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山崎あおい『ふたりで歩けば』インタビュー
アルパカと暮らしているMV~今後共演してみたいアイドルグループ
山崎あおい - ふたりで歩けば【ミュージックビデオ(Short Ver.)】
--山崎さん、ニューシングル『ふたりで歩けば』のMV観たんですけど、まさかアルパカと暮らしているとは思いませんでした(笑)。
山崎あおい:ハハハハ! ムーミン君。--どうでした? アルパカとの撮影は。
山崎あおい:今回のMVは、私もイチから話し合いに参加させて頂いて。楽曲的には人間の子供に出てもらう感じでもいいんですけど、それだとありきたり過ぎるかなと思って、映像的に面白いものにしたかったんです。それを監督さんに伝えたら、監督さんがアルパカを連れてきて(笑)。「おー、アルパカか!」みたいな。本当に可愛かったんですよ。お別れのときには、この曲の気持ちのまんまでした。すごく愛着が湧いちゃって。--あんなに懐くものなんですね。
山崎あおい:すごく大人しかったです。全然逃げたりもしないし、ベタベタ触ってました。『Just Friend』のジャケットで猫と撮影したんですけど、猫のほうが怖かったです。あの猫は怖かったんですよね。すごくキーキー言う感じで「猫の機嫌待ちです」みたいな(笑)。それとは全然違ってアルパカはなごやかだった。
山崎あおい - Just Friend (MUSIC CLIP 90s ver.)
--そんなMVも話題の『ふたりで歩けば』についてはまた後ほど掘り下げていきたいんですが、なんでもニッポン放送『AKB48のオールナイトニッポン』にペンネームでメールを送り、実際に番組内で紹介されたそうで。何やってるんですか?
山崎あおい:(笑)。いや、その回、竹内美宥ちゃんが出てたんですけど、大学の後輩なんですよ。それで聴いていたら「大学に通っているメンバーを集めました」みたいな感じで、すごく面白くて。ちょうど暇を持て余していたので「メッセージ、送ってみようかな」と思ったんです。で、私もラジオ番組をやってるので、どういうメッセージが読まれやすいか分かるんですよ。--(笑)
山崎あおい:そこを狙って投稿してみたら……読まれて「よっしゃあ!」みたいな感じでした。--どんなメッセージを送ったんですか?
山崎あおい:いや、教えないです!--もう放送されたんでしょ?
山崎あおい:はい。でもペンネームがバレると恥ずかしい(笑)。--山崎あおいに初めてインタビューさせてもらったとき、アイドルに関する質問をいくつかしたら「アイドルに関してはもうちょい控えめで」ってスタッフさんから言われた記憶があるんですけど、今や控えめどころかアイドルヲタであることを堂々と打ち出してますよね(笑)?
山崎あおい:私に与えられた数々のSNSで暴走してしまうことが多々あるので、それはもうしょうがないですよね。好きなものは好き。--少し前にはTHE ポッシボーと対バンもしましたが、アイドルとの共演にはどんなことを感じましたか?
THE ポッシボー - 全力バンザーイ!My Glory!(Edit Version)
--先日の ギタ女4者対談で、Sakuちゃんがアイドルイベントに出て行くことについて肯定的でしたよね。山崎あおいもそこは臆さずやっていきたいと思ってるの?
山崎あおい:例えば、ポッシボーさんとのイベントみたいにツーマンだったら出来るかなと思ってるんですけど、アイドルフェスに私も参加するとかは性格的に無理かなって思いますね。楽屋でどうしていいか分からないし(笑)。1対1ぐらいがちょうどいいのかなって個人的には思います。--まだAKB48は早いとしても、もし次またアイドルと対バンするとしたら誰とやってみたい?
山崎あおい:誰だろうなぁ? あ、ひめキュンフルーツ缶! 格好良いなと思って。一緒にライブしてみたい。彼女たちは生バンド従えてライブしたりしてるので、アイドルとシンガーソングライターという感じじゃなくロックイベントみたいなイメージで出来そう。元々友達が激推ししてて「絶対これ聴いて。格好良いから」って薦められたんですけど、聴いたら本当に格好良くて。リリース情報
ふたりで歩けば
- 2014/11/19
- 初回限定盤[VIZL-740(CD+DVD)]
- 1,836円(tax in.)
