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特集:ガール・パワー!スプリームス~フィフス・ハーモニーまで人気ガールズ・グループの歴史を一挙公開
2016年5月27日に世界同時リリースされた、フィフス・ハーモニーの2ndアルバム『7/27』。本作からの先行シングル「ワーク・フロム・ホーム feat. タイ・ダラー・サイン」が、ガールズ・グループとしては、およそ8年ぶりのTOP10入りを果たす快挙を成し遂げ、彼女たちのブレイクを期に、今後ガールズ・グループの再ブレイクが期待されている。そこでフィフス・ハーモニーもお手本にした、ガールズ・グループの歴史を振り返ってみよう。
スプリームス
▲「You Can't Hurry Love」
「恋はあせらず」や「ストップ・イン・ザ・ネイム・オブ・ラヴ」など、日本でも大ヒットを記録した、ガールズ・グループの元祖、スプリームス。米ビルボード・ソング・チャートでは、12曲の首位を獲得し、ガールズ・グループの中ではトップ、歴代アーティストでも6位にランクインする大偉業を成し遂げた。センターのダイアナ・ロスは、ソロになった後も「アップサイド・ダウン」などのNo.1ヒットを輩出している。
マーサ&ザ・ヴァンデラス
▲「Heatwave」
スプリームスと同じ、モータウン・レーベルからデビューした、3人組の実力派ガールズ・グループ。特に、メインを務めるマーサ・リーヴスの歌唱力は折り紙付きで、後のシンガーのお手本にもなった。「ヒート・ウェイヴ」 や「ダンシング・イン・ザ・ストリート」など、計6曲のTOP10ヒットをもつ、60年代を代表するガールズ・グループだ。
ラベル
▲「Lady Marmalade」
70年代は、ニューソウルからディスコ時代へ…そのフロア向けサウンドの先駆けとなったのが、全米1位を記録した、ラベルの「レディ・マーマレード」。当時ディスコで流れまくったこの曲は、2001年にも映画『ムーラン・ルージュ』の主題歌として焼き直され、クリスティーナ・アギレラ、マイヤ、ピンク、リル・キムのガールズ・ユニットによって、再び全米首位をマークした。メインのパティ・ラベルも80年代ソロで大成功をおさめる。
エモーションズ
▲「Best of My Love」
70年代後期に活躍したガールズ・グループ、エモーションズ。5週連続の首位をマークした「ベスト・オブ・マイ・ラブ」や、アース・ウインド&ファイアーとコラボした「ブギー・ワンダーランド」など、今でもCMやテレビ番組などで使われ続けている、ディスコの名曲をヒットさせた。フリーソウル・シーンでも人気が高く、オリジナル・アルバムはマニアからの評価も高い。
ポインター・シスターズ
▲「Jump (For My Love)」
日本での知名度はやや低いが、70年代~80年代にかけて、7曲のTOP10ヒットを放った、ガールズ・グループの代表格。聖歌隊出身、実の姉妹から結成されただけあり、ハーモニーの調和は他のグループに引けを取らない実力を備えたガールズ・グループだ。70年代には「イエス・ウィ・キャン・キャン」、80年代には「ジャンプ」などの名曲を残している。
ノーランズ
▲「I'm In The Mood For Dancing」
80年代におけるガールズ・グループの中で、日本での知名度が最も高いのが、ノーランズだろう。本国UKでは3位どまりだった「ダンシング・シスター」が、日本では洋楽史上初の首位に輝き、続けて「恋のハッピー・デート」(石野真子がカバー)や「セクシー・ミュージック」(Winkがカバー)など、立て続けにヒットした。意外かもしれないが、アメリカのソング・チャートには、チャートインすらしていない。
バナナラマ
▲「Cruel Summer」
80年代を代表するガールズ・グループといえば、彼女たちも忘れてはいけない。全米首位を獲得した「ヴィーナス」をはじめ、「クルーエル・サマー(ちぎれたハート)」、「アイ・ハード・ア・ルーマー」などの大ヒットを連発した、バナナラマ。特に80年代後期の活躍が目覚ましく、バブル時代のフロアでは、彼女たちの曲が流れなかった日はないという。
アン・ヴォーグ
▲「Hold On」
ユーロビートやハウス時代から、ヒップホップ世代へ…。90年代のガールズ・グループ・ブームは、アン・ヴォーグの大ヒット曲「ホールド・オン」(1989年)からはじまった。1992年には「マイ・ラヴィン」や「フリー・ユア・マインド」などのヒットを輩出した2ndアルバム『ファンキー・ディヴァス』が大ヒット、計6曲のTOP10ヒットを記録し、後のガールズ・グループの火付け役となった。
▲「Weak」
