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14 Essential Rock DVDs ~自宅で楽しむロックのススメ~
いよいよ夏フェスシーズン到来!開放的な雰囲気の中で思い切り音楽に浸る、なんとも贅沢な時間がやってくる…とはいえ、残念ながら参加できずに寂しい思いをしている音楽リスナーも実は意外と多いのではないでしょうか。今回はそんな方々にオススメのロック映像作品をピックアップ。音楽史に刻まれた伝説のコンサートやレコーディング風景、あのアーティストの知られざるストーリーにどっぷりと浸ってみてはいかがでしょうか。
『ワン・プラス・ワン』
ザ・ローリング・ストーンズ
1968年、ストーンズの名曲「悪魔を憐れむ歌」誕生の瞬間を捉えたドキュメンタリー。監督はヌーヴェルヴァーグの旗手ジャン=リュック・ゴダール。ミックとキースの緊迫したやり取りやブライアン・ジョーンズの無気力な表情などを捉えたレコーディング風景の間に“革命”をテーマにしたショート映像が挿入されたゴダールらしい演出が波紋を呼んだ名作にして問題作。
『クリーム フェアウェル・コンサート』
クリーム
ジャック・ブルース、エリック・クラプトン、ジンジャー・ベイカーの3人で結成、1966年からわずか2年間の活動期間ながら、「ホワイト・ルーム」「クロスロード」など、今もロック史に燦然と輝く名曲を残した伝説のバンド、クリーム。特に奇をてらった演出などはないが、2005年の再結成までの間、唯一のオフィシャル映像となっていた1968年の解散コンサートの模様が収められた貴重な作品。
『ウッドストック 愛と平和と音楽の3日間』
V.A.
1969年8月15日から3日間にわたりニューヨーク郊外ベセルの丘で開催された伝説のロック・フェスティバル「ウッドストック」。ジミ・ヘンドリックス、ジャニス・ジョプリン、ジェファーソン・エアプレーン、サンタナ、ザ・フーなどのパフォーマンスに40万人を超える若者たちが熱狂した“愛と平和の祭典”は40年以上経った今でも強烈なインパクト与えてくれる。
『ジギー・スターダスト』
デヴィッド・ボウイ
『ジギー・スターダスト』『アラジン・セイン』と名作を立て続けに発表したデヴィッド・ボウイが1973年に英・ロンドン・ハマースミス・オデオンで行ったコンサートの模様を収めた作品。ミック・ロンソンらスパイダーズ・フロム・マーズを従えボウイが架空のロック・アイコン、ジギー・スターダストを演じた最後のコンサートであり、歌舞伎からインスパイアされたというボウイの髪形や、山本寛斎デザインの衣装もみどころ。日本では1984年に劇場公開されている。
『ラスト・ワルツ』
ザ・バンド
1976年11月25日、ザ・バンドが初公演と同じサンフランシスコのウィンターランドで行った解散コンサートの模様を収めたドキュメンタリー・フィルム。監督はマーティン・スコセッシ。エリック・クラプトン、ボブ・ディラン、ニール・ヤングなどが参加した伝説のライブ映像はもちろん、ロビー・ロバートソンへのインタビューなども収録されている音楽ドキュメンタリー作品の金字塔的作品。
『ア・ナイト・ウィズ・ルー・リード』
ルー・リード
ルー・リードが1983年に地元ニューヨークのクラブ『ボトム・ライン』で行った凱旋ライブの模様を収録した作品。「スウィート・ジェーン」「僕は待ち人」「ホワイト・ライト・ホワイト・ヒート」「ロックンロール」など、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド時代の名曲と「ワイルド・サイドを歩け」「サテライト・オブ・ラヴ」など全13曲をプレイしている。客席にはアンディ・ウォーホルの姿も!
