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AMERICAN BEAUTY - SHARON VAN ETTEN l JULIANNA BARWICK l ST. VINCENT ~NYの音楽シーンを彩る“アメリカン・ビューティー”を大特集

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 現在ニューヨークでは、数えきれないほどのバンドやアーティストが活動しているが、その中でも極めて注目度が高い女性アーティストと言えば、シャロン・ヴァン・エッテン、セイント・ヴィンセント、ジュリアナ・バーウィックの3人だろう。ストイックさとウィットを兼ね備えたシンガーソングライター、スタジアムも魅了するアート・ロック界の才媛、実験的なサウンドを昇華していく孤高のクリエイターと、その音楽へのアプローチや作風は異なるものの、現代のニューヨークの音楽シーンを語る上で欠かせないアーティストたちであることは、間違いない。来日公演を間近に控える彼女たちの魅力や接点を、これまでのキャリアを通じて振り返る。

 まず、3人の生い立ちから始めよう。米ニュージャージー州に5人兄弟の真ん中として生まれたシャロン・ヴァン・エッテン。音楽好きな両親のもと、幼い頃からピアノやクラリネットを学び、幼少期から学校のクワイヤに所属していた彼女。初めてギターと出会ったのは高校生の頃で、ギターやピアノなどで曲を書くことに夢中になり、音楽プロダクションを学ぶためにテネシー州のミドルテネシー州立大学へ入学するが1年で中退。

 その後、大学近くのコーヒー屋などで働きながら地道に曲作りを続けるものの、当時付き合っていたボーイフレンドに事あるごとに才能がないと散々言われ続けたため、書き溜めていた曲を人前で披露することはなかった。そして数年経ったある日、彼との関係に疲れたシャロンは、地元ニュージャージー州へ戻ることを決心。「曲を書くことは、自分にとってセラピー」と彼女はよく語っているが、男女関係や恋愛における様々な側面を赤裸々に綴るソングライティング・スタイルは、この辛い経験があったからこそなのかもしれない。

 続いて、米テキサス州ダラス郊外で幼少期を過ごしたアニー・クラークことセイント・ヴィンセント。8人兄弟のカトリック一家に生まれたアニーがギターを手にしたのは12歳の時。ニルヴァーナ、パール・ジャムなどのオルタナやクラッシック・ロックなどを好んで聴いていた彼女は、地元のギター・ショップにレッスンを受けるために通い始める。これらのレッスンから培われた彼女のトリッキーでアグレッシヴなプレイは、現在セイント・ヴィンセントのトレードマークともなっている。また、この頃からコンピューターを使い、曲のレコーディングも自分で行っていたそうだ。

 彼女の母親の兄が、タック&パティーのタックということで、高校生の頃には彼らのアシスタント・ツアー・マネージャーを務めていたことも。ちなみに、アニーが初めて日本を訪れたのは、彼らの日本公演だったことも2012年の来日公演のMCで明かしている。その後、音楽の道へ進むためにボストンにある名門校バークリー音楽大学へ進学するものの3年で中退。ニューヨークへ向うが、数か月で資金が底をつき地元テキサスへ戻ることになる。そこで運よくテキサスを拠点として活動していた大所帯バンド、ポリフォニック・スプリーの一員として迎えられる。

 米ルイジアナ州に生まれ、ミズーリ州の牧場で育ったジュリアナ・バーウィックは、父が聖職者だったため、幼い頃から教会へ通い、集まった人々と歌っていたそうだ。小学校から高校にかけて、学校のクワイヤで歌い、ヴォイス・レッスンも受けていた彼女にとって衝撃的な出会いが訪れたのは13歳の頃。当時オクラホマ州に暮らし、パール・ジャムなどを好んで聴いていたジュリアナは、モールのCDショップでたまたま見つけたビョークのデビュー・アルバムのジャケットに一目惚れ。ビョークについて何も知らないまま、アルバムを購入すると彼女のユニークなスタイルとヴォーカルの虜となり、同郷のシガー・ロスなどアイスランド音楽にはまっていく。

 高校卒業後にはオペラ・コーラスにも所属し、様々なヴォーカル・スタイルを探究していたジュリアナ。友人から借りた4トラックやアコースティック・ギターで曲作りも始めるが、シャロンやアニーとは対照的に大学では写真を専攻することに。地元の大学に通っていたものの、友人に誘われて訪れたニューヨークに魅了され、2001年にブルックリンへ引っ越すことを決意。大学卒業後は、ニューヨークで写真関係の仕事についていた。当時音楽も作っていたが、2005年に友人にループ・ペダルを借りたことが、自身の歌声とループ・ペダルから曲を構築していく手法の始まりとなる。大がかりな機材が無くても音楽が作れるという今の時代を象徴すようDIYな手法で即興録音された初のEP『サングイン』を翌年リリース、巧みにレイヤーされた幽遠なサウンドスケープとその天使のようなヴォーカルが話題となる。

