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Christmas Songs on the Billboard Charts ~米ビルボード・チャートを彩ったクリスマス・ソング10選
クリスマス・ソングというと、まず頭に浮かぶのはどんな楽曲だろうか。「ジングル・ベル」や「赤鼻のトナカイ」といった子供の頃から歌っているスタンダードはもちろん、ジョン・レノンの「ハッピー・クリスマス」、ワム!の「ラスト・クリスマス」、山下達郎の「クリスマス・イブ」といった定番など、人それぞれ思い入れのあるナンバーがあるに違いない。
ここでは、米国のbillboardチャートを彩ったクリスマス・ソングを10曲厳選。誰もが知っている大ヒット曲はちょっと横に置いて、ジャンルも幅広く、あの人の意外なあの名曲をセレクトしてみた。知っているとちょっと自慢できるクリスマス・ソングを、動画とともにお楽しみいただきたい。
マライア・キャリーのクリスマス・ソングというと、「ああ、あれね」と思うかもしれないが、実は「恋人たちのクリスマス」以外にもクリスマス・ソングのヒットがある。2010年に発表されたホリデイ・アルバム『Merry Christmas II You』からデジタル・ダウンロードのみでシングル・カットされたこの曲は、いかにもマライアらしいパーティー・チューン。アダルト・コンテンポラリー・チャートで4週連続1位という快挙をものにした。
先日来日して大きな話題を呼んだ、世界のトップ・アイドル、ジャスティン・ビーバー。ティーン・ポップの例に漏れず彼にもクリスマス・ソングがあり、これは2011年のヒット・ナンバー。レゲエのリズムを取り入れた落ち着いたサウンドが、なかなか聴かせるミディアム・チューン。Hot100では11位、アダルト・コンテンポラリー・チャートでは2位と、さすがのチャート・アクションを見せてくれた。
アメリカン・ロックの先鋭であり、ミュージシャンズ・ミュージシャンとしてコアな音楽ファンから人気の高いグー・グー・ドールズ。彼らの8枚目となるアルバム『Let Love In』からの先行シングルで、エモーショナルなバンド・サウンドとメロディアスなヴォーカルが印象に残る。2005年の秋にリリースし、Hot100では36位、ホット・アダルト・トップ40・トラックスでは3位を記録した。
米ラスベガスを拠点に活動するザ・キラーズは、ニューウェイヴやポスト・パンクの影響を受けて独自の路線を確立したユニークなバンド。一筋縄でいかない彼らだけに、この曲もブルージーなテイストとオルタナティヴな展開の面白さがあり、クリスマス・ソングの固定観念を覆してくれる。2007年にエイズ撲滅のチャリティー・シングルとして発表され、ホット・デジタル・ソングス・チャートで58位を記録した。
ロック・バンドついでにも一曲。こちらはUKロックのスーパースター、コールドプレイによるクリスマス・ソング。この人たちとパーティーはあまり似合わない気もするが、少し内省的な雰囲気で彼らなりのクリスマス・ムードを作り上げている。2010年にデジタル・ダウンロードでリリースされて話題になり、Hot100では25位、ホット・デジタル・ソングス・チャートでは12位を記録。
アメリカ人にとって演歌的な世界といえば、なんといってもカントリー。実は、カントリーというジャンルにはクリスマス・ソングが山のように存在する。ここでは、サミー・カーショウをピックアップ。90年代初頭にデビューし、数々のヒット曲を持つ実力派シンガーだ。この曲はもともとビル・モンローが1951年に録音したブルーグラスの名曲をカヴァーしたもの。1995年にカントリー・チャートで50位まで上昇し、1998年には53位と再度チャート・インを果たした。
ラップとクリスマスが似合うかどうかは別にして、ヒップホップの頂点を極めたランD.M.C.にもこんなクリスマス・ソングが存在する。おバカでやんちゃなイメージはそのままに、パーティー・ラップを繰り出す3人が微笑ましい。1987年にリリースされたオムニバス・アルバム『A Very Special Christmas』からのシングル・カットだが、13年後の2000年にホット・R&B/ヒップホップ・ソングス・チャートで78位まで上昇した。
ここらでシンフォニックなインスト・ヒットをご紹介。トランス・シベリアン・オーケストラは、プログレやヘヴィ・メタルを取り入れて壮大な音楽世界を構築するロック・グループ。この曲は2004年に発表したクリスマス・アルバム『The Lost Christmas Eve』からのシングル・カットで、イルミネーションの点滅とリンクするビデオ・クリップもユニークで話題になった。アダルト・コンテンポラリー・チャートで18位と、インストでは異例の上位に食い込んでいる。
もしかしたら、最もたくさんクリスマス・ソングをチャートインさせているのではないかと思われるのが、ジム・ブリックマン。いわゆるヒーリングやニューエイジ・ミュージックのジャンルで確固たる地位を築いたピアニストだが、毎年のようにクリスマス・ソングを発表している。2003年に発表したこの曲は、コンテンポラリー・クリスチャン・ミュージックのシーンで有名なシンガー、クリスティ・スターリングをフィーチャー。ホット・アダルト・コンテンポラリー・トラックス・チャートで1位を獲得した。
最後にアフター・クリスマスということで、この曲を。「Auld Lang Syne」と言われてもピンと来ないかもしれないが、誰もが知ってる「蛍の光」の原題。年の瀬の定番曲である。このスムース・ジャズを代表するサックス奏者ケニー・Gによるヴァージョンは、1999年の発表。ちょうどミレニアムの時期ということも相まって、Hot100では7位、アダルト・コンテンポラリー・チャートでは3位という大ヒットを記録した。
Text: 栗本斉 / Photo: WireImage
メリー・クリスマスⅡユー
2013/11/06 RELEASE
UICL-1107 ¥ 2,619(税込)
Disc01
- 01.サンタが街にやってくる (イントロ)
- 02.Oh サンタ!
- 03.ああベツレヘムよ|リトル・ドラマー・ボーイ
- 04.クリスマス・タイム・イズ・イン・ジ・エア・アゲイン
- 05.牧人ひつじを|ボーン・イズ・ザ・キング (インタールード)
- 06.ホエン・クリスマス・カムズ
- 07.サンタクロースがやってくる|ハウストップ・セレブレイション
- 08.チャーリー・ブラウン・クリスマス
- 09.神の御子は今宵しも|ハレルヤ・コーラス feat.パトリシア・キャリー
- 10.さやかに星はきらめき (ライヴ・フロム WPC)
- 11.ワン・チャイルド
- 12.恋人たちのクリスマス (ニュー・ヴァージョン)
- 13.オールド・ラング・サイン (ニュー・イヤーズ・アンセム)
- 14.Oh サンタ! (Jump Smokers Remix) (日本盤ボーナス・トラック)
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