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DE DE MOUSE 公演直前インタビュー

 作曲家・編曲家・プロデューサー、またキーボーディストやDJの顔も持つ遠藤大介によるソロプロジェクトDE DE MOUSE。昨年12月2日にリリースされた3年ぶり5枚目のフルアルバム『farewell holiday!』をリリース。
 そこで今回、DE DE MOUSE本人にメールインタビューを敢行。デビュー10周年を迎えた心境や、5thアルバムについて、そして2月28日に開催するビルボードライブ大阪でのライブについて語ってもらった。

これからどんな音を作りたいかってことしか考えてない。

――2006年に「baby's star jam」での衝撃的なデビューから早いもので、今年で10年目に突入しますが、10年振り返っていかがでしょうか?

DE DE MOUSE:あまり振り返る事が無く、これからどんな音を作りたいかってことしか考えてないので、もし過去の自分にアドバイスできるなら「もう少し考えた方がいいよ」って言うと思いますが、やりたいことしかやってこなかったので、皆に伝えたい音楽を作り続けて来れたのは、誇りに思っています。

――さて、まず今回の5thアルバム『farewell holiday』は、2013年発売のアルバム『sky was dark』から約3年ぶりの作品ですが、収録全11曲を生楽器サウンドでまとめ上げた、ジャケットも含め物語性の濃い内容で、意外性も強い作品になっていると思いますが、今作品に至る経緯や、アルバムに込めた想いなどありますでしょうか?


▲friday comers MV from 5th album"farewell holiday!"

DE DE MOUSE:『sky was dark』は、とてもパーソナルなアルバムで、ぼく自身の東京の郊外に対する愛をそのまま形にした作品でした。 2012年という当時の時代性も色濃く反映されています。 『sky was dark』の世界の先に見えたものが、「ぼく自身が憧れていた音楽を形にしてみる」というものでした。 子供の頃の心の扉を開けてしまったようで、子供の頃にわくわくした音楽を『sky was dark』の先に見つけました。 それは軽音楽や、ミュージカル等といった1940~50年代のオールディーズサウンドです。 クリスマスシーズンや遊園地で流れるこのような音楽は、純粋に心が踊るもので、ぼく自身がわくわくする音楽を作りたい、そして、これを聴いた人たちが、胸躍った記憶を蘇らさせたい、そんな音楽へのぼくなりの挑戦でした。 『farewell holiday!』のテーマは「新しい季節を運ぶ役目に選ばれた子供達が口ずさむおまじないの歌」です。 空飛ぶ回転木馬に乗り、世界に新しい季節を届ける、そしてそれを受け取った人たちは、どこからとも無く聞こえてくる歌に耳を傾けるのです。 そんなテーマで、この『farewell holiday!』の音物語は進んでいきます。

――フルオーケストラサウンドながら、全て打ち込みのみで作り上げられたそうですが、苦労した事などありましたでしょうか?

DE DE MOUSE:基本的にぼくはアカデミックな音楽教育も受けてないし、楽典も全く知りません。 なので、今回も全て頼りは「自分の耳」のみでした。 色々なオールディーズサウンドを何度も聴いて研究しました。 オーケストラという耳なじみのある普遍的なアンサンブルでの構成なので、フレーズに違和感を潜ませる為にあえて思わぬ音に飛んだり、重ねたり、と言う部分を拘りました。 オールディーズサウンドと、デデマウスの世界を両立させる為の絶妙な距離感で、様々な楽器のフレーズを考えたので、その距離感のつかみ方が大変でした。

――毎アルバムごとテーマにそって映像が目に浮かぶような作品になっていますが、制作時には、先に映像やビジュアルから影響を受けて曲ができるのでしょうか?


▲DE DE MOUSE floats & falls MUSIC VIDEO

DE DE MOUSE:先に映像がある時もあるし、作り始めてから出てきた映像をテーマにする事もあります。 デデマウスというプロジェクトのテーマが「郊外のサウンドトラック」なので、ぼく自身が印象的に残っている景色やその時の色合い等を思い浮かべたり、時には映画やアニメーションのシーンを頭の中で反芻しながら作ります。 作るというより、釣り糸を垂らして、自分の求める音が引っかかるのを待つ、といった言い方の方が合っているかもしれません。



ぼくの音楽は、ぼく自身のエゴであり、パーソナルなもの


――オフィシャルのHPではクリックし続けないと聴けない試聴コーナーや、アルバムにはダウンロードカード付属で毎月新しい音源がダウンロードできるなど、随所に宝探しのような遊び心を散りばめた施策がありましたが、この辺の案はDE DE MOUSEさんの思う所があっての企画でしょうか?

DE DE MOUSE:基本的にぼくの音楽は、ぼく自身のエゴであり、パーソナルなものだと思っていますが、それに付随する活動に関する様々なファクターは、チームで考えていきます。 幸いな事に、とても優秀な仲間がぼくの周りに居て、面白いと思った事を、そのまま恐れず形にしてくれています。 彼らへの絶大な信頼があるので、ぼくは自由に、ぼく自身の見せたい音の世界を皆さんに届ける事が出来ます。 今回のダウンロードカードと、毎月配信は、スタッフから出てきたアイデアで、それをとても高いクオリティで実現出来て満足しています。 そういった仲間に恵まれて、ぼくはとても幸せです。

――プラネタリウムライブも恒例になりつつありますが、始めたきっかけはどんなとこからでしょうか?


▲DE DE MOUSE - milkyway planet MV

DE DE MOUSE:プラネタリウム公演はずいぶん前からアイデアがあったのですが、色々な制約の関係で、実現までこぎ着けられなかったのですが、スタッフが、ふと見つけてきた東京都北区にある「北とぴあ」さんなら、実現出来るだろうからやってみよう、と2011年12月から始め、冬と夏の恒例行事になりました。 デデマウスとプラネタリウムの親和性はたくさんの方が感じたようで、今では人気コンテンツになりました。 ぼく自身は、この公演の為に毎回一つの物語を作り、音楽と様々な効果音で観に来た人たちが、各々物語を想像してくれたらいいな、と思って演奏しています。 都内最大級の、東京の多摩六都科学館さんで行った『farewell holiday!』のリリースパーティでは、今アルバム収録のfriday comersのPVも作ってくれている、映像作家のBABさんによるオリジナル全天球映像を投影しながらの演奏になりました。

――最後に、今回初めてビルボードライブ大阪での公演の見どころや構成など(言える範囲で)教えて頂けますでしょうか?


▲DE DE MOUSE farewell holiday! release party one-man 2/10 恵比寿リキッドルーム, 2/28 ビルボードライブ大阪

DE DE MOUSE:僕だけではなく、ベーシスト板谷直樹さん・ドラマー鈴木カヲルさんを加えたバンド形態に映像加えたセットにしようと思っています。 演奏自体は、あくまで『farewell holiday!』を伝える一つのツールなので、音楽そのものを楽しんでもらえたらうれしいです。

DE DE MOUSEから公演へ向けたビデオ・メッセージが到着!

DE DE MOUSE「farewell holiday!」

farewell holiday!

2015/12/02 RELEASE
NOT-11 ¥ 2,420(税込)

詳細・購入はこちら

Disc01
  1. 01.friday comers
  2. 02.nice avalanche
  3. 03.farewell holiday!
  4. 04.a thousand better things
  5. 05.thursday waltz
  6. 06.bedtime flight
  7. 07.a dozen raindrops
  8. 08.play tag
  9. 09.finally evening
  10. 10.wooden horse rendezvous
  11. 11.bloomy chorus

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