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Damn Right
▲ 「Damn Right」 / Sharon Van Etten

 ちょうどその頃、テネシー州から傷心のまま地元ニュージャージーに戻り、写真の勉強をしながらしばらく暮らしていたシャロン・ヴァン・エッテンが、心機一転を図ろうとブルックリンへ引っ越してくる。ギター片手にニューヨークの小さなバーやライブハウスなどでこれまで書き溜めてきた曲を演奏し始め、酔っ払いにも動じることなく、数年間歌い続けることで、パフォーマーとして腕をどんどん上げていく。その自信に満ちた心揺さぶられるパフォーマンスはもちろん、元々コメディアン志望だったという彼女のユーモラスで軽快なトークは、TV・オン・レディオのキップも絶賛しており、当時自身のラジオ番組でいち早く彼女の音源を流している。その名残りとして、今でも彼女のライブはMCが多めなのも特徴的だ。

Your Lips Are Red
▲ 「Your Lips Are Red」 / St. Vincent

 一方アニー・クラークは、ポリフォニック・スプリーやスフィアン・スティーヴィンスのツアーにも参加しながら、自分のアルバムを制作するために本格的に曲作りを始め、2007年に『マリー・ミー』で、セイント・ヴィンセント(ニック・ケイヴの曲「There She Goes My Beautiful World」から名付けられた)として念願のソロ・デビューを果たす。自身のツアーやアーケイド・ファイア、ザ・ナショナルなどのオープニング・アクトを経て、その卓越したギター・プレイとインパクトあるライブ・パフォーマンスも高評価を得ることに。アルバムのツアーが終わり、ブルクッリンへ拠点を移したアニーは、すぐさま2ndアルバムの制作に着手。9か月を費やし、自身のベッドルームで作り上げた『アクター』を名門インディー・レーベル<4AD>からリリース。今作で、今ではセイント・ヴィンセントのサウンドには欠かせないジョン・コングルトンと初タッグを組んでいる。幼少時から変わり者だったと言うアニーならではの“ストレンジ”な視点が昇華した、やや毒のある詞も称賛された。

Love More (Sharon Van Etten Cover)
▲ 「Love More (Sharon Van Etten Cover)」 / Bon Iver

 同年2009年には、シャロン・ヴァン・エッテンも晴れてデビュー・アルバム『ビコーズ・アイ・ワズ・イン・ラヴ』をリリース。その力強い歌声から紡がれる印象深いメロディと直球な詞が、ミニマルなプロダクションにより引き立ち、シンガーソングライターとしての大いなる素質と可能性を伺わせる1枚となった。翌年には2ndアルバム『エピック』を自身が以前パブリシストとして働いてた<Ba Da Bing>から発表。アルバムのラスト・トラック「Love More」に惚れ込んだボン・イヴェールやザ・ナショナルが曲をカヴァーすることで、インディー・シーンからさらに注目を集めることに。そして、この年にはアルバムを引っさげた全国8か所を巡る初来日ツアーも行なっている。

The One-Woman Choir
▲ 「The One-Woman Choir」 / Julianna Barwick

 1st EP『サングイン』を引っさげ、2007年にヨーロッパ公演などを含む自身初のツアーを成功させたことで、本格的にミュージシャンとしての活動を始めたジュリアナ・バーウィック。2009年には、『Florine』と題されたEPを新たに発表し、2010年に入ると1stアルバムの制作をスタート。ヴォーカル、演奏、プロダクションなどすべて一人でこなし、即興で演奏した音をループし、ディレイなどをかけながら録音していくユニークなレコーディング・スタイルに磨きをかけながら、渾身のデビュー・アルバム『The Magic Place』を完成させる。アルバムは、ジュリアナ自身大ファンだ、と話すスフィアン・スティーヴンスが主宰する<Asthmatic Kitty>から翌年リリースされた。

This Is The Last Time
▲ 「This Is The Last Time ft. St. Vincent」 / The National

 この頃、3人ともブルックリンを活動の拠点にしていたこともあり、音楽を通じて接点が生まれ、お互いのプロジェクトに参加することも。中でも、今やブルックリンにおけるインディー・シーンの重鎮といっても過言ではないザ・ナショナルとそのメンバーたちとは、3人とも関わりを持っている。シャロン、アニーは共に、ザ・ナショナルのツアーでサポート・アクトを幾度も務めており、ヴォーカリストとしてパフォーマンスに参加することも。ジュリアナは、メンバーのブライス・デスナーによるサイド・プロジェクトで同じステージに立っている。また、彼らの2013年リリース作『トラブル・ウィル・ファインド・ミー』収録の「Pink Rabbits」、「Hard to Find」、「This Is the Last Time」では、シャロンがバック・ヴォーカルを務め、彼女の優しく語りかけるような温もりある歌声とフロントマンであるマットのバリトン・ヴォイスが絶妙なハーモニーを生んでいる。加えて、アニーは同作から1stシングルとなった「Sea Of Love」にバック・ヴォーカルとして参加している。

