ワイルドなシングルの集まり、クラブでもワイルドになれるレコード

－－新作の『Wild Ones』（邦題『俺たちワイルド・ワンズ』）というタイトルには、どんな意味が込められているんですか？全体的なコンセプトは？

フロー・ライダー：オレのライフが『Wild Ones』なんだ。ダブルミーニングで、ワイルドなシングルの集まりっていう意味と、クラブでもワイルドになれるレコードという意味でこのタイトルをつけたんだ。

－－今作は全編、ハイパーなダンストラックという印象ですが、サウンド的なコンセプトは最初からそうだったんですか？

フロー・ライダー： そのとおりだね。でも1曲だけスローな曲があって、その曲で自分のボーカルを表現したかったんだ。 それ以外は全部ハイエナジーだね。

－－あなたの最近の曲は、いわゆる王道のヒップホップとは違うイメージですが、ご自身では今でもヒップホップのアーティストという自負がありますか？

フロー・ライダー： 自分のスタイルはオールド・ジェネレーションとニュー・ジェネレーションのミックスだね。昔のものから新しいものにすべてインスパイアされてきたんだ。ジミー・ヘンドリックス、オーティス・レディング、マービン・ゲイ、ランDMC、LLクールJ、2パック、それからアウトキャストもね。だから自分はこういったアーティストたちに影響を受けて自らのスタイルを作り出してるんだ。

－－アルバムからの先行第一弾シングルである「Good Feeling」（邦題「今夜もグッド☆フィーリング」はどんな曲ですか？

フロー・ライダー： AviciとDr.Lukeのプロデュースで、そしてもちろんミス・エタ・ジェームス。初めてこの曲を聴いた時に、絶対にやりたいって思ったんだ。この曲をナンバーワンにしてもらったのはファンのおかげだからサポートありがとうと言いたいね。今までたくさんの曲をレコーディングしたけど、この曲は自分で何度聴いても思わず一緒に歌っちゃうね。

－－この曲のヒットにより、同じネタを使用したAviciの「Levels」もヒットしましたが、元々Aviciの曲をベースにしようというアイデアだったんですか？

フロー・ライダー： A&Rのアイデアでやることになったんだ。この曲を持ってきてやった方がいいぜって。だからこれもいいチームワークのおかげってことだね。

－－「Good Feeling」のサビの元ネタを歌っていたエタ・ジェイムスさんが亡くなってしまいましたね。

フロー・ライダー： 彼女の音楽の大ファンだったからね。音楽史上でのアイコンである人物だし、映画「キャデラック・レコード」でビヨンセが歌ってるシーンを何度もiPhoneで観てたんだ。あの歌詞がとても印象的でひきつけられてたからね。

－－「Wild Ones（feat. Sia）」（邦題「俺たちワイルド・ワンズ」）はどんな曲？ゲストのSiaはどんなアーティスト？

フロー・ライダー： LAでレコーディングしたんだけど、ある日スタジオに行ったらSiaのボーカルがレコーディングされているバージョンを聴かされたんだ。その瞬間にこれは絶対にやりたいって思ったんだ。彼女はすでに実績のあるアーティストだって知らなかったんだけど、彼女の声を聴いた瞬間に彼女はすごく売れるなって思ったんだ。彼女にも実際に会ったんだけど、とても謙虚だからまさかすでにレコード契約してるとは思わなかったんだ。 ビデオはドバイで撮ったんだけど、生まれて初めてデアデビルみたいなことをしたんだ・・・ヘリコプターから飛び降りてスカイダイビングしたんだ。だからこの曲作りにまつわるすべてのことがエキサイティングだったよ。

－－最新シングル「Whistle」（邦題「情熱のホイッスル」）はどんな曲？

フロー・ライダー： つい最近、このシングルのビデオをメキシコのアカプルコで撮ったんだ。この曲も聴いた瞬間にすぐにヒットする曲だって思ったんだ。フックもオレが歌ってるんだ。山の頂上に立って、それをヘリコプターから撮影したんだ。曲の内容は、フックで言ってるように、ガールズが自分の注意を引こうとホイッスルを吹いてるってこと。今までで一番ビッグヒットになるかも知れない予感がするよ。

－－「Run」ではLMFAOのRED FOOと共演してますね？あなたとLMFAOの音楽に共通点はあると感じますか？

フロー・ライダー： LMFAOとはカンクーンのショウで一緒になったんだ。その時彼らのシングルはナンバーワンのヒットだったんだけど、エネルギッシュで楽しかった。音楽にもたくさんの共通点があると思うよ。彼らがステージに上がった瞬間にファンは狂ったようになるからね。

