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「去年は、考え深い時期でもあった」― グウェン・ステファニー インタビュー
3000万枚以上のセールスを誇るロック・バンド、ノー・ダウトのフロントウーマンとして30年近いキャリアを誇るグウェン・ステファニー。2004年にはソロ・デビューも果たし、ファレル率いるザ・ネプチューンズが手掛けた「Hollaback Girl」で、米ビルボード・シングル・チャート1位を記録。同じく2004年には自身のブランドを立ち上げ、近年ではファレルやマルーン5のアダム・レヴィーンらがコーチを務める人気オーディション番組『ザ・ヴォイス』へ出演、マスターカードの“Priceless Surprises”キャンペーンのPRを務めるなど、マルチな活躍を続けている。そんな彼女が、昨年10月に久しぶりのソロ・シングル「Baby Don't Lie」を突如リリース。2015年2月7日には、6年ぶりとなるソロ・ライブを行うことが決まっているグウェンに、カムバックのきっかけ、旧友ファレルや彼女の3人の子供たちについて話を聞いた。
これまで私自身がやってきたことを振り返り、
過去について考えることができたのは興味深かった
??昨年はグウェンにとって慌ただしい1年でしたよね。
グウェン・ステファニー:時間が経つのって本当に早いわよね。短い時間の中で、たくさんの出来事や驚きがあった。だから、このマスターカードとのコラボもピッタリなの。お金に変えられない“プライスレス”な驚きについてのキャンペーンだから。昨年妊娠したのは、驚きだったのと同時に贈り物のようでもあった。まったく計画していなかったことだった。そして赤ちゃんが生まれた直後に、『ザ・ヴォイス』への出演について連絡があった。「なぜ?私なんだろう。」って思ったわ。こういう番組に出演することは、これまで考えたことがなかったけど、やるべきだって感じた。とてもインスパイアされた素晴らしい経験で、一瞬で終わってしまったような気がする。ちょっと気分転換をするのに、必要だったと思う。赤ちゃんを産んで、パフォーマンスをしたり、たくさんの音楽に触れることができる番組に参加し、ファレルと時間を共にして、自分とは接点のない音楽を新たな視点で見つめる機会。これまで私自身がやってきたことを振り返り、過去について考えることができたのは興味深かった。去年は、考え深い時期でもあったの。
??新しい曲もリリースしていますよね。これらは、ニュー・アルバムへと繋がっていくのですか?
グウェン:もちろん、今新しいアルバムの制作を行っていて、『ザ・ヴォイス』に出演している間も新曲をリリースしたかったの。そこで、ファレルと一緒に「Spark the Fire」を作って、ライアン・テダーとベニー・ブランコとは「Baby Don't Lie」を作った。完全に新しいアルバムをリリースしたくて、そうすることも可能だったんだけど、まだ完璧じゃないって思うことってあるでしょ。だから、少しペースを落そうと思って。今ライブの準備もしているから、その為にしばらく聴かなかった昔の曲を聴かなければならなかった。とてもインスパイアされたわ。「これどうやってやったんだろう?またこんなことができたらいいな。」ってまるで自分自身と競い合っているよう。
▲ 「Hella Good (Live)」/ Gwen Stefani, Adam Levine, Pharrell & Blake Sheltonl
??2001年にノー・ダウトとしてリリースした「Hella Good」からファレルとコラボをしていますが、「Happy」、「Blurred Lines」や「Get Lucky」などヒットを飛ばし続けている彼との長い友情について、上の2人のお子さんはどのように感じていますか?
グウェン:私の子供たちは、彼の大ファンよ。でも、私が彼と作った昔の曲については知らないから、不思議な感じ。「ママはファレルのことを知ってるのよ!彼と曲を作ったこともあるんだから!」と話したら、「わぁ~、ママのボーイフレンドだったの?」って聞かれたから、「ノー、ボーイフレンドではないわ(笑)。」って答えたり。子供たちは、本当に彼のことが好きなの。赤ちゃんが生まれて4週間後に、子供たちが「Happy」に合わせてダンスしてるビデオをファレルに送ったら、「オー・マイ・ガッド、連絡してくれて嬉しいよ。まだ早いと思うけど、コーチェラに出ない?」って聞かれた。「ホントに?まだ歩くのもままならないのに!」って思ったけど、一緒にステージに上がって「Hollaback Girl」を歌うところを子供たちに見せて、自慢したかったの。出産後、初めて家を出たのは、ファレルのステージに参加するためだった。会場へ向かうために、ツアー・バスも借りたのよ。1人は途中で眠くなっちゃったみたいだけど、もう一人の子はちゃんと見ててくれて、すごくアメイジングだった。私と子供たちにとって新たな一歩になったわ。
??過去のソロ楽曲の中で、どの曲を振り返るのが一番楽しかったですか?
グウェン:「Yummy」のような曲―詞がクレイジーなの。曲を聴き返した時、「この時どうしちゃってたんだろう。」って思う。ファレルって本当にクリエイティヴなの。昔からああいう感じで、あまり変わってない。常にポジティヴで、新しいことをやろうといつも心掛けている。「どうやったら、今までにないような、新しく、変わったものが作れるかな。」って具合に。あのアルバムを振り返ると、「もっとシングルをリリースする時間があったら良かったのに。」と思う。みんなが聴きたいのは、何曲かに絞られてくると思ってて、大体の人は「What You Waiting For」、「Sweet Escape」や「Hollaback Girl」が聴きたいんじゃないかしら。来てくれる数百人かの人々と分かち合える曲が、たくさんあるのは確かよ。
▲ 「Shine」/ Gwen Stefani & Pharrell MV
??ライブに、“原宿ガールズ”は再び登場するのですか?
グウェン:面白いのは―「Spark the Fire」のビデオに絵文字が登場するんだけど、それを作ったのが“原宿ガールズ”を手掛けた人たちなの。実は、“原宿ガールズ”のアニメ映像を作ってるところで、ビデオの最初と中盤のアニメーションは、そのアニメ映像の背景を使っている。(ライブのために)倉庫から、“原宿”風の衣装も引っ張りだしてもらった、ちゃんと残しておいたから。と、思ってたら、親切に2着づつ寄付していたことが分かったから、また1から始めなきゃいけないの(笑)。でも、楽しめると思う、もう既に楽しいから。大体の場合、結果と言うよりは、そのプロセスが大事だと思っているわ。
Q&A by Andrew Hampp / 2015年1月21日 Billboard.com掲載
"Spark The Fire" Music Video
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Photo: Getty Images Entertainment
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