Kevin's
▲ 「Kevin's」 / Sharon Van Etten

 2010年10月から2011年7月にかけてレコーディングされ、2012年にリリースされたシャロン・ヴァン・エッテンの3rdアルバムとなる『トランプ』は、プロデューサーにザ・ナショナルのアーロン・デスナーに迎えており、他にもメンバーのブライス、ブライアン・ダヴェンドフ、そしてザ・ナショナルのサポート・メンバーで、ベイルートのメンバーでもあるベン・ランズも参加。ベイルートの中心人物であるザック・コンドンが「We Are Fine」で、1ヴァース歌っているのも特筆すべきだろう。また、アーロンがギター、ベース、キーボードなどを担当した収録曲「Kevin's 」では、ジュリアナがその美声を披露している。インディー・ロック界の錚々たるメンバーが参加した今作は、ボン・イヴェールが所属する<Jagjaguwar>よりリリース。その話題性も助け、各国の音楽サイト/ブログなどの年間ベスト・アルバム・リストに軒並み選出され、シャロンはインディー界のミューズとしての断固たる地位を確立した。

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Who
▲ 「Who」 / David Byrne & St. Vincent

 そんな中、ニューヨークの騒音に飽き飽きしていたアニーは、シアトルにて1人で3rdアルバムの制作を始め、2011年に『ストレンジ・マーシー』を発表。ジャズ、ファンク、サイケ、ディスコなどを飲み込み、現在においてのアート・ロックの可能性をさらに突き詰めたオリジナリティに満ちた今作は、米ビルボード・アルバム・チャートにて19位を記録、自身初のトップ20入りを果たした。翌年、ニューヨーク屈指のアート・ロック・バンド=トーキング・ヘッズの中心人物だったデヴィッド・バーンとのコラボ・アルバム『ラヴ・ディス・ジャイアント』を発表する。2009年に初めて出会った2人は、当初何曲かだけのコラボだったところ、ホーンやブラスを中心としたサウンドを追求することにで、アルバム1枚分の曲を完成させる。アルバムがリリースされるとジョイント・ツアーも行い、そこで披露されたブラスを全面にフィーチャーしたシアトリカルでファンキーなパフォーマンス(この時期にアニーは髪をブロンドにしている)は、現在の“魅せる”セイント・ヴィンセントのライブ・パフォーマンスにも大きな影響を与えている。

The Harbinger | A Take Away Show
▲ 「The Harbinger」 / Julianna Barwick

 その頃、ジュリアナ・バーウィックは、シガー・ロスのフロントマンであるヨンシーの公私においてのパートナーであり、彼らの作品にも携わるアレックス・ソマーズから一緒にアルバムをレコーディングしないか、という連絡を受ける。シガー・ロスの大ファンで、2002年に初めてニューヨークで彼らのライブを観た時のことを、「素晴らしすぎて何日も忘れられないぐらい強烈な体験だった」と振り返る彼女は、イエスと即答。1年に及ぶ入念な準備期間を経て、2ndアルバムのレコーディングのためにアイスランドにあるアレックスのスタジオへ向かう。

Crystal Lake
▲ 「Crystal Lake」 / Julianna Barwick

 レコーディングには、アミーナやムームのメンバーがストリングスなどで参加、現場を訪れたジュリアナの母の歌声も収録されている。70年代にアート・リンゼイが結成したノー・ウェーヴ・バンド=DNAのドラマー、イクエ・モリとのコラボ・アルバムなどを過去に発表してきたジュリアナだが、自身の作品ではすべてを自分でやるというスタンスを貫いてきた彼女にとって大勢のコラボレーターがいるアルバム制作は、この時が初となった。まるで夢の中を彷徨っているような不思議な感覚が味わえるインティメイトで奥深い作品となった今作は、“悲しみや苦痛を忘れさせる薬”を意味する『ネペンス』と題された。2013年8月にリリースに伴い、ニューヨークの教会で行われたアルバムのリリース・ライブには、シャロンもバック・ヴォーカルとして参加している。また、リリース直後にはシガー・ロスのアメリカ・ツアーのオープニング・アクトに起用され、ジュリアナの名が広く知られるきっかけにもなった。

