2013/01/30
1968年のデビュー・アルバム『ソング・サイクル』以来、ロックやR&B以前のアメリカン・ポップスを独自のアレンジで聴かせてきた、天才アーティストによる久しぶりのソロ公演が、1月28日、29日にビルボードライブ東京で行われた。
自身のボーカル、ピアノに加えて、ドラムスのドン・ヘフィントン以外の3人のバッキングは全て日本人(鈴木正人/Bass、徳澤青弦/Cello、彩愛玲/Harp)という編成で行われ、アンコールには、はっぴいえんど以来の盟友、細野晴臣がボーカル、ギターで加わり、貴重な夜に花を添えた。
「ミシシッピー」や「ロサンゼルス」等々、ゆかりの地名を挙げながら思い出の楽曲を演奏していく。小編成であってもなお、彼のアレンジ・センスは翳りを見せず、特にピアノとハープのアンサンブル・アレンジは正に彼ならではの響き。往年のファンが多く詰めかけた場内を、かつて有り得たかもしれないアメリカン・ポップスで染め上げる。19世紀の楽曲や戦前の楽曲、数十年前の楽曲が、今回限りのライブ・アレンジで新たな輝きをもって生まれ変わっていく。
最後に72年のセカンド・アルバム『ディスカヴァー・アメリカ』から、リトル・フィートの「セイリン・シューズ」を。演奏を終えて場内に深々と礼をする彼に、観客から惜しみない拍手が贈られた。音楽を愛し、音楽を信じ続けてきた彼だからこそ出来る、優しい音世界に強く共感する暖かな拍手だった。
◎ライブ情報
【Van Dyke Parks with special guest 細野晴臣】
2013年1月28日(月)~29日(火)
at ビルボードライブ東京
http://billboard-live.com
セットリスト
1. JUMP
2. OPPORTUNITY FOR TWO
3. COME ALONG
4. ORANGE CRATE ART
5. HOLD BACK TIME
6. WINGS OF A DOVE
7. DELTA QUEEN WALTZ
8. DANZA
9. NIGHT IN THE TROPICS
10. FDR IN TRINIDAD
11. COWBOY
12. SAIL AWAY
-encore-
E1. THE ALL GOLDEN
E2. LAZY BONES
E3. HONG KONG BLUES
E4. SAILIN’ SHOES
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