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2021/02/19 17:00

ドリー・パートン、自身の彫像を州議事堂に建てる法案の取り下げを求める「現時点では不適切」

 米シンガー・ソングライターのドリー・パートンが、地元である米テネシー州ナッシュビルの議事堂敷地内に自身の彫像を建てるための法案を取り下げるよう州議会に求めたことを明かした。

 彼女はツイートで、法案については“光栄であり恐縮しています”としながらも、「世界で起きている多くのことを鑑みると、私を“台に乗せる”のは現時点では不適切だと思います」と綴っている。“put on a pedastal”は、“崇拝する”などという意味の慣用句で、文字どおり像を台座に乗せることとかけている。

 カントリー・ミュージック界の大御所アーティストである彼女は、音楽的な功績はもちろんのこと、そのスケールの大きい慈善活動にもしばしば注目が集まる。一例として、新型コロナウイルスの感染が拡大し始めていた2020年4月に地元の大学病院に寄付した100万ドル(約1億円)が、米モデルナ社のワクチン開発に充てられたことが判明し、話題を呼んだ。

 最近では、パンデミックで昨年3月から活動停止に追い込まれている米ロサンゼルスの非営利芸術団体Center Theater Groupのための資金集めに奔走したり、新型コロナの影響で外出できず不安な日々を送る子どもたちの気晴らしにと、YouTubeシリーズ『Goodnight With Dolly』を開始している。また、5歳以下の子どもの読解力を伸ばすために図書館を設立するなど、その慈善活動は多岐にわたる。

 こうした彼女の功績を称える目的で1月に提出された法案について、民主党のジョン・マーク・ウィンドル(John Mark Windle)議員は当時、「歴史の現時点において、アメリカだけでなく世界中に、彼女以上に親切で、真っ当で、情熱的な人間であるリーダーの例があるでしょうか?彼女は全ての人を愛する情熱的な人であり、全ての人が彼女のことを愛しているのです」と語っていた。

 パートンはツイートで、「ですが願わくばいつの日か、今から数年後、もしくは私がいなくなった暁に、まだ私がそれにふさわしいと思っていただけるのでしたら、私は感謝の気持ちを持ったテネシー人として、誇り高く州議会議事堂に立つでしょう」と続けている。

 彼女はつい最近、過去にドナルド・トランプ前大統領からの自由勲章の授与を二度も辞退していたことが明らかになったばかりだ。この時もインタビューで、「嬉しいけれど、私が勲章に相応しいかわかりません。でも、私が勲章に値すると思ってもらえるのは嬉しい誉め言葉です」と述べていた。

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