- ≪試聴可能≫
- 初回限定盤の詳細・購入はこちらから>>
- 通常盤の詳細・購入はこちらから>>
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Interviewer:平賀哲雄
つまらない私生活?「曲が出来たときの高揚感が何物にも変えられない」
--山崎あおいの世代ぐらいだと女の子も普通に女性アイドルグループ好きなんですよね。それこそJ-POPを聴く感覚で楽しんでる。
山崎あおい:そうですね。私の世代は小学生ぐらいの頃にモーニング娘。がすごく流行っていたので、女子が女子のアイドルを推すことに抵抗がない。--では、アイドル以外で今対バンや対談してみたい人っています?
山崎あおい:声優の雨宮天さん。あの方と生年月日一緒なんですよ! 単純に話してみたいなって、今さっきちょうど思ってました。声優さんはあんまり詳しくないんですけど、生年月日が一緒ってだけで親近感湧くじゃないですか(笑)。--でも接点が生年月日だけで共演って……(笑)。このインタビューが掲載される頃には、住岡梨奈とのツーマンツアーが始まってます。これはどういった経緯で決まったの?
山崎あおい:私も秋ぐらいにいろんなところでアコースティックライブしたいなと思っていて、住岡さんも今秋にアルバムをリリースしますし、タイミング的に一緒にやったら面白いんじゃないかという話になりまして。元々地元が同じなのでデビュー前から一緒にライブしてたんですよ。でもお互い人見知りなのでデビュー前はほとんど話さなかったんですけど、また最近よく一緒になることもあって、今は結構喋ったり連絡取り合ったりしてます。--『テラスハウス』に出てる姿も観ていたの?
山崎あおい:観てましたよ。面白かったです。最初観たときは「あれ? 住岡さんじゃん!」みたいな(笑)。自分とデビュー時期も一緒ですし、地元も一緒という近い立場の人が『テラスハウス』に出ているのはすごく不思議で。自分に置き換えて「自分が『テラスハウス』出たらどうしよう?」みたいなことばっかり考えてました。--シンガーソングライターとしての住岡梨奈にはどんな印象を?
山崎あおい:ライブを観る度に「良いな」と思って。声も歌い方もすごく特徴的じゃないですか。いつも「ザ・ミュージシャンって感じがするな」って思う。自分と比べる訳じゃないけど、住岡さんの曲はラブソングがあんまりなくて。ラブソングってすごく分かり易いじゃないですか。人に伝えるとか、人の心に響かせるという意味では。でもラブソングを書かなくても人の心を震わせられる彼女は、やっぱり本物のシンガーソングライターなんだなっていつも思ってます。--山崎あおいの歌も心を震わせます。特に最近のライブでは涙を誘うシーンが増えているし、確実にエモーションが増してますよね。自分ではどう評価してますか?
山崎あおい:ライブをする度に課題はたくさん見つかって反省するし、「もっとこうしたい」とか「こうならなきゃ」という部分もたくさんあるんですけど、単純に気持ちの部分としてはライブを重ねるごとに昂ぶっていくというか、曲を作っていても、普通に生活をしていても「やっぱり音楽が好きだ!」っていう想いがどんどん強くなっていってるような気がして。だからライブで曲を歌う度に、特にワンマンライブはそうですけど、気持ちが凄く昂ぶる。それが良い形でお客さんに伝わってればいいなとは思います。--そうなっていった要因は?
山崎あおい:私生活がつまらなすぎる。--良い話が出てきました(笑)。
山崎あおい:ハハハ!--東京出てきてどれぐらい経ちましたっけ?
山崎あおい:3年ぐらい。--まだつまらないですか?