－－実際に会って、一緒にレコーディングをしたんですか？

フロー・ライダー： いいことなんだけど、お互いにスケジュールが忙しすぎて一緒にはレコーディングできなかったんだ。でも納得行くまでなんどもやりとりして出来あがった曲なんだ。

好きなタイプは自分の夢をちゃんと持ってる子

－－いよいよロンドン・オリンピックが開幕となりますが、今回のオリンピックで期待してる選手や競技はありますか？

フロー・ライダー：オリンピックは大好きで、特に陸上競技が好きだよ。100M走とか走り幅跳びを見るのがその中でも好きだね。誰でもオリンピックの陸上競技と自分の人生を重ねて考える時があるだろう？

－－ 今も拠点はマイアミですか？

フロー・ライダー：いまでもマイアミに住んでるよ。

－－ちなみに、今乗っているクルマは何ですか？将来、欲しいクルマなどありますか？

フロー・ライダー：フェラーリ、メイバック、ベンツ、エスカレード、フェラーリのトラック・・・、車はたくさんもってるよ。欲しいものは全部持ってるって言えるかな(笑)

－－世界中でモテモテだと思いますが、結婚願望はありますか？理想の女性像は？

フロー・ライダー：もちろん将来的に結婚はしたいと思ってるけど、今は世界中を飛び回って忙しいからね。そのうち、どこかのラッキーガールがオレの目にとまるかもね。好きなタイプは自分の夢ややりたいことをちゃんと持ってる子。そしていつもポジティブな姿勢で、ジムでちゃんとワークアウトしてる子がいいね。

－－ ファッションで最近気に入っているスタイル／テイストなどありますか？好きなブランドは？

フロー・ライダー：ブランドだとルイ・ヴィトンとか靴だとルブタンだね。だけど自分のスタイルは自分で作るものだと思ってるよ。

－－もう2年くらい（？）日本に来てないですよね？日本にはどんな印象を持ってますか？

フロー・ライダー：とにかく日本の人のホスピタリティーは素晴らしいね。食べ物もおいしかったし。カレンダーを見ながら今度はいつ日本に行けるかなっていつも考えてるよ(笑)。初めて日本に行った時は日本に引っ越したいと思ったよ！

－－牛丼が好きだと聞きましたが？日本の牛丼の会社からCMのオファーがあったら出演する？

フロー・ライダー：牛丼、ほんとに大好きなんだ。オファーがあったらぜったいにCM出るよ！

－－ 8月にはプロモーション来日が決定していますね。前回のプロモ来日では渋谷を1日ジャック（※）したんですよね？その時の印象は？（※タワーレコード、HMV、appleストア、ドンキでインストア＆1日店長、渋谷のビル屋上でライヴ）

フロー・ライダー：ほんとにおもしろかったよ。今までやったことのなかったことをたくさんできたし。店長をやった時はファンがみんな喜んでくれたし。たくさんの思い出ができたし、オレのクルーもみんな楽しかったって言ってたよ。次回日本に行く時も、また前回くらいおもしろいことができたらって思ってるよ。

－－では、最後に日本のファンにメッセージをお願いします！

フロー・ライダー：日本にいるみんな、アイ・ラブ・ユーだぜ！日本に戻るのが待ちどおしいよ。オレと日本で"ワイルド・タイム"を過ごそうぜ！

★フロー・ライダーの"ワイルド"楽曲解説★

－－「Let It Roll」

この楽曲はすごく気に入ってるんだ。この前も聴いて改めていい曲だなと思ったよ。「Good Feeling」にも似た雰囲気があるんだけど、もっとヒッピー的要素もあって。リル・ウェインも参加してくれたし、夏のテーマソングになること間違いなしだよ。

－－「In My Mind Part2」

この曲で表現したかったのは、ダンサブルじゃなくても、リリックを通してインスピレーションを与えられるということなんだ。どういう環境で育ってきたとか、今まで自分がどれだけ苦労してきたとか、自分が生きていることでどういう意味があるのかとか、そして今の成功にどれだけ感謝してるかとか、自分が常に考えてることを曲にしたんだ。

－－「Sweet Spot （feat.Jennifer Lopez)」（邦題「い・け・な・いスウィート・スポット」」

この曲にはジェニファー・ロペスがフィーチャーされてるんだけど、彼女にぴったりの曲だと思ったんだ。この曲は女の子は誰でもなりたい自分になれるっていうことを言ってるんだ。

－－「Thinking of You」

この曲は他の曲と違ってスローテンポの曲で、アルバムの中でバランスを取るためにこの曲を作ったんだ。自分のボーカルも表現したかったから、この曲では自分が歌ってるんだけど、ファーストアルバムにも戻った気持ちでやったんだ。