2021/05/17 11:15
ジャニーズWESTや藤井風の新曲によって上位が入れ替わった2021年5月12日公開のHot 100。相変わらず激戦ではあるが、その中でもNiziUの「Take a picture」は6週目にして6位と健闘している(【表1】)。
数あるガールズグループの中でも、NiziUはロングヒットの傾向が強い。例えば「Make you happy」は2020年の7月にチャートインして以来、45週目にしていまだに34位という好成績だ(【表2】)。この曲の動きを見ればわかるが、ストリーミング、動画再生数、カラオケで歌われた回数の3つの要素でポイントを稼ぎ続けている。この3つはいずれもロングヒットには欠かせないポイントだ。なかでも、NiziUはダンスを見たい、真似たいというユーザーが多く、動画の需要はそのままチャートにも反映している。ミュージックビデオに力を入れるのはマストであり、実際それがチャートの結果となっているのは一目瞭然だ。
新曲の「Take a picture」に関しても、動画再生数のポイントは高い。4/7発表のチャートから4週連続で首位、5/5発表で4位、今週は5位となっている。もちろんストリーミングのポイントもベスト10をキープし続けているし、カラオケはまだ圏外だがいずれ上昇してくるはず。まさにロングヒットの芽があるといっていいだろう。加えて今作ではフィジカルのCDもリリースされている。そうなるとレンタルの指標となるルックアップ(PCによるCD読取数)も加算される。彼女たちの特性上、若年層やファミリー層が多いことを考えると、グレーユーザー向けのレンタル需要も大きい。実際、ルックアップでは今週2位を記録している。
あとは、これらのポイントをいかにキープし続けていくのかが鍵だろう。テレビをメインにしたメディア露出や、SNS上で話題になるネタ作りなどを行い、楽曲に紐付けしていければ「Make you happy」以上のロングヒットになる可能性も十分あるのだ。Text:栗本斉
◎栗本斉:旅&音楽ライター、選曲家。レコード会社勤務の傍ら、音楽ライターやDJとして活動を開始。退社後、2年間中南米を放浪し、現地の音楽を浴びる。その後フリーランスとして活動した後、2008年から2013年までビルボードライブのブッキングマネージャーに就任。フリーランスに戻り、雑誌やライナーノーツなどの執筆や音楽評論、ラジオやストリーミングサービスにおける構成選曲などを行っている。
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