山崎あおい:いや、楽しいんですけど……。友達もいますし、別に東京がどうこうっていうことじゃないんですけど、やっぱり「曲が出来ました!」っていうときの高揚感を音楽以外で味わおうとしても無理だなって、最近思っていて。それは私生活がどんどんつまんなくなっていった訳ではなくて、曲が出来たときの喜びがどんどん大きくなっているからで。自分で曲を書いて、たくさん協力してくれる人がいて、自分の理想とかをどんどん口に出せるようになっていったら、より自分のやりたいものに近いものが出来るようになるし、そしたらやっぱり喜びも大きくなるし。だから曲が出来たときの高揚感が何物にも変えられないものになっている。それが歌に対する気持ちにも反映されているんじゃないかな。--要するに音楽と比較すると私生活はつまらないと。普通の人は「仕事が何割でプライベートが何割」とか良いバランスを目指していく訳ですけど、今の山崎さんは「音楽が100%で他はどうでもいい」ってなっちゃうんじゃないですか?
山崎あおい:いや、本当にそうですね。--そういう境地に踏み入った訳ですよね。
山崎あおい:うん。もちろんたまにブレますけどね。でも何があっても「よし、曲に出来る!」ってところに全部着地しちゃうので、今は100%に近い脳みそがそこに使われてるんじゃないかなって思います。--それが自ずとライブでの熱量にも反映されてると。
山崎あおい:そうですね。--自分的には気持ち良い状態ではあるんですか?
山崎あおい:気持ち良くはないですね。リリース情報
ふたりで歩けば
- 2014/11/19
- 初回限定盤[VIZL-740(CD+DVD)]
- 1,836円(tax in.)
- ≪試聴可能≫
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Interviewer:平賀哲雄
新曲「ふたりで歩けば」友達に対して恋人的なものを求めてる?
--そこは複雑なんだ?
山崎あおい:……やっぱり「恋愛したい」とか、いろいろ思いますよ(笑)。でもライブのほうが楽しいし。だから変な状態ではあるけど、でもその高揚感みたいなものを感じているときは、最高の気分です。--今の話の原理でいくと、それこそ素敵な恋人とか出来てプライベート充実しまくってしまったら、山崎あおいの音楽はどうなっちゃうんでしょうね?
山崎あおい:いや、それはそれで良い曲を書くでしょう。って言いたいんですけど、そういうタイプじゃない気も最近してて(笑)。すごくチャラい知り合いに「俺は彼氏ができて失速する女の子をたくさん見てきたぞ。で、山崎あおいもそのタイプだと思う」って言われて!「じゃあ、ひとりでいます」みたいな(笑)。--山崎あおいってめちゃくちゃハッピーな曲も作っていたりするの?
山崎あおい:全然作ってます。でも私がすごくハッピーな気持ちで書いてても、それを誰かに聴かせたら「やっぱりちょっと憂いがあるよね」って言われる。--(笑)。今回のニューシングル『ふたりで歩けば』は、自身では仕上がりにどんな印象や感想を?
山崎あおい:私の思う、私らしい曲が出来たなって思います。詞もメロディーもサウンドも。シングルとしては明るいラブソングみたいな曲が続いていたんですけど、今観てもらいたい自分はラブソングではないなと思って、そんなときにアニメ『団地ともお』エンディングテーマの書き下ろしの話を頂いて「テーマは絆」ということだったので、「じゃあ、私らしい、友達に向けた気持ちを歌おう」と思って書きました。アニメ『団地ともお』を観終わった後にすごく温かい気持ちになって、地元で一緒に育ってきた近所の友達とか、身の回りにいる東京の友達とか、そういう人たちに向けての超個人的な気持ちとして書きたいなと思って。--なるほど。
山崎あおい:あと、今、大学3年生なんですけど、周りが就活に向けて動き始めていて、「みんな、こうやってバラバラの道に進むんだな」ってすごく感じていて。それはしょうがないことだし、疎遠になるのもしょうがないことだと思うんですけど、だからこそ「ずっと一緒にいようね」とか「ずっと遊ぼうね」とか叶えられるかどうか分からない約束じゃなくて、「今、一緒に遊んでます」「今、一緒にいて優しい気持ちになりました」といった事実を忘れない約束をするほうが確実な約束だし、綺麗なんじゃないかなって感じていて。「忘れないよ」っていう約束。そういうことを歌った曲です。--「大人になれと急かすように 何となく日々は流れてく 相変わらず僕は迷っている」とか「適当な言葉に傷ついて 寄り掛かることをやめた君は 強くなったようなふりをする」というフレーズは、まさに今の自分と重ねている?
