2021/01/11
テイラー・スウィフトの『エヴァーモア』が返り咲き、3週目の1位を獲得した、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。
先週、プレイボーイ・カルティの『Whole Lotta Red』が1位にデビューしたことで、2位にダウンした『エヴァーモア』だが、週間セールスが16,000、ストリーミングは38,000ユニット(5,043万再生)とそれぞれ大幅に減少させることなく、今週首位復帰を果たした。その『Whole Lotta Red』は、前週から66%もユニット数を落として5位にランクダウンしている。
とはいえ、『エヴァーモア』が今週獲得したユニット数は56,000で、1位を獲得したアルバムの平均値からみると少なく、前週からも22%減少している。56,000よりも少ないユニットで1位を獲得したのは、エイ・ブギー・ウィット・ダ・フーディの『Hoodie SZN』が47,000ユニットで首位に立った2019年2月16日付チャート以来で、1年11か月間の最小記録ということになる。
首位に返り咲いた要因としては、2位以下にランクインしているアルバムの伸び率が悪いことと、他アーティストの新作がリリースされておらず、初登場作品がなかったことが挙げられる。過去のチャートをみても、年末年始は同様のケースが多くみられた。今週は100位内に初登場した作品はなく、先週も前述の『Whole Lotta Red』以外にデビューしたアルバムはなかった。
『エヴァーモア』の首位獲得は、初登場した2020年12月26日、2021年1月2日、そして今週の計3週目で、2ndアルバム『フィアレス』(2008年)から『エヴァーモア』まで8作の首位獲得総数を51週目に更新した。この記録は、ビートルズ(132週)、エルヴィス・プレスリー(67週)、ガース・ブルックス(52週)に続く歴代4番目で、同51週のマイケル・ジャクソンと並んでいる。
『エヴァーモア』は、1月7日に「right where you left me」と「it’s time to go」の2曲の新曲を追加したデラックス・エディションがリリースされていて、次週のチャートではそのポイントが加わり、ユニット数が上昇する可能性が高い。なお、今週の集計期間は1月1日から1月7日までで、リリース日のみのポイントが今週のチャートに、残りは次週のチャートに反映される。
続いて2位には、先週46位から3位にジャンプアップしたリル・ダークの『ザ・ボイス』が上昇し、最高位を更新した。これまでの自己最高位は、2020年7月11日付チャートで前作『Just Cause Y'all Waited 2』が記録した2位で、同位に並んだ。先週から28%減少しているが、週間ユニットは48,000を獲得している。
以下、ポップ・スモークの『シュート・フォー・ザ・スターズ、エイム・フォー・ザ・ムーン』(44,000ユニット)が先週の4位から3位に、アリアナ・グランデの『ポジションズ』(35,000ユニット)が5位から4位、ミーガン・ジー・スタリオンの『グッド・ニュース』(32,000ユニット)が7位から6位、ルーク・コムズの『ホワット・ユー・シー・イズ・ホワット・ユー・ゲット』(32,000ユニット)が8位から7位、バッド・バニーの『El Último Tour Del Mundo』(31,000ユニット)が9位から8位にそれぞれ上昇した。いずれのアルバムも、ユニット数は先週とほぼ同率で安定している。
前述にもあるように今週は初登場作品がないため、ジュース・ワールドの『レジェンズ・ネヴァー・ダイ』(30,000ユニット)が11位から9位に、リル・ベイビーの『マイ・ターン』(29,000ユニット)が13位から10位にそれぞれ繰り上がり、TOP10に復帰している。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは、1月15日以降掲載予定となります。
◎【Billboard 200】トップ10
1位『エヴァーモア』テイラー・スウィフト
2位『ザ・ボイス』リル・ダーク
3位『シュート・フォー・ザ・スターズ、エイム・フォー・ザ・ムーン』ポップ・スモーク
4位『ポジションズ』アリアナ・グランデ
5位『Whole Lotta Red』プレイボーイ・カルティ
6位『グッド・ニュース』ミーガン・ジー・スタリオン
7位『ホワット・ユー・シー・イズ・ホワット・ユー・ゲット』ルーク・コムズ
8位『El Último Tour Del Mundo』バッド・バニー
9位『レジェンズ・ネヴァー・ダイ』ジュース・ワールド
10位『マイ・ターン』リル・ベイビー
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