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宮本笑里 公演直前インタビュー & プレイリスト
07年『smile』でアルバムデビュー以来、実力派ヴァイオリニストととしてはもちろん、TV番組、CMに出演するなど、多岐にわたり活躍し性別、世代問わず愛されている宮本笑里。14年に一児の母となり、昨年9月には、プロデューサーに羽毛田丈史を迎えた3年ぶりのオリジナル・アルバム『birth』をリリース。その最新作を携えてに開催するビルボードライブ公演を前に、ヴァイオリニスト宮本笑里として第二楽章のスタートを切った彼女にインタビューを行った。
さらに、母親となった彼女に「子供と聴きたいクラシック」をテーマに選曲してもらったミュージック・プレイリストも公開!
新たな道を切り開けるようイメージして作曲し「birth」が生まれました
−−3年ぶりのオリジナル・アルバム『birth』ついて、タイトル、表題曲でもある「birth」には、どのような想いが込められているのでしょうか?
宮本笑里:宮本笑里の第二楽章、新たな道を切り開けるようイメージして作曲し「birth」が生まれました。娘がこの世に産まれてきてくれた喜びと感謝の気持ちを表現しています。
−−ご出産後、母親となってから音楽に対する解釈、心境の変化などはありましたか?
宮本笑里:ヴァイオリンを弾く時の体の使い方が変わり、音色にも良い意味で変化しているのを実感しています。毎日少しずつ、驚くほど成長する姿に、これまで感じたことのない感情も生まれています。呼吸も深くなり歌い方に影響しているようにも感じます。
▲『birth』通常盤
−−今回のアルバム・ジャケットは、多くの著名人のポートレートも手掛けるレスリー・キーさんが撮影されていますが、どのような方でしたか?また、ジャケットのコンセプトはありますか?
宮本笑里:初めてお会いした時、レスリーさんの太陽のようなあたたかい人柄、情熱に引き込まれました。作品からも彼のパッションが肌で感じる事が出来きます。レスリーさんに、新しい宮本笑里を写真で表現してもらいたいと思いました。
−−「風笛」にはゲスト・ヴォーカルに平原綾香さんが参加されていますが、どのような経緯で参加が決まったのでしょうか?また、レコーディングを終えて、平原さんの印象はいかがでしょうか?
宮本笑里:復帰後のコンサートに、スペシャルゲストとして大好きな平原綾香さんに登場していただくことになり、長年大切にしている曲「風笛」を、新しい形で皆さんへお届け出来たらと思い、まずご本人に相談させていただきました。
快く引き受けてくださり、彼女の素晴らしい歌声と心あたたまる歌詞のおかげで、また異なる世界の一曲に仕上がり、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
大きな愛にあふれている素晴らしい女性で、尊敬しているアーティストの一人です。
−−収録曲の選曲について意識したことやこだわったことはありますか?
宮本笑里:「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」は高校生の時から弾きたいと思っていた曲で、やっとアルバムに収録する事ができて幸せでした。「星に願いを」は、祖父が大好きだった曲でもあり、演奏する度に祖父との思い出が蘇る曲です。
「パッサカリア」や無伴奏の曲も、これまでの自分だったら避けていた曲目でした。今回どの曲も、新たな気持ちで向き合い、今の自分の全てを届けたい想いで一曲一曲大切に収録させていただきました。
少しでも心がホッと和らぐ時間になってもらえたら幸せです
▲『イマージュ16 エモーショナル・アンド・リラクシング』
−−リラクシング系の大人気オムニバスCDシリーズ『image16』にも「birth」が収録されていますよね。アルバムのコンセプトにぴったりの楽曲だと感じましたが、ご自身のご感想は?
宮本笑里:とても嬉しいです。ありがとうございます。
「birth」を素敵なアレンジで導いて下さったのが羽毛田丈史さんです。羽毛田さんの愛あふれる音の世界のおかげで、柔らかな気持ち、幸せを与えてくれる音楽になったと思います。聴いてくださる皆さんに少しでも心がホッと和らぐ時間になってもらえたら幸せです。
−−先日、中島美嘉さんのトリビュート・アルバムで「LIFE」に参加されていることが発表されましたが、レコーディングで意識したことはありますか?
