2021/05/16
2021年5月17日付の週間シングル・セールス・チャート“Billboard JAPAN Top Singles Sales”でジャニーズWESTの『サムシング・ニュー』が初週211,396枚を売り上げ、首位を獲得した。(集計期間2021年5月3日~2021年5月9日)
『サムシング・ニュー』は、前作『週刊うまくいく曜日』から約4カ月ぶりとなる16枚目のシングル。表題曲は、あいみょんが楽曲提供している。また、本作でジャニーズWESTは2019年にリリースした11枚目の『ホメチギリスト/傷だらけの愛』以降6作連続での首位獲得となっている。
今回はジャニーズWESTの直近5作のシングルをSoundScanJapanのデータを使用し調査した。まず、直近5作のシングルの実店舗での地域別の販売比率をグラフ化したものが図1(http://www.billboard-japan.com/d_news/image/99941/2)である。これまでのジャニーズWESTの地域別の傾向としては、やはり近畿地方の販売比率の高さがあげられる。実際、前作『週刊うまくいく曜日』までは17.6%~19.4%と、2020年の一般的なシングルの近畿地方の販売比率である14.2%よりかなり大きい販売比率を近畿地方が占めていた。しかし今作においては近畿地方の販売比率は10.1%と下がっている。また、東京都を含む関東地方の実店舗の販売比率も前作の37.1%から本作は33.3%と減少している。これは集計期間の2021年5月3日~2021年5月9日の間、東京都・京都府・大阪府・兵庫県の4都府県が緊急事態宣言の実施区域となっており、大型CDショップ等が営業を控え、また購買者も外出して実店舗で購入するよりもEコマースでの購入に切り替えている事が影響している。その証拠に、前作『週刊うまくいく曜日』はEコマースと実店舗の販売比率は57対43だったのが、本作『サムシング・ニュー』は67対33とEコマースの販売比率が大きく伸びている。
次に、調査の対象を主要都道府県に掘り下げ調査したのが図2(http://www.billboard-japan.com/d_news/image/99941/3)である。前作と比較すると、緊急事態宣言の実施区域である東京都(16.1%→7.0%)、大阪府(9.7%→3.2%)、兵庫県(4.0%→2.7%)、京都府(1.6%→1.2%)は販売比率が減少している。特に東京都と大阪府は前作の半分以下と大きく販売比率を落としている。逆に、緊急事態宣言の実施区域に入らずまん延防止等重点措置の実施区域の神奈川県(7.0%→9.3%)や、この時点では緊急事態宣言の実施区域に入っていなかった愛知県(6.4%→8.8%)、福岡県(4.9%→5.6%)も、前作より販売比率が上がり、本作『サムシング・ニュー』を実店舗で最も多く販売した都道府県は神奈川県、次点が愛知県という、通常では考えられない状況になっている。もちろん、従来は東京都や大阪府の実店舗で購入していたファンはEコマースでの購入に切り替えているだけなので、この順列は都道府県のファンの多さを示す物ではなく、あくまでも実店舗での販売数である。また、グラフには含まれていないが、緊急事態宣言に含まれなかった近畿地方の県については、滋賀県(0.9%→1.2%)、奈良県(0.9%→1.3%)、和歌山県(0.4%→0.6%)といずれも販売比率は上昇している。
今作はコロナ禍で、販売ルートが大きく制限される逆風の中でのリリースとなったが、前作と比較しても販売枚数は227,615枚から211,396枚とほぼ横ばいの6作連続の首位獲得である。これはやはり熱心なファンに支えられて達成できた事であり、今後もジャニーズWESTの活躍に注視したい。
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