アンヴォーグに続き、1993年に「ウィーク」がNo.1を獲得しブレイクした、ココ、タージ、リリーの3人で結成されたガールズ・グループ。一人一人の歌唱力が絶大で、全員がリードを取れる実力を誇る実力派。「ライト・ヒア」や「ユア・ザ・ワン」などのTOP10ヒットが有名。今年の【サマーソニック2016】では、「Billboard JAPAN Party」が開催されるビーチ・ステージに登場する。
▲「Creep」
言わずと知れた、3人組ガールズ・グループの代表格、TLC。1995年リリースの2ndアルバム『クレイジー・セクシー・クール』は1100万枚を突破し、ガールズ・グループのオリジナル・アルバムの中で最もヒットした作品となった。デビュー盤『エイント・2・プラウド・2・ベッグ』は400万枚、3rdアルバム『ファンメイル』も600万枚を売り上げ、シングル曲は4曲の首位獲得、9曲のTOP10入りを果たしている。
ブラクストンズ
▲「So Many Ways」
グループでのヒット曲は少ないが、メンバーのトニ、テイマーが、ソロに巣立って大ブレイクを果たした、姉妹によるガールズ・グループ。1996年リリースのデビュー盤『ソー・メニー・ウェイズ』は、メロウを中心に質の高い名曲が並んでいる。最も飛躍したトニ・ブラクストンは、6枚のアルバムと7曲のTOP10入りを果たし、90年代スターダムを一気に駆け上がった。
スパイス・ガールズ
▲「Wannabe」
ブラック勢による本格派ガールズ・グループが主流の90年代に、唯一アイドル路線で成功をおさめたガールズ・グループ。瞬発的ではあるが、1996年リリースのデビュー作『スパイス』は米800万枚、英300万枚を記録、全世界では3000万枚以上を売り上げるモンスター・ヒットに至った。2001年に活動休止を発表したが、2007年に再結成、ヴィクトリアのゴシップも含め、何かと話題に絶えないグループである。
プッシーキャット・ドールズ
▲「Don't Cha feat. Busta Rhymes」
ガールズ・グループが衰退した2000年代に、唯一大ブレイクを果たした5人組。2005年のデビュー作『PCD』からは、「ドンチャッ」や「スティックウィッチュー」、「ボタン」などのTOP10ヒットを輩出し、アルバムは300万枚を突破する大ヒットを記録したが、2ndアルバム『ドール・ドミネーション』(2008年)で一気にセールスを落とし、活動停止状態に…。
リトル・ミックス
▲「Wings」
人気オーディション番組『Xファクター』第8シーズンで優勝し、2011年に結成された4人組UKガールズ・グループ。本国UKではデビュー・アルバムから3作連続でTOP10入りを果たし、3曲のNo.1ヒットを放っている。アメリカでの、シングル曲のヒットはないが、アルバムは『DNA』(4位)、『サルート』(6位)が2作連続でTOP10入りし、これからのブレイクが期待されるガールズ・グループだ。
フィフス・ハーモニー
▲「Work from Home feat. Ty Dolla $ign」
『Xファクター』のUS版から誕生し、2015年2月にはデビュー盤『リフレクション』が米ビルボード・アルバム・チャートで最高位5位をマーク。同作からのリード・シングル「ワース・イット feat. キッド・インク」は、同年間チャート23位にランクインする超ロングヒットを記録した。本日発売のニュー・アルバム『7/27』収録の「ワーク・フロム・ホーム feat. タイ・ダラー・サイン」で、自身初のTOP10入りを果たし、ガールズ・グループとしては、2008年の夏に最高位9位を記録したプッシーキャット・ドールズの「ホエン・アイ・グロウ・アップ」以来、8年ぶりの快挙を成し遂げた。
Text: 本家 一成
7/27 (ジャパン・デラックス・エディション)
2016/05/27 RELEASE
SICP-4775 ¥ 2,200(税込)
Disc01
- 01.ザッツ・マイ・ガール
- 02.ワーク・フロム・ホーム feat.タイ・ダラー・サイン
- 03.ザ・ライフ
- 04.ライト・オン・ミー
- 05.アイ・ライド
- 06.オール・イン・マイ・ヘッド(フレックス) feat.フェティ・ワップ
- 07.スクイーズ
- 08.ゴナ・ゲット・ベター
- 09.スケアード・オブ・ハッピー
- 10.ノット・ザット・カインダ・ガール feat.ミッシー・エリオット
- 11.ドープ (USデラックス盤ボーナス・トラック)
- 12.ノー・ウェイ (USデラックス盤ボーナス・トラック)
- 13.ビッグ・バッド・ウルフ (日本盤限定ボーナス・トラック)
- 14.ワンサウザンド・ハンズ (日本盤限定ボーナス・トラック)
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