宮本笑里:ヴァイオリンの音像を変える事で、これまで聴いたことのないサウンドが楽しめるのではないかと思います。ヴァイオリンでガッツリ弾きこみました。カッコいいアレンジなので、ぜひ聴いてほしいです。
▲『MIKA NAKASHIMA TRIBUTE』
−−今まで錚々たるアーティストの方々と共演されていますが、特に印象に残っている方はいますか?また、今後共演してみたい方はいますか?
宮本笑里:平原綾香さんはもちろん、どのアーティストの方も素敵で中々選ぶ事が出来ないのですが。。。
玉置浩二さんは学生の頃から好きでライブへ行った事もありますが、「新堂本兄弟」や「FNS歌謡祭」で共演させていただいた時、第一声の歌声に一瞬で引き込まれ、圧倒的存在感に改めて感動しました。小学生の頃にずっと聴いていた竹内まりやさんは、いつかお会いできたら幸せだなと夢描いています。
他には無い特別な空気が流れていると思います
−−『birth』を携えたトリオ編成でのホールツアーの最中ですが、3月のビルボードライブ公演はバンド編成でのスペシャル・ライブということで、ホールツアーとは違った演出、構成など、出来る範囲で構いませんので教えていただけますか?
宮本笑里:プログラムはアルバム『birth』から中心に、さらに今回のライブ用に、新たな曲もお届けしたいと考えています。クラシックホールとは異なる特別な響き、リズム、照明、ビルボードライブならではの空間で演奏させていただけるのが凄く楽しみです。
−−普段、ライブ前に必ず行う習慣などはありますか?
宮本笑里:カレーを食べる事。深呼吸。
−−最後に、2012年以来のビルボードライブ公演へ、意気込みをお願いします。
宮本笑里:ビルボードライブは、アーティストとお客様との距離をお互いに楽しむ事ができて、他には無い特別な空気が流れていると思います。その日だけに生まれる音楽を、記憶に残る時間になりますように、がんばって演奏したいです!
Playlist for 子供と聴きたいクラシック
私が小さい頃から慣れ親しんでいる、大好きなクラシック曲を主に選曲しました。妊娠中は精神的に不安定な日も多く、クラシックを聴いている時は一番落ち着いていたのを覚えています。今は娘と色んな曲を聴いていますが、特にバイオリンの音には敏感です。明るい曲になると体を動かして喜びながら聴いてくれるので、やはり幼い頃から音に触れる事は大切だなと改めて感じています。今回選曲したものは、聴きやすいものをイメージしました。日常の中で流しながら聴いているだけでも、より身近に感じてもらえるのではと思います。−−宮本笑里
01) 「チャイコフスキー:メロディー~なつかしい土地の思い出」 - 古澤巌×高橋悠治
02) 「ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ(コハンスキ編曲)」 - 古澤巌×高橋悠治
03) 「キラキラ星」 - α波オルゴール
04) 「星に願いを」 - α波オルゴール
05) 「エルガー:Salut d'amour, Op. 12」 - 五嶋みどり & Robert McDonald
06) 「ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲≪四季≫ 第1番 ホ長調 RV269 ≪春≫ 第1楽章: Allegro」 - 五嶋 龍,シンフォニア・ヴァルソヴィア & Jakub Haufa
07) 「ドヴォルザーク:Humoresque, Op. 101-7」 - イヴリー・ギトリス & 練木繁夫
08) 「birth」 - 宮本笑里
09) 「パガニーニ:Cantabile」 - Robert McDonald & 五嶋みどり
10) 「ノクターン」 - 平原綾香
11) 「チャイコフスキー:第一楽章: ALLEGRO MODERATO」 - 庄司紗矢香,フランス放送フィルハーモニー管弦楽団 & チョン・ミョンフン
12) 「ひばり」 - 宮本笑里
13) 「モーツァルト:ディヴェルティメント ニ長調 K.136 第1楽章: Allegro」 - サイトウ・キネン・オーケストラ & 小澤征爾
14) 「サラサーテ:Carmen Fantasy」 - LINA MATSUDA
15) 「サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ 作品28」 - 五嶋 龍 & マイケル・ドゥセク
また、本プレイリストは、本日より提供を開始したApple MusicのCuratorプレイリスト「Billboard JAPAN」から聴くことができる。 ⇒プレイリストはこちら
公演情報
宮本笑里
special live“birth”
ビルボードライブ大阪:2016年3月5日(土)
⇒公演詳細はこちら
ビルボードライブ東京:2016年3月12日(土)
⇒公演詳細はこちら
INFO: www.billboard-live.com
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