『ライヴ・イン・ジャパン-ドキュメンタリー』
ディープ・パープル
「ブラック・ナイト」「ハイウェイ・スター」「スモーク・オン・ザ・ウォーター」などバンドを代表する名曲を次々と生み出したバンド第2期=黄金期をインタビューとライブ映像で振り返るドキュメンタリー作品。ライブ盤の傑作と名高い『ライヴ・イン・ジャパン』の元となった1972年日本公演の映像はファンならずとも一見の価値アリ。
『ハンガリアン・ラプソディ~クイーン・ライヴ・イン・ブダペスト1986』
クイーン
1986年、ハンガリー・ブダペストで行われたコンサートの模様を収めた作品。冷戦時代のヨーロッパにおいて、英国のバンドがいわゆる“鉄のカーテン”を越えた場所でライブを行うことは異例で、撮影はハンガリー政府の監視のもと行われたそう。そんな背景の中でも、圧倒的な存在感を誇るフレディー率いるクイーンのパフォーマンスは8万人の観衆のみならず今、TV越しに見ても震える。
『ボブ・ディラン30周年記念コンサート』
ボブ・ディラン
1992年に米ニューヨーク・マディソン・スクエア・ガーデンで行なわれた、ボブ・ディランのデビュー30周年記念コンサート、通称:BOBFESTの模様を収録した映像作品。エリック・クラプトンにニール・ヤング、そして今は亡きジョニー・キャッシュ、ジョージ・ハリスン、ルー・リードなど超豪華ゲストによるトリビュートにディランを交えての「天国の扉」大合唱など奇跡の連続。涙なしには鑑賞不可!
『リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド』
ジョージ・ハリスン
ジョージ・ハリスン没後10年の2011年に発表されたマーティン・スコセッシによるドキュメンタリー。ポール・マッカートニーやエリック・クラプトン、妻・オリヴィアらのインタビューを交えジョージの生涯に迫った作品。ビートルズ解散後、精神世界へと傾倒していった晩年の分析が特に興味深い。ちなみに、クラプトンに奪われた最初の妻パティ・ボイドも出演し当時を振り返るシーンも。タイトルもまた皮肉。
『ザ・ライズ・アンド・フォール・オブ・ザ・クラッシュ』
ザ・クラッシュ
ジョー・ストラマー生誕60周年&10周忌に合わせて制作された2012年発表のドキュメンタリー。クラッシュ初期から伝説のライブなどの貴重映像をはじめ、マネージャーとの確執やバンドの崩壊~解散など、タイトル通り光だけでなく闇の部分にも迫った作品。メンバーのミック・ジョーンズら関係者による赤裸裸な告白はファンにとってはやや複雑かも。
『ネヴァーマインド』
ニルヴァーナ
全世界で1000万枚以上のセールスを記録した90年代を代表する名盤『NEVERMIND』の制作過程をオリジナル・マルチトラック・テープとインタビューで振り返ったドキュメンタリー作品。フー・ファイターズとしてFRF'15のヘッドライナーを務めたデイヴ・グロールやクリス・ノヴォセリック、サブ・ポップ時代のスタッフなどが出演、数少ないニルヴァーナの公式映像である。
『サブライム・トリビュート・ライヴ』
V.A.
90年代の西海岸/サーフ・ロックを代表するバンド、サブライムのトリビュートアルバムの発売を記念して行われた2005年ライブの模様を収めた作品。ロス・ロボス、オゾマトリ、フィッシュボーンら豪華バンド陣がサブライムの名曲を披露している。出演者揃い踏みの「サンテリア」「ドゥーイン・タイム」「ホワット・アイ・ゴット」のジャム・セッションはリアルタイム世代のファンなら必見!
『ギブソンと名ギタリストたち』
V.A.
最後に紹介するのは、世界中の人々から愛され続ける“ギブソン”をフィーチャーしたドキュメンタリー作品。スラッシュ、ジョー・ペリー、スティーヴ・ウィンウッド、ドン・フェルダー、トニー・アイオミ、ロン・ウッド、ボブ・ウィアー、ジョン・リー・フッカー、B.B.キングなどギタリスト総勢37名が愛機を手にギブソンへ愛を語り、そのテクニックを披露する。少々マニアックな内容だが、ギターファンならぜひ見ておきたい作品だ。
Text: 多田 愛子 / Photo: Redferns
ジギー・スターダスト
2014/10/01 RELEASE
WPBR-90790 ¥ 2,530(税込)
Disc01
- 01.オープニング・クレジット/イントロ
- 02.君の意志のままに
- 03.ジギー・スターダスト
- 04.あの男を注意しろ
- 05.フリークラウドから来たワイルドな瞳の少年
- 06.すべての若き野郎ども
- 07.ユー・プリティ・シングス
- 08.月世界の白昼夢
- 09.チェンジズ
- 10.スペイス・オディティ
- 11.マイ・デス
- 12.気のふれた男優
- 13.時間
- 14.円軌道の幅
- 15.バンド紹介
- 16.夜をぶっとばせ
- 17.サフラゲット・シティ
- 18.ホワイト・ライト/ホワイト・ヒート
- 19.フェアウェル・スピーチ
- 20.ロックン・ロールの自殺者
- 21.エンド・クレジット
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