Digital Witness
▲ 「Digital Witness」 / St. Vincent

 その数か月後、セイント・ヴィンセントの新曲「Birth in Reverse」が解禁となり、2014年2月にはメジャー・レーベル<リパブリック>傘下のロマ・ヴィスタ・レコーディングスから4枚目のスタジオ・アルバムとなる『セイント・ヴィンセント』がリリースされる。内省的だった前作から一変し、「葬式でかけられるパーティー・レコード」と自身が話すように、自身の大胆不敵でエキセントリックな部分が、詞やサウンドの面でも色濃く表れたアルバムに。加えて、ブロンドだった髪を灰色がかった白に染め、ヴィジュアル的にも一新している。

Lithium
▲ 「Lithium」 / St. Vincent & Nirvana

 彼女の最高傑作とも言える内容はもちろんだが、メジャー・レーベルからリリースされたことで、メディア露出が増えたことと世界中の大型音楽フェスに出演したことで、現代ロック・シーンを代表する女性アーティストとして世界にその名を馳せた。そして、タイム誌、ガーディアン紙など数々のメディアによって年間ベスト・アルバムの1枚に選ばれることとなった。この年、彼女が幼い頃敬愛していたニルヴァーナがロックの殿堂入りする際に行われた式典では、元ニルヴァーナのデイヴ・グロールとクリス・ノヴォセリックとともに「Lithium」のパフォーマンスし、観客の度肝を抜いたのも記憶に新しい。

Afraid Of Nothing
▲ 「Afraid Of Nothing」 / Sharon Van Etten

 2013年初頭に、ニック・ケイヴとのツアーを終えたシャロン・ヴァン・エッテンは、4thアルバム『アー・ウィ・ゼア』の制作に取りかかる。TVシリーズ『ボードウォーク・エンパイア』のサントラでコラボしたことをきっかけに、グラミー受賞経験のあるベテラン・プロデューサーでエンジニアのスチュワート・ラーマン(セイント・ヴィンセントも同サウンドトラックでスチュワートと仕事をしている)のサポートの元、地元ニュージャージーのスタジオとジミ・ヘンドリックスが設立したエレクトリック・レディランド スタジオにてレコーディングされ、友人のザ・ウォー・オン・ドラッグスのアダム・グランデュシエル、シアウォーターのジョナサン・メイバーグ、ピーター・ブロデリックなどが参加、2014年5月にリリースされた。

Every Time the Sun Comes Up
▲ 「Every Time the Sun Comes Up」 / Sharon Van Etten

 前作のレコーディング経験で多くを学んだ彼女が、テクニカルな部分にもより踏み込んだ渾身のセルフ・プロデュース作となった今作は、シンガーソングライターとして彼女の真骨頂とも言える、完成度の高いアルバムに仕上がっている。2014年の年間ベスト・アルバムとして高い評価を得た今作だが、様々なアーティストに好かれる愛すべきキャラクターを象徴するような“遊び”をアルバムの最後の最後でを入れているのも実に彼女らしい。音楽以外の部分でも、シャロンのこだわりが表れているのにも注目したい。今作のジャケットには、シャロン自身が10年近く前に撮影した親友の写真が起用されており、当時ボーイフレンドに初めて渡した思い出深い作品でもあるのだ。

One Half
▲ 「One Half」 / Julianna Barwick

 ニューヨークを拠点に活躍する、今最も旬な女性アーティスト3人。その類い稀なる才能をを間近で感じることができる来日公演が、1月~2月にかけて行われる。初来日となるジュリアナ・バーウィックは、全国4か所で演奏することが決まっており、彼女のルーツでもある教会で行われる公演も。そして、昨年【FUJI ROCK FESTIVAL】に出演したセイント・ヴィンセントは、東京、大阪で単独公演を行い、【Hostess Club Weekender】にもヘッドライナーと出演。約4年ぶりの来日を果たすシャロン・ヴァン・エッテンの公演は、ゆったりと座りながら心に沁みるパフォーマンスを堪能できるビルボードライブにて行われる。日本にて、バンド編成で演奏するのは今回が初となっている。今もっとも旬な“アメリカン・ビューティー”たちの魅力溢れるライブに期待したい。

シャロン・ヴァン・エッテン「アー・ウィー・ゼア」

アー・ウィー・ゼア

2014/06/18 RELEASE
HSE-60187 ¥ 2,305(税込)

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Disc01
  1. 01.Afraid of Nothing
  2. 02.Taking Chances
  3. 03.Your Love Is Killing Me
  4. 04.Our Love
  5. 05.Tarifa
  6. 06.I Love You but I’m Lost
  7. 07.You Know Me Well
  8. 08.Break Me
  9. 09.Nothing Will Change
  10. 10.I Know
  11. 11.Every Time the Sun Comes Up

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