山崎あおい:「大人になれと急かすように」のところは、今、私の身の周りで起きていることというか、私が感じていることをそのまま言葉にした感じで。「強くなったようなふりをする」っていうのも自分に対してだし、友達に対してのことでもある。--僕と君の二人称になっているけど、僕は君だし、君は僕だし。
山崎あおい:そうですね。--それにしてもやっぱり山崎あおいの歌詞はどうしても哀愁漂うというか、「ふたりで歩けば」と言ってるのに「これから僕らが離れていっても」って歌ってしまう。これは何でなんでしょうね?
山崎あおい:意識してそこに持っていってる訳じゃなくて、この曲も1番までは平和に書いてたんですよ。「ふたりで歩けば怖くない」って思って。それなのに2番を書き始めたら「いや、でも離れていくよ」みたいなことを感じて。「じゃあ……」みたいな感じで書き連ねていったらここに到達していた。上から順に書いていった歌詞なんですけど、普段の考え方が反映されてるんだと思います。大体友達といるときも「いつか別れるんだろうな」って感じながら、その瞬間瞬間を楽しんでいる感じなので。--恋人なら分かりますけど、友達に対してその感覚って珍しいのでは?
山崎あおい:友達に対して恋人的なものを求めてしまってるのかもしれませんね。重いんですよ、友達に対して(笑)。しかもこの曲を書いているときに観ていた映画が『思い出のマーニー』とか『アナと雪の女王』とか『ドラえもん』とかで、「なんだよ、姉妹であろうと友達であろうと結局は永遠じゃないじゃないか」みたいな気持ちになっていた時期なので(笑)、それも出てきたのかなって。--山崎あおいの人間性が出てますよね、すごく。『ふたりで歩けば』はどんな風に響いてほしいなって思いますか?
山崎あおい:この曲のBメロに「優しい歌を聴いて 優しくなった僕の この気持ちを聴いてほしいんだ」っていう歌詞があるんですけど、まさにその“優しい歌”になってほしいなと思っていて。この曲を聴いた人が「いつか別れちゃうんだったら、今のうちにもっと優しくしておかなきゃ」みたいな気持ちになって誰かに優しくするとか、久しぶりに誰かに連絡を取ってみたりとか、そういう行動のきっかけになったらいいなと思ってます。--今作『ふたりで歩けば』がリリースされる頃は「今年も残り僅かとなってきました」と言われる時期に突入している訳ですが、やり残したことはありませんか?
山崎あおい:やり残したことはないかな。今年はアルバムリリースから始まって、そこから初めてのツアーを開催し、初めての夏フェスもあり、初めて尽くしの1年だったんですよ。面白かった。で、まだ住岡さんとのツーマンライブもあり、今作のリリースもあり、長い1年ですね。--これから山崎あおいはどうなっていくんでしょうね。
山崎あおい:今年はいろんな初めてを経験させてもらった1年だったので、2015年はもう経験者としていろんなところに行く訳なので、絶対初回よりは良くしていきたいし、来年に出すアルバムとかも前作と比較して聴かれると思うので、それに負けないというか、比べられないようなアルバムを作りたいなと思ってます。比べるとかそういう問題じゃなかったと思わせたいですね。 Interviewer:平賀哲雄Music Video
リリース情報
ふたりで歩けば
- 2014/11/19
- 初回限定盤[VIZL-740(CD+DVD)]
- 1,836円(tax in.)
- ≪試聴可能≫
- 初回限定盤の詳細・購入はこちらから>>
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Interviewer:平賀哲雄
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