笑)

−−では、R5が音楽フェスのキュレーターを務めるとしたら、どんなフェスになるでしょう?各メンバーが1つステージを担当するとして。

ロス:僕のステージには、アストロノーツ・エトセトラ(Astronauts, etc.)とハイエタス・コヨーテ。彼らはこのフェスにも出演してるんだよね。最高にタイトで大好きなんだ。それとザ・ストラッツもいいよね。

ロッキー:そのラインアップで、一つのステージはスゴイね(笑)。

ロス:アハハ。でも出てほしいアーティストがたくさんいるから~。

−−やっぱり野外ですよね?

ロッキー:うん、コーチェラみたいな感じがいいね。あ、前に2パックのライブやったじゃん。

−−ホログラムの?

ロッキー:そうそう。そういうステージも面白いんじゃない。ビートルズ、(ジミ・)ヘンドリックス、プリンスとか、10時間ぐらいブッ通しでやるの。超クレイジーだよ。

ロス:とてつもなくお金がかかりそうだけど。

ロッキー:でも、みんな観たいだろ。

ロス:僕だったら観に行くけど。

ロッキー:だろ(笑)?

−−ローリング・ストーンズやポール・マッカートニーなど、まだ現役のレジェンドが大勢出演するフェスも開催されますよね。

ロッキー:あぁ、通称“オールドチェラ”って呼ばれているやつね。超行きたかったけど、もう終わったよね?

−−いえ、今年の10月ですよ。

ロッキー:え、じゃあ行けるじゃん。

ロス:でも、その頃はアフリカに行ってる。

ロッキー:あぁ、そうか。

−−え?ツアーでですか?

ロス:いや、観光で。サファリをしに行くんだ。

ロッキー:そう、ちょっとした現実逃避って感じかな。

−−ちなみに『サムタイム・ラスト・ナイト』のツアーは、そろそろ見納めですか?

ロス:そうだよ。このアルバムのことはとても誇りに思っている。『ラウダー』から程よい成長だったと思うし、僕らが目指す音楽性を示せたと思う。だから、次のアルバムは最高のものになる。今からあまり過大評価はしたくないけど(笑)。

cs


−−話は変わって、今年1月の来日からどのように過ごしていましたか?

ロッキー:ロスは忙しかったよね。

ロス:いくつか映画の撮影して…『A Chorus Line』って知ってる?

−−ミュージカルですよね。

ロス:そうそう。ハリウッド・ボウル主催の公演に出演してた。あれは楽しかったよ。

−−そういえば、ジェフリー・ダーマー(※“ミルウォーキーの食人鬼”の異名を持つ殺人鬼)を演じるんですよね?興味深い役になりそうですね。

ロス:うん。今ちょうど撮影してるんだ。これまで演じてきた役とは全く違うからすごく面白いよ。

−−ロッキーはどうですか?

ロッキー:僕は音楽に専念してる。自分が作りたい音楽を追い求めてる感じ。特に、R5のためとかは決めてなくて、これはSoundcloudにアップロードみようとか…サイド・プロジェクトかなとか、その時に考えながら進めてる。みんなで住んでる家にスタジオがあって、サウンド・パネルとかほとんどを僕が組み立てたんだけど、ロスが撮影している間にちょうど完成したんだ。エスプレッソを飲みながら、朝スタジオに入って、アイデアに煮詰まったらプールでひと泳ぎして…まさにパラダイスだ(笑)。


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言葉で表すとしたら“ジャングル・ファンク”って感じかな

−−R5としては新曲に取り掛かっているのですか?

ロス:あぁ、いくつかクールな曲を書き始めてる。これまでとは一味違う…さっき話した活動範囲を広げていくような内容の曲を。同時に僕らにとって次のステップってなんだろう、って模索してるんだ。

−−具体的な方向性について、話せることってありますか?

ロス:もっとリズミカルな感じになってる。

ロッキー:あぁ、確かにそうだね。まだ漠然としてるけど、リズミカルで、言葉で表すとしたら“ジャングル・ファンク”って感じかな(笑)。

−−ちょっとプリンスっぽい感じもあり…。

ロス:どう思う?

ロッキー:もしかしたらプリンスにインスパイアされた曲もあるかもね。

ロス:プリンスの大ファンだしね。R5がクールなのは、これまでリリースしたアルバムはどれもサウンドがまったく違うということ。まぁ、まだ2枚だけだけど(笑)。その部分をこれからもずっと貫いて、次のサウンドを見つけようと思ってるよ。

−−他のメンバーの近況は?

ロス:ライカーは、他のアーティストの音楽ディレクションを担当してる。ライブの演出とかが得意だからね。エリントンはドラム一筋。彼とはよく一緒に曲も書くんだ。僕、ロッキーとエリントンが、主にバンドの主要ソングライターなんだ。ライデルは、とにかくいろんなことを手広くやってる。

ロッキー:あぁ、僕も把握できてないぐらいに(笑)。

−−そういえば、ライデルは先日誕生日でしたよね。どんな風に祝ったのですか?

ロッキー:そう!みんなでラスヴェガスに行ったよ。

ロス:僕はちょうど仕事でいなかったんだけど。

cs


−−誰かの誕生日だと、必ず行ってるような印象ですが(笑)。

ロッキー:なんか、しきたりみたいになってるよね。

ロス:車で3時間で行けるから、近いし。

ロッキー:僕は常に何かしら作業してて予定があるけど、いつもライカーが「行こう!」って言い出すから、行く羽目になるんだ(笑)。で、朝の5時ごろまでカジノでお金を使って、「何やってるんだろう…。」ってことごとく思うんだよね。

ロス:人生を無駄にしてるんじゃないか、って(笑)。

ロッキー:そう、だっていつも負けるから。でも、ライカーは勝負運がいいから、常に勝つんだ。

−−スロットマシーンで?

ロッキー:いや、よくやるのはクラップスとかブラックジャックだよ。

−−わかりました。では最後に2人の“究極の夏の1曲”を教えてください。

ロッキー:ヴォルフペックの「Back Pocket」!

ロス:めちゃめちゃアガる曲だよね!車の中で聴きまくったよ。


アール・ファイヴ「サムタイム・ラスト・ナイト」

サムタイム・ラスト・ナイト

2015/07/10 RELEASE
UICH-1003 ¥ 2,695(税込)

詳細・購入はこちら

Disc01
  1. 01.オール・ナイト
  2. 02.ワイルド・ハーツ
  3. 03.ダーク・サイド
  4. 04.レッツ・ノット・ビー・アローン・トゥナイト
  5. 05.リピーティング・デイズ
  6. 06.スマイル
  7. 07.ライトニング・ストライクス
  8. 08.フィール・グッド
  9. 09.アイ・ノウ・ユー・ゴット・アウェイ
  10. 10.ドゥ・イット・アゲイン
  11. 11.ディド・ユー・ハヴ・ユア・ファン?
  12. 12.ドクター、ドクター (日本盤ボーナス・トラック)
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